JPS5850608B2 - スチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

スチレン系重合体の製造方法

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JPS5850608B2
JPS5850608B2 JP52147595A JP14759577A JPS5850608B2 JP S5850608 B2 JPS5850608 B2 JP S5850608B2 JP 52147595 A JP52147595 A JP 52147595A JP 14759577 A JP14759577 A JP 14759577A JP S5850608 B2 JPS5850608 B2 JP S5850608B2
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JP
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styrene
polymer
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anionic
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和男 加藤
実 半田
正貴 中島
新一郎 浅井
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はスチレン系重合体の製造方法に関するものであ
る。
さらに詳しくは断熱重合法によりアニオン性重合開始剤
を用いてスチレン系共重合体を製造する際に少量の共役
ジエンをスチレン系モノマーより生じた重合活性種に添
加し、重合活性種の熱安定性を向上させると共に、活性
水素を有する炭化水素溶媒中での重合活性種の連鎖移動
反応を抑制することを可能とするスチレン系重合体の製
造方法である。
従来よりアニオン重合によるスチレン系重合体の製造方
法としては、主に次の4つの方法が知られている。
(1)分添コントロール法 (2)沸点コントロール法(英国特許第 1174845号) (3)臨界発泡濃度コントロール法(特公昭52103
491号) (4)断熱重合法 これらの内で一般には、(1)の分添コントロール法に
よって重合体が製造されている。
しかしながらこつ方法では重合に時間がかかり、活性水
素を有する炭化水素溶媒中でのアニオン重合には不向き
である。
一方断熱重合方法でアニオン性重合開始剤によりスチレ
ン系重合体を製造すると、重合熱による発熱の為高温に
なり、重合活性種が死活する欠点がある。
一般にこの様なアニオン性重合活性種の熱死活は、65
℃でも生じることが報告されており、〔ジエイ・ケルン
等、ジャナルオブポリマーサイエンス(J 、Kern
et al 0、J。
Polym、Sci、、16.3123(1972))
)重合体に与える影響が犬ぎい。
所で、このスチレン系重合体の重合溶液をクラムホーマ
ー等の後処理をすることなく、そのまま塗料・インキ・
接着剤等に使用できれば大変便利である。
しかしこの上記重合体重合液をこれらの用途に用いるに
は、適当な蒸発速度を有する溶媒中で製造することが必
要となる。
ところがこの様な条件を満たす溶媒は活性水素を含む化
合物(例えばキシレンやトルエン等)であり、従来のア
ニオン重合に使用されている不活性炭化水素とは異って
、アニオン重合活性種がこれらの活性水素を含む溶媒に
連鎖移動する問題がある。
この溶媒に連鎖移動した活性種は重合を開始する能力が
あり、重合体の分子量分布並びに分子構造に著しい影響
を与える。
これらの2つの問題は、モノマーを数回に分けて分添す
る多段分添断熱重合法を使用することにより、改善でき
るけれども、十分なものではない。
本発明者らはこの様なスチレン系アニオン重合活性種の
高温におげろ熱失活と連鎖移動を少なくする方法につい
て検討した結果、高温時にごく少量の共役ジエンを重合
系に添加し、スチレン系アニオン重合活性種を共役ジエ
ン系アニオン重合活性種に変換することにより、上記の
目的が達成されることを知見し、本発明を完成するに至
った。
即ち本発明は、スチレン系モノマーを炭化水素溶剤中で
アニオン性重合開始剤を用いて多段分添断熱重合させる
際に、スチレン系モノマーの重合が完了した時点に使用
したアニオン性重合開始剤に対し0.5〜20倍モル当
量の共役ジエンを重合系に添加することを特徴とするス
チレン系重合体の製造法である。
本発明の方法によって製造された重合体溶液は本発明方
法を用いない場合に見られる様な溶液の着色がなく、無
色透明な樹脂溶液であり、一般の塗料用、インキ用、接
着剤用等に使用できる。
以下本発明の方法を更に具体的に説明する。
スチレン系モノマーをアニオン性重合開始剤を用いて重
合させる場合、重合開始温度が約40℃以上では瞬間的
な重合反応が起こるので、重合熱が大きく通常の冷却方
法では重合温度を制御することが困難となるため、いわ
ゆる断熱重合となる。
このように冷却下においても重合熱のために重合系の温
度が十分にコントロールできない重合方法を断熱重合法
という。
本発明は炭化水素溶媒中でアニオン性重合開始剤を用い
てスチレン系モノマーを多段分添断熱重合法によって重
合する方法である。
ここで多段分添断熱重合法とは、モノマーを2回以上に
分けて添加して、モノマーの分添数に合せて多段階で断
熱重合法によって重合を行なう方法と定義する。
すなわち、本発明はモノマーを2回以上に分けて添加し
て、断熱重合を行なう際に、各段における投入モノマー
の重合が終了した時点から次のモノマーが投入されるま
での冷却期間を熱安定性の悪いスチレン系アニオン重合
活性種から、熱安定性が良く、しかも溶媒への連鎖移動
も少い共役ジエン系アニオン重合活性種に変換するもの
である。
通常この多段分添断熱重合法における段数は分添時の水
分や不純物による活性種の死活を少なくして、分子量分
布をシャープにする為に2〜4段である。
本発明方法は後に記載した実施例からも理解できる様に
、各段の冷却期間ごとに共役ジエンを添加することによ
り著しい効果が現われる。
又この各段に添加する共役ジエン類の量は使用したアニ
オン性重合開始剤の0.5〜20倍モル当量、好ましく
は2〜5倍モル当量を用いる。
本発明における共役ジエン類の投入時期は各段の投入上
ツマ−の重合が完了した時点が良く、この時期は早くて
も遅くても効果は少ない。
通常この共役ジエン類にはスチレン系モノマーと共重合
可能なものが用いられる。
又この共役ジエン類がガス状の場合には重合液中に直接
導入する方法が気相に投入する方法よりも効果がある。
本発明に用いることのできる共役ジエン類としてはブタ
ジェン、イソプレン、2・3−ジメチルブタジェン等の
化合物がある。
又、スチレン系モノマーとしてはスチレン、2−メチル
スチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン等の化合
物力ある。
一般にこれらのスチレン系モノマーは共役ジエン類とブ
ロック共重合体を生成することが良く知られており、す
でに工業的にも多品種のブロック共重合体が製造されて
いる。
本発明方法はそのいずれのブロック共重合体の製造に対
しても有効であり、又、ごく少量の共役ジエン類の混入
がゆるされるならば、これらスチレン系モノマーの単独
重合体もしくはこれらスチレン系モノマー間の共重合体
の製造に対しても有効である。
更に本発明方法は重合活性種の失活を効率良く防ぐ為、
このリビングアニオン種を利用した官能基の導入率が高
い。
なお本発明法は重合体の固形分を高める目的にも有効で
あり、ノ・イソリッドタイプの樹脂溶液の製造に適して
いる。
本発明に利用できる炭化水素系の重合溶媒としてはベン
ゼン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン等のナンテン
系炭化水素、さらにはn−ヘキサン等のパラフィン系炭
化水素があるが、本発明方法をアニオン重合活性種が連
鎖移動し易い溶媒中で実施するならば希望の構造を有す
る共重合体が合成でき、より効果的である。
これはアニオン重合活性種の熱劣化を本発明方法により
防ぐことができる他に、この溶媒への連鎖移動が抑制さ
れる為である。
この様な連鎖移動し易い溶媒の例としてバドルエン、キ
シレン、エチルベンゼンクメン等の置換基を有する芳香
族炭化水素やペンテン、ヘキセン、ノネン等の不飽和炭
化水素がある。
又本発明に利用できる重合開始剤は通常のアニオン性開
始剤でスチレン系モノマーのりピングアニオン重合が可
能であれば特に制限はない。
一般には有機リチウム化合物が用いられるが、その例を
挙※げれば、第一、第二、第三ブチルリチウム、エチル
リチウム、フェニルリチウム、オリゴブタジェニルジリ
チウム、オリゴイソプレニルジリチウム等の化合物があ
る。
次に、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこ
れによって、限定されるものではない。
なお、本実施例においてはすべて重合終了時に炭酸ガス
によりカルボキシル化しているが、これは薄層クロマト
グラフィー(TLC)を利用してポリマーを分析する為
である。
即ち重合活性種の熱失活や連鎖移動が多く生じる程、得
られたポリマーの末端にはカルボキシル基を有しないポ
リマーが多(なる。
従ってTLCによってこのカルボキシル基を有しないポ
・ツマ−とカルボキシル基を有するポリマーを分離する
ことにより、重合活性種の熱失活や連鎖移動の大小が理
解できる。
この具体的な値としてはTLC(%)として表示するが
、これは下式によって計算して求める。
即ちTLC%が高い程重合時における活性種の熱失活や
連鎖移動が少なかったことを示す。
但しこの炭酸ガス処理によるカルボキシル化反応は2又
は3量化反応を伴なう為熱失活や連鎖移動がない場合で
も50%以上にはならない。
なお本実施例にも示されている様に溶媒へ連鎖移動した
活性種から分添モノマーにより重合が始まることがある
これは分添モノマーがスチレンのみの時は、ホモポリス
チレンを生成するがこの生成量はゲルパーミェーション
クロマトグラフィー(G、P、C)によって測定するこ
とができ、連鎖移動のし易さの目安となる。
実施例 1 〔AB形スチレン−ブタジェンフロック共重合体(分子
量68000、固形分40%)の製造〕21の反応容器
にキシレン60077111スチレン100rrLlを
仕込んだ後、内温を60℃に上げ40分間窒素バブルを
行なった。
まず重合を開始する前に第ニブチルリチウムを少量添加
し、残存する不純物を除去した。
その後反応系を45℃にし、冷却水を止めブタジェン7
0グを仕込んだ。
そして第ニブチルリチウム5771moleを添加し重
合を開始した。
一段目の重合が終了した時点でブチルリチウム当り4倍
モル当量(約21)のブタジェンを重合系中に吹込んだ
その後内温が下がって50℃になった時にスチレン10
0m1をさらに添加し2段目の重合を行った。
二段目の重合が終了した時点で21のブタジェンを重合
系中に吹込んだ。
その後内温が再び50℃になった時に三段目のスチレン
100wLlをさらに添加し重合を行った。
この重合が終了した時にブタジェン21を重合系中に吹
込み、内温が50℃になった時にさらに炭酸ガスを吹込
んでカルボキシル化を行った。
この重合の全重合時間は約1時間であり、各段の最高温
度は90℃付近であった。
この方法で得られたブロック重合体のTLC(%)は4
0%であった。
なおこの重合体は6%のホモポリスチレンを含んでいた
粘度は2100cp(20℃)であった。比較例 実施例1において、各段の冷却時におけるブタジェンの
吹込みを行わずにブロック体を合成した。
この方法で得られたブロック重合体のTLC(%)は4
%であり、少し白濁していた。
なおこの重合体には30%近くのホモポリスチレンが含
有されていた。
粘度は1400 cp (20℃)であり、又、G、
P、Cにより求められた分子量分布も著るしくブロード
であった。
実施例 2 実施例1において1段目の冷却時にのみブタジェンを吹
込んだ。
この方法によって得られた重合体のTLC(%)は11
%であり、ホモポリスチレンは15%であった。
又、その粘度は2000cp(20℃)であった。
実施例 3 実施例1において1段目と2段目の冷却時にフタジエン
を吹込んだ。
この方法によって得られた重合体のTLC(%)は25
%でありホモポリスチレンは10%であった。
又、その粘度ハ2050 cp (20℃)であった
実施例 4 実施例1において11.2.3段目の冷却時に2倍モル
のブタジェンを吹込んだ。
この方法で得られた重合体のTLC(%)は32%であ
りホモポリスチレンは7%であった。
又、その粘度は2200 c’p (20℃)であっ
た。
実施例 5 実施例1において溶媒をシクロヘキサン70%、ベンゼ
ン30%に変えた以外は同様の方法で行なった。
この方法によって得られた重合体のTLC(%)は49
%であった。
又、その粘度は2500cp(20℃)であった。
実施例 6 *実施
例 6 実施例1において各段の冷却時にブタジェンの代替とし
て、イソプレンを投入して行なった。
この方法によって得られた重合体のTLC(%)は35
%であった。
又その粘度は2400 cp(20℃)であった。
実施例 7 (ABA型スチレン−ブタジェンフロック共重合体(分
子量71000、固形分40%)の製造〕 21の反応容器にキシレン600 rnl、スチレン1
40m1を仕込んだ後、実施例1と同様にして脱気、脱
水を行い、残存する不純物を除去した。
その後反応系を45℃にし冷却水を止め、第ニブチルリ
チウム5mmoleを添加し重合を開始した。
一段目の重合が終了した時点でブチルリチウム当り2倍
モル当量(1グ)のブタジェンを吹込んだ。
その後内温が下がって50℃になった時にブタジェン1
00y′を仕込み重合を行なった。
二段目のブタジェンの重合が終了し、50℃になった時
にスチレン140111/を投入した。
三段目のスチレンの重合が終了した時点でブタジェンを
1z吹込んだ。
その後50℃に内温がなった時に炭酸ガスを吹込みカル
ボキシル化を行なった。
この重合体のTLC(%)は35%であり3%のホモポ
リスチレンを含んでいた。
又、その粘度は2800 cp(20°C)であった。
以上の実施例の結果をまとめて次表に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炭化水素溶媒中で、スチレン系重合体をアニオン性
    重合開始剤を用いて多段分添断熱重合法により製造する
    際に、各段の重合が終了した時点で使用したアニオン性
    重合開始剤に対し0.5〜20倍モル当量の共役ジエン
    を添加することを特徴とするスチレン系重合体の製造方
    法。 2 炭化水素溶媒が活性水素を有する炭化水素であると
    ころの特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 アニオン性重合開始剤がアルキルリチウム系重合開
    始剤であるところの特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 スチレン系重合体がスチレンブタジェン共重合体で
    あるところの特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP52147595A 1977-12-08 1977-12-08 スチレン系重合体の製造方法 Expired JPS5850608B2 (ja)

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Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4927589A (ja) * 1972-07-11 1974-03-12

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