JPS5850567Y2 - 作業用照明器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車の整備工場等において用いる作業用照
明器具に関するものである。

自動車の点検整備を行なう場合に、車体下部やボンネッ
トの中をはじめとする車体各部を作業の進行に応じて照
明する必要が生じてくる。

このような場合に、従来は例えば電球を針金製保護能で
覆った照明器具が用いられ、これを整備点検個所に吊り
下げたり、照明器具を手に持って操作したりして作業を
行なっていた。

しかし、このような構造の照明器具は裸電球に近くまぶ
しいため作業に支障をきたし、あるいは電球の保護が充
分でないためこれを破損するおそれの多いもので゛あっ
た。

この考案は上記の欠点を除去し、環状放電灯を有底短筒
状のケース本体に収納するとともにこれを手に持つため
の把手および係止用金具を設けることにより、作業に適
した有効な照明を行なうことができるとともに操作ある
いは固定の確実な作業用照明器具を提供しようとするも
のである。

以下図面を参照してこの考案の一実施例を説明する。

第１図ないし第３図において、１は有底短円筒状をなし
たケース本体で、この本体１の底板２上に複数個の取付
金具３を設け、この部分に環状放電灯４を装着する。

グローランプ５と安定器６は照明の邪魔にならないよう
に、底板２の中心付近に固定する。

７は環状放電灯４を点滅するためのスイッチであり、８
は電源コードを示している。

ケース本体１の開口部を覆うように保護カバー９を装着
する。

この保護カバー９は例えばアクリル樹脂よりなり、断面
が弧状をなした湾曲面に形成され耐衝撃性など機械的強
度が充分考慮されている。

底板２の裏面に略コ字形をなした把手１０を固着し、そ
の中央部付近を支点として回動する係止用金具１１を設
ける。

この係止用金具１１は第４図に拡大して示すように弾性
材料製の針金を折曲げて先端側を溶接し、さらに先端に
円弧状の係止部１２を形成したものである。

前記把手１０の図示両側の直立部１３ ａ 、１３ ｂ
に溝１４ ａ 、１４ ｂを形成し、係止用金具１１を
これらの溝１４ａもしくは１４ｂに嵌合することにより
その位置を固定するものである。

この照明器具は以上の構造よりなるものであるから、通
常の使用状態では第３図に示す状態で把手１０を握り任
意の場所に運び任意の方向に向けて光を照射する。

この場合にこの照明器具は有底短円筒状のケース本体１
の内部に環状放電灯４を収容しその開口部を保護カバー
９により蔽った構造のものであるから、環状放電灯４の
保護が充分に行なわれ、これを損傷することがない。

またこのような構造から、この照明器具は全体として扁
平形状を有するので例えば自動車車体の下方やボンネッ
ト内を照射する場合にも狭い部分に耐湯に挿入でき有挿
な照明を行なうことができる。

しかも環状放電灯４を用いていることにより照度が高く
さらに保護カバー９を突出した湾曲面に形成したものの
場合には光の拡散が行なわれるので広範囲の照射を行な
うことができる。

またこの照明器具は保護カバー９により遮蔽することに
より、環状放電灯４が直接目に触れることがないので、
まぶしさを感じることも少なく作業上の支障をきたすこ
とがない。

さらに保護カバー９を湾曲させた場合には、平らなもの
に比して環状放電灯４との距離が大きくなるので、取付
金具３の影がその面に写るのを防ぐことができる。

以上はこの照明器具を手で操作する場合であるが、第３
図の状態で柱や壁面等に設けたフックに係止用金具１１
を係止することにより吊り下げ垂直な状態で用いること
ができる。

この際係止用金具１１が溝１４ａに嵌合していることに
より照明器具を安定な状態に保つことができる。

また係止用金具１１を回動させこれを溝１４ｂに嵌合さ
せ係止用金具１１の係止部１２を例えば綱に係止するこ
とにより、第３図の図示左端を上にして吊り下げれば、
ケース本体１が僅かに傾斜した状態となり斜め下方の照
射を行なうことができる。

また係止用金具１１を自由な状態にして係止用金具１１
が把手１０の図示水平部と略直角になる状態で吊り下げ
れば略下方に向っての照射を行なうことができる。

この照明器具は係止用金具１１の把手１０に対する位置
を切換えることにより、固定状態における照射方向を必
要に応じて変化できる特長がある。

なお、この考案は上記の実施例のみに限定されるもので
はなく、要旨を変更しない範囲において種々変形して実
施することができる。

例えばこの考案におけるケース本体は短円筒に限るもの
ではなく、他の短筒状体を用いて差し支えがない。

また保護カバーは上向きの湾曲面を有するものを示した
が、これは多少の不利を忍べば場合により平面状のもの
を用いてもよい。

以上述べたようにこの考案によれば、環状放電灯を有底
短筒状ケース本体内に収納しその開口部を保護カバーで
蔽うとともに底板の裏面に把手および係止用金具を設け
ることにより、把手部分を手に持って狭い場所にも挿入
でき有効な照明を行ない得るとともに固定的に支持する
場合にも照射方向を適宜切換えることのできる作業用照
明器具を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の正面図、第２図は保護カ
バーを取除いた状態の平面図、第３図は右側面図、第４
図は把手および係止用金具の部分を拡大して示すもので
ａは底面図、ｂは側面図である。 １・・・・・・ケース本体、２・・・・・・底板、３・
・・・・・取付金具、４・・・・・・環状放電灯、５・
・・・・・グローランプ、６・・・・・・安定器、７・
・・・・・スイッチ、８・・・・・・電源コード、９・
・・・・・保護カバー、１０・・・・・・把手、１１・
・・・・・係止用金具、１２・・・・・・係止部、１３
ａ 、１３ ｂ・・・・・・直立部、１４ ａ 、１
４ ｂ・・・・・・溝。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）環状放電灯と、この放電灯を内部に収容した有底
   短筒状のケース本体と、この本体の開口部を覆う合成樹
   脂型の保護カバーと、前記ケース本体の底板の裏面に設
   けられた略コ字形の把手と、この把手の略中央部を支点
   として回動自在に設けられかつ屈曲した係止部を先端側
   に有する弾性材料製の係止用金具とを備え、この係止用
   金具の基端側は前記把手を両側より抱持するように形成
   されるとともに前記把手の直立部に設けられた溝に嵌合
   することにより前記係止用金具の位置を固定できるよう
   にしたことを特徴とする作業用照明器具。
2. （２）上記把手はケース本体の底板の裏面に対し一方の
   側に片寄って設けられていることを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の作業用照明器具。