JPS5850079B2 - 送受信器を有する振動ピックアップ型イヤ−マイクロホン - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、送受信器を有する振動ピックアップ型イヤー
マイクロホンに関する。

さらに詳しくは、外耳道壁から骨伝導音声信号（振動）
をピックアップする振動ビアクアツプがリード線等のコ
ードノイズを拾うのを防止して、且つイヤーマイクロホ
ン装着者の身体動作の障害となるのを防止して、イヤー
マイクロホン出力を無線送信することができ、且つ電磁
誘導方式による受話もできるようにした送受信器を有す
る振動ピックアップ型イヤーマイクロホンに関する。

以前に、本発明者の一人は、外耳道壁に伝達する骨伝導
音声信号（振動）をピックアップし電気信号に変換する
振動ピックアップ型イヤーマイクロホンを、特願昭５０
−１８９０６号明細書（特公昭５３−３９７６３号公報
）、実願昭５０−３６０６２号明細書（実公昭５３−４
９６０７号公報）、実願昭５０−９２６’１２号明細書
（実公昭５３−４４４２１号公報）、実願昭５０−１０
３２８６号明細書（実公昭５３−４４４２２号公報）、
実願昭５０−１０３２８７号明細書（実公昭５３−４４
４２３号公報）、実願昭５０−１３８９８２号明細書（
実開昭５２−５１６２０号公報）、実願昭５０−１３８
９８３号明細書（実公昭５３−４４４２６号公報）、特
願昭５０−１４１４３６号明細書（特開昭５２−６４９
２２号公報）等として提案した。

また本発明者の一人は、以前に、振動ピックアップ型イ
ヤーマイクロホンと気溝型スピーカー（音圧型イヤホン
を含む。

）または骨導型スピーカーとを組合せて音声の送受信を
行なうようにした音声送受信装置についても、実願昭５
０−３８５８９号明細書（実開昭５１−１２１４０９号
公報）、実願昭５０−１２７０９５号明細書（実開昭５
２−４０６１４号公報）、実願昭５０−１２７０９６号
明細書（実開昭５２−４０６１５号公報）等として提案
した。

振動ピックアップ型のマイクロホンは、骨伝導音声信号
（振動）をピックアップするマイクロホンであるため、
従来から騒音下での音声伝達に用いられてきた「単一指
向性マイクロホン」を口唇で用いる装置に比べて外界騒
音を拾い難いという特性を有するし、また、振動ピック
アップを外耳道壁において用いる前記振動ピックアップ
型イヤーマイクロホンは、上記外界騒音を拾い難いとい
う特性に加えて、従来のイヤホンのように、外耳道に対
する装着および取外しが簡単であり、体裁も良好である
し、違和感もなく長時間に亘って装着することができ、
しかも両手を使用しての作業が容易にできる等の特性を
有する。

この特性は、振動ピックアップを喉頭部や前額部等で用
いる他の振動ピックアップ型マイクロホンには見られな
い特性と言える。

これらの特性を有する振動ピックアップ型イヤーマイク
ロホンを、気溝型スピーカー（音圧型イヤホンを含む。

）または骨導型スピーカーと組合せた前述の送受信装置
は、前述のイヤーマイクロホンの特性を生かした上で、
受信も同時にできるという特性を有する。

そこで、本発明者等は、前記諸特性を有する振動ピック
アップ型イヤーマイクロホンの出力を無線方式により外
部に送信することを試みた。

すなわち、一般に用いられている無線機の入力信号とし
てイヤーマイクロホンの出力を入力させるため、イヤー
マイクロホンと無線機とをリード線によって電気的に接
続した。

そして、この無線機を腰バンドに固定すると共に、イヤ
ーマイクロホンを外耳道に装着し無線交信を試みた。

その結果、イヤーマイクロホンの出力を無線送信するこ
とはできたが、イヤーマイクロホンがリード線のコード
ノイズを拾う欠点がみられ、そのため、そのノイズが無
線送信されてしまい、送信音声が不明瞭になってしまう
ことが判明した。

また同時に、リード線が外耳道のイヤーマイクロホンと
腰の無線機とを結線しているため、このリード線が、イ
ヤーマイクロホン装着者の身体動作の障害となることが
あった。

振動ピックアップ型イヤーマイクロホンは、前述したよ
うに骨伝導音声信号（振動）をピックアップし、外界騒
音（気運騒音）を拾い難いのが特性の１つであるが、逆
に、無線交信するために、振動ピックアップのリード線
を無線機と結線するときは、そのコードノイズを拾うこ
ととなり易いこと、および該リード線や無線機の所在箇
所によっては、イヤーマイクロホン装着者の身体動作の
障害となる等の欠点が生じる。

そこで、本発明の第１の目的は、前記諸欠点を一挙に解
決して、ピックアップした骨伝導音声信号の無線送信が
できるようにした振動ピックアップ型イヤーマイクロホ
ンを提供することである。

本発明の第２の目的は、上記送信と共に、受信もまた有
線方式によらずに行え、且つ上記第１の目的と同じ目的
を達成できるようにした、送受信器を有する振動ピック
アップ型イヤーマイクロホンを提供することである。

本発明のその他の目的は、以下の記述により明らかにさ
れるであろう。

本発明の上記目的および以下に述べるその他の目的は、
外耳道壁から骨伝導音声信号をピックアップする振動ピ
ックアップと、前記振動ピックアップと電気的に接続さ
れた発振器と、前記振動ピックアップを装着する外耳道
に通じる電磁誘導型受話器と、電池電源とを、外耳道お
よび／または外耳道周辺に取付けられる携帯容器に内蔵
させることによって達成される。

以下、図示する代表的実施例に基いて本発明を詳述する
。

各図は本発明に係る送受信器を有する振動ピックアップ
型イヤーマイクロホンの代表的実施例を示しており、第
１図は本発明を耳掛式とした場合の一部切欠斜視図、第
２図は本発明をイヤーモールド式とした場合の断面図、
第３図は本発明を帽子類取付式とした場合の斜視図、第
４図は本発明をイヤーピース式とした場合の一部切欠正
面図、第５図は使用状態を示す斜視図、第６図は受信系
に用いられる受信器の斜視図である。

各図において、１は外耳道壁から骨伝導音声信号（振動
）をピックアップし電気信号に変換する圧電素子等の振
動ピックアップ、２は上記振動ピックアップ１とリード
線３により電気的に接続された小型の発振器、４は前記
振動ピックアップを装着する外耳道に通じる電磁誘導型
受話器であって、電磁誘導コイル４Ａとその出力を増巾
する増巾器４Ｂとその出力を電気→音響交換するスピー
カー（音圧型イヤホンを含む。

）４Ｃとから構成されている。

５は前記振動ピックアップ１の出力を増巾する増巾器、
６は電池電源、Ｔは外耳道または外耳周辺に配置される
携帯容器であって部品収容のための中空部Ｇを有する。

８はアンテナ、９は電源スィッチ、そして１０はボリー
ムを示している。

次に実施例毎に本発明を詳述する。

〔実施例 １〕 本発明を耳掛式とした場合の実施例であって、その具体
例は第１図に示されている。

この実施例は、携帯容器７がイヤーピース７Ａと耳掛用
ケース７Ｂとの結合から成る場合を示しており、そして
、イヤーピース７Ａの中空部Ｇに振動ピックアップ１が
内蔵されており、耳掛用ケース７Ｂに増巾器５および発
振器２から成る発信系と、電磁誘導型受話器４の各構成
部品４Ａ。

４Ｂ 、４Ｃから成る受信系と、電池電源６とが内蔵さ
れている。

そして、送信系の増巾器５はリード線３によって振動ピ
ックアップ１と電気的に接続され、また受信系のスピー
カー（音圧型イヤホンを含む。

）４Ｃは音導管（ゴム管等の弾性チューブが好ましく用
いられる。

）１１を介してイヤーピース７Ａに設けられた音道１１
Ａに通じさせである。

なお、第１図において付された符号の中その他のものは
、前述した符号の部品を示している。

この実施例品の使用に際しては、ケース７Ｂを補聴器の
ように耳殻背後に取付け、イヤーピース７Ａを外耳道に
装着すればよい。

〔実施例 ２〕 本発明をイヤーモールド式とした場合の実施例であって
、その具体例は第２図に示されている。

すなわち、携帯容器としてのイヤーモールド７には中空
部Ｇが形成されており、外耳道深部側の中空部分に振動
ピックアップ１が内蔵され、基部側の中空部分に発振系
の増巾器５および発振器２、受信系の電磁誘導型受話器
４の各構成部品４Ａ。

４Ｂ、４Ｃ並びに電池電源６が内蔵されている。

なお、第２図において付された符号の中その他のものは
、前述した符号の部品を示している。

この実施例品の使用に際しては、イヤーモールド７を外
耳道に挿入し装着すればよい。

〔実施例 ３〕 本発明を帽子類取付式とした場合の実施例であって、そ
の具体例は第３図に示されている。

この実施例は、携帯容器７がイヤーピース７Ａとヘルメ
ット等の帽子類１２に取付けられる帽子類用ケース７Ｃ
との結合から成る場合を示しており、そして、イヤーピ
ース７Ａには前記実施例１のイヤーピース７Ａと同様に
振動ピックアップ１が内蔵されており、帽子類用ケース
７Ｃに、前記実施例１における耳掛用ケース７Ｂと同様
に、増巾器５および発振器２から成る送信先払電磁誘導
型受話器４の各構成部品４Ａ、４Ｂ、４Ｃから成る受信
系と、電池電源６とが内蔵されている。

そして、前記実施例１と同様に送信系の増巾器５はリー
ド線３によって振動ピックアップ１と電気的に接続され
、また受信系のスピーカー（音圧型イヤホンを含む。

）４Ｃは音導管（ゴム管等の弾性チューブが好ましく用
いられる。

）１１を介してイヤーピース７Ａに設けられた音道に通
じさせである（各構成部品は、第１図に示す実施例と同
じため、図中には部品を省略しである。

）。なお、第３図において付された符号の中でその他の
ものは、前述した符号の部品を示している。

また図中１３′はケースＩＣを帽子類１２に取付けるた
めのバネ片等の取付具を示してい゛る。

この実施例品の使用に際しては、帽子類１２にケースＩ
Ｃを取付け、イヤーピース７Ａを外耳道に挿入して装着
すればよい。

〔実施例 ４〕 本発明をイヤーピース式とした場合の実施例であって、
その具体例は第４図に示されている。

すなわち、携帯容器としてのイヤーピース７には中空部
Ｇが形成されており、且つ外耳道深部側の中空部分に振
動ピックアップ１が内蔵されており、基部側の中空部分
に前記実施例２に示すイヤーモールド式と同様に送信系
と受信系との各構成部品が内蔵されている（構成部品は
実施例２と同様のため図示せず。

）。なお、第４図において付された符号の中その他のも
のは、前述した符号の部品を示している。

この実施例の使用に際しては、従来の振動ピックアップ
型イヤーマイクロホンと同様に、イヤーピース７を外耳
道に挿入し装着すればよい。

以上各実施例についてその構成を説明したが、その他、
送信系および受信系の各部品を内蔵する携帯容器は、眼
鏡弦部分あるいはイヤーマフ等の振動ピックアップ１を
装着する外耳道の周辺に配置されるものであってもよく
、実施例１および実施例３に示される振動ピックアップ
１と組合せることにより、本発明品とすることも可能で
ある。

本発明の送受信器を有する振動ピックアップ型イヤーマ
イクロホンは、例えば第６図に示されるような受信機１
３と組合せて用いることができる。

すなわち、第６図に示す如く、外部からの無線信号を受
信する受信器１４と、この受信信号を増巾する増巾器１
５と、この増巾された受信信号を前記した受信系の誘導
コイル４Ａに電磁誘導せしめるためのループ１６とを有
する受信機１３を用いればよい。

なお、図において１７は受信アンテナ、１８は電池電源
、１９は電源スィッチ、２０はボリームを示している。

そして、この受信機１３と本発明品との使用状態の一例
が第５図に示されている。

すなわち、本発明品が前記各実施例毎に説明した通り、
外耳道および／または外耳周辺に配置され、受信機１３
が腰ベルト２１等に配置され、且つループ１６が首部等
に配置される。

なお受信機１３は衣服ポケット等に配置してもよいこと
は勿論である。

次に本発明の詳細な説明する。

先ず、上記の如くして本発明品および受信機１３を装着
する。

次いで、電源スイッチ９，１９を入れ、振動ピックアッ
プ装着者が発声すると、振動ピックアップ１がその骨伝
導音声信号（振動）をピックアップする。

その出力信号（電気信号）はリード線３を通して増巾器
５に入力され、増巾された後、発振器２から無線発信さ
れる。

なお、本発明に用いられる発振器２は外耳道または外耳
周辺に配置される携帯容器２に内蔵されるため、極めて
小型である。

従って、遠距離無線送信はできないが、近距離無線送信
ができるし、作業室等の室内における無線送信等が可能
である。

一方、外部から無線発振があった場合には、受信器１４
がこれを受信し、この受信信号は増巾器１５により増巾
された後、電磁誘導のためのループ１６に流される。

このループ１６の電磁は誘導コイル４Ａにより誘導無線
キャッチされ、増巾器４Ｂにより増巾された後、音圧型
イヤホン等の気溝型スピーカー４Ｃによって伝導音声に
変換され、直接または音導管１１を介して音道１１Ａに
通じて装着者の外耳道に入れられる。

本発明において、受信系に用いられるスピーカーとして
は、前記気溝型スピーカーに限定されず、公知の骨導型
スピーカー等を用いてもよい。

また、本発明においては、二液を利用した同時通話方式
としてもよいし、また−波を利用した切換通話方式とし
てもよい。

この後者の方式の場合、装着者の発声があったときのみ
送信系が作用するように、音声起動制御器（ボイス コ
ンドロールド トランス ミツティング等）を併用して
もよい。

例えば１００〜６００Ｈ２１好ましくは２００〜５００
Ｈｚの周波数帯域内の特定の範囲の周波数帯域を通すバ
ンドパスフィルター、または例えば２００Ｈｚ以上また
は３００Ｈｚ以上の周波数を通すバイパスフィルター等
を、前記音声起動制御器の入力信号のフィルターとして
使用することは好ましいことである。

また、この音声起動制御器に代えて、公知のプレス・ト
ーク・スイッチ方式を採用し、送・受信の切換えを手動
で行ってもよい。

本発明は前記構成および作用を有するので、骨伝導音声
信号の無線方式による送信、および誘導無線方式による
受信が行なえるし、とくに小出力の発振器を含む送信系
および電磁誘導型受話器から成る受信系を外耳道および
／または外耳周辺に配置したので、送信器、受信器とも
に装着者の身体動作を妨害する虞れがないし、且つ送信
器は振動ピックアップの近傍に配置されているため、振
動ピックアップがリード線等のコードノイズを拾うのを
防止できるし、さらに、受信系には誘導無線方式を採用
したので、装着者近辺に配置される発振器および受信器
は最小限度の数に抑えられ、混線等の無線障害を排除で
きる等の効果を併せ発揮できる。

【図面の簡単な説明】

各図は本発明に係る送受信器を有する振動ピックアップ
型イヤーマイクロホンの代表的実施例を示しており、第
１図は本発明を耳掛式とした場合の一部切欠斜視図、第
２図は本発明をイヤーモールド式とした場合の断面図、
第３図は本発明を帽子類取付式とした場合の斜視図、第
４図は本発明をイヤーピース式とした場合の一部切欠正
面図、第５図は使用状態を示す斜視図、第６図は受信系
に用いられる受信器の斜視図である。 図中、１は振動ピックアップ、２は発振器、３はリード
線、４は電磁誘導型受話器、６は電池電源、７．７Ａ、
７Ｂ、７Ｃは携帯容器、１１は音導管、１２は帽子類、
１３は受信機を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 外耳道壁から骨伝導音声信号をピックアップする振
   動ピックアップと、前記振動ピックアップと電気的に接
   続された発振器と、前記振動ピックアップを装着する外
   耳道に通じる電磁誘導型受話器と、電池電源とが、外耳
   道および／または外耳道周辺に取付けられる携帯容器に
   内蔵されていることを特徴とする送受信器を有する振動
   ピックアップ型イヤーマイクロホン。 ２ 携帯容器が、イヤーピースと耳殻に取付けられる耳
   掛用ケースとの結合から成ることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の送受信器を有する振動ピックアップ
   型イヤーマイクロホン。 ３ 携帯容器が、イヤーモールドであることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の送受信器を有する振動ピ
   ックアップ型イヤーマイクロホン。 ４ 携帯容器が、イヤーピースとヘルメット等の帽子類
   に取付けられる帽子類用ケースとの結合から成ることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の送受信器を有す
   る振動ピックアップ型イヤーマイクロホン。 ５ 携帯容器が、イヤーピースであることを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の送受信器を有する振動ピッ
   クアップ型イヤーマイクロホン。 ６ 振動ピックアップがイヤーピースに内蔵されており
   、発振器、電磁誘導型受話器および電池電源が耳掛用ケ
   ースに内蔵されており、且つ上記振動ピックアップと発
   振器とがリード線によって電気的に接続されると共に、
   上記電磁誘導型受話器の出力音響が音導管を介してイヤ
   ーピースに通じさせであることを特徴とする特許請求の
   範囲第２項記載の送受信器を有す４辰動ピツクアツプ型
   イヤーマイクロホン。 ７ 振動ピックアップがイヤーピースに内蔵されており
   、発振器、電磁誘導型受話器および電池電源が帽子類用
   ケースに内蔵されており、且つ上記振動ピックアップと
   発振器とがリード線によって電気的に接続されると共に
   、上記電磁誘導型受話器の出力音響が音導管を介してイ
   ヤーピースに通じさせであることを特徴とする特徴請求
   の範囲第４項記載の送受信器を有する振動ピックアップ
   型イヤーマイクロホン。