JPS6343007B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、振動ピツクアツプ型イヤーマイクロ
ホンを用いた送受信装置に関する。さらに詳しく
は、イヤーマイクロホンとスピーカとが別々の耳
に装着され、両耳の振別け方式で送・受信が行な
われるようにした、イヤーマイクロホンを用いた
送受信装置に関する。

振動ピツクアツプ型イヤーマイクロホン（以
下、イヤーマイクと称する。）は、片方の外耳道
に装着され、外耳道壁に伝わる装着者の骨伝導音
声信号（振動）をピツクアツプするものであり、
既に公知である。そして、このイヤーマイクは、
通常の音圧型イヤホン等のイヤホン型スピーカと
組合せることが可能である。

そこで、本発明者等は、送信系としてイヤーマ
イクを用い、受信系としてイヤホン型スピーカを
用い、この送・受信系について無線方式により、
外部と送・受信することを試みた。即ち、イヤー
マイクの出力を取出すリード線を通常の無線機
（ツー・ウエイ・ラジオなど。）に接続し、イヤホ
ン型スピーカのコードを同じ無線機に接続し、且
つ上記イヤホン型スピーカを上記イヤーマイクに
接続し、片方の外耳道に、この「イヤホン型スピ
ーカ付きのイヤーマイク」を装着した。その結
果、送・受信ともに無線交信することができた。
しかし、イヤーマイクがスピーカの重量分だけ重
くなつて、装着感が悪化するばかりでなく、イヤ
ーマイクが振動ピツクアツプ型であるため、この
「イヤホン型スピーカ付のイヤーマイク」から垂
れ下がつている「イヤーマイクのリード線」およ
び「イヤホンの電気コード」のコードノイズを、
イヤーマイクがピツクアツプする欠点がみられ
た。即ち、コードノイズが無線送信されてしま
い、送信音声が不明瞭になつてしまう事が判つ
た。また、「イヤーマイクのリード線」と「イヤ
ホンの電気コード」とが、外耳道に装着された
「イヤホン付きのイヤーマイク」と、腰などに取
付けた無線機とを直接結線しているため、このコ
ード類が装着者の身体動作の障害になる事が判つ
た。さらにまた、同時送受信方式の無線機を用い
るときは、イヤホン型スピーカの出力を上げる
と、該スピーカ出力をイヤーマイクが拾つてしま
い、ハウリング現象が生じる場合があることが判
つた。

そこで、本発明の目的は、上記の欠点乃至障害
を解決する事にあり、そして、下記〜の要請
を満足させられる、イヤーマイクを用いた送受信
装置を提供することを目的とする。

送信系としてイヤーマイクを用いることによ
り、高騒音下で用いても、この騒音を排除し
て、明瞭な音声を送信できること。

イヤーマイクを片方の耳に装着し、もう片方
の耳には受信系のスピーカを装着することによ
り、両耳振別け方式で送・受話ができ、両手作
業に従事しながら、外部との無線相互通話がで
きること。

イヤーマイクと無線機との間に携帯器を介在
させ、この携帯器を通して送受信系の結線を行
う事により、イヤーマイクがコードノイズをピ
ツクアツプするのを防止できること。

イヤーマイクと無線機との間に携帯器が介在
しているので、イヤーマイクと無線機が直接結
線された場合に比べて、イヤーマイク装着者
が、自由な身体動作が可能であり、例えば無線
機を腰に付けた建築工事現場の監督と作業員と
のような、労働従事者が自由な作素を行ない得
る事。

無線機として、従来のFM発振器やレシー
バ、トランシーバ、CBセツト、ツー・ウエ
イ・ラジオなどの入手し易いものを利用できる
こと。

送・受話中においても、少なくとも片方の耳
が閉鎖されず、外音は十分に聞くことができる
ため、安全性が確保されること。

スピーカがイヤーマイクの外部に配置され、
且つ他方の耳に装着されるため、例え同時送受
話方式を採用してもハウリング現象を生じない
こと。

上記〜の目的を達成する本発明は、外耳道
壁から骨伝導音信号をピツクアツプする振動ピツ
クアツプ型イヤーマイクロホンと、外部からの送
信信号を聞くスピーカと、前記イヤーマイクロホ
ン装着者の胸元乃至襟元周辺に装着される携帯器
と、該イヤーマイクロホン装着者の腰元乃至胸元
周辺に装着される無線機との組合せから成り、前
記イヤーマイクロホンの出力信号を送信する送信
系の発信器と、外部からの送信信号を受信する受
信系の受信器と、その他の送・受信系部品が前記
無線機に組込まれている送受信装置において、前
記スピーカが前記イヤーマイクロホンの装着耳と
は反対側の耳に装着されるイヤホン型乃至ヘツド
ホン型スピーカであり、前記携帯器には、インタ
ーフエイスとなるアンプが内蔵されており、前記
受信系は、前記受信器の出力がリード線によつて
前記携帯器に設けられたジヤツクに接続され、該
ジヤツクが前記スピーカーに接続される構成を有
しており、前記送信系は、前記イヤーマイクロホ
ンの出力が前記携帯器中のアンプに入力され、該
アンプの出力が前記発信器に入力される構成を有
していることを特徴とする。

以下、図示の実施例に基いて本発明を説明す
る。

各図において、１は振動ピツクアツプとしての
圧電素子２を内蔵したイヤーマイクを示し、３は
イヤホン型スピーカを示し、４は携帯器を示し、
そして５は受信器６と、送信器７と、電池電源
８、増巾器９、ON・OFFスイツチ１０、および
必要に応じて、プレストーク方式の送受信切換ス
イツチ１１等のその他の送受信形部品とを有する
無線機を示す。

本発明に好ましく用いられるイヤーマイクの例
は、第４図および第５図に示されている。

同上図に示す如く、耳の外耳道に挿入され外耳
道壁に伝達する装着者自身の骨伝導音声信号を感
知する感知部１２を有するイヤーピース挿入部１
３の基端に、外耳道外部に位置するイヤーピース
基部１４が一体的に設けられてイヤーピース１５
が形成されており、該イヤーピース１５に振動ピ
ツクアツプとしての圧電素子２が設けてある。ま
た圧電素子２の出力電流をリード線１６によつて
外部に引出してある。

しかして、本発明に用いられる振動ピツクアツ
プは、方向性を有する圧電素子２であり、リード
線１６はイヤーピース１５の下面から外部に引出
してある。

この型の圧電素子２は、例えば第６図に示す如
く平板状のジルコン酸チタン酸鉛などの圧電結晶
体ａを平板状の陶、磁器などｂ，ｂで両面から挾
んだ構成であり、圧電結晶のピエゾ効果を良好に
生じるＡ方向と、該Ａ方向に対して直角方向であ
つてピエゾ効果を生じ難いＢ方向との方向性を有
している。

本発明の好ましい一実施態様によれば、イヤー
ピース１５に方向性を有する圧電素子２を内蔵さ
せるに際し、Ｂ方向が垂直方向になるようにする
と共に、上記リード線１６もまた垂直方向側へ向
けてイヤーピース１５から外部に引出すことであ
る。なお、第２図中、１７は素子２の支持体を示
し、１８は蓋を示している。

本発明に好ましく用いられる携帯器４の例は第
２図および第３図に示されている。

同上図に示す如く、カツプ状のボツクス１９
に、インターフエイスとなるアンプ２０が内蔵さ
れ、側部２１に、リード線１６のホルダー２２
と、イヤホン型スピーカ３の電気コード２３のプ
ラグ２４のジヤツク２５が取付けられている。前
記ホルダー２２に保持され、イヤーマイク１の圧
電素子２に接続したリード線１６は、その一端が
アンプ２０に接続されている。

アンプ２０に接続されたリード線２６Ａ，２６
Ｂは無線機５の電源に接続され、他のリード線２
７とシールド２８は無線機５のマイクアンプに接
続され、ジヤツク２５に接続されたリード線２９
Ａ，２９Ｂは無線機５のイヤーホン出力端子に接
続されている。なお、リード線２６Ａ，２６Ｂ，
２７，２９Ａ，２９Ｂとシールド２８はコード３
０に内包されて無線機５に接続されている。な
お、蓋３１は表面にマジツクフアスナ３２の如き
止具が固着され、ボツクス２１に取付けられる。

本発明の使用に際しては、衣服などの適当な箇
所に取付けたマジツクフアスナに前記マジツクフ
アスナ３２を止着し、イヤーマイク１を一方の耳
の外耳道に装着し、且つプラグ２４をジヤツク２
５に挿着して、イヤホン型スピーカ３を他方の耳
の外耳道に装着し、イヤーマイク１により送話
し、イヤホン型スピーカ３により受話する。

なお、図中、３３は必要に応じて切換スイツチ
１１に接続される手元スイツチ、３４はそのコー
ド、３５は公知のコード類止着用クリツプを示
す。

本発明においては、イヤホン型スピーカ３の代
わりに、一般的なヘツドホンに使用されている、
外耳道に装着しない方式のヘツドホン型スピーカ
を使用でき、この場合、外耳道の閉塞がないため
外界の音を聞くことができる。またマジツクフア
スナ３２の代りに、クリツプなどの止め具を使用
することもできる。またイヤーマイク１に接続し
たリード線１６にプラグを取付け、ボツクス２１
にジヤツクを取付け、該プラグを該ジヤツクに着
脱可能に挿着できるように構成することもできる
（図示せず）。

本発明によれば、前記〜の目的を全て達成
でき、とくに送受話時にハウリングを生ずること
がないため、快的な送受話ができる。また携帯器
には、各種の無線機、音声認識装置などに対応し
たアンプを内蔵することにより、各種無線機、音
声認識装置などとのマツチングがはかれるので、
使用に際し、適宜選択して最良な状態の送受話が
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る送受信装置の装着状態の
代表例を示す概略斜視図であり、第２図は本発明
に用いられる携帯器の一例を示すものであつて、
蓋を取外した状態の平面図である。第３図は同上
の蓋の平面図、第４図は本発明に好ましく用いら
れるイヤーマイクの縦断面図、第５図は同上図の
―線断面図、第６図は本発明に用いられる圧
電素子の特性を示す斜視図である。 図中、１はイヤーマイク、２は圧電素子、３は
イヤホン型スピーカ、４は携帯器、５は無線機、
６は受信器、７は送信器、１６はイヤーマイクリ
ード線、２０はアンプ、２３はスピーカコードを
各々示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 外耳道壁から骨伝導音信号をピツクアツプす
   る振動ピツクアツプ型イヤーマイクロホンと、外
   部からの送信信号を聞くスピーカと、前記イヤー
   マイクロホン装着者の胸元乃至襟元周辺に装着さ
   れる携帯器と、該イヤーマイクロホン装着者の腰
   元乃至胸元周辺に装着される無線機との組合せか
   ら成り、前記イヤーマイクロホンの出力信号を送
   信する送信系の発信器と、外部からの送信信号を
   受信する受信系の受信器と、その他の送・受信系
   部品が前記無線機に組込まれている送受信装置に
   おいて、前記スピーカが前記イヤーマイクロホン
   の装着耳とは反対側の耳に装着されるイヤホン型
   乃至ヘツドホン型スピーカであり、前記携帯器に
   は、インターフエイスとなるアンプが内蔵されて
   おり、前記受信系は、前記受信器の出力がリード
   線によつて前記携帯器に設けられたジヤツクに接
   続され、該ジヤツクが前記スピーカに接続される
   構成を有しており、前記送信系は、前記イヤーマ
   イクロホンの出力が前記携帯器中のアンプに入力
   され、該アンプの出力が前記発信器に入力される
   構成を有していることを特徴とするイヤーマイク
   ロホンを用いた送受信装置。