JPS5848975B2 - シ−トベルトの張力により作動するスイツチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車の衝突を感知するスイッチに関する。

自動車が衝突したとき、引込式ハンドル軸装置を引き込
ませ、あるいはシートベルトのウエビングの引き出しを
阻止し、またはエアパックを作動させる等安全装置はセ
ンサからの信号により作動する。

センサには種々のものが提案されているが本発明はシー
トベルトの引張力により作動するスイッチをセンサとし
て提供しもって前記諸装置を作動せしめようとするもの
である。

これを図について説明すると、第１図は運転席のシート
ベルトを示し、ウエビング１はドア側下部に固定された
りトラクク２から引き出され、ドア側上部に固定したウ
エビングを自由に通過させる穴を有する固定金具３の前
記穴をくぐり抜けて運転者の右肩から左腰に至り、ウエ
ビングを自由に通過させる穴を有するスルータング４を
経て右腰にまわり、ドア側下部に固定された固定金具５
に一端を装着している。

スルークング４はバックル６に離脱可能に結合し、バッ
クル６はシ一ト７内側下部に固定した固定金具８の上端
に設けられている。

以上のりトラクタ２、バックル６および各種固定金具３
，５．８は相手部品または車体部分にピンまたはアンカ
ボルトで固定されておりかつ乗員が慣性力により前方に
移動した場合にウエビング１からの引張力を受ける。

本発明はこれらの部材のどれかにスイッチを設けたもの
でいくつかの実施例を以下に示す。

第２図はウエビング１の端末の固定金具５、第３図はウ
エビングを通過させる穴を有する固定金具３、第４図は
りトラクタ９を示す。

また、第６図はバックル６の本体を示し、バックル６の
取付の詳細を第５図に示す。

すなわちバックル６はピン１６でフレキシブルワイヤ１
７に接続する上部金具１８に固定され、フレキシブルワ
イヤ１７の下部は車体に固定される固定金具８に接続し
ている。

バックル６の下部と上部金具１８は鎖線で示すカバー１
９に覆われている。

符号２０はスルータング４をバックル６から離脱させる
ための押しボタンである。

固定金具５、固定金具３、リトラクタ２の本体およびバ
ックル６の本体はいずれも金属板から成形され以後一括
して板部材１０と呼ぶ。

図中１１は固定用のアンカボルトおよびピンであるが、
原理的にはボルトに限らず固定された軸であればよいの
で軸１１とする。

１２はスイッチであり、鎖線で示すウエビングは矢印方
向に引張力が働き、その結果上記の各板部材１０は矢印
方向、すなわち軸１１がスイッチ１２に接近する方向に
引張られる。

スイッチ１２については第７図以下で説明する。

板部材１０には前円後方形ともいうべき穴１３があり、
第Ｔ図および第８図の実施例では穴１３の前円部に軸１
１が嵌合し、後方形部にはスイッチ１２が嵌合している
。

スイッチ１２は中央に空間のある矩形状の絶縁体と、前
記空間内に隔離して平行に設置された正負の端子からな
り、端子にはリード線１２Ａが連結されている。

絶縁体は軸１１と接触すればわん曲し両端子は接触して
通電する。

前円部と後方形部の境には軸１１とスイッチ１２の接触
を阻止する保持部分として軸１１に接触するように突起
１４が向い合って設けられている。

突起１４の大きさ、突起間の距離等はスイッチを作動さ
せようとする衝突時に生ずる荷重によって定まり、その
荷重がシートベルトを介して板部材１０に引張力として
負荷されたとき、突起１４は軸１１に押されて変形し、
軸１１は突起１４の間を通過してスイッチ１２に接触し
、スイッチは前記のようにＯＮする。

第９図の実施例は軸１１が間筒１５を介して穴１３の前
円部に嵌合したもので、間筒１５は円周の一部を欠いて
おり、この開口部をスイッチ１２側に向けその寸法を調
整することにより軸１１がスイッチ１２に接触し得る荷
重の調整を行うことができるもので、穴１３には間筒１
５に接触させて設けた突起１４があることは第８図の場
合と同様であり、突起１４と間筒１５を組み合わせて軸
１１がスイッチ１２に接触することを阻止する保持部分
となっている。

第１０図の実施例は保持部分とスイッチを軽合金、合成
樹脂等で一体に形成したもので、板部材１０の穴１３は
突起を有しない前円後方形で、この穴１３に保持部分兼
スイッチ１２を嵌合し、これに設けた円穴に軸１１を嵌
合する。

従って、軸１１は保持部分を介して穴１３の前円部に嵌
合する。

一定荷重以上の引張力が働いたとき、負荷側の円弧部分
１２Ｂが切断して軸１１とスイッチ部分とが接触するも
のである。

以上のように構成した本発明のスイッチは、シートベル
トの一部材に設けられ、シートベルトの引張力によって
作動するので、他のセンサに比較して構造が簡単で安価
に提供できる効果がある。

また、シートベルトと引込式ハンドル軸装置との組み合
せによる安全装置またはシートベルトとエアバックとの
組み合せによる安全装置において、引込式ハンドル軸装
置またはエアバックをこの手近にあるスイッチからの信
号により作動させ得る効果がある。

また、構造が簡単で調整すべき部分が少いから作動すべ
き荷重に対し簡単に対応した設計が可能である効果もあ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用し得る部材の設置個所を示す運転
席のシ一トベル１・の装着状態の説明図、第２図ないし
第１０図は本発明の実施例で、第２図は第γ図のＡ−Ａ
線における矢印方向にみた断面図に相当する国定金具の
断面園、第３図は第２図同様のウエビングを通過させる
穴を有する固定金具の断面図、第４図は第２図同様のり
トラクタ本体を示す断面図、第５図は第１図に示すバッ
クルの取付状況を示す拡大図、第６図は第２図同様のバ
ックル本体を示す断面図、第７図は板部材と軸との固定
状態を示す断面図、第８図は第７図のＡ−Ａ線における
矢印方向にみた断面図、第９図ないし第１０図は保持部
分の他の実施例を第８図同様に示した断面図である。 符号の説明、１：ウエビング、２ニリトラクク、３：固
定金具、４：スルータング、５：固定金具、６：バック
ル、７：シート、８：固定金具、９：リトラクタ本体、
１０：板部材、１１：軸、１２：スイッチ、１３二穴、
１４：突起、１５：間筒。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 穴を有するシートベルトの板部材と、前記穴の一部
   分に嵌合する軸と、前記穴の一部分に嵌合したスイッチ
   と、前記軸が前記スイッチに接触することを阻げている
   保持部分とを有し、前記板部材は前記軸が前記スイッチ
   に接近する方向に引張力をシートベルトから受け、前記
   引張力が一定値以上に達したとき前記保持部分が保持機
   能を失い軸がスイッチに接触してスイッチが作動するシ
   ートベルトの張力により作動するスイッチ。 ２ 前記板部材がシートベルトの固定金具であり、前記
   軸がアンカボルトである特許請求の範囲第１項記載のシ
   ートベルトの張力により作動するスイッチ。 ３ 前記板部材がリトラクタ本体であり、前記軸がアン
   カボルトである特許請求の範囲第１項記載のシートベル
   トの張力により作動するスイッチ。 ４ 前記板部材がバックル本体であり、前記軸がバック
   ル取付用ピンである特許請求の範囲第１項記載のシート
   ベルトの張力により作動するスイッチ。 ５ 前記保持部分が前記穴に前記軸と接触させて設けた
   突起である特許請求の範囲第１項記載のシートベルトの
   張力により作動するスイッチ。 ６ 前記保持部分が前記軸に嵌合した円周の一部を欠い
   た間筒と前記穴に間筒と接触させて設けた突起との組合
   わせである特許請求の範囲第１項記載のシートベルトの
   張力により作動するスイッチ。 ７ 前記保持部分が前記穴および軸に嵌合しスイッチと
   一体に設けられた部材である特許請求の範囲第１項記載
   のシートベルトの張力により作動するスイッチ。