JPS5848815Y2 - セラミツクフイルタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は圧電共振子を用いたセラミックフィルタ、特に
その絶縁ケースに関するものである。

一般にセラミックフィルタに使用される絶縁ケースは機
械的に加工したり、または接着等により製作しており、
さらにはモールド成型により果しているものもある。

前者は一個づつ機械加工すれば極めて多くの加工工数を
要し、後者によればモールド型の製作によってやはり単
価が高くなる。

さらにはセラミックフィルタを構成する構成要素を絶縁
ケース内で一体装着するためには、従来の方法によれば
、ねじ、ばね、ゴム等の押圧力にて押し付けなければな
らない。

本考案は上記欠点を除去するためになされたもので、以
下図について詳細に説明する。

図は本考案によるセラミックフィルタを説明するための
一実施例を示す断面図である。

図に示すように、１は薄肉圧電共振子、２は厚肉圧電共
振子で、これらの圧電共振子１および２の振動接点に小
突起を有する端子板３が隣接している。

４は絶縁板で所望の回路を構成するため端子板３の間に
挿入されている。

５は熱収縮樹脂製のケースで、薄肉圧電共振子１、厚肉
圧電共振子２、端子板３および絶縁板４等のセラミック
フィルタ構成要素を収納する構造となっている。

したがってケース５に各構成要素を収納後ドライヤ等の
熱風で加熱すれば、ケース５は熱収縮して構成要素を収
縮力により、加圧固定することになる。

なお、ケース５の上部が開放されているため、セラミッ
クフィルタに大きな衝撃力が加わった場合、この開放部
からフィルタ構成要素が飛び出すおそれがある。

したがって、フィルタに大きな衝撃が加わるおそれがあ
る場合は、必要に応じてフィルタ構成要素の飛び出しを
防ぐ構造にする。

すなわち、ケース５の開放部に上蓋を被せたり、絶縁棒
をブリッジして接着する方法が取られる。

（図示せず）以上のように本考案によれば、ケース５に
熱収縮樹脂を用いることにより、機械加工、モールド成
型等の必要がないため、極めて安価になる。

また加熱によるケース５の適度な収縮力によって構成要
素を一体に装着するため、煩雑なねじ、ばね、ゴム等の
押圧力による押付けを必要としない。

モールド成型等のケースによれば形状変更に対し融通性
がない。

本考案のケース５は任意の形状寸法に対しても充分に対
処し得る利点がある。

さらには他のケースに比して肉厚が極めて薄い（約０．
１ｍｍ）ため小型軽量化には最適である。

上記のごとく本考案はケース５に単に熱収縮樹脂を用い
るのみで、安価、押圧力の発生、設計変更への対処、小
型化等の利点を具備したセラミックフィルタを提供する
ものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案を説明するための一実施例の断面図で、１は
薄肉圧電共振子、２は厚肉圧電共振子、３は端子板、４
は絶縁板、５はケースである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 肉厚の異った圧電共振子群およびそれら各共振子の振動
   接点に隣接する小突起を有する端子板と前記端子板間の
   必要個所に挿入される絶縁板を縦列に配したセラミック
   フィルタ構成要素を熱収縮樹脂製のケースに収納し、前
   記構成要素を一体に装着したことを特徴とするセラミッ
   クフィルタ。