JPS5848429Y2 - 椅子の背「もたれ」杆 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 椅子の背屈杆の改良に係り、更に詳しくは基部を椅子の
座板後部に固定、若しくは揺動可能となして取付けた背
屈杆を、その所望高さ位置で更に彎曲変形可能となして
安楽な着座状態となすようにした椅子背屈杆において、
当該背屈杆彎曲部の彎曲変形度を、背屈杆自体の構成に
よって任意に規制可能となすとともに背屈杆の高さを容
易に調節し得るようにしたものである。

以下本案を添附の実施図例によって詳説すれば、第２図
において、１は弾性材を示し、材質的にはゴム質物、合
成樹脂、これ等の混合物又は金属製として板ばね、コイ
ルスプリング等の曲げ弾性を有する材質中から加工性、
作業性、耐久性等を考慮して選択使用するもので、第２
図ではゴム質を主体とした弾性材としている。

而して該弾性材１の上下縁には後記する背屈杆内に固定
させる為の突縁２，２を形成している。

３は背屈杆を示し、下端を椅子の座板後縁部に不動状に
或は揺動可能に定着すると共に上端部には背屈を固定或
は揺動可能に定着しており、しかも第２図に示す如く該
背屈杆３を所定高さ位置において上杆４下杆５接続部材
６・・・又は単に上杆４下杆５に分割し、下杆５接続部
材６・・・にはその上面に絞り加工等によって段部を介
して小径の連結片７，７・・・を形成し、又該連結片と
連結される部材（例えば第２図中上杆４、接続部材６）
の下端部を該連結片に緩く外嵌可能な口径と成して、弾
性材１を各連結片７・・・６５密嵌するとともに、当該
弾性材の上下の突縁２を夫々上杆４、下杆５内に密嵌し
て、これらの各部材を連結して背屈杆３とした場合に該
背屈杆３自体の彎曲角度を制限するように構成している
。

即ち、背屈杆３に曲げ方向の荷重が加われば背屈杆は弾
性材１とともに彎曲して上杆４、及び上位の接続部材６
の下縁−側が下位の接続部材６、及び下杆５の段部に当
該することによる背屈杆自体の彎曲限度まで彎曲可能に
制限し、荷重を取り除けば弾性材の復元力によって第２
図の状態に復元する。

以上のようになる本案の背屈杆によれば、背凭杆３を所
望の高さ位置で彎曲させることによって背屈クッション
効果を発揮させることができるので、着座状態をより一
層安楽となし、又上杆４、下杆５間に介在される接続部
材６を適宜増減することにより背屈杆３の全高調節を任
意、且つ容易に行うことができ、更には弾性材１はその
上下の突縁２を上杆４、下杆５内に密嵌するとともに、
接続部材６・・・の連結片Ｔ・・・に密嵌させて取付け
られ、しかも背屈杆彎曲時において、各接続部材６・・
・の下縁−側が下位の接続部材６・・・の上面段部に当
接することによって弾性材１に過度の前回荷重がかかつ
ても、背屈杆３自体の彎曲限度まで彎曲可能に制限する
ことができ、しかも接続部材６数の増減又は該接続部材
６を省略して上杆４、下杆５の連結だけによっても彎曲
角度の調節を行え、連結片７の形状及び形成位置を変更
することによって彎曲方向の制限を、弾性材の材質を変
えることによって復元力を調節することができる。

上述の例においては本案の一つの特徴点である処の１弾
性材の弾力を背屈杆３を構成する一Ｌ杆４、下杆５、接
続部材６・・・の形状、構造によって規制可能とする点
を述べたが、次に他の１つの特徴点である処の、弾性材
Ｅ〕身の弾性を内部構造によっても制御できる点につい
て第３図の実施構造例に基いて説明する。

第３図において示すように弾性材１の中心に縦方向の貫
通孔８を形成し、背屈杆３のＦ杆５に切欠部９を設け、
該貫通孔８に芯枠１０を昇降自在に挿通させ該芯枠に付
設した操作片１１を上記切欠部９から背屈杆の外側に突
出させている。

即ち操作片１１によって芯枠１０を昇降調節することに
よって当該芯枠が挿入された部分を彎曲不可能となし、
芯枠の挿入残余の弾性材部分たけ（第３図でに間隔Ｐだ
け）を彎曲可能となすことによって弾性材１の弾性を制
御することができる。

以上のように成る本案の背屈杆は、複数に分割された背
屈杆３内に弾性材を連続的に嵌合挿着し、当該弾性材の
曲げ方向弾性を、背屈杆３を構成する上杆４、下杆５、
接続部材６・・・連結構造により決定される背屈杆３自
体の彎曲限度まで彎曲可能に制御し得るようになし、且
つ該弾性材中に芯枠を昇降自在に挿入させることにより
弾性材自体の曲げ弾性を制御して背屈杆として必要な任
意の彎曲度となすことができるのである。

当該背屈杆３を構成する上杆４、下杆５、接続部材６・
・・のうち接続部材６を任意に増減し、若しくは接続部
材６・・・を省略することにより背屈杆の高さ調節を行
うことができ、従来の背屈杆のように、その取付基部で
昇降調節するものに比して、構成、作業を極めて容易に
することができ、又この接続部材６・・・の増減によっ
て彎曲部の増減調節を行い、もって背屈杆３自体の彎曲
度の調節を可能にするのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の背屈杆の実施例を示す椅子の側面図、第
２図は第１図中Ｐ部拡大縦断面図、第３図は同じく第１
図中Ｐ部の他の実施例を示す拡大縦断面図。 １：弾性材、２：突縁、３：背屈杆、４：上杆、５：下
杆、６：接続部材、７：連結片、８：貫通孔、９：切欠
部、１０：芯枠、１１：操作片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上杆４、下杆５及び当該上、下杆間に介在設置される単
   又は複数の筒状接続部材６、これ等の上、下杆並びに接
   続部材を連結する弾性材１との組合せからなり、 下杆５及び各筒状接続部材６の上端部に水平段部を介し
   て本体より細径の筒状連結片７を上向き形成し、上杆４
   及び各接続部材６の下端開口を下位に連続する他の接続
   部材６又は下杆５の連結片７に緩く外嵌しうる大きさと
   してなり、上杆４、接続部材６の各下端縁が下段の接続
   部材６又は下杆５の段部上面に当接若しくは離隔させた
   状態で上下杆４，５間に単又は複数の接続部材６を配す
   るとともに、各接続部材６及び下杆５の連結片７内に弾
   性材１を密嵌し該弾性材１の上、下端部に形成した突縁
   ２を上杆４及び下杆５内に密嵌させ上杆４、単又は複数
   の接続部材６、下杆５を上下に連結してなることを特徴
   とする椅子の背屈杆。