JPS5938934Y2 - ベツトポトム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は身体各部に適正な弾力を与えて休息時の姿勢を正
しく保たせるベットボトム構造に関するものである。

従来よりベットボトムとしてベット枠内に同一強度の引
きばねを両端に設けた帯状体を縦横に配列し、各引きば
ねをボトム枠に連結した構造のものが用いられている。

ところが、このような構造ではクッション上に人体の荷
重を受けると、帯状体のたわみにより特に荷重が大きく
かかるベットの中央部が深く沈み、クッション上で身体
が不自然に彎曲して寝苦しく安眠が妨げられる結果とな
って健康上はなはだ好ましくない事態が生ずる。

この欠点を防止するために帯状体の下面にコイルスプリ
ングを設置し、局部的なたわみを防止する構造のものも
あるが、このような構造によるときには、部品点数の増
加に伴ない構造が複雑となり、製作組立に多くの工数を
要し、ベット本体の重量が大きくなるという問題は避け
られない。

本案は上記問題点を解消するもので、ボトム枠内にそれ
ぞれ両端に引きばねを有する帯状鋼板または線材を縦横
に平行に張り渡したベットボトムにお・いて、各帯状鋼
板または線材に取付けられた引きばねの有効長を調整し
、ボトムの全体についで身体の体圧分布に比例して各帯
状鋼板または線材の張力を調整することにより局部的な
たわみを防止し、ベットのフラット性、緩衝性を保持さ
せるようにしたことを特徴とするものである。

以下本案の実施例を図面によって説明する。

第１図〜第３図（イ）、υ）において、長方形のボトム
枠１内に引きばね２，２を両端に取付けた帯状鋼板（ま
たは線材）３を幅方向に並列に配列し、同じく両端に引
きばね４，４を取付けた帯状鋼板５を長手方向に並列に
配列し、名引きばね２，４の各端末をボトム枠１の口縁
に取付けられた支持枠６の小孔７に引掛け、各帯状鋼板
３，５をボトム枠１内に格子状に張り渡す。

このベットボトムの上面にクッション（図示略）などが
敷設されると、各列の帯状鋼板３，５はその重量を受け
てたわみが生じ、さらにベット上から人体の荷重を受け
たときには、人体の体圧分布にしたがってたわみ量が増
加する。

人体の荷重によって生ずる帯状鋼板３のたわみは人体の
腰部を受ける部分、すなわちボトム枠の中央部が最大と
なる。

本案は各部のたわみ変化の大小に応じて各帯状鋼板を支
える引きばねのばね常数を変化させるもので、本実施例
では張力調整装置を引きばねの有効長を規制手段と、そ
の操作手段とで横取し、規制手段として支持枠６に近接
して引きばね２の下方に板ばね８を配設し、その両端を
ボトム枠１に支持させ、操作手段として該板ばね６の中
央部下方に偏心カム９を設置し、該偏心カム９の軸１０
をボトム枠７に回転可能に支持させ、該軸１０の外端に
操作用ハンドル１１を取付けたものである。

なお板ばね８の幅は引きばね２の有効長さの約半分とす
るのが適当である。

実施例において、第４図イの位置からハンドル１１の操
作により、軸１０を回転させると、偏心カム９が一体回
転し、その回転量に応じて板ばね８はカム面で上方に押
しあげられ、第４図口に示すように引きばね２に圧接さ
れる。

本実施例においては、偏心カム９のカム面が接する板ば
ね８の直上に位置する引きばね２，２Ａにもつとも大き
い圧接力が加えられ、この引きばね２Ａを中心として順
次左右の引きばね２，２・・・・・・に加えられる板ば
ね８の圧接力が弱まり、この板ばね８による圧接力の大
小に応じて各引きばね２の有効長さ、すなわち各引きば
ね２のばね常数が変化する。

したがって、この張力調整装置をボトム枠１の側板中央
に設けた場合には、ベットの中央部の引きばねの強度が
最大となり、これに続く左右の引きばねの強度が次第に
減少して、はぼ体圧分布にしたがって各帯状鋼板３の張
力が調整されることとなる。

以上実施例では、ベットの幅方向に張り渡された各帯状
鋼板の引きばねの強度を調整する場合について説明した
が、張力調整装置は、ベットの一側のみ、あるいは両側
さらにベットの前後に設置して長手方向に張り渡された
帯状鋼板の張力を調整するように横取してもよい。

また上記実施例は、引きばねの有効長さを調整する一態
様を示したものであって、規制手段としては板ばねの使
用に限らず、たとえば引きばねのコイル内に歯型などを
一部嵌合させることにより、その有効長さを変化させる
横取としてもよい。

以上のように本案は、ベットボトム枠内に張り渡された
帯状鋼板または線材の各引きばねの有効長さを変化させ
るもので、操作手段をもってボトム枠の外部から規制手
段を上下させ、該規制手段で引きばねの一部を支え、又
はそのコイルに嵌合させることにより、ベット使用者の
体重に応じて引きばねの強度を強弱自在に調整すること
ができ、これによって局部的なたわみの不同を生じさせ
ることがなく、ベットにフラット性、緩衝性を保たせる
ことができる。

また本案によれば、操作には大きな力を必要とせず、使
用中でも自由に調整でき、またボトム枠にも過大な応力
を生じさせることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の一実施例を示すもので、第１
図はボトム枠の平面図、第２図は第１図■−■線断面図
、第３図イは第１図■−■線の要部拡大平面図、口は同
縦断面図、第４図イは張力調整前の状態を示す要部正面
図、口は張力を最大とした状態を示す要部正面図である
。 １・・・・・・ホ゛トム枠、２，４・・・・・・引きば
ね、３，５・・・・・・帯状鋼板、８・・・・・・板ば
ね、９・・・・・・偏心カム、１１・・・・・・ハンド
ル、１２・・・・・・ガイド、１３・・・・・・保持体
、１４・・・・・・ロッド、１５・・・・・・連結杆、
１６・・・・・・調整ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボトム枠内に引きばねを両端に備えた多数本の帯状鋼板
   または線材を縦横に配列してそれぞれ平行に張り渡した
   ベッドボトムにおいて、前記ボトム枠に引きばねのばね
   常数を調整する張力調整装置を設け、該張力調整装置を
   、各引きばね間にまたがってその下方に上下動可能に配
   設され、上方に変位して引きばねの一部を支え、又は引
   きばねのコイル内に嵌合してその有効長を規制する規制
   手段と、該規制手段の上下方向の変位をボトム枠の外部
   より操作する操作手段とで槽底したことを特徴とするベ
   ッドボトム。