JPS5847871Y2 - 指輪のサイズ調節兼用装飾嵌合体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は指輪のサイズの調節用並びに装飾用のために指
輪の内側面から嵌脱自在に嵌合する嵌合体に関するもの
である。

金、銀、プラチナ等の高価な貴金属製のものや、これら
にダイヤモンドやヒスイ等の宝石類を嵌め込んだ指輪は
、使用する人の指の大きさが、個人々で相違するから販
売の都度購入者の指のサイズを計測して、多くのサイズ
の中から選択して、または指輪の大きさを購入者の指に
合わせて指輪のサイズを修正して購入者の指にピッタリ
と合わせていた。

しかし、指輪は高価なものであり、しかも婚約指輪や結
婚指輪の如く、一生に一度といわれる如く貴重で高価な
ものであるから、永年に渡って使用されるが、使用者の
購入時の手指の大きさも年々変化してしまうことが多く
、折角の高価な指輪も指に合わなくなり、ブカブ力にな
ってぐるぐる廻ってしまうため使用に耐えなくなってし
まうという問題があった。

また、母親の形見の指輪の如く親子状々に渡って使用さ
れたり、友人間で衣服に合わせて取替えて使用したい時
など指輪のサイズが合わないため使用できないなどの問
題があった。

さらに、指輪はセールスマンによる訪問販売によって売
られることも多く、その場合には購入者の指の大きさに
合うように同一の形状の指輪を多くのサイズの指輪を多
量に持ち歩るかねばならないという問題があった。

これらの問題を解決するため従来、指輪のサイズ直しと
称して指輪の内径を修正して指に合うようにして使用し
ている。

しかしながら、この指輪のサイズ直しは、相当の設備と
技術特に永い経験と熟練を要し、かつ相当の費用と日時
を要するという問題があり、しかも宝石店等の店頭で依
頼者の面前で手軽に加工できるものではないため、依頼
時の指輪と、加工後の指輪との間において、高価のダイ
ヤ等の宝石を取り替えられたとか、無用の傷が付けられ
たとか、指輪の内側面に刻設された記念の文字等が削ら
れてしまう等々依頼者との間にトラブルが多発するとい
う問題があった。

さらに、指輪はその金属材質から金色と銀色の二色の色
しかなく色彩的変化に乏しく百白味のないものであり、
どんなに、すぐれた色彩を放つ宝石であっても、その宝
石を取付けた土台となるべき指輪は金銀の二色しがなく
色彩的バランスがとれないという欠点があった。

また、指輪に宝石を取付固定する宝石取付台は、略漏牛
状をしており、その先端方向は花のつぼみ状に内方へ曲
がり宝石を囲んで取付爪が噛み込むようにして宝石をガ
ラチリと固定しているが、この宝石を指輪に取付固定す
る宝石取付台は、指輪の径を大きくしたり小さくしたり
して修正するサイズ直しに伴って大きく狂いが生じる。

即ち指輪のサイズを小さくすると宝石取付台の漏斗状の
先端方向が開らき、宝石を噛み込み固定している取付爪
がゆるみ、固定があまくなってガタついたり使用中、宝
石が脱落するという欠点があった。

反対に、指輪のサイズを大きくすると、宝石取付台の先
端方向が小さくつは゛んでしまい、このため取付爪が宝
石にくい込んで宝石を傷付けるという問題があった。

本考案はこれらの指輪のサイズ直しに伴うトラブルの発
生を防止し、手軽に店頭で依頼者の面前で、または指輪
の使用者自身が簡単に行なえるような指輪のサイズ調節
用の嵌合体を提供することを目的とする。

さらに本考案の他の目的は、指輪の使用中、発汗に伴う
体液中の塩分や油脂分等により指輪の表面が汚損したり
腐蝕から指輪を保護することを目的とする。

また本考案のさらに他の目的は、透明又は半透明の軟質
合成樹脂製の嵌合体で指輪の上側面の両側辺を被覆する
ことにより、指輪の上側面における光の乱反射作用を起
こさせて指輪の光沢を一層増大させて指輪を一層美＜シ
く見せると共に、嵌合体のレンズ効果により指輪の地肌
を拡大させて肉太に見せるという効果を目的とする。

さらに本考案の他の目的は嵌合体を金色、銀色、青色そ
の他の有彩色にして、嵌合体を取り替えることにより種
々の色合のファッションリングとして利用することので
きるものを提供することを目的とする。

本考案を図面に基づいて説明する。

１は嵌合本体で、可撓性に富む透明又は半透明の軟質合
成樹脂製で断面Δ型の帯状体に形成されている。

２は嵌合本体１の底面部であり、該底面部２の肉厚を自
由に変えることにより指輪の内径の大きさを調節するも
のである。

即ち嵌合本体１の底面部２の肉厚を０ 、１５ ｍｍ
。

０．３ ｍｍ、０．４５ ｍｍ、０．６ ｍｍの如く指
輪の内径の規格に応じて小さいものから大きいものへ各
種、相当数、予め形成しておき、指輪の調節しようとす
るサイズの大きさに応じて適当な底面部２の肉厚を有す
る嵌合本体１を選定して用いるものである。

３ａ、３ｂは嵌合係止側片で嵌合本体１の長手方向の両
側辺を立ち上がらせて、がっ、内側方向に対向して傾斜
せしめたものである。

嵌合係止側片３ａ、３ｂは嵌合した指輪４の上側面５の
全面を被覆することなく、上側面５の両側辺方向をわず
かにかつ、確実に被覆する程度の長さに形成されている
。

本考案の指輪のサイズ調節兼用装飾嵌合体は、予め形成
しておいた嵌合本体１の中がら指輪４の内径を調節する
大きさ、即ち指輪４の調節するサイズの大きさに応じて
、最も適当な肉厚を有する嵌合本体１を選定して適宜の
長さに切断し、このようにして得た嵌合本体１を指輪４
の内側面がら嵌合して用いる。

この場合嵌合係止側片３ ａ 、３ ｂの上端部が指輪
４の上側面５の両側辺方向に突出して被覆せしめるよう
にして嵌合し、かつ嵌合本体１は必要に応じて取朴した
り取り替えたりして用いるものである。

嵌合係止側片３ ａ 、３ ｂは第５図、第６図に示す
如くその上端方向に向って次第に肉薄にがり断面円弧状
に形成している。

このように嵌合係止側片３ ａ 、３ ｂが上端方向に
向って次第に肉薄にかつ断面円弧状に形成しているため
、指輪４の上側面５の両側辺方向を被覆した嵌合係止側
片３ ａ 、３ ｂが゛凸しンス゛としてのしンス゛効
果が作用して指輪４を実際より肉太に見せるというすぐ
れた効果がある。

さらに嵌合本体１が透明又は金色、銀色、青色その他の
有彩色の半透明な軟質合成樹脂製である。

このように嵌合本体１が透明の軟質合成樹脂製であるか
ら、指輪４の地金が透視され、がっ、指輪４の上側面５
の両側辺方向に被覆された嵌合係止側片３ ａ 、３
ｂも透明な軟質合成樹脂であるので、光射が屈折し、指
輪４の上側面５における光の乱反射を一層増大させ指輪
４の光沢が一層美＜シく見えるという効果がある。

また嵌合本体１が金色、銀色、青色、赤色その他の有彩
色の半透明な軟質合成樹脂製であるから、特に嵌合本体
１を青色又は赤色の半透明な軟質合成樹脂製にして金製
の指輪４に嵌合すれば指輪４の両側辺が青色又は赤色を
通して金色の地金が透視されるから地金の金色と青色又
は赤色が混じ合って、いわゆる青金又は赤金と称される
高価な指輪に見えるという効果がある。

さらに指輪４の地金と同系色の色彩に着色された嵌合本
体１を用いれば嵌合本体１を指輪４に嵌合したという不
自然さが全く感じられないという効果がある。

また指輪４の地金と相違する色彩に着色した嵌合本体１
を指輪４に嵌合すれば、指輪４の地金の色彩と嵌合本体
１の色彩が表わす色合いと配色の妙が期待でき、かつフ
ァッションリングとしての効果がある。

本考案は上記の如く構成したからどんな大きなサイズの
指輪でも、調節するサイズに応じた肉厚を有する嵌合本
体１を、選定すれば指輪４の内側面に嵌合するのみで指
輪のサイズか上山自在に調節できるという効果がある。

指輪のサイズ直しが、全く施設も技術もさらには経験と
熟練も必要なく、かつ依頼者の面前でワンタッチで簡単
にでき、また高価なダイヤモンド等の宝石類にキズが付
いたり替えられたりというトラブルが発生するという恐
れが全くないという効果がある。

嵌合本体１が断面略己型に形成されているから、指輪４
の内側面から指輪にピッタリとフィツトして嵌合され、
使用中、脱落する恐れがないという効果がある。

嵌合本体１の嵌合係止側片３ａ、３ｂが指輪４の上側面
５の両側辺方向を被覆しているため指輪４の上側面５に
おいて嵌合係止側片３ｂ、３ｂと上側面５との間におい
て、光の乱反射が起こりこの乱反射作用により指輪４の
上側面５が一層輝やいて、光沢を増し美観を増進せしめ
るというすぐれた効果がある。

指輪の内側面に軟質合成樹脂の嵌合本体１が嵌合されて
いるため発汗による汚損や腐蝕を防止し、指輪を保護す
るというすぐれた効果がある。

さらに嵌合本体１に種々の着色を施しておけば宝石の色
彩に対応してこれと調和したカラーの指輪に統一し、例
へば宝石がルビーの場合には燃えるような赤の嵌合本体
１を、宝石がサファイアの場合はブルーの嵌合本体１を
用いれば宝石と指輪の色彩を統一し、あるいは反対色を
用いてその変化と調和を楽しむことができるという効果
がある。

また本考案によるときは指輪のサイズ直しが不要となる
からサイズ直しに伴う問題点であった宝石取付台の拡開
や縮小による宝石の脱落や傷の発生という恐れが全くな
くなるという効果がある。

さらに指輪を予め指よりも大きいサイズのものに嵌合本
体１を挿着したものを請人しておけば、後日指が太くな
った場合には嵌合本体１を取り外せばサイズ直しを全く
必要としないという効果がある。

構造がきわめて簡単でかつ軟質合成樹脂であるから安価
に提供できると共に、取扱いが容易であるから、婦女子
でも簡単にサイズ直しができるので親子間や友人間等で
も容易に取り替えて使用できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の嵌合本体の斜視図、第２図は本考案を
指輪から取外した状態の斜視図、第３図は本考案を指輪
に嵌合した状態の斜視図、第４図は本考案に係わる指輪
の使用状態を示す斜視図、第５図、第６図は本考案を指
輪に嵌合した状態の断面図である。 １・・・・・・嵌合本体、２・・・・・・底面部、３
ａ 、３ ｂ・・・・・・嵌合係止側片、４・・・・・
・指輪、５・・・・・・指輪の上側面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １．可撓性に富む軟質合成樹脂製により断面略△型の嵌
   合本体１を形成し、該嵌合本体１の底面部２の肉厚を指
   輪のサイズを調節する大きさに対応して設け、指輪の内
   側面に嵌合可能な長さに形成した嵌合本体１を嵌脱自在
   に指輪に嵌合し嵌合本体１の嵌合係止側片３ａ、３ｂが
   指輪の上側面の両側辺方向を被覆せしめてなる指輪のサ
   イズ調節兼用装飾嵌合体。 ２、嵌合係止側片３ ａ 、３ ｂが上端方向に向って
   次第に肉薄にかつ断面円弧状に形成されてなる実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の指輪のサイズ調節兼用装飾
   嵌合体。 ３、嵌合本体１が透明又は、金色、銀色、青色、赤色そ
   の他の有彩色の半透明な軟質合成樹脂製である実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の指輪のサイズ調節兼用装飾
   嵌合体。