JPS5847522B2 - 消波根固用異形コンクリ−トブロツク及びその型枠 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、消波根固め用の異形コンクリートフロック及
びその型枠に関する。

従来より防波堤、空堤、離岸堤、岸壁、魚礁等に用いる
消波根固め用の異形ブロックは、テトラポット、六脚ブ
ロック、三柱ブロック等があるが、これ等は重心の位置
が高い為に、積み上げた時に安全限界が低く、通常は三
層程度であり、良いものでも五層が限界とされている。

更に従来のブロックは接地面積が小さい為に、接地地盤
とブロック底部の間隙部に波浪（又は水流）による潜流
が発生し易く、これによる計画個所の浸食現象が多く見
られる欠点があった。

そこで本発明は上記の欠点を解決するもので、直角の鉤
形材を二個、角部で重ねた形状のブロックとし、重心の
位置が低く、波浪や水流に対して安定性が良く、積層し
た場合の積み重ねも従来の２倍から３倍積み上げること
が可能であり、しかも組み合わせ方により空隙の大小を
任意に加減することができる等の特徴を有する消波根固
用の異形コンクリートブロックを得ることを目的とした
ものである。

次に本発明の実施例を図面に従って説明すると断面形状
が正方形（角は面取りしてある）で、その一辺の長さの
二倍（必らずしもこだわらない）の長さとなる様にして
９０度に形成した鉤形材１を二個、角部で重ねた形状に
コンクリートで一体に成型したものであり、場合によっ
ては、頂点に多少削ぎ落した様な形状の接地面２を形成
しておくと良く、接地地盤との安定が一層良くなるもの
である。

又、断面形状は上記の四角形に限らず、円形、六角形、
三角形等どの様な形状でも良い。

そして、以上の様な構造のブロックを積み上げて空堤、
防波堤，離岸堤等を構築するものであるが、その積み上
げ方の一例は第４図に示す如く、波の方向に対して三点
で支える様にして順次並べて設置し、その上に鉤形材が
噛み合う様にして積み重ねて行けば良い。

次に、上記ブロック製造用型枠は、第５図に示す如く平
面形状が十字形で、側面形状はブロックを対称的に二分
割した形状とし、適宜の一個所の突起先端にセメント打
ち込み用の打設口３を設けておく。

斯様にした型枠Ａを二個、打設口を合わせて向かい合わ
せにして一体として用いるものである。

以上のブロックによると、ブロックの重心が極めて低く
、しかも常に同じ設置状態となる為に波浪や水流に対し
て安定性が大きく、積層数も多層に行なうことが可能な
ものである。

又構造が強固である為に波圧、転石等による破損が少な
く、しかも組み合わせ方を適宜に変えることにより、空
隙を加減することが可能であり、目的に応じて調節し得
る為に、使用コンクリート量も適宜に計画できるもので
ある。

又、深水個所等に於て乱積（捨込）で使用する場合でも
突起同志の噛み合いが良い為に構造物としての安定性が
太きいものである。

又、ブロックの形状が対称形である為に、型枠による製
造が容易であり、型枠も単純形状で良く型枠製作も容易
なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図は断面形状方形の
ブロック斜視図、第２図は断面形状のブロック斜視図、
第３図は断面形状六角形のブロックの斜視図、第４図は
積み上げ方の一例を示す斜視図、第５図は型枠の一実施
例を示す斜視図である。 １・・・鉤形材、２・・・接地面、３・・・打設口、Ａ
・・・型枠。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 直角の鉤形材を二個、角部で重ねた形状の消波根固
   用異形コンクリートブロック。 ２ 鉤形材の断面形状を方形とした特許請求の範囲第１
   項記載の消波根固用異形コンクリートブロック。 ３ 鉤形材の断面形状を円形とした特許請求の範囲第１
   項記載の消波根固用異形コンクリートブロック。 ４ 鉤形材の断面形状を六角形とした特許請求の範囲第
   １項記載の消波根固用異形コンクリートブロック。 ５ 平面形状が十字形で、側面形状が特許請求の範囲第
   １項記載のブロックを対称に二分割した形状とし、適宜
   一個所の突起先端にセメント打ち込み用の打設口を設け
   た第１項記載の消波根固用異形コンクリートブロックの
   製造用型枠。