JPS5847416Y2 - ビレツトノ チヨウオンパ ジドウタンシヨウソウチ ニオケル タンシヨクシホルダ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ビレットの超音波探傷装置に関する。

周知のように従来の探傷装置においては、一対の探触子
ホルダーがビレットの隣り合う２面に配置されるように
してホルダー軸に回動自在に取付けられるものが一般的
である。

しかし乍ら検査対象であるビレットは未だ半製品の段階
であるから表面の平面性は不定であり、又自重による撓
みとか成形時における曲りが生じており、これに伴なっ
てビレット探傷移送時には振動及び移送ローラなどに因
る機械的な振動が生じるのが通例であって従来技術にお
いてはこの振動に対する防止手段が施されておらず、こ
れがため探触子ホルダーはビレットに対する接触状態を
完全なものとして保持することができず、この結果ビレ
ット表面と探触子ホルダー（探触子）との隙間が変動し
探傷が不安定なものとなっていたのである。

この考案は上記問題を解決するための工夫されたもので
あり、即ちビレット移送時の振動を吸収し、これでもっ
て被探傷面の各々に独立的つ安定した追従動作ができる
ようにし、これに伴なって精度良くビレットを探傷する
ことができるように工夫されたビレットの超音波探傷装
置を提供することを目的とする。

以下、図示する好適な具体例に従ってこの考案を説明す
る。

第１図以下第３図はその具体例を装置全体で示し、１は
固定フレーム、２，２は同フレーム１上に立設された支
持フレーム、３はビレツ）Ｂ下部２面を接当支持する移
送ローラ、４，４はビレツｌ−Ｂ移送方向始端位に対設
された光電素子、５は光電素子４，４に連携するストッ
パー装置、６は探傷装置の要部を示す。

より具体的には、上記ビレツｌ−ＢはＵ字溝をもつ移送
ローラ３上に沿って積極的に長手方向へ送られ、充電素
子４，４間に進出するとここでビレットＢの侵入が確認
され、同時にストッパー装置５のストッパー７がビレツ
）−Ｂ始端に対抗する。

このストッパー７は充電素子４，４からのタイマー（図
示省略）を介する連携動作により流体シリンダ８、スＩ
・ツバー用支持ピン９およびサポータ−１０を介してビ
レットＢをストップする。

即ち同ストッパー７はガイドピン１１．１１と防振ゴム
１２とを具備するクッション機構１３によって吸振下で
行なわれ、同防振ゴム１２の圧縮下におけるビレツｌ−
Ｂ始端は探傷装置６に包含される如く位置される。

相前後して光電素子４，４に連携してスＩ・ツブ下のビ
レツ）Ｂ上に探傷装置６がセットされる。

この探傷装置６は第２図以下第５図示の如く、支持フレ
ーム２，２上に対設された固定側軸受１４゜１４間に左
右方向をなして取付けられた固定側シャフト１５に中間
位を支持されて揺動自在とされた二葉状の揺動バー１６
を介して上下動される構成とされ、同上下動作は揺動バ
ー１６背方に連結された流体シリンダ１７およびバラン
ス機構１８によってなされる。

同揺動バー１６の他端たる先端側には、固定側シャフト
１５と平行に揺動側シャフト１９が取付けられ、同シャ
フト１９にはその長手方向並びに外周方向に摺動自在な
摺動体２０が、その両側にコン１ヘロール用スプリング
２０’、２０’を弾発下で配備して垂下状態で設定され
ている。

この摺動体２０の下部には、ヘッドサポータ−２３がビ
レツ）Ｂ上位において揺動側シャフト１９と平行平面内
で可回動に装備され、同サポータ−２３にはビレツ）Ｂ
方向たる下方へ二葉状に延出するサポーＩ・アーム部２
４．２４が取付けられている。

２１．２２は各々突片並びにス）・ツバ−を示し、上記
摺動体２０の揺動側シャフト１９に対する首振りストロ
ークを所要範囲内とし、又ヘッドサポータ−２３も同様
に首振りストロークがコン１〜ロールされている。

上記サポートアーム部２４．２４はビレットＢの長手方
向に対向配置され、しかも同アーム部２４．２４下端を
介して対向方向に軸心をもつホルダー軸２５が装備され
ている。

同ホルダー軸２５にはビレツ）Ｂの被探傷２面に対応形
状とされた鞍型をなす探触子ホルダー２６がビレツＩ−
Ｂの横断面に平行な方向に可回動に設定されている。

この探触子ホルダー２６の両壁にはガイドローラ２７が
装備され、このガイドローラ２７で探触子ホルダー２６
はビレツｌ−Ｂに微小間隙の下で平行に対面する。

そして周知の如くこのホルダー２６の各面には、千鳥配
置された探触子セット孔２８が貫設されると共に、開孔
２８を介して探触子２９と給水管３０とが各組取付けら
れ、しかも探触子２９とビレツ）Ｂ表壁間には微小間隙
（一般に０．５〜ｌ 、Ｑ ｍｍ）が設定されている。

以上の如く具体化されたものに基づき、上記探触子ホル
ダー２６はその頂部に沿って左右分割状に形成され、し
かも各ホルダー２６．２６上端には、Ｌ字型の軸支部２
６ ａ 、２６ ｂが入子状に対向配備され、同軸支部
２６ ａ 、２６ ｂで枢支機能が果される。

この両軸支部２６ ａ 、２６ ｂは探触子ホルダー２
６．２６が直交状態にある場合を所謂ニュートラル位置
として同直交状態から正負（同具体例では±５°）に回
動後にストップする如く所要間隔を置いて接当可能に設
定され、しかもホルダー軸２５には弾発スプノング２６
Ｃ，２６Ｃか゛捲周されて、同スプリング２６Ｃはそ
の両端が両軸支部２６ ａ 、２６ ｂ側に探触子ホル
ダー２６．２６が直交状態下でニュートラル状態となる
ように掛止されている。

３１．３１は探触子ホルダー２６．２６前後方向に配備
されたＵ溝をもつ支持ローラで、同ローラ３１，３１は
上記ホルダー軸２５前後に支持杆３１ａ、３１ａを介し
てビレツ）Ｂ頂部に沿う状態で設定されている。

又、３２．３２はビレツ）Ｂの両側頂部を抱持する如く
探触子ホルダー２６．２６下隅部にＬ字状に延設された
抱持片で、同庁３２ 、３２は探触子ホルダー２６ 、
２６に対して弾発スプリングを介して進退可能としても
よい。

ここで、第４図示例に依る固定的な探触子２９は、実施
上において第６図Ｉ、ＩＩに示す如く探触子ホルダー２
６（ビレツ）Ｂ）側に対し各個に上下動自在に弾装する
ことがあり、即ち、探触子ガイド筒３３を探触子ホルダ
ー２６に開通状に立設して、同筒３３に連続筒を構成す
べくロックピン３５を挿脱自在として探触子キャップ３
４を連装すると共に、前記探触子ガイド筒３３の内周位
には探触子２９の下動ストッパ機能を併有すべく凹状（
又は凸状）の第１スライダ３３ ａを対向などとして付
設し、又探触子２９の該下部は前記ビレツｈＢとの微小
間隙を設定すべく保護リング３６を付帯して保護リング
３６の外周位に凸状（又は凹状）として第２スライダ３
６ ａを付設することにより、上下動自在に介装され、
更に探触子２９と探触子キャップ３４間には懸架バネ３
７を介装しである。

なお、給水管３０は第１スライダ３３２等の設定位外の
周位を選択すると共に、保護リング３６の下端周位には
切欠状の導水溝（図示省略）を付加することもある。

従って同側では、探触子２９がビレツ）Ｂ側に常に追従
し、殊に接触子ホルダー２６がビレツ）Ｂに追従し得な
い局部的曲り、又は捻れ、振動など状態の場合にも独立
的に探触子２９が探傷中に異常波形を発生することなく
探傷機能を発揮するものであり、又、探触子２９は第１
スライダ３３ ａ等にて回転規則を受けるもので超音波
ビーム幅が安定化するものである。

更に探触子キャップ３４は殊に限定されないロックピン
３５にてワンタッチで脱着自在であるので探触子２９の
メンテナンス性が向上する。

従って上記の如く具体化されたこの考案は、ビレツｌ−
Ｂの探傷作業において次の如く作用する。

即ち、第５図Ｉ、ＩＩ、ＩＩＩは各々探触子ホルダー２
６．２６の独立開閉作動状態を例示し、同図示Ｉは被探
触面が直交するビレツ）Ｂに、ＩＩは頂部が直角以上の
ビレツ）Ｂに、ＩＩＩは頂部が直角以下のビレツ）Ｂに
それぞれ探触子ホルダー２６．２６が追従する状態を示
している。

同図ＩＩ 、 ＩＩＩに示す如く頂部が直交以外のビレ
ツ）Ｈに対しては、両探触子ホルダー２６．２６は共に
開閉されて追従接当し、又一方被探触面の一側のみが相
対的に角度変位するビレツ）Ｈに対しては、一方の探触
子ホルダー２６が単独に追従する。

又、任意方向に彎曲するビレットＢに対しては、上記弾
発スプリング２６ Ｃ，２６Ｃと抱持片３２，３２並び
に支持ローラ３１，３１を介して摺動体２０が揺動側シ
ャフト１９に沿ってコントロール用スプリング２０′に
抗して左右方向に案内され、従って被探触面に同ホルダ
ー２６．２６は同時に消極的に追従する。

殊に同彎曲下でしかも横断面各形状が漸次変化しつつ移
送されるビレツ）Ｂに対しては上記独立開閉機能により
容易に追従する。

殊に上記各追従下においては弾発スプリング２６Ｃ，２
６Ｃで常に被探触面に探触子ホルダー２６．２６が積極
的に押圧されるので、ビレッ）Ｂの移送下において通常
上ずるビレッｈＢの微振動に対し吸振性をもってさらに
微振動下で同ホルダー２６．２６が安定下で追従する。

以上の如く構成されたこの考案によれば、探触子ホルダ
ー２６．２６は分割状に形成されてビレットＢの各探傷
面にホルダー軸２５を介して独立に回動自在な下で対面
可能に枢支されているので、上記の如くビレツ）Ｈの種
々横断面形状に対して独立して追従し、特に上述したよ
うに弾発スプリングと支持ローラとを併せて構成したか
ら、ビレット表面の不定とか撓み或いは曲りなどによる
振動及び移送ローラなどによる機械的振動が生しても探
傷子ホルダーはこれ関せずビレットに追従し更に支持ロ
ーラと弾発スプリングによる探傷子ホルダーの常時押圧
によりビレット表面と探傷子との隙間は常時一定に確保
され、従って精度の良い探傷ができるものとなる。

なお、上記探触子ホルダー２６．２６の分割形態は探触
子２９と給水管３０との各組に対しであるいは所望組に
対して、分割状に形成すれば、より探触子２６は独立追
従機能を発揮する。

又上記ホルダー軸２５は単一本に限定されず、例えば上
記ホルダー軸２５の左右両側に長手方向をなして複数本
のホルダー軸２５を並設して、この各軸２５は探触子ホ
ルダー２６．２６を各々その中間上背部にて枢支する状
態で設定すれば、殊に探触子ホルダー２６は被探触面に
より全面が均一間隙でもって常時対向し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一具体例を装置全体で示す平面外観
図、第２図工は第１図Ａ矢視図、第２図ＩＩは同図■の
平面図、第２図ＩＩＩは同図ＩＣ矢視図、第３図工は第
１図に基づくストッパー装置を示す平面図、第３図ＩＩ
は第１図Ｄ−Ｄ線矢視断面図、第４図は探触子を示す縦
断面図、第５図Ｉ、ＩＩ、ＩＩＩは作動説明図、第６図
工は探触子の懸架装置を示す要部断面図、第６図ＩＩは
同図ＩＥ−Ｅ線断面図である。 ２・・・・・・支持フレーム、３・・・・・・移送ロー
ラ、６・・・・・・探傷装置、２５・・・・・・ホルダ
ー軸、２６．２６・・・・・・探触子ホルダー、２９・
・・・・・探触子、３０・・・・・・給水管、Ｂ・・・
・・・ビレット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 移送ローラに支持されて所定長手方向に移送されるビレ
   ットの上方に支持フレームが設けられ、該支持フレーム
   の前記ビレット側には上下動、左右動、回動等所要の自
   由度をもってホルダー軸が取り付けられ、該ホルダー軸
   には探触子並びに給水管が配備された少なくとも一対の
   探触子ホルダーが枢着され、該探触子ホルダーを前記ビ
   レットの隣り合う２面に配置して長手方向に沿って同時
   探傷するビレットの超音波探傷装置であって、前記ホル
   ダー軸の前後両端には支持杆が設けられ、該支持杆には
   ビレットの頂部に当接Ｌビレットの移送に追随して回転
   する支持ローラが取り付けられ、前記一対の探触子ホル
   ダーはその上部に各々設けられた軸支部を介して前記ホ
   ルダー軸に各々独立して回動可能に枢着され、前記両軸
   支部が枢着されたホルダー軸には両軸支部間に弾発スプ
   リングが捲周され、該弾発スプリングの両端が、前記両
   軸支部がその上端を近接させる方向に回動して前記探触
   子ホルダーをビレットの対応する面に押圧するように前
   記両軸支部に掛止されていることを特徴とするビレット
   の超音波探傷装置。