JPS5846677Y2 - オ−バ−ベツドテ−ブル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は夫々別体の基体の脚柱に伸縮自在に嵌合した支
柱によってその左右両側を支持した上板を、寝台の長手
方向に移動して、その短手方向に架設状態とすることに
より、患者等が寝台上でいながらにして食事、読書、化
粧等を行ない得ると共に、不使用時には基体に設けたキ
ャスターによって寝台の長手方向に移動することにより
寝台から簡単に取り除けるようにしたオーバーベッドテ
ーブルに関するものである。

かかるオーバーベッドテーブルには前記支柱を脚柱に対
して伸縮させて上板の高さを調節し得るようにしたもの
があるが、従来はかかる調節を左右側毎に交互に行なわ
なければならないので、手間かががることに加えて、調
節に際して上板が左右に傾いてしまうので、物品を載置
している状態では行なえないという欠点がある。

本考案は前記左右側の支柱を連動させて前記脚柱に対し
て伸縮自在とすることにより、高さの調節に際しての上
板の傾斜を完全に防止するようにすると共に、連動機構
内に極めて合理的に定トルクばねを装置することにより
、上板の上昇に際しての所要力を軽減したものである。

以下本考案を実施例に基づいて詳細に説明すると次の通
りである。

符号１は上板であり、２は上板支持枠である。

該上板１は単なる甲板とする他、受皿あるいは折畳自在
の書見台等を装置する等、如何なる構成でも良い。

前記上板支持枠２の左右側に支柱３，３′を下方に突設
する。

符号４，４′は夫々別体に構成した基体であす、５，５
′は該基体４，４′に立設した支柱である。

夫々の前記支持３，３′を該脚柱５，５′に伸縮自在に
嵌合する。

実施例では支柱３，３′を脚柱５，５′内に嵌挿する構
成であるが、この逆でも良いことは勿論である。

夫々の前記支柱３，３′の下部には下部案内車６，６′
を設けると共に、上部には夫々左右一対の２組の上部案
内車７，７′、８，８′を設ける。

前記上板支持枠２には連結棒１０を左右方向に移動自在
に支持した支持枠１１を設ける。

しかして一側ａ、ａ’を夫々の前記脚柱５，５′の上部
に固定した可撓巻掛体９，９′を夫々前記下部案内車６
，６′の下側に巻掛けた後、前記左右一対の上部案内車
７，７′、８，８′に巻掛けて他方の脚柱５′、５に至
らせ、その他側す、ｂ’を夫々他方の脚柱５′、５に固
定する。

この際、一方の前記可撓巻掛体９′は前記左右の上部案
内車７’、８’間に於いて前記連結棒１０を介在させる
と共に、該連結棒１０と前記上板支持枠２間に定トルク
ばね１２を介在させる。

該定トルクばねには帯状ばね材を予応力を加えてコイル
状にして、回転自在に取り付けたものである。

尚、前記可撓相体９，９′としてはワイヤの他、ベルト
でも良いし、場合によってはチェーンであっても良い。

かかる構成に於いて図中右側の支柱３を脚柱５内に短縮
させると、一側ａを該脚柱５の上部に固定した可撓巻掛
体９は下部案内車６によって押し下げられて他側すを引
っ張る。

しかるに他側すは他方の脚柱５′に固定されているので
、逆に上部案内車７′が他側す方向に引き動かされ、他
方側の支柱３′も脚柱５′内に短縮する。

このように支柱３′が脚柱５′内に短縮すると、一側ａ
′を該脚柱５′の上部に固定した可撓巻掛体９′が下部
案内車６′によって押し下げられて他側ｂ′を引っ張る
が、上部案内車８は支柱３と共に下降するので、該可撓
巻掛体９′に支柱３′の下降を阻害する張力が生じるこ
とはなく、支柱３を脚柱５内に短縮させる動作に連動し
て同時に、しかも円滑に支柱３′を脚柱５′内に短縮さ
せることができる。

支柱３′を脚柱５′内に短縮させる場合にも前述と同様
に、支柱３を連動して同時に脚柱５内に短縮させること
ができる。

次に支柱３を脚柱５から伸長させると、可撓巻掛体９′
は上部案内車８と他側６′間の間隔が長くなるので、一
側ａ′を引張る。

しかして下部案内車６′は上方に移動し、支柱３′も脚
柱５′から伸長する。

かかる支柱３′の脚柱５′からの伸長によって可撓巻掛
体９の一側ａも引っ張られるが、下部案内車６は支柱３
と共に上昇するので該可撓巻掛体９に支柱３′の上昇を
阻害する張力を生じることがなく、支柱３を脚柱５から
伸長させる動作に連動して同時に、しかも円滑に支柱３
′を脚柱５′から伸長させることができる。

本考案は以上の通り、支柱３，３′の伸縮に連動して同
時に他方側の支柱３′３を伸縮できるので、かかる支柱
３，３′の伸縮による上板１の高さの調節に際して該上
板１が傾くことがなく、以って該上板１上に物品を載置
している状態に於いても該物品を落すことなく高さの調
節を行なうことができる効果を有すると共に、かかる高
さの調節を前記上板１の左右側の一方だけで行なえるの
で、非常に迅速に、しかも容易にかかる調節を行なえる
特徴がある。

殊に本考案は連結棒１０と前記上板支持枠２間に定トル
クばね１２を介在させており、かかる定トルクばね１２
の引張力は該連結棒１０を介して可撓巻掛体９′を、前
記上板１を上昇させる向きに附勢しているので、該上板
１を上昇させるのに要する力が僅かで済み、上板１の重
量とバランスさせた場合、かかる所要力は理論上では零
とすることができる。

加えて、かかる附勢は定トルクばね１２の引張力によっ
て行なっているので、上板１の昇降ストローク全体に渡
って殆んど一定であり、従って昇降中に所要力が変化す
ることはない。

本考案は前記定トルクばね１２を連動機構内に合理的に
装置したので構造が複雑とならず、製作が容易で、安価
に構成することができる。

尚、図中符号１３は前記支持枠１１に設けたストッパー
を示すもので、該ストッパー１３によって前記連結棒１
０を移動不能とすることにより前記上板１を所定の高さ
で個室状態とするものである。

図では該ストッパー１３は、支持枠１１に形成した雌ね
じ部１４に螺合する螺子としているが、この他ばねによ
って連結棒１０の向きに弾発したストッパーピンとして
構威し、該ストッパーピンを連結棒１０の長さ方向に複
数個設けた保合孔のいずれかに挿入するようにした構成
であっても良い。

ストッパー１３を実施例の構成のようにすると、従来は
第１図の様に支柱３，３′の夫々の下部に設けなければ
ならなかったストッパー１５．１５’を、単一でしかも
上板支持枠２の個所に設けることができるようになるの
で、上板１の荷重を支えつつストッパー１３の操作を１
人で行なうことができるという大きな効果を奏する。

尚、ストッパー機構は前述した実施例の構成に限るもの
ではない。

本考案は以上の通り上板の左右側の支柱を連動して同時
に夫々の脚柱に対して伸縮させるので、かかる伸縮によ
る上板の高さの調節に際して該上板を傾けることが全く
なく、以って該上板に物品を載置している状態でも前記
高さの調節を行ない得ると共に、かかる調節は上板の左
右側のいずれか一方側だけで行なえるので非常にやり易
いという効果がある。

殊に本考案は、かかる連動機構内に極めて合理的な構成
で定トルクばねを装置して、上板の上昇方向に附勢して
いるので、かかる上板の上昇に際しての所要力を極小と
することができ、例えば実施例に示したストッパーと組
み合わせた場合には夫々の相剰作用により、ベッド上の
患者自身でも適宜に上板の高さを調節できるという極め
て大きな効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のオーバーベッドテーブルの上板の高さ調
節状態を示す斜視図、第２図は本考案の一実施例の外観
説明図、第３図は本考案の横取を概念的に表わした断面
図、第４図は本考案の一実施例の要部説明的斜視図であ
る。 符号 １・・・・・・上板、２・・・・・・上板支持枠
、３，３′・・・・・・支柱、４，４′・・・・・・基
体、５．５’・・・・・脚柱、６，６′・・・・・・下
部案内車、７．７’、８，８′・・・・・・上部案内車
、９，９′・・・・・・可撓巻掛体、１０・・・・・・
連結棒、１１・・・・・・支持枠、１２・・・・・・定
トルクばね、１３・・・・・・ストッパー、１４・・・
・・・雌ねじ部、１５゜１５′・・・・・・ストッパー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上板支持枠の左右側下方に支柱を突設すると共に、該支
   柱を夫々左右別体の基体に立設した脚柱に伸縮自在に嵌
   合し、夫々の前記支柱の下部に下部案内車並びに上部に
   左右一対の２組の上部案内車を設けると共に、前記上板
   支持枠には連結棒を左右方向に移動自在に支持した支持
   枠を設け、一側を夫々の前記脚柱の上部に固定した可撓
   巻掛体を夫々前記下部案内車の下側に巻掛けた後、前記
   左右一対の上部案内車に順次巻掛けて他方の脚柱に至ら
   せ、他側を夫々他方の脚柱に固定すると共に、一方の前
   記可撓巻掛体は前記左右の上部案内車間に於いて前記連
   結棒を介在させると共に該連結棒と上板支持枠間には定
   トルクばねを介在させ、該定トルクばねは前記上板が上
   昇する向きに可撓巻掛体を附勢させることを特徴とする
   オーバーベッドテーブル。