JPS5832691Y2 - オ−バ−ベツドテ−ブル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は寝台の短手方向に架設状態とすることにより患
者等が寝台上で居ながらにして食事、読書、化粧等を行
ない得ると共に、不使用時には基体に設けたキャスター
によって寝台の長手方向に移動することにより寝台から
簡単に取り除けるようにしたオーバーベッドテーブルに
関するものである。

かかるオーバーベッドテーブルには前記支柱を脚柱に対
して伸縮させて上板の高さを調節し得るようにしたもの
があるが、従来はかかる調節を左右側毎に交互に行なわ
なければならないので、手間がかかることに加えて、調
節に際して上板が左右に傾いてしまうので、物品を載置
している状態では行なえないという欠点がある。

本考案は前記左右□側の支柱を連動させて前記脚柱に対
して伸縮自在とすることにより、高さの調節に際しての
上板の傾斜を完全に防止すると共に、該上板の高さを固
定するストッパーの操作とを極めて容易に、しかも確実
なものとしたものである。

以下本考案を実施例に基づいて詳細に説明すると次の通
りである。

符号１は上板であり、２は上板支持枠である。

該上板１は単なる甲板とする他、受皿あるいは折畳自在
の書見台等を装置する等、如何なる構成でも良い。

前記上板支持枠２の左右側に支柱３，３′を下方に突設
する。

符号４，４′は夫々左右別体に構成した基体であり、５
．５’は該基体４，４′に立設した脚柱である。

夫々の前記支柱３，３′を該脚柱５，５′に伸縮自在に
嵌合する。

実施例では支柱３，３′を脚柱５，５′内に嵌挿する構
成であるが、この逆でも良いことは勿論である。

夫々の前記支柱３，３′の下部には下部案内車６，６′
を設けると共に、上部には夫々左右一対の２組の上部案
内車７．７’、８．８’を設ける。

前記上板支持枠２には一対の連結棒９，９′を、左右方
向には移動自在に支持すると共に、少なくとも相互の間
隔が広がる方向には該連結棒９，９′を移動不能に支持
した案内支持部１０を設ける。

該案内支持部１０には前記一対の連結棒９，９′間に係
止片１１を回動自在に設けて、その両端部ｅ、ｅ’を該
一対の連結棒９，９′に、内側から圧接自在とする。

該係止片１１の両端部ｅ、ｅ’間の距離は前記連結棒９
，９′に圧接自在とする為、該連結棒９，９′間の間隔
よりも長くする。

また該係止片１１は後述するように両端部ｅ、ｅ’を連
結棒９，９′に圧接して摩擦力により係止するものであ
るから、該両端部ｅ、ｅ’と該連結棒９．９′との間の
摩擦力を大とする構成とする。

その構成は、例えば前記係止片１１を金属等で構成した
場合には前記両端部ｅ、ｅ’を尖鋭としたり、該両端部
ｅ、ｅ’にゴム等の摩擦体１６を取り付けたり、また前
記連結棒９，９′に摩擦体１６′を取り付けたり、ある
いは該係止片１１を摩擦力の大きい硬質ゴム等で構成し
たりというように適宜で良い。

符号１２は該係止片１１に設けた操作軸であり、また符
号１３は、前記両端部ｅ、ｅ’を前記連結棒９，９′に
圧接する向きに附勢するばねである。

しかして−側ａ。ａ′を夫々前記脚柱５，５′の上部に
固定した可撓巻掛体１４．１４’を夫々順次前記下部案
内車６，６′、上部案内車７，７′に巻掛けると共に、
前記連結棒９，９′を介して他方の脚柱５′、５側に至
らせて前記上部案内車８，８′に巻掛けて、他側す、ｂ
’を夫々他方の脚柱５′、５に固定する。

尚、可撓巻掛体１４．１４’はワイヤーの他、ベルトで
も良いし、場合によってはチェーンであっても良い。

かかる構成に於いてます係止片１１を考慮に入れない本
考案の動作を説明すると、次の通りである。

即ち図中右側の支柱３を脚柱５内に短縮させると、−側
ａを該脚柱５の上部に固定した可撓巻掛体１４は下部案
内車６によって押し下げられて連結棒９を介して他側す
を引っ張り、他方側の支柱３′も脚柱５′内に短縮する
。

また支柱３を脚柱５から伸長させた場合には、可撓巻掛
体１４′は上部案内車８′と他側ｂ′間の間隔が長くな
るので連結棒９′を介して一側ａ′を引っ張り、他方の
支柱３′も脚柱５′から伸長する。

本考案はこのようにして、−右側の支柱３，３′のみに
力を加えて伸縮させた場合にも、同時に他方側の支柱３
，３′も同様に伸縮するので、かかる支柱３，３′の伸
縮による上板１の高さの調節に際して、該上板１が傾く
ことがなく、以って該上板１上に物品を載置している状
態に於いても該物品を落とすことなく高さの調節を行な
うことができると共に、かかる高さの調節に際して上板
１の左右の両側を持つ必要がないので、調節を容易に、
しかも迅速に行なうことができる。

ここで前記係止片１１は、ばね１３の附勢力により、そ
の両端部ｅ、ｅ’を連結棒９，９′に内側から圧接して
いる。

この場合、該係止片１１は重力によって連結棒９，９′
が移動する向きが、前記両端部ｅ。

ｅ′への食い込み方向となるように圧接する。

しかして係止片１１はその両端部ｅ、ｅ’が内側がら連
結棒９，９′に圧接するが、該連結棒９，９′は相互の
間隔が広がらないように案内支持部１０によって支持さ
れているので、該両端部ｅ、ｅ’と強固に圧接する。

そして夫々の連結棒９，９′は重力によって互いに逆向
きに移動して前記係止片１１を更に回動させようとする
が、かかる方向は前記した通り前記両端部ｅ、ｅ’への
食い込み方向であるので、更に強固に圧接し、従って夫
々の連結棒９，９′は摩擦力によって同時に重力方向へ
の移動を阻止され、以って上板１を重力に抗して所定の
高さで固定状態となり、下降を防止することができる。

逆に上板１を重力に抗して上昇させる向きでは、前記連
結棒９，９′に対して係止片１１は逃げ方向となるので
前記両端部ｅ、ｅ’がばね１３によって接触してはいて
も連結棒９，９′はこの向きには移動自在であり、従っ
て前記上板１の上昇は何らの操作を必要とせずに行なう
ことができる。

本考案は以上の通り、上板１の固定を自動的に行なうこ
とができるので、操作を誤まるということがなく、不容
易に該上板１を落下させてしまうという危険が一切ない
。

しかもかかる上板１の固定は、夫々の連結棒９．９′を
同時に係止片１１で係止して行なうので、可撓巻掛体１
４．１４’は両者が同時に対称位置で固定されて上板１
の荷重を等分割するので、片側のみを固定する方法と比
較して十分なる強度で固定を行ない得ると共に良好に上
板１の水平を維持し得る効果がある。

しかして上板１の下降は、前記係止片１１の操作軸１２
に適宜形成したレバー１５や、つまみ等の操作部により
該係止片１１をばね１３の付勢力に抗して回動させて、
両端部ｅ、ｅ’を連結棒９，９′から離すことによって
容易に行なうことができる。

本考案は以上の通り、可撓巻掛体を合理的に使用して上
板の左右の支柱を夫々の脚柱に対して連動して伸縮自在
としたので、その操作個所に関らず上板の上昇に際して
該上板を水平に維持し得ると共に、その所定の上昇位置
に於ける国定は摩擦力を利用して自動的に行なうので、
誤操作による上板の落下を防止することができる上、か
かる固定も左右対称的に行なうので、荷重が偏っていて
も上板が傾斜することが一切ないという数々の特徴を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の説明図、第２図ａ、ｌ）は本考案の一実
施例の構成並びに動作を示す説明的縦断面図、第３図は
本考案の一実施例の要部拡大説明的斜視図、第４図ａ、
ｌ）は係止片と連結棒との摩擦力を大とする構成の他側
図である。 符号 １・・・・・・上板、２・・・・・・上板支持枠
、３，３′・・・・・・支柱、４．４’・・・・・基体
、５，５′・・・・・・脚柱、６．６’・・・・・下部
案内車、７．７’、８，８’・・・・・・上部案内車、
９，９′・・・・・・連結棒、１０・・・・・・案内支
持部、１１・・・・・・係止片、１２．・・・・・操作
軸、１３・・・・・・ばね、１４．１４’・・・・・可
撓巻掛体、１５・・・・・・レバー、１６．１６’・・
・・・摩擦体、ｅ、ｅ’・・・・・・端部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上板支持枠の左右側下方に支柱を突設すると共に、該支
   柱の夫々を基体に立設した脚柱に伸縮自在に嵌合し、夫
   々の前記支柱の下部に下部案内車並びに上部に左右一対
   の２組の上部案内車を設けると共に、前記上板支持枠に
   は一対の連結棒を、左右方向に移動自在に支持すると共
   に、少なくとも相互の間隔が広がる方向には移動不能に
   支持した案内支持部を設け、該案内支持部には前記一対
   の連結棒間に係止片を回動自在に設けて、その両端部を
   該一対の連結棒に内側から圧接自在とし、−側を夫々の
   前記脚柱の上部に固定した可撓巻掛体を、順次下部案内
   車、上部案内車に巻掛けると共に、前記連結棒を介して
   他方の脚柱側に至らせて前記上部案内車に巻掛けて他側
   を夫々他方の脚柱に固定し、前記係止片には操作軸を設
   けると共に、前記両端部を前記連結棒に圧接する向きに
   附勢するばねを設けたことを特徴とするオーバーベッド
   テーブル。