JPS5846628Y2 - ホ−ン スピ−カ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はホーンスピーカに関するもので、そのイコライ
ザの性能および製造上の改善をはかることを目的とする
。

一般に、スリットを有するリアタイプホーンスピーカ用
イコライザは、イコライザに近接して設けられている振
動板から発生する音響パワーを均一に変成し、また位相
等価を行ないＨｉＦｉ再生を可能にするものであるが、
従来のものは複数のスリットが同心円錐筒形に構成され
ているため、各スリット間で一定周波数に音響的なオー
プンサーキットを生じ、成る周波数で大きなディップを
生じてここで高域再生限界を生じる欠点があり、さらに
スリットを形成する複数個（３個以上）の円錐形のイコ
ライザ片が大きさ、形状の異なるものからなっているた
め、これらのイコライザ片を製造するのに３個以上の型
を必要とするという経済上の欠点がある。

すなわち従来のホーンスピーカは第１図、第２図に示す
ように構成されている。

これらの図面において、１は夕゛イヤフラムカバー、２
は夕゛イヤフラムでその発音部分はドーム状をなし、３
はイコライザで前記ダイヤフラムに対向する端面はダイ
ヤフラム２と数社のほぼ一定間隔を保った凸面状に形成
されている。

そしてこのイコライザは、その中心線を中心線とする同
心円錐面によって構成されるスリット３Ｃを有する。

４はスロート、５はプレート、６は斜面６′をもつポー
ルで外側スリマＩ・の外側を形成する円錐状の孔を有す
る。

７はヨーク、８はマグネット、９は磁気空隙、１０はボ
イスコイル、１１はホーンである。

第２図は第１図におけるイコライザ３、およびポール６
の部分を拡大して示すもので、そのａは上面図、ｂはａ
図のＡ−Ａ断面図である。

このように構成された従来のイコライザは、同心円錐筒
形のスリットを有するものであるため、各スリット間で
一定周波数において音響的なオープンサーキットを生じ
、１１が区、または１２が込２４ （但し、λ二波長）となる周波数で大きなテ゛イツプを
生じ、これが実質的な高域再生限界となってしまう。

そこでできるだけこのテ゛イツプを高くするために、１
．、．１２によるテ゛イツブ周波数が同一となるように
１１，１２を決めている。

そのためダイヤフラム２のビー１８表面に対するホーン
負荷の大小によりダイヤフラム２に成る一定の振動モー
ドが生じ、高域歪が増加する傾向がある。

また、この例は２重円錐筒形のスリブＩ・を有するもの
であるが、テ゛イツプ周波数を高めるには、更に３重、
５重とスノツトを多重にする必要を生じ、構造が複雑と
なり、コスト高は免れない等の欠点があった。

本考案は、上記の従来例のイコライザを改良して、その
欠点を解消し、高い高域再生限界を有すると共に、高域
歪が少なく、且つ、低コストのホーンスピーカを提供す
るものである。

以下図面の実施例により本考案を詳細に説明する。

第３図は、本考案の一実施例であるイコライザの基本形
を示す上面図で、１個のイコライザ片３ａと、複数個（
第３図においては７個）のイコライザ片３ｂにより、複
数個（第３図では７個）の円錐筒形スリブＩ−３Ｃを第
３図のように形成し、音が断面積の変化するスリ・ソ）
３Ｃを通ってスロートに干るように構成している。

同図かられかるように、この基本形を採用すれば、各ス
リットが従来のように同心固状に配列されていないから
、その間隔が一定しないので、成る一定周波数において
大きなディップを生ずることなく、周波数の」１昇と共
に徐々に音が減衰する。

よって、円錐筒形スリブＩ・の数を適当に選びことによ
り、従来に比し高い高域再生限界を得ることが可能であ
り、また、高域歪も）威少できる。

第４図は、上記基本形を採用した本考案の一実施例で゛
、ａ図は上面図、ｂ図はａ図Ａ−Ａ断面図である。

同図において、イコライザ片３ｂは全べて同一サイズ゛
の円錐形状をしている。

これらイコライザ片３ｂの外周に沿ってスリブ）・を形
成するように、それぞれイコライザ片３ｂの中心線をす
る円錐孔を複数個（本実施例においては７個）穿設した
イコライザ片３ａと前記イコライザ片３ｂとを組合せる
ことにより、一端面をドーム状凸面としたイコライザ３
を構成する。

なお、イコライザ片３ａと３ｂの接続のためには、その
一方に凸部を複数個（本実施例においては３個）設ける
か、その一方に凸部を、他方に凹部を複数組設けて、こ
れ等凸部、または凸、凹部の部分で接着、またはかしめ
ることにより両片を固着する。

以にのように構成された本考案によれば、高域再生限界
を高くシ、高域歪を少くすると占う効果があるばかりで
なく、従来例によれば、高域再生限界を高くするために
スリットの数を増すと、イコライザ片を形成するための
金型も増し、コスト高につながったが、本考案によれば
、スリブ１〜の数を増減しても、金型の数は２種類で済
むという利点がある。

なお、以」二の実施例では、スリットをイコライザの中
央に１個、そのまわりに６個、合計７個設けたが、スリ
ットの数と、その配列は必要に応じて変更してもよい。

また、スリブＩ・の横断面の形状は円形以朴の変形であ
ってもかまわない。

また、上記の実施例では、ドーム状タイヤフラムの凹面
側から発する音を取り出す、リア・タイプを採り上げて
いるが、凸面側から発する音を取り出すフロン１〜タイ
プについても同様に適用できるものである。

以上説明したように、本考案によれば、低コストで、高
域再生限界が高く、高域歪の少ないイコライザを備えた
ホーンスピーカが得られる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のホーンスピーカの要部縦断面図、第２図
は第１図のイコライザ、および、ポールの拡大部分図で
ａはその上面図、ｂはａ図のＡ−Ａ断面図、第３図は本
考案の一実施例の基本形を示す上面図、第４図は、本考
案の他の実施例を示す図で、ａはその上面図、ｂはａ図
のＡ−Ａ断面図である。 ２・・・・・・ダイヤフラム、３・・・・・・イコライ
ザ、３ ａ 、３ ｂ・・・・・・イコライザ片、３Ｃ
・・・・・・久リット。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （１）ドーム形をしたダイヤフラムの凹面側から発せら
   れる音をホーンに導くスリットを有するイコライザの前
   記凹面に対向する面を、同凹面からほは゛一定の間隔を
   保つ凸面に形成し、前記スリットをそれぞれ別の中心線
   を有する円錐筒形に形成し且つこれ等各スリットの横断
   面積をその断面が前記凸面から隔たるに従って漸次変化
   させるようにしたことを特徴とするホーンスピーカ。 （２〕イコライザは、底面がドーム形の一部を形成する
   円錐形状の複数個のイコライザ片３ｂと、その円錐面に
   沿ってスリットを形成するようにイコライザ片３ｂと同
   数の円錐孔を穿設した１個のイコライザ片３ａとを組合
   せて端面をドーム形凸面に形成したことを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第（１）項のホーンスピーカ。 （３）スリンＩ・の横断面積が凸面から隔たるに従って
   変化する割合がスリットによって異なることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第（１）項のホーンスピーカ
   。