JPS5845263Y2 - 保冷・保温容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は上面が開口する容器本体と、該本体の開口部を
閉鎖する蓋体とから成る容器であって、前記容器本体内
に魚釣時における釣魚や飲食物などを収容して、この収
容物を冷却用或は加温用の熱源により低温状態或は高温
状態に維持するごとくした保冷・保温容器に関する。

一般にこの種の保冷・保温容器は、容器本体内に釣魚や
飲食物を冷却用或は加温用の熱源容器と共に収容して、
収容物の冷却或は加温を行うごとくしているが、この場
合熱源容器を特別に必要とし、それだけコストが高くな
ると共に、容器本体の内容積が少なくなす、シかも収容
物の取出し時熱源容器が邪魔になる時の問題があった。

そこで本考案は斯かる問題点を解決すべく考案したもの
で、その目的は冷却或は加温を行うための熱源容器を特
別に必要とせず、構造の簡素化並びにコストダウンを計
り得ると共に、容器本体の内容積が充分に広く使え、し
かも釣魚や飲食物などの容器本体内への収容、或は収容
物の取外しが極めて楽くにかつ便利に行える保冷・保温
容器を提供するにある。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

図において１は上面が開口する容器本体、２は容器本体
１の開口部を閉鎖する蓋体であって、前記容器本体１は
、その囲壁内に断熱材１１を充填して、断熱構造とする
のであり、また前記蓋体２は、密閉中空状の本体部２１
と、該本体部２１の上縁部全周に互って接続する密閉中
空状の鍔状部２２とから構成され、この蓋体２を容器本
体１の開口部に取付けたとき、前記本体部２１が容器本
体１内に密接状に嵌合し、前記鍔状部２２が容器本体１
の開口部上端面に載置するごとくしている。

尚前記蓋体２は、例えば上金型と下金型、並びに上金型
に支持する可動金型とを用い、ブロー成形により密閉中
空状に成形されるものである。

斯くして前記蓋体２における本体部２１の土壁に複数個
の円形状凹部２３・・・・・・と、長さ方向に延びる方
形状の凹部２４とを形成して、該凹部２３・・・・・・
２４内に、容器本体１内への収容とは別にチョコレート
やキャンプ゛−或はレトルト（ｒｅｔｏｒｔ）食品など
を収容すべく威すと共に、この本体部２１に、その上壁
から下壁に互って貫通する魚などの収容物投入口２５を
形成し、かつこの本体部２１の下壁に中空内部に開口す
る注入口２６を開設すると共に、該下壁に複数本の凹状
溝２７・・・・・・を、前記注入口２６よりも下位にな
るごとく膨出形成するのである。

尚前記収容物投入口２５は、必ずしも必でないが、前記
投入口２５を設けることにより、該投入口２５の周壁が
、前記本体部２１の土壁と下壁とを架橋することになる
ので、前記蓋体２の強度を向上できる。

一方前記本体部２１の上面で前記鍔状部２２で囲われる
空所に適合する形状、実質的には所定厚さの平板形状と
した主として発泡ポリエチレンがら戊る断熱材３を形成
して、該断熱材３を前記空所内に着脱自在に嵌込み、前
記本体部２１の上面における断熱と、着席するときのク
ッション性とを計るべく成すのである。

前記断熱材３は、収容物投入口２５に対応する部分を他
の部分より切離して、前記投入口２５を独立的に開閉す
る蓋３１と威すのが好ましい。

尚図中３２は蓋３１を他の部分に取付けるヒンジ板、３
３は摘み片である。

また図中４は注入口２６を閉鎖する着脱自在なキャップ
である。

本考案の保冷・保温容器は以上の如く構成するもので、
容器本体１内に収容した釣魚や飲食物などを低温状態に
維持する場合には、この容器本体１の開口部より蓋体２
を取外して、該蓋体２を裏返しにすると共に、注入口２
６よりキャップ４を取外し、この注入口２６から前記蓋
体２における本体部２１内に主として水などの液体を入
れ、再び前記キャップ４を注入口２６に取付けて、該注
入口２６閉鎖した状態で、前記蓋体２を冷蔵庫の冷凍室
に入れて、前記本体部２１内の水を氷結させるのである
。

斯くして前記蓋体２を容器本体１の開口部に取付けた場
合、この蓋体２における本体部２１内の氷を冷却源とし
て前記容器本体１内の収容物が冷却され、長時間に亙っ
て低温状態に維持することができるのである。

尚前記本体２１には、主として水などの液体を充填する
のであるが、その他、氷を充填してもよい。

一方前記容器本体１内に飲物や弁当などを収容して高温
状態に維持する場合には、前記蓋体２における本体部２
１内に熱湯などを入れて、該熱湯を加熱源として前記容
器本体１内の収容物を加温するごとく用いるので゛ある
。

尚前記の如く蓋体２を裏返にして注入口２６がら本体部
２１内に水を入れた場合、複数本の凹状溝２７・・・・
・・が注入口２６よりも上位になって、この凹状溝２７
・・・・・・内に空隙が残り、換言すれば前記本体部２
１内に水が満杯になるような恐れがなく、この水の氷結
時における体積膨張を前記凹状溝２７・・・・・・内の
空隙をして逃がし、前記蓋体２の破損を防止せしめ得る
のである。

しかして既述した如く蓋体２における本体部２１内に収
容した液体を、冷却用或は加温用の熱源とする場合、こ
の本体部２１の上面からの放熱は、前記断熱材３により
確実に防止でき、前記容器本体１内に収容した収容物を
長時間に亙って低温状態或は高温状態に維持できるので
ある。

尚、前記本体部２１の上縁部からの放熱は、この本体部
２１と独立して密閉中空状に形成した鍔状部２２の空気
層によって、確実に防止することができる。

又、前記鍔状部２２内の空気を吸引して真空としたり或
いは鍔状部内に断熱材を充填することによって断熱効果
をより一層高くできる。

以上説明した如く、本考案による保冷・保温容器は、容
器本体の開口部を閉鎖する蓋体を利用し、この蓋体を密
閉中空状に形成して、その外周に、前記本体の開口部端
面に係合する断熱構造に枠形鍔状部を設けると共に、こ
の中空状蓋体に、中実内部に開口する注入口を設け、該
注入口により蓋体内に充填する液体などの物体を熱源と
して前記容器本体内の冷却・加温を行なうごとく構成す
る一方、前記蓋体の外面で、前記鍔状部内側に断熱材を
取付たから、特別の熱源容器を用いなくとも容器本体内
を冷却・加温することができ、従って、構造を非常に簡
素化でき、容器本体内を冷却・加熱できる割に安価に形
成できるのである。

しかも蓋体を利用して容器本体内を冷却・加温するから
、前記容器本体内の全域を、釣魚や飲食物などの収容空
間として用いることができ、それだけ容器本体の内容積
を充分に広く使えるのであり、又、蓋体を開くだけで釣
魚や飲食物などの収容・取出しを行なうことができ、そ
の収容・取出しを楽にかつ便利に行なうことができるの
である。

その上、密閉中空状に形成した蓋体の外周に設けた断熱
構造の枠形鍔状部と、この鍔状部の内側に設けた断熱材
とにより、蓋体外部への放熱を確実に防止できるのせあ
り、又、前記断熱材にクッション性を与えることにより
、前記容器本体に閉蓋した蓋体に着席する場合でも快適
に着席できるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図はその縦断
面図、第２図は蓋体の平面図、第３図は第２図ＩＩＩ
−ＩＩＩ線断面図である。 １・・・・・・容器本体、２・・・・・・蓋体、２６・
・・・・・注入口、３・・・・・・断熱材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面が開口する容器本体と、該本体の開口部を閉鎖する
   蓋体とから戊る容器であって、この蓋体を密閉中空状に
   形成して、その外周に、前記本体の開口部端面に係合す
   る断熱構造の枠形鍔状部を設けると共に、この中空状蓋
   体に中空内部に開口する注入口を設け、該注入口より蓋
   体内に充填する液体などの物体を熱源として前記容器本
   体内の冷却、加温を行うごとく構成する一方、前記蓋体
   の外面で、前記鍔状部内側に断熱材を取付けたことを特
   徴とする保冷、保温容器。