JPS5845173B2 - コンデンサ装置の製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はコンデンサ装置、特に複数個のかん形コンデ
ンサを集合してなるコンデンサ群を対地絶縁層を介して
１個の外箱内に収納してなるコンデンサ装置の製造方法
に関する。

従来のこの種コンデンサにあっては、あらかしめ外箱内
にプレスボードなどの対地絶絶層を介して複数個のかん
形コンデンサを収納枠などに集合してなるコンデンサ群
を配設し、所定の接続などの作業を施こし、前ｇ１［外
箱に蓋をし゛にの外箱を密封した後、これら全体を力［
１熱乾燥処理炉（こ入れて外箱内を真空引きしながら加
熱乾燥処理を施こし、ついで前記外箱内に絶縁油を充填
している。

従って、この方法によれば、この種装置全体を収納し得
る加熱乾燥処理を要し、又この方法によればこの種装置
を輸送制限などの関係から現地組立できることが要請さ
れているが、これに対処することは困難であった。

この発明は上述の事柄に鑑み、あらかじめ外箱内に合成
樹脂からなる対地絶縁を介して複数個のかん形コンデン
サを集合したコンデンサ群を配設して前記外箱を密封し
、その後前記外箱内に熱風を循環して乾燥し、その後前
記外箱内を真空引きしながら、又はその後絶縁油を充填
することにより、従来必要であった大形の刃口熱乾燥処
理炉を不用とし、又必要ｌこ応じて部分的に現地組立を
可能としたものである。

以下この発明の一実施例を図（こ基づいて説明する。

先づ、外箱１内に合成樹脂例えばポリプロピレンからな
る絶縁支持材２を介して外箱１の側面及び底面部分ζこ
合成樹脂からなる対地絶縁層３を配設する。

この対地絶縁層３は例えばポリプロピレンからなる絶縁
板３１と角の部分に配設されるポリプロピレンからなる
折曲げ成形材３２からなり、必要に応じて所定箇所で同
質のポリプレン溶接棒を用いてポットジェット溶接機な
どにより溶接されている。

この対地絶縁層３の内側Ｉこあらかじめ用゛撓性を有す
るかん形容器内にコンデンサ素子を収納し、加熱真空乾
燥処理を施こして絶縁油を充填して完成されたかん形コ
ンデンサ４を複数個集合してなるコンデンサ群５を配設
する。

このコンデンサ群５は外箱１内に収納する以前（こ収納
枠６ｃこかん形コンデンサ４を積載しておき、あらかじ
め対地絶縁層３の内側に配設された固定枠γ内に収納枠
６の吊り金具６１を用いて収納する。

その後固定金具７１などにより収納枠６を固定し、リー
ド線引出部分８を除きコンデンサ群５の上部に電界緩和
シールド７３と上部の対地絶縁層３を設ける。

勿論対地絶縁層３の内側の側面及び底面に位置する電界
緩和シールド７２は固定枠７と同時又はそれ以前Ｏこ配
設されている。

その後図示しないリード線を用いてコンデンサ群５とブ
ッシング９とを電気的に接続すると共番こ必要に応じて
放電コイルなどの付属機器（図示せず）を収納し、蓋１
０を用いて外箱１を密封して組立工程を完了する。

なお、１１〜１３は外箱１内と連通ずるバルブ、１４は
油量調節槽である。

次に、図示しない熱風供給装置と前記バルブ１２゜１３
とを連結具などを介して連結し、外箱１内に熱風を循環
して外箱１内を乾燥する熱風乾燥工程を行う。

ここに熱風乾燥を行なうのは、合成樹脂からなる対地絶
縁層３、かん形コンデンサ４などの表面に付着している
微量の水分を除去するものであり、従来のようにプレス
ポードからなる対地絶縁層の吸湿している水分を除去す
るものでないことから、又合成樹脂の熱変形温度以下で
あることが望ましいので、その熱風の温度は６０°Ｃ〜
１２０℃程度が好ましい。

又、現地でこの作業を施こす場合には熱風供給装置とし
ては可搬式程度の簡単なもので、この目的を十分に達成
することができる。

欠番こ、図示しない真空ポンプと浸油装置を用いて、前
記バルブ１１．１３を介して外箱１内を真空引きし、所
定の真空度例えば０．１ ｍｍ Ｉ−１ｇに達した後に
、真空引きしながら、又は真空引きを止めて絶縁油１５
を充填して浸油工程を行いコンデンサ装置を完成する。

この場合外箱１内に絶縁油が完全（こ充填された時点で
、熱油循環装置、フィルタ装置とバルブ１２，１３を用
いて例えば６０℃〜１００’Ｃの絶縁油を外箱１内に循
環して、対地絶縁層３などに付着している微細な塵埃を
除去する熱油循環処理を行うようにしてもよい。

又、この作業を現地で施こす場合には、前記同様可搬式
程度の真空ポンプ、浸油装置、熱油循環装置、フィルタ
装置を用いても十分にこの目的を達成することができる
のは勿論である。

以上詳律の通り、この発明によれば、この種コンデンサ
装置の主絶縁である対地絶縁層に吸湿性の極めて少ない
合成樹脂でもって構成し、組立完了後に熱風を循環する
熱風乾燥を行い、しかる後に真空引き及び絶縁油を充填
しているので、外箱内の絶縁処理が簡略化でき、従来の
如き大形の加熱乾燥処略炉を不要とすることができると
共に、必要に応じて部分的な現地組立を行い、現地にお
いてこの種コンデンサ装置を完成することができる。

なお、上述した実施例においては、コンデンサ装置と他
の機器との接続に際し、蓋に設けられたブッシングを用
いる場合について説明したが、この発明は上述の実施例
に限定されることなく、その精神及び範囲を逸脱しない
で種々の変形が考えられ、例えば複数台のコンデンサ装
置間又は、他の機器との間の接続を絶縁媒体が充填され
た管路内で行う場合にも適用できるのは勿論である。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例を説明するためのコンデンサ装
置の一部断面正面図である。 １・・・・・・外箱、２・・・・・・合成樹脂からなる
絶縁支持材、３・・・・・・合成樹脂からなる対地絶縁
層、４・・・・・・かん形コンデンサ、５・・・・・・
コンデンサ群、１５・・・・・・絶縁油。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数個のかん形コンデンサを集合してなるコンデン
   サ群を１個の外箱内に収納するコンデンサにおいて、あ
   らかじめ前記外箱内に合成樹脂からなる対地絶縁層を介
   してコンデンサ群を配設して前記外箱を密封する組立工
   程と、その後前記外箱内に熱風を循環して乾燥する熱風
   乾燥工程と、その後前記外箱内を真空引き及び絶縁油を
   充填する浸油工程とからなるコンデンサ装置の製造方法
   。 ２ 外箱内が所定の真空塵に達した後、真空引きしなが
   ら絶縁油を充填する浸油工程である特許請求の範囲第１
   項記載のコンデンサ装置の製造方法。 ３ 外箱内に所定の絶縁油が充填された後、外箱内に加
   熱した絶縁油を循環せしめてなる浸油工程である特許請
   求の範囲第１項記載のコンデンサ装置の製造方法。