JPS584427B2 - テレビジヨン撮像管 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、単一電極を含む担体上に被着した光導電層を
配設したターゲットを走査するだめの電子源を備えるテ
レビジョン撮像管に関するものである。

かかるテレビジョン撮像管の光導電層における横方向導
電は殊に特殊な用途において映像擾乱効果を呈するおそ
れがある。

例えば複数のフレーム時間にわたり映像を積分するだめ
ターゲット上に形成した電荷映像が直接には読出されな
い用途においては、形成すべき映像の鮮明度が上記横方
向導電により著しく影響される。

この種の事態は、例えば低い照明レベルにおける、医療
Ｘ線テレビジョン系における、およびいわゆる低速走査
読出し法における映像の記録に際して起る。

またテレビジョンの普通の使用形態においてもこの横方
向導電により、小さい範囲ではあるが映像のぼやけが生
ずる。

最近ではかかる欠点を除去することを目的とした撮像管
が開発されている。

かかる開発は常に比較的低い横方向導電を有する光導電
材料の使用を基礎としており、その例がＥｌｅｃｔｒｏ
ｎｉｃｓ誌、Ｏｃｔｏｂｅｒ１９７２，Ｎｒ．２２，第
８０頁、およびＥｌｅｃｔｒｏｎｉｃ ｒｅｖ．誌、Ｊ
ｕｎｅ５，１９７２，第４２〜４３頁に記載されている
。

これらの撮像管の光導電層における横方向導電は実際上
比較的低いが、これにより例えば酸化鉛から成る光導電
層を備えフィリップス社の商品名・・プランビコン・・
で知られる撮像管の特に好ましい特性が損われる。

本発明の目的は、光導電材料の好ましい特性を損うこと
なく光導電層における横方向導電を大幅に減少するテレ
ビジョン撮像管を提供するにある。

この目的のため本発明のテレビジョン撮像管は、光導電
層が、この光導電層における映像点の横方向寸法の大き
さに対応するが、この横方向寸法より大きくない横方向
寸法を有する複数の領域を有し、該領域を、該領域の中
央部における光導電材料の電気特性とは相違する電気特
性を有する光導電層中の遷移部即ち境界壁部により互に
少くとも部分的に分離するよう構成したことを特徴とす
る。

光導電層における横方向導電は、本発明により撮像管に
おける光導電層に、比較的高い接触抵抗を有しかつ光導
電層と横方向に交さする境界壁部を設けることによって
著しく減少する。

本発明の好適な実施例においては担体に配設され、高位
部および低位部を例えばエッチングにより形成した単一
電極に酸化鉛層を蒸着する。

蒸着が好ましい状態で行われた場合には、高位部および
低位部の間で境界壁部の両側に蒸着される材料が少くと
も巨視的に見て互に容易に成長する。

従って比較的高い接触抵抗を有する壁部が形成される。

更にこの種の壁部において多孔性微結晶酸化鉛は共通に
使用される中断されない層に対し比較的小さい誘電率を
有する。

当該層の局部静電容量が大幅に減少するというこの特性
は他の実施例において使用される。

本発明によるターゲットの好適な実施例においては領域
は例えば該層における絵素の寸法の約１／２に等しい範
囲を有する。

図面につき本発明を説明する。

ビデイコン形の撮像管は、真空管球壁を形成し入口窓２
を有するガラス管１と、このガラス管に収納したカソー
ド４、制御グリッド５、第２グリッド６および網（ゴー
ズ）電極７によって終端した出力電極８を有する電子銃
３とを備える。

所要電力および電圧を供給するため、ガラス管１の排気
部を配置する端部に挿通ピン９を配設する。

入口窓２は、通常の如く挿通接触片１３を有する信号電
極１２と光導電層１４とを含むターゲット１１を備える
。

プランビコンにおける光導電層は主として一酸化鉛で構
成し、この光導電層は例えば酸化錫製の信号電極上に約
２０ミクロンの厚さに蒸着する。

この種の酸化鉛の蒸着層は微結晶質で多少多孔性の構造
を有する、電磁または静電集束および偏向装置（図示せ
ず）の制御の下に電，子ビーム１５によりターゲット１
１を走査することによりいわゆるラスク線から成るラス
クが形成されるようにする。

次いで入射映像情報により光導電層１４上に形成された
電荷映像を読出し、ターゲット１１は再び一様な電位に
安定化される。

本発明では酸化鉛層は、酸化鉛層と多少横方向に交さし
、かつ酸化鉛層を異なる映像点間の映像酸化鉛層内をそ
の一方の主表面から他方の主表面にわたり延在し、かつ
酸化鉛層を電荷の移送を阻止する構体に分割する境界壁
部を備える。

第２図に示しそかかる構体の実施例では壁部は、高位部
２０および氏位部２１を有する構体を設けた基板を使用
して構成する。

高位部２０および低位部２１０間の差は約０．２〜０．
５ミクロンで十分である。

この基板にはまず信号電極１２を配設する。

この電極１２は、担体における構体が実際上不明確とな
らないような薄い厚さを有する連続的導電層として構成
する。

次いで酸化鉛の如き光導電材料を蒸着した場合、高位部
および低位部間の階段部は境界壁部２３として蒸着層中
に持続される。

従って第２および第３図に示しだように、相互に分離さ
れた領域２４および２５を有する層構造が得られる。

境界壁部２３は階段部から若干傾斜して伸長するので、
酸化鉛層が一層成長する際種々の領域の相互表面区域の
比率に変化が生ずる。

一層の成長に当り２個の境界壁部２３が互に会合した場
合、これら境界壁部は酸化鉛層を実際上横方向に伸長す
る境界壁部２６を形成する。

従って最初は、酸化鉛層におけるモザイク構造がその後
の蒸着に際して維持される。

第３図は、境界壁部２３により共通の境界壁部２６が丁
度形成された状態におけるかかる層の平面図を示す。

基板の低位部２１の上の領域２４の比較的小さい表面区
域だけが依然見える状態である。

かかる領域２４はその後の蒸着に当り連続的に減少し、
最終的に完全に消滅する。

実際のターゲットにおいては基板の高位部２０は、例え
ば数ミクロンの会合または隣接縁を有しかつ約１０ミク
ロンのピッチで配置される方形を形成するようにする。

このように構成した酸化鉛層の壁部における酸化鉛の抵
抗は、例えば同一状態の下で平担な基板上に蒸着した酸
化鉛の抵抗に比べ係数１００だけ大きい。

高位部２０を上記寸法およびピッチとした結果、種々の
領域の表面区域の間の関係を変化することができるので
、境界壁部によって会合壁部が形成される箇所における
層の厚さも変化することができる。

代案として異なる形状を有する構造を基板に配設するこ
とができ、例えば基板上に堰猜くターンまだは基板中に
条溝パターンを配設することができる。

またこの種の不規則構造は増大した大きい抵抗（層の抵
抗と比較して）を有する境界壁部として層において持続
される。

かかる基板構造により層における１次元および２次元の
細分を達成することができる。

１次元細分の場合には、抵抗の増大した壁部により互に
分離されだ細条のパターンが形成される。

第４図はこの種のターゲットを示す。

担体４０においてはアンダーエッチングによって形成し
た下位細条４１が上位細条４２の下方に若干突出する。

その結果低位部上に蒸着した材料４３および高位部上に
蒸着した材料４４の特性相互間の偏差が増強される。

従って材料４３および材料４４の誘電率につき明確な差
異が生ずる。

従って細条４５自体の間の容量結合が減少するので、例
えばこの層構造を備えたカラー撮像管においては一様な
光導電層を備えたカラー撮像管に比べ横方向導電に起因
する色混合が著しく少なくなる。

かかるカラー撮像管の好適な実施例では、光導電層の細
条構造に対応する細条構造のカラーフィルタを設けた入
口窓を備えるようにする。

本発明カラー撮像管の他の実施例では、構成材料板にお
いて異なる素子の高さに差異を導入することによりター
ゲット対向側に階段構造を形成した構成材料板によって
入口窓を構成する。

例えばファイバ光学板の光ファイバのコアおよびジャケ
ットの高さに差異を導入することにより構成することが
できる。

これは、例えば、適当なエッチング浴にお論て使用する
２種類のガラスのエッチング能力の差を利用することに
よって実現することができる。

その場合ジャケットガラスをエッチングにより一層除去
して、コアが第２図の高位部２０に対応する高位部を形
成するようにすると好適である。

本発明によるターゲット用の基板は、エッチング処理に
代え、十分高温に加熱したガラスの如き若干軟い担体中
にパターン用型を圧入することによって製造することが
できる。

また担体表面上にガラス粒の如き粒子を接着態様で配置
することによっても得ることができる。

本発明のカラー撮像管の他の特長は、層における境界壁
部も、光導電層への入射光の横方向散乱につき所定の制
限を課することである。

特に赤色光はプランビコンにおいて酸化鉛によっては差
程遮光されないから映像のぼやけるおそれがある。

本発明により配設した境界壁部において光の反射が起る
ので、層における光散乱が減少することを確認した。

本発明のターゲットを硫化物の如き適当な物質の影響に
さらしだ場合には、層の境界壁部において付加的なブラ
ックニングが起るので、上記本発明の他の特長が増強さ
れる。

上述した実施例は光導電材料として酸化鉛を使用するこ
とを基礎としているが本発明はこれに限定されるもので
はなく、その理由は光導電材料に課せられる比較的低い
横方向導電に関する厳しい要件が本発明によって除去さ
れるからである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のテレビジョン撮像管の概要を示す断面
図、第２図は本発明により構成したターゲットの実施例
を示す部分断面図、第３図は第２図の平面図、第４図は
ターゲットの他の実施例を示す斜視図である。 １・・・ガラス管、２・・・入口窓、３・・・電子銃、
４・・・カソード、５・・・制御グリッド、６・・・第
２グリッド、７・・・網電極、８・・・出力電極、９・
・・挿通ピン、１１・・・ターゲット、１２・・・信号
電極、１３・・・挿通接触片、１４・・・光導電層、１
５・・・電子ビーム、２３・・・境界壁部、２６・・・
境界壁部、４０・・・担体、４１・・・土位細条、４２
・・・下位細条、４５・・・細条。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電子源３と、前記電子源からの電子ビーム１５によ
   るラスタ線によってラスクの形態で走査されるよう配置
   したターゲット１１とを備え、前記ターゲットが光導電
   層１４および前記光導電層と接触する信号電極１２を有
   し、 前記光導電層が多数の領域２４，２５を有し、前記電子
   ビームにさらされる前記光導電層の表面に延設した各領
   域について前記表面に沿って測定した前記各領域の寸法
   をラスク線の幅より小さくし、 前記光導電層を横切りかつ比較的大きい接触抵抗を有す
   る境界壁部２３，２６により前記領域の相互間を少なく
   とも部分的に分離し、その際前記境界壁部により前記光
   導電層を、異なるラスク線の間における電荷の移送を阻
   止する構体に分割する構成としたことを特徴とするテレ
   ビジョン撮像管。