JPS584420B2 - インラインガタデンシジユウノセイゾウホウホウ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はインライン形電子銃の製造方法に関するもので
ある。

一般に、インライン形電子銃は第１図に示すように、水
平走査方向にほぼ平行に一直線上に３個の陰極すなわち
熱電子放射源１，２，３を配列すると共に、これより前
記一直線と直角な管軸方向へ、制御電極４、遮蔽電極５
、加速．集束用の第１陽極６および加速・集束用の第２
陽極７を順次配列してなる。

そして、熱電子放射源１，２．３から管軸方向へ放射さ
せた３本の電子ビーム８，９，１０を、第１陽極６と第
２陽極７との間に生ぜしめた中央電子レンズ１１および
両側電子レンズ１２．１３によって螢光体スクリーン上
に収斂させる。

高電圧が印加される第２陽極７の第１陽極側端面に形成
された両側ビーム孔１Ｂ，１９の各軸２０，２１は、低
電圧が印加される第１陽極６の第２陽極端面に形成され
た両側ビーム孔１４，１５の各軸１６，１７に対してそ
れぞれ外側へ若干偏倚しており、従って、両側電子レン
ズ１２．１３を通過した両側電子ビーム９，１０は管軸
側へわずかに指向されることになる。

また、第２陽極７の第１陽極側端面に形成された中央ビ
ーム孔２２および両側ビーム孔１８．１９は、第１陽極
６の第２陽極側端面に形成された中央ビーム孔２３およ
び両側ビーム孔１４．１５に比してそれぞれ径小に形成
され、これによって、電子レンズ１１，１２，１３の球
面収差を減少させている。

２４はコンバーゼンス用の遮蔽カップを示す。

ところが、前述のような従来の電子銃によると、ビーム
孔１４とビーム孔１８、ビーム孔１５とビーム孔１９が
それぞれ離軸構造となるのみならず、第１、第２陽極６
，７の各ビーム孔径に差異が存在するので、電子銃電極
の組立における軸合わせ治具および軸合わせ作業がきわ
めて複雑となり、高精度の電極組立を得難い欠点があっ
た。

本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、これを以下
図面の参照により説明する。

第２図および第３図において、第１陽極６にガラス質支
柱２５，２６を介して固縛された第２陽極２７は、その
第１陽極側端面に比較的大きい中央ビーム孔２８および
これと同径の両側ビーム孔２９．３０を有している。

ビーム孔２９とビーム孔１４、ビーム孔３０とビーム孔
１５はそれぞれ離軸しているが、ビーム孔２９の内周面
とビーム孔１４の内周面とは、線３１においてのみ接し
、ビーム孔３０の内周面とビーム孔１５の内周面とは線
３２においてのみ接している。

線３１と線３２との間隔は、第１陽極６の両側ビーム孔
１４．１５の内壁間隔であるとともに、第２陽極２７の
両側ビーム孔２９，３０の内壁間隔でもある。

従って、第２陽極２７を第１陽極６に、支柱２５．２６
を介して固縛するにさいして、線３１．３２を基準位置
と定めて軸合わせすると、つまり、第１、第２陽極６，
２７の各両側ビーム孔の内壁間隔を基準に軸合わせする
と、第１、第２陽極６，２７を精度よく組立ることか可
能となる。

また、組立治具を大幅に簡素化することができる。

前述の組立が終ったのち、第４図および第５図または第
６図および第７図に示すように、第２陽極２７に対して
補助陽極３５．３５’を結合し、第２陽極構体３６，３
６’を得る。

補助陽極３５．３５’は３個の筒状部３７．３８，３９
．３７’，３８’，３９′を有し、筒状部３７．３７’
はビーム孔２８に、筒状部３８．３８’はビーム孔２９
に、そして、筒状部３９．３９’はビーム孔３０にそれ
ぞれ嵌合する。

第２陽極２７と補助陽極３５．３５’はその上端縁にお
ける重合部で相互に溶着されて一体化され、筒状部３γ
，３８，３９，３γ’，３８’，３９’の各外端面は第
２陽極２１の第１陽極側端面と共通の，平面を形成する
。

かくして、第２陽極構体３６，３６’の中央ビーム孔お
よび両側ビーム孔の各実質的な径は、筒状部３７，３８
，３９，３７’，３８’，３９’によって縮小され、所
定の大きさとなる。

なお、前記実施例では、第２陽極２７の中央ビーム孔２
８と両側ビーム孔２９．３０とを予め同一径に形成した
ので、この３つのビーム孔に対して補助陽極の３つの筒
状部をそれぞれ嵌合させて最終的に必要とする径となし
たが、中央ビーム２８の径のみを最終的に必要とする径
に予め形成しておくときは、両側ビーム孔２９．３０に
対してのみ補助陽極の筒状部を嵌合させればよく、中央
ビーム孔２８に対する筒状部は必要としない。

前述のように、本発明のインライン形電子銃の製造方法
によると、第２陽極の両側ビーム孔の内壁間隔を第１陽
極の両側ビームの内壁間隔に一致させるとともに、第１
陽極にガラス質支柱を介して固縛したのちの第２陽極に
対して補助陽極を溶着し、この補助陽極の筒状部を前記
第２陽極の第］陽極側端面におけるビーム孔に嵌入させ
て第２陽極構体な形成するものであり、第２陽極構体の
ビーム孔は第１陽極との組立における軸合わせ時に大き
く、かつ、最終的には所定値に縮小されるため、前記組
立にさいして複雑な治具や複雑な組立作業を要せず、高
精度の電極組立を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のインライン形電子銃の一部破断側面図、
第２図は本発明の製造方法によって形成されたインライ
ン形電子銃の半完成品の要部の側断面図、第３図は同要
部の平面図、第４図、第６図は本発明により形成された
電子銃の要部の側断面図、第５図、第７図は同電子銃の
第２陽極構体の分解斜視図である。 ６・・・・・・第１陽極、７，２７・・・・・・第２陽
極、２５，２６・・・・・・ガラス質支柱、３５，３５
’・・・・・・補助陽極、３６，３６’・・・・・・第
２陽極構体、３７，３８，３９，３７’，３８’，３９
’・・・・・・補助陽極の筒状部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 第１陽極と第２陽極とをガラス質支柱に固定する第
   １段階と、第２陽極に補助陽極を溶着する第２段階とを
   有し、第１段階では第１陽極の両側ビーム孔と第２陽極
   の両側ビーム孔とがそれぞれ離軸しているが両陽極の両
   側ビーム孔同士はそれぞれの内周面のうち中央ビーム孔
   側においてのみ同軸配列され、第２段階では第２陽極の
   両側ビーム孔に補助陽極の２つの筒状部がそれぞれ嵌合
   されて第２陽極の両側ビーム孔の実質的な径が縮小され
   ることを特徴とするインライン形電子銃の製造方法。