JPS5844145B2 - オ−ステナイト系電熱用合金 - Google Patents
オ−ステナイト系電熱用合金Info
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- JPS5844145B2 JPS5844145B2 JP9011979A JP9011979A JPS5844145B2 JP S5844145 B2 JPS5844145 B2 JP S5844145B2 JP 9011979 A JP9011979 A JP 9011979A JP 9011979 A JP9011979 A JP 9011979A JP S5844145 B2 JPS5844145 B2 JP S5844145B2
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- Japan
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- alloy
- electric heating
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- alloys
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は冷間および熱闘の塑性加工性に富み、高温強
度の大きいオーステナイト系電熱用合金に係る。
度の大きいオーステナイト系電熱用合金に係る。
現在高温耐酸化性が優れかつ電気比抵抗の大きい金属材
料としてフェライト組織のFe−Cr−Al合金とオー
ステナイト組織のNi −Cr合金とがあり、電熱用合
金として広く実用に供されている。
料としてフェライト組織のFe−Cr−Al合金とオー
ステナイト組織のNi −Cr合金とがあり、電熱用合
金として広く実用に供されている。
このうち前者のFe−Cr−Al 合金は鉄クロム電
熱線として周知で、高温の酸化性雰囲気中で使用すると
表面に緻密なAl2O3の保護皮膜を生じ、すぐれた耐
酸化性を示すようになる。
熱線として周知で、高温の酸化性雰囲気中で使用すると
表面に緻密なAl2O3の保護皮膜を生じ、すぐれた耐
酸化性を示すようになる。
然しながらフェライト組織の合金であるため高温強度が
小さく、また高温度で使用すると材質が脆くなる欠点が
あるため工業上の用途が制限される。
小さく、また高温度で使用すると材質が脆くなる欠点が
あるため工業上の用途が制限される。
一方、後者のNi −Cr 系合金はニッケルクロム電
熱線として周知で、その代表的なものは80%Ni−2
0%Crの組成(以下8ONi −20Cr合金という
)であるが、組織がオーステナイトであるため高温強度
が大きく、また塑性加工性に富み、而もFe−Cr−A
l系合金のように高温使用によって脆くなるようなこと
はない。
熱線として周知で、その代表的なものは80%Ni−2
0%Crの組成(以下8ONi −20Cr合金という
)であるが、組織がオーステナイトであるため高温強度
が大きく、また塑性加工性に富み、而もFe−Cr−A
l系合金のように高温使用によって脆くなるようなこと
はない。
従って工業用電熱材料としてFe−Cr−Al系合金よ
りも使い易く、使用上の制限も少ないが、高価なNiを
多量に含むので経済的に不利である上に、高温における
耐酸化性はFe−Cr−Al系合金に及ばない等の欠点
を有する。
りも使い易く、使用上の制限も少ないが、高価なNiを
多量に含むので経済的に不利である上に、高温における
耐酸化性はFe−Cr−Al系合金に及ばない等の欠点
を有する。
従って上記のような種々の欠点を解消した高温強度が大
きく、耐酸化性に富み、塑性加工性の大きな而も安価な
電熱用合金の開発が望まれて久しくなる。
きく、耐酸化性に富み、塑性加工性の大きな而も安価な
電熱用合金の開発が望まれて久しくなる。
ところで電熱用合金としては使用上程々の形状に加工で
きることが要件の一つであるが、これを満たすためには
オーステナイト組織であることが望ましい。
きることが要件の一つであるが、これを満たすためには
オーステナイト組織であることが望ましい。
現在比較的低Ni含有のオーステナイト系合金に例えば
JIS 5US310S の如きステンレス鋼或いは
これと同−基本成分組成のJIS SUH310(2
ONi−25Cr−Fe )で代表されるFe−Ni−
Cr系耐熱耐酸鋼がある。
JIS 5US310S の如きステンレス鋼或いは
これと同−基本成分組成のJIS SUH310(2
ONi−25Cr−Fe )で代表されるFe−Ni−
Cr系耐熱耐酸鋼がある。
これらの合金は8ONi−20Cr合金に比べてNi含
有量が少ないので安価であり、高温強度や塑性加工性に
も優れている。
有量が少ないので安価であり、高温強度や塑性加工性に
も優れている。
然しなから電熱用合金としてみたとき電気比抵抗が小さ
いこと、高温繰返しによる寿命が短かく耐酸化性に劣る
ことの二つの問題点があり、そのまま電熱用合金として
使用することはできない。
いこと、高温繰返しによる寿命が短かく耐酸化性に劣る
ことの二つの問題点があり、そのまま電熱用合金として
使用することはできない。
もしもこれらのFeNi −Cr 系耐熱耐酸化鋼の
化学成分組成に大きな変化を与えず、オーステナイト組
織を維持しながら電気比抵抗と高温繰返し寿命や耐酸化
性を改善できれば、塑性加工性に富み高温強度の大きい
新たなオーステナイト系電熱用合金を安価に提供できる
ことになる。
化学成分組成に大きな変化を与えず、オーステナイト組
織を維持しながら電気比抵抗と高温繰返し寿命や耐酸化
性を改善できれば、塑性加工性に富み高温強度の大きい
新たなオーステナイト系電熱用合金を安価に提供できる
ことになる。
本発明者は上記の如き考にたって種々研究の結果F e
−N i −Cr系耐熱耐酸化鋼にAlを添加するこ
とによって電気比抵抗を現用電熱用合金の値まで高め、
かつ高温繰返し寿命、耐酸化特性を同じく改良して電熱
用合金とすることに成功した。
−N i −Cr系耐熱耐酸化鋼にAlを添加するこ
とによって電気比抵抗を現用電熱用合金の値まで高め、
かつ高温繰返し寿命、耐酸化特性を同じく改良して電熱
用合金とすることに成功した。
これまでにもFe−Ni−Cr系合金にAIを添加して
高温耐酸化性を一層高めることについてはたびたび提示
されており、例えば特開昭4830621号、特開昭5
0−51411.特公昭52−78612号等の文献が
あるが、いずれも耐熱耐酸化鋼としての用途を目的とし
ており、本**発明の如(に電気比抵抗、塑性加工性、
寿命値或いは酸化増量、高温強度等を総合的に改善して
電熱用合金としての適応性を高めたものではない。
高温耐酸化性を一層高めることについてはたびたび提示
されており、例えば特開昭4830621号、特開昭5
0−51411.特公昭52−78612号等の文献が
あるが、いずれも耐熱耐酸化鋼としての用途を目的とし
ており、本**発明の如(に電気比抵抗、塑性加工性、
寿命値或いは酸化増量、高温強度等を総合的に改善して
電熱用合金としての適応性を高めたものではない。
次に本発明について詳述する。
本発明者は電熱用合金について種々研究の結果、Fe
−Ni −Cr系耐熱耐酸化鋼にAIを添加することに
より電熱用合金に要求される緒特性を兼備する電熱用合
金が得られることを見出した。
−Ni −Cr系耐熱耐酸化鋼にAIを添加することに
より電熱用合金に要求される緒特性を兼備する電熱用合
金が得られることを見出した。
第1表には本発明に係るFe−Ni −Cr−A1合金
の代表的な例A〜Dと在来のFe−Ni−Cr合金並び
に現用ニッケルクロム電熱用合金との基本成分組成およ
び電気比抵抗の実測値の一伊すが対比しである。
の代表的な例A〜Dと在来のFe−Ni−Cr合金並び
に現用ニッケルクロム電熱用合金との基本成分組成およ
び電気比抵抗の実測値の一伊すが対比しである。
その金属組織はいずれもオーステナイトである。
第1表から判るように本発明に係る合金の電気比抵抗は
Fe−Ni−Cr系耐熱鋼5UH310の約2〜4割増
、或いは耐熱耐酸化合金Incoloy800の約1〜
3割増に改善され、現用のニッケルクロム電熱用合金(
8ONi −20Cr)とほぼ同等もしくはそれ以上の
値を示している。
Fe−Ni−Cr系耐熱鋼5UH310の約2〜4割増
、或いは耐熱耐酸化合金Incoloy800の約1〜
3割増に改善され、現用のニッケルクロム電熱用合金(
8ONi −20Cr)とほぼ同等もしくはそれ以上の
値を示している。
従って本願発明に係る合金の電気比抵抗は電熱用合金と
して充分な値であることが理解されよう。
して充分な値であることが理解されよう。
次に本願発明に係る合金においてAlを添加したことに
よって高温寿命或いは耐酸化性が改善されたことについ
て説明する。
よって高温寿命或いは耐酸化性が改善されたことについ
て説明する。
第2表には第1表と同様に本願発明に係る合金A−Dと
在来のFeNi −Cr 系耐熱耐酸化合金および現
用電熱用合金の高温寿命値と酸化増量によって示される
耐酸化性との実測値の一例が比較して示しである。
在来のFeNi −Cr 系耐熱耐酸化合金および現
用電熱用合金の高温寿命値と酸化増量によって示される
耐酸化性との実測値の一例が比較して示しである。
第2表から判るように本発明に係る合金の寿命値、酸化
増量の値はFe−Ni−Cr系耐熱耐酸化合金の値に比
して著しく改善され、寿命値で約1 4.6倍、酸化増量は約−−になり、優れた値を2 示している。
増量の値はFe−Ni−Cr系耐熱耐酸化合金の値に比
して著しく改善され、寿命値で約1 4.6倍、酸化増量は約−−になり、優れた値を2 示している。
而して現用電熱合金のニッケルクロム合金(NCH−1
) と同等またはそれ以上の値を示し、酸化増量は鉄
クロム合金(FCH−1)の値に近い値まで低下しにい
る。
) と同等またはそれ以上の値を示し、酸化増量は鉄
クロム合金(FCH−1)の値に近い値まで低下しにい
る。
註、(1)表中FCH−1はFe−Cr−Al電熱用合
金の1種で、25Cr−5Al−Fe0その寿命値は1
300°C,JISC2524、U法による値(2)そ
の他の寿命値は同じ<1200℃、■法による値 (3)酸化増量は1200℃における測定値(4)組織
はFCH−1がフェライト、その他はオーステナイト 本発明に係るF e−N i −Cr−A I合金にお
いてAl含有量と酸化増量との関係を調べた結果の一例
を第1図に示す。
金の1種で、25Cr−5Al−Fe0その寿命値は1
300°C,JISC2524、U法による値(2)そ
の他の寿命値は同じ<1200℃、■法による値 (3)酸化増量は1200℃における測定値(4)組織
はFCH−1がフェライト、その他はオーステナイト 本発明に係るF e−N i −Cr−A I合金にお
いてAl含有量と酸化増量との関係を調べた結果の一例
を第1図に示す。
第1図は23%Ni−20%Cr−Al−Fe合金のA
l含有量と酸化増量との関係を示すが、縦軸にはAIを
含有しないFeN i −Cr系合金およびニッケルク
ロム電熱用合金の酸化増量の例を比較のため載せである
。
l含有量と酸化増量との関係を示すが、縦軸にはAIを
含有しないFeN i −Cr系合金およびニッケルク
ロム電熱用合金の酸化増量の例を比較のため載せである
。
図から判るようにAIを添加すると耐酸化性が急激に改
善されるが、Al含有量がほぼ4.5%を越えるとその
効果は飽和状態に近づく。
善されるが、Al含有量がほぼ4.5%を越えるとその
効果は飽和状態に近づく。
またAl含有量が増加すると組織をオーステナイトに維
持するためにNi含有量を増さなければならないので好
ましくない。
持するためにNi含有量を増さなければならないので好
ましくない。
更にAlが4,5%以上、特に5%以上になると合金組
織内にNi−Al系の金属間化合物が析出し、塑性加工
性を損ね、例えば伸線加工が困難になる。
織内にNi−Al系の金属間化合物が析出し、塑性加工
性を損ね、例えば伸線加工が困難になる。
本願発明においてはこのような事情を考慮してAl含有
量の上限を4.5%とする。
量の上限を4.5%とする。
方電気比抵抗を現用Ni−Cr電熱用合金の108μΩ
1流と同じ程度とし、かつ高温における寿命値や耐酸化
性も同等またはそれ以上とするためにはAl含有量を2
.5%以上とすることが必要である。
1流と同じ程度とし、かつ高温における寿命値や耐酸化
性も同等またはそれ以上とするためにはAl含有量を2
.5%以上とすることが必要である。
Alを若干量含有したFe −N i −Cr系合金は
含有成分の組成によってフェライト単相の組織、フェラ
イトとオーステナイトとの混合組織或いはオーステナイ
ト単相の組織になる。
含有成分の組成によってフェライト単相の組織、フェラ
イトとオーステナイトとの混合組織或いはオーステナイ
ト単相の組織になる。
定性的にはFe5Cr、A1等の元素はフェライト組織
を安定にし、Niはオーステナイト安定化元素であるこ
とが知られている。
を安定にし、Niはオーステナイト安定化元素であるこ
とが知られている。
すなわちNi含有量が多くなればオーステナイト組織と
なり、Fe、Cr、AIが多くなればフェライト組織に
なり易い、中間の組成では二相混合組織になる。
なり、Fe、Cr、AIが多くなればフェライト組織に
なり易い、中間の組成では二相混合組織になる。
F e −N i −Cr −A 1合金においても組
織がフェライトになると高温強度が小さくなり、或いは
高温で使用すると脆くなる等のフェライト系のFeCr
−Al電熱合金やF e −N i −Cr 耐熱合金
同様の欠点を示すので、このような組織を示す組成範囲
は好ましくない。
織がフェライトになると高温強度が小さくなり、或いは
高温で使用すると脆くなる等のフェライト系のFeCr
−Al電熱合金やF e −N i −Cr 耐熱合金
同様の欠点を示すので、このような組織を示す組成範囲
は好ましくない。
またフェライトとオーステナイトとの二相混合組成の場
合も後述するように高温強度や塑性加工性が低下するの
で本発明の目的とする電熱用合金として採用できないこ
とが本発明者の実験によって判明した。
合も後述するように高温強度や塑性加工性が低下するの
で本発明の目的とする電熱用合金として採用できないこ
とが本発明者の実験によって判明した。
すなわち電熱用合金を工業製品にする場合に線材、板材
或いはリボン状にするため強度の、多くは減面率で90
〜95%以上の熱間、冷間加工を施すのが通例であるが
、F e −N i −Cr −A I合金にこのよう
な強度の加工を加えるとその組織がフェライトとオース
テナイトの二相混合組織の場合には高温強度が著しく減
少することが判った。
或いはリボン状にするため強度の、多くは減面率で90
〜95%以上の熱間、冷間加工を施すのが通例であるが
、F e −N i −Cr −A I合金にこのよう
な強度の加工を加えるとその組織がフェライトとオース
テナイトの二相混合組織の場合には高温強度が著しく減
少することが判った。
第2図には本発明に係る組成範囲のF e −N 1C
r−A1合金の20%CrにおいてNi含有量を変えた
場合の片持ち試験片の自由端の垂下量で表わされた高温
強度の変化並びに組織との関係を調べた試験結果がAI
含有量3%、4%および5%の場合について示しである
。
r−A1合金の20%CrにおいてNi含有量を変えた
場合の片持ち試験片の自由端の垂下量で表わされた高温
強度の変化並びに組織との関係を調べた試験結果がAI
含有量3%、4%および5%の場合について示しである
。
試験は第3図に示す形状寸法の試験片(塑性加工度的9
0%)を用い、その一端を支持しておいて支持部共12
00℃の炉内に挿入し、大気雰囲気中で1時間保持した
のち炉内から取出して冷却し、自由端の垂れ高さhを測
定した。
0%)を用い、その一端を支持しておいて支持部共12
00℃の炉内に挿入し、大気雰囲気中で1時間保持した
のち炉内から取出して冷却し、自由端の垂れ高さhを測
定した。
第3図において各試料はそれぞれ一定の成るNi含有量
の範囲で試料が変形を生じているのが判る。
の範囲で試料が変形を生じているのが判る。
このNi含有量の範囲では各試料はフェライトとオース
テナイトとの二相混合組織を示し、両者の量比は図にお
いて破線で示すとおりである。
テナイトとの二相混合組織を示し、両者の量比は図にお
いて破線で示すとおりである。
ツレぞれの曲線が横軸と交さする範囲内にNi含有量が
ある場合には二相が共存し、この範囲から左側はフェラ
イト、右側はオーステナイト単相になる。
ある場合には二相が共存し、この範囲から左側はフェラ
イト、右側はオーステナイト単相になる。
このように二相混合組織では高温強度が小さくなって変
形し易く、オーステナイト単相或いはフェライト単相の
場合本試験では変形を生じなかった。
形し易く、オーステナイト単相或いはフェライト単相の
場合本試験では変形を生じなかった。
二相混合組織のものの高温強度の低下の原因としては、
強度の加工によって結晶組織が微細化し、上記試験温度
において超塑性現象を起し、その結果変形が大きく生じ
たことによるものと推察される。
強度の加工によって結晶組織が微細化し、上記試験温度
において超塑性現象を起し、その結果変形が大きく生じ
たことによるものと推察される。
電熱用合金は前述したように工業製品とするため強度の
加工、例えば減面率で90%以上の加工を加えるのが通
例なので、結晶組織は当然微細化される。
加工、例えば減面率で90%以上の加工を加えるのが通
例なので、結晶組織は当然微細化される。
従って本発明の所望の合金を得るためには二相混合組織
は不適当であり、フェライト組織も前述したように好ま
しくないので、オーステナイト組織とすることが必要に
なる。
は不適当であり、フェライト組織も前述したように好ま
しくないので、オーステナイト組織とすることが必要に
なる。
次にNiの含有量について説明するに、第2図に一例を
示したように3%AIで20%Crを含有する場合組織
をオーステナイトとするためにはNiを20%以上含有
させなければならない。
示したように3%AIで20%Crを含有する場合組織
をオーステナイトとするためにはNiを20%以上含有
させなければならない。
後述するようにCr含有量の下限は15%であるが、C
r含有量が減少すればオーステナイト組織を維持するた
め必要なNiも少なくてよいことになる。
r含有量が減少すればオーステナイト組織を維持するた
め必要なNiも少なくてよいことになる。
これを考慮に入れてNi含有量の下限は18%とする。
一方、前述したように本発明に係る合金のAI含有量の
上限は4.5%であり、Cr含有量の上限は後述するよ
うに25%である。
上限は4.5%であり、Cr含有量の上限は後述するよ
うに25%である。
従ってこれら上限値のAI、Crを含有する合金におい
てオーステナイト組織を維持するためにはNiはほぼ3
5%以上含有することが必要である。
てオーステナイト組織を維持するためにはNiはほぼ3
5%以上含有することが必要である。
しかしNiを必要以上含有させることは経済的でないし
、また大約45%以上含有させても所望の性質の改善の
程度は僅少になるので、本発明においてはNi含有量の
上限は45%とする。
、また大約45%以上含有させても所望の性質の改善の
程度は僅少になるので、本発明においてはNi含有量の
上限は45%とする。
Cr含有量は15%以下では高温耐食性が低下し、電気
比抵抗も小さくなって好ましくない。
比抵抗も小さくなって好ましくない。
一方Cr含有量が多くなるとオーステナイト組織とする
ためNi含有量を多くしなげればならない上に、Cr添
加による合金の特性改善の効果の増加も僅かになるので
Cr含有量の上限は25%とする。
ためNi含有量を多くしなげればならない上に、Cr添
加による合金の特性改善の効果の増加も僅かになるので
Cr含有量の上限は25%とする。
Mn含有量は多くなると高温の耐酸化性を低下させるの
で1%以下とし、望ましくは0.5%以下とする。
で1%以下とし、望ましくは0.5%以下とする。
Siは耐酸化性の改善に対して良い効果があるが、フェ
ライトを安定化する性質がある上に、本発明合金ではA
Iがかなり多量に含まれるので1%以下とする。
ライトを安定化する性質がある上に、本発明合金ではA
Iがかなり多量に含まれるので1%以下とする。
Cは合金成分中のCrやAI 等と反応して炭化物をつ
くり塑性加工性を損ねるのでその上限を0.2%にする
。
くり塑性加工性を損ねるのでその上限を0.2%にする
。
N、P、S等の不純物はできるだけ少ない方が望ましい
が溶解過程で不純物として混入して来る程度のものは差
支えない。
が溶解過程で不純物として混入して来る程度のものは差
支えない。
更に、本発明に係る合金における微量添加元素或いは付
随元素について説明すれば、Zr、Nb、Ti、Ta
等の微量添加はCやN等の不純物を固定し、熱間加工性
や機械的性質を改良し1、耐酸化性にも良好な効果があ
るので必要に応じて添加することは差支えない。
随元素について説明すれば、Zr、Nb、Ti、Ta
等の微量添加はCやN等の不純物を固定し、熱間加工性
や機械的性質を改良し1、耐酸化性にも良好な効果があ
るので必要に応じて添加することは差支えない。
ただし合計して0.5%を越えると合金を脆化させるよ
うになるので避けなげればならない。
うになるので避けなげればならない。
またCe、La、ThやY等の希土類元素を微量添加す
れば高温の寿命値や耐酸化特性が改良されるので必要に
応じて添加してもよい。
れば高温の寿命値や耐酸化特性が改良されるので必要に
応じて添加してもよい。
ただし0.2%以上の添加物は熱間加工性を損ねるので
好ましくない。
好ましくない。
本発明に係る電熱用合金の機械的性質について代表的な
値を示せば抗張カフ3〜77kg/mi、伸び35〜3
9%で現用ニッケルクロム電熱用合金(NCR−1)の
伸びの規格20%を遥かに越え、塑性加工性に富むこと
が判る。
値を示せば抗張カフ3〜77kg/mi、伸び35〜3
9%で現用ニッケルクロム電熱用合金(NCR−1)の
伸びの規格20%を遥かに越え、塑性加工性に富むこと
が判る。
高温の引張り強さくSOO℃)は20〜23kg/−で
ある。
ある。
以上説明したように本発明に係る電熱用合金はNi 1
8〜45%、Cr15〜25%、A12.5〜4.5%
、Si 1%以下、Mn 1%以下、C0,2%以下及
び残部実質的にFeより成り、オーステナイト組織であ
ることを特徴とする電熱用合金であり、電気比抵抗、高
温の耐酸化性および寿命値が現用ニッケルクロム電熱用
合金と同程度かそれ以上であり、また高温強度、機械的
性質、塑性用1 工性に優れている上に、Ni含有量が−〜−であ4 るから、従来のニッケルクロム電熱用合金と同程度の性
能を持ち、而も鉄クロム電熱用合金に近い耐酸化性を有
する電熱用合金を安価に供給できることになり、その工
業上の効果はきわめて大きい。
8〜45%、Cr15〜25%、A12.5〜4.5%
、Si 1%以下、Mn 1%以下、C0,2%以下及
び残部実質的にFeより成り、オーステナイト組織であ
ることを特徴とする電熱用合金であり、電気比抵抗、高
温の耐酸化性および寿命値が現用ニッケルクロム電熱用
合金と同程度かそれ以上であり、また高温強度、機械的
性質、塑性用1 工性に優れている上に、Ni含有量が−〜−であ4 るから、従来のニッケルクロム電熱用合金と同程度の性
能を持ち、而も鉄クロム電熱用合金に近い耐酸化性を有
する電熱用合金を安価に供給できることになり、その工
業上の効果はきわめて大きい。
第1図は本発明に係る合金のアルミニウム含有量と酸化
増量との関係を示すダイアグラム、第2図はアルミニウ
ム含有量を変えた場合のニッケル含有量、組織と高温強
度との関係を示すダイアグラム、第3図は同じ(高温強
度試験方法の要領を説明するための正面図である。
増量との関係を示すダイアグラム、第2図はアルミニウ
ム含有量を変えた場合のニッケル含有量、組織と高温強
度との関係を示すダイアグラム、第3図は同じ(高温強
度試験方法の要領を説明するための正面図である。
Claims (1)
- I C0,2%以下、Si 1%以下、Mn 1%以
下、Ni 18〜45%、Cr15〜25%、Al2.
5〜4.5%、残部実質的にFeより成り、オーステナ
イト組織であることを特徴とする塑性加工性良好な電熱
用合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9011979A JPS5844145B2 (ja) | 1979-07-16 | 1979-07-16 | オ−ステナイト系電熱用合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9011979A JPS5844145B2 (ja) | 1979-07-16 | 1979-07-16 | オ−ステナイト系電熱用合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5616654A JPS5616654A (en) | 1981-02-17 |
JPS5844145B2 true JPS5844145B2 (ja) | 1983-10-01 |
Family
ID=13989618
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9011979A Expired JPS5844145B2 (ja) | 1979-07-16 | 1979-07-16 | オ−ステナイト系電熱用合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5844145B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63289788A (ja) * | 1987-05-20 | 1988-11-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | シ−ズヒ−タ |
US6303906B1 (en) * | 1999-11-30 | 2001-10-16 | Wafermasters, Inc. | Resistively heated single wafer furnace |
CN106567004B (zh) * | 2016-11-08 | 2017-12-22 | 北京首钢吉泰安新材料有限公司 | 一种钢化玻璃炉用电热材料及其制取方法 |
-
1979
- 1979-07-16 JP JP9011979A patent/JPS5844145B2/ja not_active Expired
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Publication number | Publication date |
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JPS5616654A (en) | 1981-02-17 |
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