JPS5843580B2 - ネンリヨウフンシヤポンプソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は燃料を内燃機関に供給する液体燃料のポンプ装
置であって、噴射ポンプと、本体中で回転自在な分配器
とを有しており、該噴射ポンプと分配器が関連の内燃機
関と調時間係を保って駆動されるようになっている燃料
噴射ポンプ装置に関するものである。

従来のこのような液体燃料ポンプの送り出し弁は、蝶旋
状圧縮ばねにより押圧力を受ける弁部材を有している。

しかし高圧ポンプからの燃料流によって弁部材は極めて
急激な移動を強いられ、従ってばねが受ける応力は極め
て高くなる。

特に単一の送り出し弁により多数の出口に対して燃料を
送り出す場合には、各出口毎に弁部材はばねの力に抗す
る移動とこのばねの作用による復帰移動を行い、従って
ばねに相当大きな応力が加わる。

従って従来は、送り出し弁のばねに折損を生ずることが
よくあり、ばねに最適な材料を選択したり、ばねを極め
て注意深く製造したりすることに努力が払われた。

従来のポンプ装置の誤動作の原因は主にこのばねの折損
によるものであった。

従って、本発明の目的は、弁部材を押圧するための従来
の蝶旋状圧縮ばねを不要とする構成簡単で故障の少ない
冒頭に述べた型式の液体燃料噴射ポンプ装置を得るにあ
る。

この目的を達成するため、本発明液体燃料ポンプ装置は
、該分配器と噴射ポンプのポンプ室と連通ずる通路を有
し、かつこの通路は噴射ポンプの連続する送り出し行程
中分配器により順番に本体に形成された出口と正確に合
致する如く延びており、使用の場合この出口がそれぞれ
関連する機関の噴射ノズルと連通ずる如く構成し、さら
に前記通路中に通路の円筒形部分の長さ方向に移動可能
な弁部材を有する送り出し弁を備え、前記送り出し弁は
噴射ポンプによる燃料の送り出しの間後退して前記通路
を出口に連通させるように開き、前記送り出し弁が噴射
ポンプによって発生した燃料圧力によって開放位置に移
動するときその後面によってプラグの中央孔内に移動自
在なプランジャの頭部と係合し、これをプラグに設けた
小室内に押入し、かつ送り出し弁の後退時に出口に連通
した燃料を逆止め弁を介して前記小室へ送入する機構を
設けてなり、送り出し弁の弁部材の後退に対し、前記小
室と逆止め弁とプランジャにより流体ばねが構成される
如くし、この流体ばねの作用によって燃料送り出し工程
後送り出し弁の弁部材を押し戻し、送り出し弁をその閉
鎖位置に来たらせるようにしたことを特徴とする。

従って、本発明によれば、この構成により、折損を生じ
て誤動作を引き起しやすい蝶旋状圧縮ばねが不要となり
、また構成が簡単で故障がなく、信頼性の高い燃料噴射
ポンプ装置が得られる。

次に、図面につき本発明の詳細な説明する。

図面は回転式円筒形分配器１１を有する本体１０を示す
。

本体１０はさらに噴射ポンプ１２を有しており、噴射ポ
ンプと分配器１１は本装置を装着する機関と一定の調時
間係を保って駆動されるようにする。

実際には、噴射ポンプは一対の往復自在のポンププラン
ジャからなり、プランジャは分配器内に形成された横方
向に延びる内径中に収められる。

分配器を囲んでいるのは、環状のカムリングで、このリ
ングの内部円周面には複数個の対をなす内方に延びるカ
ムロープが形成されている。

カムリングの内面とプランジャ間にそう人されているの
は、それぞれローラでローラにはシューを取付ける。

分配器が回転すると、プランジャには内方運動が生ずる
。

このような内方運動は噴射ポンプの送り出し行程間に起
る。

噴射ポンプのポンプ室は分配器１１に形成された通路１
３と連通し、この通路１３は半径方向に延びる通路１４
と連通ずる。

この半径方向に延びる通路は、分配器１１の外面で終端
し、順次かつ噴射ポンプの連続する送り出し行程中本体
に形成された複数個の出口１５と正確に合う位置におか
れる。

使用される出口は関連機関の噴射ノズルにそれぞれ連結
される。

この装置は図示しない供給ポンプを有する。

供給ポンプは噴射ポンプの充填行程中噴射ポンプに燃料
を供給するが、噴射ポンプに供給する燃料の量は図示し
ないスロットル装置によって制御される。

この装置はまた全体を１６ａで示す送り出し弁を有する
。

この弁は円筒形の弁部材１７を有する。弁部材１１は通
路１３の拡大部１８内に、滑動自在に置かれる。

弁部材１７は複数個の平坦部をその外周に有しており、
この平坦部は弁部材のテーパ部分に延びている。

送り出し弁が閉鎖した位置では、平坦部は拡大部１８の
端部を超えて露出することはないが、噴射ポンプによる
燃料の送り出し中、弁部材は軸方向に移動し平坦部は拡
大部１８を超えて露出するようになり、これによって燃
料が通路１３から通路１４および出口１５に流れそれぞ
れの噴射ノズルに達する。

弁部材１７につき当るプランジャ１９を設け、このプラ
ンジャ１９はプラグ２０内に形成された内径を貫通して
いる。

このプラグには室２１がある。

室２１内に取付けられるのは停止部材２２である。

この部材はプランジャ１９に係合自在でプランジャ、従
ってまた弁部材１７の連動範囲を制限する。

室２１は逆止め弁２３によって通路１４と連通している
。

逆止め弁２３はボールバルブとして構成する。

使用する場合、室２１は通路１４からの加圧燃料でチャ
ージされるようになる。

この燃料は噴射ポンプによって供給される。

本発明のこの構成によれば、装置の最初の動作によって
、逆止め弁２３を通じて室２１に徐々に燃料が充填され
、最終的に室２１に燃料が充満する。

一方、室２１内に充満している燃料には、送り出し弁の
作用によってプランジャ１９が押込まれるとき極めて高
い圧力が加わる。

燃料は高圧に対して体積が減少する圧縮性を示すことが
確認されている。

従ってプランジャ１９は室２１内の充満燃料を圧縮しつ
つ移動して最終的に停止部材２２に係合する。

このようにプランジャ１９が室２１内を移動するとき、
燃料を収縮させ、かつ室２１内の圧力を増大させ、室２
１内には膨張可能なエネルギーが蓄えられることになる
。

従ってこの加圧圧縮燃料が流体ばねの作用を行うことに
なる。

このばねがこれまで使用されてきた在来形式の蝶旋状圧
縮ばねを置換したものである。

蝶旋状圧縮ばねは応力と周波数を考慮したとき設計の自
由度に制限を受けるという欠点があった。

プランジャ１９が停止部材２２に係合することによって
送り出し弁の弁部材１７の移動が制限され、噴射ポンプ
による燃料の供給が止まり、通路１４の圧力が減少する
と、室２１内の燃料は膨張し、プランジャ１９を押し出
し、従って弁部材１７は図面に示す位置に復帰する。

これによって成る１個の出口１５に対する燃料供給サイ
クルが完了する。

このようにして、本発明によれば、折損して誤動作を起
しやすい機械的な圧縮ばねを使用せずに、構成が簡単な
装置により順次の出口への燃料供給を確実に行うことが
できる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明による装置の一部を断面にした側面正面図で
ある。 １０・・・・・・本体、１１・・・・・・分配器、１２
・・・・・・噴射ポンプ、１３．１４・・・・・・通路
、１５・・・・・・出口、１６・・・・・・噴射ノズル
、１６ａ・・・・・・送り出し弁、１７・・・・・・弁
部材、１８・・・・・・拡大部、１９・・・・・・プラ
ンジャ、２０・・・・・・プラグ、２１・・・・・・室
、２２・・・・・・停止部材、２３・・・・・・逆止め
弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 燃料を内燃機関に供給する液体燃料のポンプ装置で
   あって、噴射ポンプと、本体中で回転自在な分配器とを
   有しており、該噴射ポンプと分配器が関連の内燃機関と
   調時間係を保って駆動されるようになっている燃料噴射
   ポンプ装置において、該分配器と噴射ポンプのポンプ室
   と連通ずる通路を有し、かつこの通路は噴射ポンプの連
   続する送り出し行程中分配器により順番に本体に形成さ
   れた出口と正確に合致する如く延びており、使用の場合
   この出口がそれぞれ関連する機関の噴射ン〆ルと連通ず
   る如く構成し、さらに前記通路中に通路の円筒形部分の
   長さ方向に移動可能な弁部材１７を有する送り出し弁を
   備え、前記送り出し弁は噴射ポンプによる燃料の送り出
   しの間後退して前記通路を出口に連通させるように開き
   、前記送り出し弁が噴射ポンプによって発生した燃料圧
   力によって開放位置に移動するときその後面によってプ
   ラグ２０の中央孔内に移動自在なプランジャ１９の頭部
   と係合し、これをプラグ２０に設けた小室２１内に押入
   し、かつ送り出し弁の後退時に出口に連通した燃料を逆
   止め弁２３を介して前記小室２１へ送入する機構を設け
   てなり、送り出し弁の弁部材１７の後退に対し、前記小
   室２１と逆止め弁２３とプランジャ１９により流体ばね
   が構成される如くし、この流体ばねの作用によって燃料
   送り出し工程後送り出し弁の弁部材１７を押し戻し、送
   り出し弁をその閉鎖位置に来たらせるようにしたことを
   特徴とする燃料噴射ポンプ装置。