JPS5843501B2 - センコウフシヨクフノセイゾウホウホウ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は特別に結合剤を使用せず、繊維間の摩擦抵抗、
交絡等により優れた特性を有する穿孔不織布の製造方法
に関するものである。

従来より繊維間の交絡、摩擦抵抗等により穿孔不織布を
製造する方法は、特公昭３６−７２７４．４４−２２２
３０，４４−２３９０９．４７−１８０６９．４８−１
３７４９．４９−２０８２３等により提案されている。

これらの提案は大略特公昭３６−７２７４のスプレーノ
ズルを用いて処理する方法と、その改良特許である特公
昭４７−１８０６９に二犬別される。

しかしながら、前者は噴射された流体の運動量が小さく
ウェッブの穿孔あるいは賦型は可能であるが、積極的に
繊維同志をからませることは困難であり、得られる穿孔
不織布は強力的に劣るものが多い。

一方これらの欠点を改良するものとして、后者がスプレ
ーノズルに変えて、高い運動量を持つ微細な柱状流によ
る処理を提案し、得られる穿孔不織布の賦型効果の向上
及び物理性能の向上を計っている。

しかし、后者の方法によると、賦型能率が極端に悪くな
り、繊維の再配列とそれに引き続く繊維の自己からみ合
いによって形成されるこの種の穿孔不織布の製造方法と
しては非効率的である。

本発明はかかる従来法の問題点を解消し、穿孔不織布を
極めて効率的に製造しうる方法を提供するものであって
、その発明の要旨とするところは、多数の小孔が穿設さ
れた支持板上に繊維ウェッブを載置し、該ウェッブ上に
保護ネットを重ね合せた上から噴霧状の非圧縮性流体を
噴射圧力５に９／ｃｒｔ１以上、ウェッブに対する供給
量０．２〜１５、Ｑ ｌ／ｍ１ｔｔ−ｃ４で噴射するこ
とにより穿孔ウェッブを形成し、次いで該穿孔ウェッブ
に衝撃面積０、１ ｃｒｔｔ以下の微細な柱状流を噴射
圧力１０に９／ｃｙＡ以上で噴射することにより前記穿
孔ウェッブの形態を固定することを特徴とする穿孔不織
布の製造方法にある。

本発明を更に詳細に説明すると、 本発明で云う噴霧状の非圧縮性流体とは粒子状態で飛散
する非圧縮性流体のことであり、該流体のウェッブに対
する衝撃力は単位時間に供給される流量とその時の流体
速度の積で表わされ、流量あるいは流体速度の増加によ
り衝撃力は増加する。

本発明においてはウェッブに対する前記流体の供給量は
０．２１／ｍ１ｙｉ・ｃｒｎ 〜１５．Ｑ、Ｊ／ｍｍ
・ｃ４であり好ましくは０．５１：／血・Ｃ禿〜１０１
／廁・ｃｒＡである。

即ち、供給量が０．２７３７ｍ１ｙｉ −６１１ｉ未満
ではイカニ流体速度を増しても、ウェッブの繊維の再配
列を行うことは難かしく又１５． Ｏｌ ７ｍ１ｘ−ｃ
ｒｔｉを越えると被処理ウェッブの排水をいかに完全に
しても、該ウェッブは洪水状態を呈しこれ又再配列を得
ることが難かしい。

次に噴射圧力は流量との組み合せによって決定されるが
、５ｋｇ／ｃａ以上が必要でありこれ未満の圧力では流
量が大きくても実質的に賦型効果が得られない。

尚本発明に云う繊維ウェッブに対する流体の供給量は、
流体の噴射状態の観測により、衝突面積と使用ノズルの
流量によって容易に決定される。

又流体は該ウェッブに対して４５°以上で供給されるこ
とが望ましくそれ未満ではウェッブに対して垂直方向の
衝撃力よりも水平方向の力が大きくなり非効率的となる
。

即ちウェッブに対して４５°以上の流体を射出すること
により垂直方向の力による繊維の交絡、水平方向の力に
よる単繊維の配列度えが同時に効果的に行なわれる。

本発明における支持板の孔は円形あるいは楕円形に穿孔
されたものが望ましく支持板の平均穿孔の周囲が平方イ
ンチ当り０．１インチ以上のもので、多数の穿孔を持っ
たものが望ましいがこれは特に本発明を限定するもので
はない。

又支持板の下におく微孔スクリーンは穿孔された支持板
の孔の寸法より実質的に小さく該ウェッブを通過した流
体が抵抗なく排除されるものであれば金属メツシュや織
物であってもよい。

又必要により１０メツシュ以上の網状体よりなるカバー
でウェッブの上を覆ってもよい。

本発明における微細な柱状流は衝撃面積が０．１ｃｒｔ
ｉ以下の柱状流であり予め噴射流体で処理され模様付け
られた穿孔ウェッブ中の繊維間交絡を効果的に行なうも
ので、その流体の噴射圧力が１０ｋｇ／ｃｒｒｉ以上で
あることが必要である。

即ち本発明に於ける柱状流による処理は液体（溶液を含
む）細流による針刺効果を目途したものであり、いわゆ
るニードルパンチングを該液体細流により行うものであ
る。

従ってこれに用いられる細流は通常のニードルパンチン
グに使用される刺針のような形態と剛度を持つ必要があ
るが、形態については先端錐形の形状を液体細流の場合
はとりにくく、通常のニードルパンチングに用いられる
針の太さでは、ウェッブに細流が衝突した時点で細流が
分散してしまい微密な針刺効果は得られない。

これらの点に鑑み柱状流による針刺について検討した結
果、ウェッブに対する衝突時の細流の面積が０．１ｃｒ
ｒｔ以下でかつ噴射圧力１０ｋｇ／ｃｒｔｔ以上の微細
な柱状流によれば、効果的な針刺効果が得られることが
判明したのである。

后述するように、本発明に用いられる繊維の直径は数ミ
クロンから１００ミクロン以下であり、これらの繊維に
よって形成される被処理ウェッブの繊維間隙は数ミクロ
ンから数十ミクロンのオーダーのものである。

このウェッブ内繊維を押しのけかつ垂直方向にからみ合
いを生せしめる液体細流は繊維への衝突ひん度が極端に
多くなると、運動量の分散が顕著になり上述したように
針刺効果が得られにくくなる為、少くとも０．１ｃｒＡ
以下、好ましくは０．０５ｃｎ７Ｌ以下の衝突面積であ
ることが要求される。

又、噴射圧力は細流の面積との関係によって定められる
が、１０ｋｙ／ｃｒＡ以下の場合は衝突面積のいかんに
かかわらず、針刺効果を得ることが出来ない。

本発明で使用する繊維はレイヨン、アセテート、ナイロ
ン、ビニロン、ポリエステル系、アクリル系、ポリオレ
フィン系等の人造繊維、木綿、パルプ、麻、絹、羊毛等
の天然繊維の他ガラス繊維等の鉱物繊維等いかなるもの
であってもよく、又、それらの混合物であってもよいが
、后工程により、さらに密度の向上、繊維間接着の付与
等を勘案すると潜在収縮性を有する繊維あるいは加熱等
によって自己接着性を発現する繊維の使用が望ましい。

繊維形態はいかなるものであってもよいが繊度は８デニ
ール以下が好ましい。

又、繊維長については特に制限がなく短繊維ウェッブか
ら連続フィラメントウェッブあるいはその組み合せでも
よい。

本発明における非圧縮性流体は好ましくは水である。

又この非圧縮性流体は必要に応じて粘剤、糊剤等を溶存
してもよ（、さらに可及的細粒の粉体な含んでもよい。

かくして得られた不織布は模様状に穿孔されかつ繊維間
が液体細流によって針刺されている為、強力に優れ、又
ノーバインダーであることから製造工程及び製品に於け
る公害の懸念がな（、応用範囲の広い不織布となり、芯
地、基布等の不織布の在来用途、家具、カーテン等のト
レーバリー用途等に広く用いられる他衣料品としても使
用でき、又さらに必要に応じて熱処理、バインダー処理
、着色等を施せば、さらに資材用途等にも応用が拡がる
。

以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。

実施例 １ 本実施例は穿孔模様を有する不織布の製造方法を示すも
のであり、効果的に単繊維の配列変えを行なう為に必要
な噴霧状流体の噴射圧力、ウェッブに対する供給量、流
体の角度の重要性を示すも※※のである。

原料ウェッブはポリエステル繊維（繊度１，４ｄ繊維長
３８朋）の２枚のカードウェブをクロス重ねして作られ
る。

これを穿孔の平均周囲が平方インチ当り１，２インチ、
孔側数５．４個／ｉｒｆの支持板上にのせ、その上に粗
いメツシュをかぶせて噴霧状流体で穿孔あるウェッブを
作る。

この様な穿孔あるウェッブの繊維塊部に噴射圧力５０
ｋｇ／ｃｒＡ、衝撃面積０．０１ｃｒＩＬの微細な柱状
流−の群を３回射出させ、その後ウェッブを室温で乾燥
し、柔軟性、風合、物理性能にすぐれた不織布を得た。

流体形状は円錐あるいは楕円形であっても良く、噴霧状
流体の噴射圧力、ウェブに対する供給量、ｉ 流体角度
のコントロールにより効果的に穿孔を有する不織布を作
り得ることが示された。

（第１表参照） 尚ウェッブ−ノズル間距離は１０ｃｍとして処理を行な
ったが、この距離を変化させることによつン てもウェ
ブに対する供給量をコントロールすることも可能である
。

実施例 本実施例は噴霧状流体により単繊維が配列変えされ、穿
孔ウェブを形成した後、微細な柱状流で処理することに
おいて柱状流のウェブに対する衝撃面積、噴射圧力の重
要性を示すものである。

原料繊維ウェッブは、ポリプロピレン繊維（繊度２ｄ繊
維長７６酩）の２枚のカードウェッブをクロス重ねして
作られる。

これを穿孔の平均周囲が平方インチ当り２．５インチ、
孔個数４６．８個／ １ｎｃｈ ２の支持板上にのせ、
その上に粗いメツシュをかぶせてウェッブに対する供給
量３．２１Ａｎｍ・ｃｒＡ、流体噴射角度９００以上、
流体噴射※※正圧力 ０ ｋｇ／ｃ４の噴霧状流体を２
回射出して単繊維を配列変えさせ穿孔ウェブを形成した
。

この様な配列変えされたウェブの繊維塊部の各各に微細
な柱状流が効果的に射出される様にして処理を行ないそ
の後室温でシートを乾燥させ、柔軟性、風合い、物理性
能の優れた不織布を得た。

その結果柱状流のウェッブに対する衝撃面積が小さく噴
射圧力の大きなもので処理することにより、効果的に物
理性能の優れた製品を得られることが示された。

（第２表参照）実施例 ３ 本実施例は噴霧状流体と柱状流との処理の組み合せが穿
孔を有し、効果的に優れた物理性能を持つ不織布の製造
において重要であることを示すものである。

原料繊維ウェッブはポリエステル繊維（繊度１．４ｄ繊
維長７６朋）の２枚のガードウェッブをクロス重ねして
作られ、これを穿孔の平均周囲が３．０インチ孔個数６
４．２個／１ｎｃｈ２の支持板上にのせ、処理され室温
で乾燥された。

ここで使用された噴霧状流体はウェッブに対する供給量
４．５１／ｍｉｎ・ｃｒｔｉ、流体噴射角度９００以上
、噴射圧力２０ ｋｇ ／ｃａのものであった。

一方柱状流は０．２ｃｍ間隔で配列されウェッブに対す
る衝撃面積０．０１ｃ４（噴射角度２〜３°程度）、噴
射圧力５０ｋｇ／ｃ７７ｆのものであった。

その結果単に噴霧状流体のみで処理したものは単繊維の
配列変えは容易であるが、優れた物理性能を有する繊維
シートが得られず、又単に柱状流のみで処理したものは
物理性能面では優れたものが得られるが、単繊維の配列
変えは非効果的であることが示された。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 多数の小孔が穿設された支持板上に繊維ウェッブを
   載置し、該ウェッブ上に保護ネットを重ね合せた上から
   噴霧状の非圧縮性流体を噴射圧力５ｋｇ／ｃ４以上、ウ
   ェッブに対する供給量０，２〜１５、Ｏ１／ｍ１ｌｌ・
   ｃｒｌで噴射することにより穿孔ウェッブを形成し、次
   いで該穿孔ウェッブに衝撃面積が０．１ｃＪ以下の微細
   な柱状流を噴射圧力１０ｋｇ／ｃｒＡ以上で噴射するこ
   とにより前記穿孔ウェッブの形態を固定することを特徴
   とする穿孔不織布の製造方法。