JPS5843175Y2 - 撮像管装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はターゲツト面上のラスターを電気的に回転さ
せるコイルを有する撮像管装置の改良に関する。

周知のように放送用カラーカメラにおいては、撮像管を
３本使用し、その各撮像管で３原色の色信号（赤、緑、
青）を得るようにしたものがある。

この場合、各撮像管の光学的な位置関係および電気的な
偏向特性の調整を行ない、色ずれを生じないように所謂
レジストレーションと呼ばれる調整を行なう必要がある
。

このレジストレーション調整においては電子ビームを撮
像管ターゲット電極上に集束して当るようにするための
電子ビーム集束磁界（フォーカス磁界）の調整が行なわ
れる。

このフォーカス磁界の調整を行なうと、一般に撮像管の
ターゲット上の電子ビーム掃引位置が回転する。

このためレジストレーションずれを起すことになるが、
この回転を補正するため、ターゲットに直流磁界を加え
電子ビームをターゲット上で集束したまま回転させる電
気的ローテーションと呼ばれる方法が用いられている。

第１図はその電気的ローテーションが行なわれる撮像管
の概略図であり、偏向コイル１１．フォーカスコイル１
２が装着された撮像管１３のターゲツト面１４の外縁部
に沿った近傍に管軸と同一軸を有す所謂ローテーション
コイル１５を設け、このローテーションコイル１５によ
ってターゲツト面１４上に直流磁界を加えている。

また、第２図はこれを３管式カラーテレビジョンカメラ
に適用した場合を示すものである。

即ち、２０は被写体の光学像をターゲット上に結像させ
るための光学レンズ系、２１は前記光学像を３原色（赤
、緑、青）の光学像に分解する分解光学系（例えばダイ
クロイックプリズム）、２２，２３．２４はそれぞれ赤
、緑、青の影像信号を得る撮像管、２５，２６．２７を
それぞれローテーションコイルである。

このようにダイクロイックプリズム２１を用いたカラー
テレビジョンカメラにおいては各撮像管２２ 、２３
、２４のターゲツト面が接近している。

このような状態でローテーションコイル２５ 、２６
、２７に直流電流を供給すると、ローテーションコイル
２５による直流磁界が撮像管２３のターゲット面の上方
に影響を与え、またローテーションコイル２７による直
流磁界が撮像管２３のターゲツト面の下方に影響を与え
る。

同様にローテーションコイル２６による直流磁界が撮像
管２２のターゲツト面の下方及び撮像管２４のターゲツ
ト面の一ヒ方に影響を与える。

このように他のローテーションコイルにする直流磁界の
影響は、各撮像管のローテーションコイルによる電子ビ
ーム掃引位置回転補正において各撮像管の上方、下方で
回転角度を異ならせる原因となる。

さらに、ローテーションコイル２５゜２６．２７のドラ
イブ電流には微弱な雑音やローテーションコイルのリー
ド線に生じる種々の電磁波による雑音が重畳しており、
これらの雑音が微弱なターゲットの出力電流に誘導して
悪影響を与えていた。

この考案は−１−記事情に基づいてなされたもので゛、
その目的とするところは、ローテーションコイルを磁気
シールド部材で覆い且つ、このコイルとターゲットとを
静電シールド部材により隔離してローテーションコイル
が及ぼす影響を除去し得る撮像管装置を提供しようとす
るものである。

以下この考案の一実施例について図面を参照して説明す
る。

第３図におい−Ｃ３１は撮像管であり、この撮像管３１
には偏向コ、イル３２、フォーカスコイル３３がボビン
３４に巻回されて装着されている。

また、３５はターゲットリングど呼ばれる金属性リング
であり、ターゲット（図示せず）の外周部に設けられ、
信号電流を取り出すものである。

さらに、３６はフレア防止チップである。

そして、これら撮像管アッセンブリはケース３７内に収
納され、前記偏向コイル３２、フォーカスコイル３３は
このケース３７に収納される。

一方、上記ケース３７のターゲット側端部には例えばパ
ーマロイ等の磁気シールド部材により形成されたカバー
３８が取着されており、前記フレア防止チップ３６はカ
バー３８に設けられた透孔３８１から突出している。

また、前記ターゲットリング３５には中間部が前記ボビ
ン３４に取着されたターゲット接触片３９の−・端部が
対接されている。

この接触片３９の他端部は前記カバー３８に設けられた
透孔３８゜を通して図示せぬ前置増幅器に接続され、タ
ーゲットの信号電流を供給している。

さらに、前記カバー３８の内壁面にはターゲットに直流
磁界を与えるローテーションコイル４０が設けられてい
る。

このローテーションコイル４０はターゲットの外縁部に
沿った近傍で且つ撮像管３１の管軸と同一軸を有して配
設されており、このローテーションコイル４０の電流入
力用リード線４０１は前記カバー３８に設けられた透孔
３８３から導出されている。

そして、上記ローテーションコイル４０とターゲットリ
ング３５との間にはターゲットに対して静電シールド効
果を奏し、非磁性体からなる遮蔽部材４１が設けられて
いる。

即ち、この遮蔽部材４１はターゲットの外縁部に沿って
設けられており、その一縁部が前記カバー３８の内壁面
部に取着されている。

上記構成によればローテーションコイル４０とターゲッ
トとを遮蔽部材４１により仕切り、さらにローテーショ
ンコイル４０を磁気シールド部材により形成されたカバ
ー３８で覆っている。

したがって、このように構成された撮像管を第２図に示
すようなダイクロイックプリズム２１に対して配置した
場合でも、各ローテーションコイルの磁界が隣接する撮
像管のローテーション補正に影響を与えず、各撮像管の
ローテーション角度を一定に保つことが可能である。

また、遮蔽部材４１によりローテーションコイル４０の
浮遊容量に起因するターゲットへの雑音誘導を防止して
いる。

したがって、ローテーションコイル４０をターゲットが
ら遠ざけて配置する必要がなく、コイルアッセンブリの
大型化を抑え得るとともに、ローテーションコイル４０
とターゲットを接近可能なためローテーションコイル４
０のドライブ電流が小さくて済む利点を有している。

尚、この考案は上記実施例に限定されるものではなく、
例えば遮蔽部材４１に代えてローテーションコイル４０
自体に導電性塗料を塗布しても同様な効果が得られる。

その他この考案の要旨を変えない範囲で種々変形実施可
能なことは勿論である。

以上詳述したようにこの考案によればローテーションコ
イルを磁気シールド部材により覆い且つ、このコイルと
ターゲットとを静電シールド部材により隔離し、ローテ
ーションコイルが及は゛す影響を除去し得る撮像管装置
を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の撮像管装置の一例を示す断面図、第２図
は第１図の撮像管装置を使用したカラ−テレビジョンカ
メラを示す概略構成図、第３図はこの考案に係る撮像管
装置の一実施例を示す断面図である。 ３１・・・・・・撮像管、３５・・・・・・ターゲット
リング、３８・・・・・・カバー、４０・・・・・・ロ
ーテーションコイル、４１・・・・・・遮蔽部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 撮像管のターゲット外縁の近傍に配置されターゲットに
   対して直流磁界を加え電子ビーム掃引位置を回転させる
   ローテーションコイルと、このコイルを覆うように撮像
   管の一端部に設けられた磁気シールド部材と、一周縁部
   がこの磁気シールド部材内壁に取着されターゲットと前
   記コイルとを隔離する静電シールド部材とを具備したこ
   とを特徴とする撮像管装置。