JPS5842622Y2 - 空気圧油圧変換器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は空気圧を油圧に変換する空気圧油圧変換器の
改良に関するものである。

油圧機器を使用する場合、その機器の用途、設置場所等
によっては供給油圧源の確保が困難な場合が多い。

そこで、例え供給油圧源の確保が困難な場合でも空気圧
で作動させ、これを油圧に変換させるようにしたものが
特公昭４７−２７８４１号公報等で公知であるが、これ
らは空気圧の切換機構に問題があり、十分でない。

この考案は、上記点を改良したもので、以下、その構成
を添附する図面に示す実施例に基いて以下詳細に説明す
る。

シリンダ１は中央の隔壁２よジ図中左側の第１シリンダ
３と右側の第２シリンダ４に区画される。

そして、この隔壁２の中心部にはシリンダ１の軸方向に
貫通孔５が穿設され、第１シリンダ３および第２シリン
ダ４内に突出するピストン軸６がこの貫通孔５に嵌入さ
れ、ピストン軸６の両端にはそれぞれ第１ピストン７、
第２ピストン８が固定され、シリンダ３，４と気密保持
して摺動可能となっている。

第１ピストン７の外側には第１油圧室９、内側には第１
空気圧室１０を形成し、同様じ第２ピストン８の外側に
は第２油圧室１１．内側には第２空気圧室１２を形成す
る。

次に、第１油圧室９と第２油圧室１１とは油路１３，１
４゜１５および１６で連通されている。

すなわち、油路１３は第１油圧室９の外側壁面に開口し
油路４と油路１５に分岐し、この油路１４と油路１５と
は油路１６に合流し、油路１６は第２油圧室１１の外側
壁面に開口する。

そして、油路１４の両端には逆止バネ１７で油圧室方向
に附勢された第１吐出弁１８、第２吐出弁１９が装着さ
れ、中央部は油路出口２０に連通し、油路１５の両端に
は逆止バネ１７で油圧室より遠ざかる方向に附勢された
第１吸入弁２１．第２吸入弁２２が装着され、中央部は
油路入口２３に連通する。

一方、シリンダ１の下部には圧縮空気の流入方向切換機
構が装備されている。

すなわち、隔壁２の下部にはシリンダ１軸方向に貫通孔
２４が穿設され、開閉ロッド２５を第１空気圧室１０釦
よび第２空気圧室１２に突出させ摺動自在に設ける。

開閉ロッド２５には係止フランジ２６を形成させ、中間
部は小径にしバネ２７により中心部方向に附勢されたバ
ネ受は管２８が嵌着され、ピン２９によりシリンダ１に
枢着された切換レバー３０の中央突片３１の先端をバネ
受は管２８．２８間に挾持している。

切換レバ３０の両端はトラブルリンク３２、バネ受け３
３を介してバネ３４により中心部方向に附勢され切換レ
バー３０の傾動を可能としている。

第１空気路３５は第１空気圧室１０の隔壁２の近傍の周
壁に開口し空気圧源（又は圧力空気源）に通ずる空気路
人口３６と連通し、第２空気路３７は第２空気圧室１２
の隔壁２の近傍の周壁に開口し空気路人口３６と連通し
、そして第１空気路３５には大気に開放する第１排気路
３８が連通され、第２空気路３７には同様に第２排気路
３９が連通され、すた第１空気路３５および第２空気路
３７内にそれぞれバネ４０で附勢され作動突片４１を有
する第１給気弁４２、第２給気弁４３が装着され、さら
に第１排気路３８および第２排気路３９内にはそれぞれ
バネ４４で附勢され作動突片４５を有する第１排気弁４
６、第２排気弁４７が設けられ、その上、第１給気弁４
２の作動突片４１と第２排気弁４７の作動突片４５は切
換レバー３０の右側下端で開閉されるように配設し、第
２給気弁４３の作動突片４１と第１排気弁４６の作動突
片４５は切換レバー３０の左側下端で開閉するように配
設され、第１給気弁４２と第２排気弁４７とは同時に開
閉し、第２給気弁４３と第１排気弁４６も同時に開閉し
、前者が開いているときは後者は閉じ、前者が閉じてい
るときは後者は開いているようにされている。

なお、第１図から分るようにこの変換器は左右対象に構
成されている。

第２図から第５図はこの考案の具体的な組立、構造図を
示す。

次に、作動について説明する。

第１図の状態では切換レバー３０が右に傾動し第１給気
弁４２と第２排気弁４７を開き、空気圧（又は圧力空気
）は空気路人口３６から第１空気路３５を経て第１空気
圧室１０に流入する。

一方、第２空気圧室１２の空気圧は第２空気路３７、第
２排気路３９を経て大気に放出される。

第１空気圧室１０には空気圧が流入し第２空気圧室１２
の空気圧は排出されるので、第１ピストン７むよび第２
ピストン８は第１図に釦いて左方へ移動する。

すると、油圧シリンダおよび油路内に油が充満されてい
るので、第１油圧室９の油は油路１３を経て逆止バネ１
７の力に抗して第１吐出弁１８を開き油路１４から油路
出口２０に吐出される。

一方、第２油圧室１１内が第２ピストン８の左行により
負圧になるので油が油路入口２３より逆止バネ１７の力
に抗して第２吸入弁２２を開き油路１６を経て第２油圧
室１１に流入する。

ピストンが左行を続行するとビストンストロークの内側
終端に近かづくと第２ピストン８の内面が開閉ロッド２
５の係止フランジ２６に衝合し切換レバー３０を左側へ
傾斜させ、切換レバー３０の左側下端にて第２給気弁４
３および第１排気弁４６を開く、同時に第１給気弁４２
および第２排気弁４７はバネ４０．４４に附勢され、閉
じる。

すると、空気圧は空気路入口３６よシ第２空気路３７を
経て第２空気圧室１２に流入し、第１空気圧室１０内の
空気圧は第１空気路３５、第１排気路３８を経て排出さ
れる。

これによりピストンが左行より右行に切換えられるため
、第２油圧室１１内の油が油路１６を経て逆止バネ１７
の力に抗して第２吐出弁１９を開き油路出口２０に作動
する。

ピストンは右行するため第１油圧室９は負圧になり油は
油路入口２３よシ逆止バネ１７に抗して第１吸入弁２１
を開き油路１３を経て第１油圧室９に流入する。

続いてピストンが右行するとストローク終端で前記と同
様に第１ピストン７が開閉ロッド２５の左側係止フラン
ジ２６に衝合し流入空気圧の切換えを行う。

以後上記の作動を繰シ返す。この考案は上記のような作
動、構成を有するので次の効果を有する。

復動式ピストンを隔壁と一体とし、かつ、空気切換弁を
隔壁外に別体に設けたから構造が簡単で左右のピストン
の同芯度が保持し易く、その製作及び保守点検に有利で
あり、また、ピストンの内外面を空気圧、油圧シリンダ
として有効に利用し、かつ空気切換弁機構の弁を球体逆
止弁としたから、洩れがなく、完全に阻止でき高効率で
空気圧を油圧に変換できる。

空気圧の切換えは切換レバーの両側に対称的にトラブル
機構とバネを用いているため瞬間的に行こなわれ、いか
なる位置でピストンが静止していても確実に再起動がで
き、両側のバネのバランスにより切換レバーの支点に無
理な力が働かないため、円滑に作動する。

一般に油圧源は油圧ポンプをモータやその他の原動機で
駆動して発生させるからコストが高く、かつ貯蔵するこ
とはできないが、この考案によれば供給かつ気蓄が容易
な空気圧で安価に油圧源を確保できる。

また、油の消費流量が少〈なれば自動的にピスト：／の
移動速度が遅くなり空気消費量も減少するので、省エネ
ルギーとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の空気圧油圧変換器の作動原理を説明す
る縦断面図、第２図は本考案の一実施例の具体的な組立
縦断面図、第３図は第２図の一部を切除した平面図、第
４図は第２図の底面図、第５図は第２図の側面図を示す
。 ２・・・隔壁、３・・・第１シリンダ、４・・・第２シ
リンダ、５・・・隔壁の貫通子Ｌ ６・・・ピストン軸
、７，８・・・ピストン、９，１１・・・油圧室、１０
．１２・・・空気圧室、２１．２２・・・吸入弁、１８
，１９・・牡出弁、１３，１４，１５，１６・・・油路
、３５，３７゜３８ 、３９・・・空気路、３０・・・
切換レバー、４２゜４３・・・給気弁、４６．４７・・
・排気弁、２５・・・開閉ロッド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隔壁を挾んで左右にシリンダを有し、夫々のシリンダ室
   にピストンを収容すると共に、両ピストンを、隔壁を貫
   通するピストン軸で連結し、両ピストンの内側室に切換
   弁機構を介して圧力空気を交互に供給して両ピストンの
   外側室から交互に油圧を取り出すようにした空気圧油圧
   変換器において、上記左右のシリンダを中央の隔壁と一
   体に構成し、かつ、この隔壁にピストン軸と平行に開閉
   ロッドを摺動可能に設け、この開閉ロッドに係合するＴ
   形の切換レバーを上記シリンダの側部に揺動可能に設け
   ると共に、この切換レバーの両側に対称にバネを介して
   バネ受けを設け、このバネ受けと切換レバーとの間にト
   グルリンクを設け、上記切換レバーの揺動両側に対応し
   て前記両ピストンの内側室に交互に圧力空気の供給と排
   気を行う球体逆止弁の作動突片を設け、特にこれら空気
   圧切換弁部分を前記シリンダとは別体でかつ側部に設け
   たことを特徴とする空気圧油圧変換器。