JPS5842341Y2 - ロ−ルペ−パ−の繰出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はロールペーパーを収容保持した容器本体の繰
出口よりロールペーパーの先端部を所定量繰出し、截断
したときには截断端が容器本体内に隠れて外部から見え
ず、次に使用する者が一定の操作をなすと繰出口よりロ
ールペーパーの截断端が手で掴むに必要なだけ自動的に
飛び出すようにしたロールペーパーの繰出装置に関する
。

従来のロールペーパーの繰出装置にあっては、ロールペ
ーパーの先端部を繰出し、截断するに当り、次の繰出し
に備えて截断端が一定量だけ容器外に垂れ下がるように
したものあるいは裁断後に若干遅れて截断端が飛び出す
ようにしたものがあった。

しかしながら、裁断後直ちにあるいは若干遅れて截断端
が飛び出す場合には面白さもあって、紙が無駄に消費さ
れることがあった。

特にホテル。飲食店の如き不特定多数のものが利用する
場所に設定しか場合には一層甚だしいものであった。

また、跳ね上がった水等によって濡れたり、汚れたりす
るという問題もあった。

この考案は上記の如き欠点や問題を完全に払拭したもの
で、その実施例を以下に説明する。

１はロールペーパー２を収容した容器本体で、その背面
板ａと底面板すに対して前面板Ｃと頂面板ｄと両側面板
ｅ、ｅが一つの蓋とし、第１図二点鎖線のようにピン３
を中心に展開できるようになっている。

４は前記ロールペーパー２の軸管ヲその両端から回転自
在に保持した腕枠で、前記背面板ａの上部内面に設けら
れている。

５はロールペーパー２の先端部を繰出すための繰出口で
、前記底面板すの前縁を凹状に切欠して形成している。

６は下縁を鋸歯状にしたロールペーパー２のカッターで
、前記底面板すの両側立上げ片ｂ’、ｔｙ’の先端間に
渡設している。

即ち、該カッター６は容器本体１の蓋となる前面板Ｃに
沿へその下縁より鋸歯面が若干突出するようになってい
る。

８は表面をゴム等の摩擦係数の大きい部材で形成した繰
出ローラで、その中心軸９は前記底面板す上に取付けた
山状枠１０の両側板１０ａ 、１０ｂに回転自在に軸支
している。

この繰出ローラ８はロールペーパー２の先端部を巻きほ
ぐすときの摩擦で消極回転するようになっている。

１１は繰出ローラ８にロールペーパー２の先端部を圧接
させる圧接ローラで、前記〔型枠１０の両側板１０ａ。

１０ｂの前縁部に基端を枢着したレバー１２゜１２′間
に軸支され、スプリング１３により繰出ローラ８に圧接
するように賦勢されている。

この圧接ローラ１１は容器本体１の蓋の内面で押圧する
ようにしてもよい。

１４は前記繰出ローラ８の中心軸９の一端に基部１４′
を固設したレバーで、その先端１４“には回転子１５を
介した線状材１６の一端が連設されている。

この線状材１６の他端は前記「駄枠１０の一側板１０ａ
の後縁下部に設けた透孔１７に設けた溝車１８を経て自
状枠１０の他側板１０ｂの内面にスプリング１９を介し
て止着されている。

従って、繰出口−２８が前述の如くロールペーパー２の
先端部を巻きほぐすときの摩擦で消極的に回転すると、
前記レバー１４の先端１４“も同時に前記スプリング１
９に抗して回転し、その位置が繰出ローラ８の中心軸９
の中心と前記溝車１８とを結ぶ線Ａ（第５図参照）上を
越えると前記スプリング１９の弾力でレバー１４を介し
て繰出ローラ８は積極回転するようになっている。

即ち、繰出ローラ８ば、その中心軸９に固設したレバー
１４の先端１４“が前記線Ａ上のＰ点にあるときを出発
点とし Ｐ ７点にあるときを頂点としてＰ→Ｐ′の範
囲をロールペーパー２との摩擦で消極回転し、Ｐ′→Ｐ
の範囲をスプリング１９の弾力で積極回転するよ゛うに
なっている。

２０は繰出ローラ８の中心軸９に固設した前記レバー１
４の基部１４′から突出した爪片で、レバー１４の先端
１４”より外方へ長く延出しているとともにそれより若
干遅れた位置（回転方向に対して後方）に設けられてい
る。

２１は爪片２０の先端を係止する係止杆で、繰出ローラ
８の積極回転の途中で、その回転を停止させる停止機構
を構成している。

この係止杆２１は前記内型枠１０の一側板１０ａにピン
２２を介して回動自在に取付けられ、常態ではスプリン
グ２３によりカム板２４の垂直面２４′に当接し、直立
している。

前記爪片２０の先端はこの直立している係止杆２１の上
端面２１′に係止する。

との係止杆２１はその下端を容器本体１の底面板すの長
孔２５を通して容器本体外に露出し、前記停止機構の停
止を解除する操作体を構成している。

即ち係止杆２１の下端を前記スプリング２３に抗して後
方に向けて（第２図矢印方向）押圧すれば係止杆２１は
カム板２４の傾斜面２４“に沿って倒れ、その上端面２
１′に係止した爪片２０の先端を外すことができるよう
になっている。

かくして停止を解除された繰出ローラ８はスプリング１
９の弾力により積極回転域にあるため、引き続き回転し
、前記レバー１４の先端１４“が出発点たるＰ点に至る
（第７図参照）。

なお、前記停止機構およびその停止を解除する操作体は
上述の場合に限らない。

例えば第３図示のように係止杆２１の上端をピン２２に
より前記−型枠１０の一側板１０ａに回動自在に取付け
、スプリング２３により側板１０ａに設けた突片２６に
後縁下部を当接させて直立させているときに、係止杆２
１の後縁上部に設けた段部２７に前記爪片２０の先端が
係止するようにするとともに、係止杆２１の下端を前記
停止を解除する操作体として容器本体１の底面板すの長
孔２５を通して容器本体１外に露出させておくことも、
また第４図示のように係止杆２１の上端を前記第３図の
場合と同様にピン２２により山型枠１０の一側板１０ａ
に回動自在に取付け、その前縁下部の突起２１〃をスプ
リング２３により側板１０ａに上下摺動自在に設けたレ
バー２８の上縁突起部２８′に当接させて直立させてい
るときに係止杆２１の後縁上部に設けた段部２７に前記
爪片２０の先端が係止するようにするとともに、前記レ
バー２８の下端を前記停止機構の停止を解除する操作体
として容器本体１の底面板すの長孔２５を通して容器本
体外に露出させておくことでもよい。

前者の場合（第３図）は操作体となる係止杆２１の下端
を手前に引けば停止を解除でき、後者の場合（第４図）
は操作体となるレバー２８の下端をスプリング２３に抗
して上方に押し上げれば停止を解除できることとなる。

この考案は以上の如く構成したから、第５図示のように
、容器本体１の繰出口から飛び出しているロールペーパ
ー２の先端部を手で掴んで引出すと、このロールペーパ
ー２が巻きほぐされるときの摩擦で繰出ローラ８がその
中心軸９の一端に固設したレバー１４の先端１４“とと
もにスプリング１９に抗して回転する。

この繰出ローラ８とともに回転するレバー１４の先端１
４“が１７点を越えると、今度は、スプリング１９の弾
力で繰出ローラ８は積極回転し、逆にロールペーパー２
を繰出ローラ８の摩擦で送り出すようになる。

この繰出ローラ８は積極回転の途中で、第６図示のよう
に停止機構が働き回転を停止される。

これは前記レバー１４の基部１４′に設けた爪片２０の
先端が係止杆２１の上端面２１′に係止することによる
。

この時点で、ロールペーパー２の先端部がその必要長だ
け繰出口５から繰出されるから、繰出口５に沿って設け
たカッター６で裁断し、所定の目的に使用すればよい。

この繰出されたロールペーパー２の先端部の截断後はロ
ールペーパー２の先端は第７図示のようにカッター６に
沿って位置し、容器本体１の内部に隠れて外部から見え
ない。

さらに、ロールペーパー２を繰出そうとするときは容器
本体１外に露出した操作体（前記係止杆２１の下端）を
第１図二点鎖線のように操作すれば、停止機構の停止が
解除され、積極回転途中で停止されていた繰出ローラ８
が再びスプリング１９の弾力で回転し、前記レバー１４
の先端１４“が１点に達して自然停止する１で行われる
からこのときの摩擦でロールペーパー２の先端部が繰出
口５から点線のように飛び出す。

かくして飛び出したロールペーパー２の先端部は繰出す
ときの手の掴み代となり、その後は第５図の説明と同様
となり繰返される。

この考案は上記の説明から判るように、容器本体外に露
出している係止杆の下部を前後または上下に移動させる
だけで、該係止杆と係合しているレバーに形成した爪片
が係止杆から外れ、繰出ローラの軸端に固設したレバー
が略１／４回転し、ロールペーパーの先端が容器本体の
繰出口から飛び出し、該飛び出したロールペーパーの先
端を手で掴んで引張り、レバーが１／２ 回転する昔で
の間、ロールペーパーを引張り続けると、今度はバネ力
によってレバーが急激に自動回転し、繰出ロールもこれ
に伴って自動回転し手を離してもロールペーパーが自動
的に繰出され、レバーが略１／８回転したところで爪片
がレバーに当り停止するといった簡単でかつ確実な機構
にてロールペーパーを必要な量だけ繰出すことができる
。

特にレバーの回転機構はレバーの先端に取付けた回転子
に線状材の一端を連結し、該線状材の途中を容器本体内
のレバー側に位置する後方下部の溝車を経て容器本体内
の前記レバーと反対側に位置する下部内壁にスプリング
を介して連結すること＼したので、従来のように直接レ
バーにスプリングを取付けた場合に該スプリングに生じ
る曲げ力やねじれ力等といったバネに過酷な条件を課す
ことがなく、該バネの軸心方向に対して伸縮作用を行わ
せるだけでよく、レバーの回転機構が長期に亘り円滑か
つ確実に作動できるという優れた効果を奏する。

さらに、ロールペーパーの先端は通常、容器本体１内に
隠れて外部から見えず、必要なときに、使用する者が一
定の操作をするとロールペーパーの先端部が手で掴むに
必要なだけ自動的に飛び出すようになっているから、従
来のようにロールペーパ７が截断後ただちに、あるいは
若干遅れて飛び出す場合のように紙が無駄に消費される
ことがなく、また跳ね上がった水等によって濡れたり、
汚れたりするという問題もないなどすぐれた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図は断面側面図、第
２図は繰出ローラおよびその停止機構の斜視図、第３図
、第４図は停止機構の他の側を示す側面図、第５図、第
６図、第７図は作動状態を示す説明図である。 １・・・・・・容器本体、２・・・・・・ロールペーパ
ー、４・・・・・・腕枠、５・−・・・・繰出口、６・
・・・・・カッター、８・・・・・・繰出ローラ、９・
・・・・・中心軸、１０・・・・・・山型枠、１０ａ、
１０ｂ・・・・・・側板、１１・・・・・・圧接ローラ
、１４・・・・・・レバー、１４′・・・・・・基部、
１４“・・・・・・先端、１６・・・・・・線状材、１
９・・・・・・スプリング、２０・・・・・・爪片、２
１・・・・・・係止杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロールペーパーを収容保持した容器本体内に、繰出ロー
   ラおよび該繰出ローラに圧接する圧接ローラのそれぞれ
   を回転自在に軸支し、かつ前記繰出ローラの軸端にレバ
   ーの基部を固設し、該レバーの先端に取付けた回転子に
   線状材の一端を連結し、該線状材の途中を容器本体内の
   レバー側に位置する後方下部の溝車を経て容器本体内の
   前記レバーと反対側に位置する下部内壁にスプリングを
   介して連結するとともに、前記レバーの回転方向に対し
   て後方に位置する如く該レバーの先端より外方に延出し
   た爪片を設け、さらに該爪片と係脱自在な係止杆を容器
   本体内に設け、該係止杆の下部を容器本体外に露出して
   なるロールペーパーの繰出装置。