JPS5842122Y2 - 印字ヘツドの位置調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はワイヤプリンタなどの印字ヘッドの位置調整装
置に関する。

ワイヤプリンタにおける印字ヘッドは、印字ワイヤを小
ストローク、高速度で駆動してドツトを画威し、適宜の
ドツトパターンにより文字などを構成するものであり、
この種の印字ヘッドは印字面にかなり近接して配置され
る。

印字ワイヤの先端とプラテン間の距離が所定の範囲内に
ないと、印字ワイヤの応答特性が不安定になり、印字品
質が低下し、また印字ワイヤの駆動機構に過剰な負担が
かかるために異常摩耗や疲労などを生じ、印字ヘッドの
寿命を早めることになる。

このために印字ワイヤの先端とプラテン間の距離を所定
の範囲に調整する必要がある。

しかし従来の調整装置は、構造が簡単で安価に構成でき
しかも正確かつ容易に調整できるという条件をすべて満
足するものではなかった。

本考案は前記条件をすべて満足するものであり、以下図
面に基いて本考案の一実施例について説明する。

第１図および第２図において、Ａは印字ヘッド。

Ｂはこの印字ヘッドを載置した搬送台である。

印字ヘッドＡはワイヤガイドブロック１とワイヤ駆動ブ
ロック２とからなっている。

ワイヤガイドブロック１のフレーム３には先端ガイド４
およびガイドパイプ５・・・・・・が配設してあり、こ
れらによって複数の印字ワイヤ６・・・・・・が摺動自
在に案内されている。

印字ワイヤ６・・・・・・の後端部にはそれぞれ被打撃
子７・・・・・・が固着してあり、各被打撃子がワイヤ
駆動ブロック２の印字レバー８・・・・・・とそれぞれ
近接対向している。

搬送台Ｂのフレーム９には軸１０・・・・・・が適宜配
設してあり、ガイド軸１１．１１上を走行するガイドロ
ーラ１２が前記軸に回転自在に支持されている。

１３は搬送台Ｂに対する印字ヘッドＡの載置位置、すな
わち印字ワイヤ６・・・・・・の先端とプラテン２１と
の対向間隙を調整するための位置決め手段である。

この位置決め手段１３は、第３図示のように印字ヘッド
Ａのフレーム３に圧入したブツシュ１４と、このブツシ
ュの穴部１４ａを貫通し搬送台Ｂのフレーム９に螺合す
る位置微調整ネジ１５によって構成している。

位置微調整ネジ１５はネジ頭部側面に搬送台Ｂ側へ向け
て傾斜した下向きの逆円錐状テーパ部１５ ａを有し、
このテーパ部１５ ａにブツシュ１４が係止している。

また印字ヘッドＡはガイド手段１６・・・・・・によっ
て搬送台Ｂに対して前後方向にのみ移動可能にガイドさ
れている。

ガイド手段１６は印字ヘッドＡのフレーム３に穿設した
ガイド長溝３ａと、この長溝を貫通して搬送台Ｂのフレ
ーム９に螺合するネジ１７にて構成され、このネジ１７
が印字ヘッドＡと搬送台Ｂとの固定手段を兼ねている。

また印字ヘッドＡに設けたバネ掛は部３ｂと搬送台Ｂに
設けたバネ掛は部９ａとの間に引張りバネ１８が後方斜
め下に向けて掛止めである。

なお第１図および第２図において、１９は記録紙、２０
はインクリボンである。

つぎに印字ヘッドＡの位置調整について説明する。

まずネジ１７を若干緩めて、印字ヘッドＡを前後に移動
可能とする。

そこで位置微調整ネジ１５を回すと、このネジの頭部側
面のテーパ部１５ａが上方または下方へ変位し、それに
よって印字ヘッドＡはガイド長溝３ｂにそって前後に移
動する。

この時印字ヘッドＡは引張りバネ１８によって後方斜め
下に引張られているため、印字ヘッドＡが搬送台Ｂから
浮き上がることが無く、調整が正確に行なえる。

印字ワイヤ６・・・・・・の先端とプラテン１３との対
向間隙を所定の値に調整した後、ネジ１７を締めて印字
ヘッドＡを搬送台Ｂに強固に固定する。

なお本実施例ではバネ１８を後方斜め下に張設したが、
単純に後方へ張設してもよい。

この場合であっても位置調整ネジ１５の頭部側面のテー
パ部１５ ａの作用により印字ヘッドＡは下方への力を
受け、調整時に印字ヘッドＡが浮き上がることはない。

以上のように本考案の印字ヘッド位置調整装置は、搬送
台に螺着する位置微調整ネジの頭部側面に逆円錐状のテ
ーパ部を形成し、このテーパ部が印字ヘッドのフレーム
の一部に嵌着したブツシュと係合することにより印字ヘ
ラどの前後位置を微調整する構造であるから、搬送台の
構造が複雑にならず、また印字ヘッドのフレームのガイ
ド長溝に調整後の固定ネジを直接に貫通してガイドピン
と兼用する構造としたから少ない部品点数で構成でき、
その結果として印字ヘッド位置調整装置に要する製造コ
ストを著しく下げることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はその一
部断面平面図、第２図はその正面図、第３図は位置決め
手段の拡大断面図である。 Ａ・・・・・・印字ヘッド、Ｂ・・・・・・搬送台、３
・・・・・・フレーム、３ａ・・・・・・ガイド長溝、
１４・・・・・・ブツシュ、１４ａ・・・・・・穴部、
１５・・・・・・位置微調整ネジ、１５ａ・・・・・・
テーパ部、１７・・・・・・固定ネジ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 記録紙の幅方向に移動する搬送台上に載置された印字ヘ
   ッドがバネを介して後方へ付勢され、上記搬送台と対面
   する上記印字ヘッドのフレームの一部に、穴部を有する
   ブツシュが嵌着されかつ複数のガイド長溝が上記搬送台
   の移動方向と直角に穿設され、 上記ブツシュの穴部を貫通して上記搬送台に進退自在に
   螺着する位置微調整ネジが、その頭部側面に上記搬送台
   に向けて傾斜しかつ上記穴部に係接する逆円錐状のテー
   パ部を有し、 上記各ガイド長溝のガイドピンを兼用する固定ネジが、
   各ガイド長溝を貫通して上記搬送台に螺着していること
   、 を特徴とする印字ヘッドの位置調整装置。