JPS5841494Y2 - 簡易ハロゲンガス検知器用素子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は簡易ハロゲンガス検知器用素子に関する。

更に詳しくは、本考案はタバコ用ガスライターに挟着す
ることにより該ライターを簡易ハロゲンガス検知器とし
て用い得る素子に関する。

ハロゲンガスを検知する方法として、パイルシュタイン
反応により予め銅線を赤熱し、これにハロゲンガスを触
れさせ炎の色の変化でハロゲンガスの有無を検知する方
法；ハロゲンガスの光干渉屈折を利用する方法；酸化分
解で遊離のハロゲンを発色させる方法等が知られ、しか
もこれらの方法を用いたハロゲンガス濃度測定器或いは
ハロゲンガス検知器が数多く使用されている。

しかし、従来の測定器或いは検知器は高価であり、また
重くて持ち運びに不便であった。

本考案者は、かかる点に着目し、取扱いが容易で、手軽
でかつ安価な簡易ハロゲンガス検知器を開発すべく検討
した結果、土壌消毒に用いられる臭化メチル、二臭化エ
チル等の如きハロゲン含有燻蒸剤の残存を農家の主婦等
でも検知できる簡易ハロゲンガス検知方法を見出し、本
考案に到達した。

すなわち、本考案は断熱片５に、渦巻き状先端部３を有
する銅線４とガスライターを挾む構造のクリップ６を固
定し、且つ該渦巻き状先端部３の位置をその中心線が断
熱片５のクリップを固定している側の縁より外側にでる
ようにしてなる簡易ハロゲンガス検知器用素子に関する
。

以下本考案を図面を用いて説明する。

第１図は本考案の簡易ハロゲンガス検知器用素子の１つ
の態様を示す正面図であり、第２図はその平面図であり
、第３図はその側面図である。

第４図は素子をタバコ用ガスライターに取付けた状態と
、炎と渦巻状先端部との関係を示す説明図である。

これらの図において、１はタバコ用ガスライターを示し
、２はガスライターの風防金属部を示し、３は銅線の渦
巻き状先端部を示し、４は銅線を示し、５は断熱片を示
し、更に６はクリップ部を示す。

銅線の渦巻き状先端部の高さは該先端部が丁度ライター
の炎の中に入る高さ、例えばライター上部風防金属部上
２３ｃｍの高さとするのが好ましく、また銅線の径は１
ｍｍ程度がよい。

銅線の径が太すぎると赤熱時間が長くなりすぎ、また細
すぎると固定強度が弱くなる欠点が生じる。

また銅線の先端部の高さが高すぎると大きな炎を必要と
し、ライターの加熱が大となり、かつ消費燃料も多くな
るので好ましくない。

また、銅線の先端部が低すぎても炎が小さくて炎色の識
別が難しくなる。

検知時の炎の大きさが３〜５ｃｒｎとなるようにするの
が最適である。

銅線の先端部は炎の接触面積を大きくするため棒状より
渦巻状（リング状）がよい。

この先端部を密に渦巻き状にすると銅線上に炎が出にく
くなり、従って銅線の先端部の渦巻き回数は２巻き程度
が最良である。

銅線は熱伝導性のよいものであるため直接ライターの風
防金属部に接続すると該金属部が熱くなるので、断熱体
例えば耐火レンガ、石綿、ガラス、セラミック等に固定
する。

更に断熱体に固定することは銅線の固定を確実になし得
る利点を有する。

銅線の固定方法は、断熱体に穴をあけて銅線をさし込ん
で固定するのが簡便である。

またその他の固定方法も用いることができる。

断熱体には、またガスライターを挾む構造のクリップを
固定しているが、該クリップは通常コの字状で且つ先端
部がせまくなるような角度を付けた構造の金属板或いは
金属棒よりなる。

このコの字状の部分で素子をガスライターに挟着させる
。

断熱体とクリップとの固定は従来公知の固定方法を用い
ることができる。

例えば（耐熱）接着剤で固定することができる。

本考案において、断熱体に固定した銅線の渦巻状先端部
はクリップのコの字状部分の上部空間に位置するように
する必要がある。

もつとも好ましい先端部の位置は、本考案の素子をガス
ライターにとりつけたときに、該ライターの炎が銅線の
渦巻状のほぼ中心点を通りぬけるようになる位置である
。

また断熱体の形状は特に限定されないが、例えば立方形
、長方形、断面が半円状の長方体等をとるのが断熱体（
断熱片）の成形、加工から好ましい。

本考案の素子を取り付けるガスライターは、タバコ用ガ
スライターであり、例えば市販されている使い捨てガス
ライター等が好ましい。

がかるタバコ用ガスライターに本考案の素子を取付ける
と、簡易ハロゲンガス検知器となり、農家の主婦。

家庭の主婦等によって、土壌燻蒸後或いは園芸用グリー
ンハウス内のハロゲン含有燻蒸剤の残存ガスの検知やク
ーラー、冷蔵庫等の冷媒体であるフレオンガスの漏洩確
認等に使用できる。

本考案の特徴は、身近な材料でハロゲンガス検知器が簡
単に作製出来て、しかもハロゲンガス検出素子を市販ガ
スライターと着脱自在にしであるため、市販ガスライタ
ーは該素子を取り外したときタバコの点火用として使用
できる。

ハロゲンガス濃度の測定は炎色反応時の色、すなわち青
乃至緑色の識別のみで誰にでも容易にできる。

臭化メチルガスの残存を検知する場合、その恕限度は１
５ｐｐｍであるから、炎色が青色（５００ｐｐｍ以上）
及び緑色（５０−２５０ｐｐｍ）である時は危険濃度で
あるので例えばハウス内を立入禁止として、更にガス抜
きを図って炎色が無色（１５ｐｐｍ以下）であることを
確認してから該ハウス内での作業を開始する等の本考案
を用いた検知器の使用法をとれば土壌燻蒸分野でのハロ
ゲン含有農薬の危害防止は更に徹底できる。

尚、タバコ用市販ガスライターはタバコの点火専用であ
るため、長時間の使用ができないが、グリーンハウス内
の残存ハロゲンガスの確認は１〜２分の短時間使用で行
えるので本目的には十分適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図及び第３図は、本考案のハロゲンガス検
知器用素子の１つの態様を示すものであり、第１図はそ
の正面図、第２図はその平面図、更に第３図はその側面
図である。 また第４図は、本考案の素子をタバコ用ガスライターに
取付けた１つの態様を示すものであり、かつ炎と渦巻き
先端部との関係をも示す説明図である。 １：タバコ用ガスライター、２：ガスライター風防金属
部、３：銅線の渦巻き状先端部、４：銅線、５：断熱片
、６：クリップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断熱片５に渦巻き状先端部３を有する銅線４とガスライ
   ターを挾む構造のクリップ６を固定し、且つ該渦巻き状
   先端部３の位置をその中心線が断熱片のクリップを固定
   している側の縁より外側にでるようにしてなる簡易ハロ
   ゲンガス検知器用素子。