JP2610000B2 - 引火点検出装置 - Google Patents
引火点検出装置Info
- Publication number
- JP2610000B2 JP2610000B2 JP32352894A JP32352894A JP2610000B2 JP 2610000 B2 JP2610000 B2 JP 2610000B2 JP 32352894 A JP32352894 A JP 32352894A JP 32352894 A JP32352894 A JP 32352894A JP 2610000 B2 JP2610000 B2 JP 2610000B2
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- Japan
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- ignition
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- Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、原油や石油製品の引火
点を測定する引火点検出装置に関するものである。
点を測定する引火点検出装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ガソリン、灯油などの石油製品の引火点
を試験する方法として、ＪＩＳＫ２２６５の原油及び石
油製品引火点試験方法が知られている。この方法は、所
定条件で試料油を加熱し、小さな炎を試料の油面に近付
けたとき、油蒸気と空気の混合気体が閃光を発して瞬間
的に燃焼するときの最低の試料温度を、引火点として求
めるものである。
を試験する方法として、ＪＩＳＫ２２６５の原油及び石
油製品引火点試験方法が知られている。この方法は、所
定条件で試料油を加熱し、小さな炎を試料の油面に近付
けたとき、油蒸気と空気の混合気体が閃光を発して瞬間
的に燃焼するときの最低の試料温度を、引火点として求
めるものである。
【０００３】この引火点を検出するには、(1) 引火時の
急激な温度変化を検出する方式、(2) 引火時の閃光を検
出する方式、(3) 引火時の炎イオン電流を検出する方式
などがある。図２は(3) の炎イオン電流を検出する方式
の従来例の構成図を示し、開口の広い試料容器１を架台
上に配置し、その中に液体の試料Ｓを収容する。試料容
器１の下方には図示しない加熱手段が設けられ、この加
熱手段により試料Ｓが加熱されてその温度が上昇する。
急激な温度変化を検出する方式、(2) 引火時の閃光を検
出する方式、(3) 引火時の炎イオン電流を検出する方式
などがある。図２は(3) の炎イオン電流を検出する方式
の従来例の構成図を示し、開口の広い試料容器１を架台
上に配置し、その中に液体の試料Ｓを収容する。試料容
器１の下方には図示しない加熱手段が設けられ、この加
熱手段により試料Ｓが加熱されてその温度が上昇する。
【０００４】試料容器１の上方の所定の高さ位置には引
火用熱源２が配置され、この引火用熱源２の先端のノズ
ルから小さな試験炎を発生させる。試料容器１と引火用
熱源２とのほぼ中間位置に２つの同心円のリング状ワイ
ヤから成る電極３、４が配置され、一方の電極３は試料
容器１に接続され接地されている。これらの電極３、４
は共に増幅器６に接続されており、同時に移動させて所
定位置に設置することができる。
火用熱源２が配置され、この引火用熱源２の先端のノズ
ルから小さな試験炎を発生させる。試料容器１と引火用
熱源２とのほぼ中間位置に２つの同心円のリング状ワイ
ヤから成る電極３、４が配置され、一方の電極３は試料
容器１に接続され接地されている。これらの電極３、４
は共に増幅器６に接続されており、同時に移動させて所
定位置に設置することができる。
【０００５】試料Ｓは加熱手段により加熱されて徐々に
温度が上昇し気化が生じ、引火用熱源２の試験炎により
引火して表面から炎が発生したときに、この炎により２
つの電極３、４間には炎イオン電流が流れる。この炎イ
オン電流を増幅器５により増幅して引火電流として検出
し、このときの試料温度を引火点として求める。
温度が上昇し気化が生じ、引火用熱源２の試験炎により
引火して表面から炎が発生したときに、この炎により２
つの電極３、４間には炎イオン電流が流れる。この炎イ
オン電流を増幅器５により増幅して引火電流として検出
し、このときの試料温度を引火点として求める。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例の場合には、各種形状の電極が提案され、炎イオン
電流を検出するために使用されているが、何れの場合に
も電極３、４が不可欠であり、引火用熱源２と電極３、
４の位置がずれていると、炎が発生しても炎イオン電流
が検出できないことがある。また、試料Ｓと引火用熱源
２の間に電極３、４が配置されるため、試料Ｓからの蒸
気が電極３、４に遮ぎられて直ちに引火用熱源２に届か
ないことがあり、更に試料が熱膨張して電極３、４に接
触して検出ミスが発生し易いという問題がある。
来例の場合には、各種形状の電極が提案され、炎イオン
電流を検出するために使用されているが、何れの場合に
も電極３、４が不可欠であり、引火用熱源２と電極３、
４の位置がずれていると、炎が発生しても炎イオン電流
が検出できないことがある。また、試料Ｓと引火用熱源
２の間に電極３、４が配置されるため、試料Ｓからの蒸
気が電極３、４に遮ぎられて直ちに引火用熱源２に届か
ないことがあり、更に試料が熱膨張して電極３、４に接
触して検出ミスが発生し易いという問題がある。
【０００７】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、
引火用熱源を電極として兼用した簡素な構成の引火点検
出装置を提供することにある。
引火用熱源を電極として兼用した簡素な構成の引火点検
出装置を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る引火点検出装置は、試料を収容する導電
体から成る試料容器と、該試料容器中の試料の温度を上
昇させる加熱手段と、試料の温度を検知する温度検知手
段と、試料から発生する蒸気に引火させる導電体から成
る引火用熱源と、引火時に前記引火用熱源と前記試料容
器間を流れる炎イオン電流を検出する測定回路とを有
し、該測定回路による炎イオン電流の検出時に前記温度
検知手段による試料温度を基に引火点温度を求めること
を特徴とする。
の本発明に係る引火点検出装置は、試料を収容する導電
体から成る試料容器と、該試料容器中の試料の温度を上
昇させる加熱手段と、試料の温度を検知する温度検知手
段と、試料から発生する蒸気に引火させる導電体から成
る引火用熱源と、引火時に前記引火用熱源と前記試料容
器間を流れる炎イオン電流を検出する測定回路とを有
し、該測定回路による炎イオン電流の検出時に前記温度
検知手段による試料温度を基に引火点温度を求めること
を特徴とする。
【０００９】
【作用】上述の構成を有する本発明の引火点検出装置
は、試料容器に試料を収容し、試料を加熱しその温度を
上昇させる。試料の表面から発生した蒸気が引火用熱源
により瞬間的に燃焼したときに、引火用熱源と試料容器
間を流れる炎イオン電流を検出してそのときの試料温度
を求める。
は、試料容器に試料を収容し、試料を加熱しその温度を
上昇させる。試料の表面から発生した蒸気が引火用熱源
により瞬間的に燃焼したときに、引火用熱源と試料容器
間を流れる炎イオン電流を検出してそのときの試料温度
を求める。
【００１０】
【実施例】本発明を図１に図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。図１は本実施例の構成図を示し、図示しな
い架台上に導電性を有する試料容器１１が配置され、試
料容器１１には試料Ｓが収容されている。試料容器１１
は上側の開口部を広めに形成し、そのまま蓋を用いない
開放型として使用し、試料Ｓは図示しない加熱手段によ
って加熱され、その温度が上昇するようになっている。
また、温度検出端１２が架台に設けられた温度計保持具
により保持され、温度検出端１２の先端は試料Ｓ内に浸
漬されている。
に説明する。図１は本実施例の構成図を示し、図示しな
い架台上に導電性を有する試料容器１１が配置され、試
料容器１１には試料Ｓが収容されている。試料容器１１
は上側の開口部を広めに形成し、そのまま蓋を用いない
開放型として使用し、試料Ｓは図示しない加熱手段によ
って加熱され、その温度が上昇するようになっている。
また、温度検出端１２が架台に設けられた温度計保持具
により保持され、温度検出端１２の先端は試料Ｓ内に浸
漬されている。
【００１１】試料容器１１の上方の所定高さ位置に、移
動可能な引火用熱源１３が支持体１４により支持され、
引火用熱源１３の先端の金属製ノズル部からは小さな試
験炎が発するようになっていて、引火用熱源１３は所定
位置を水平に移動し得るようになっている。この引火用
熱源１３は陽電極を兼ね、試料容器１１は陰電極を兼ね
ていて、これらの電極は増幅器１５に接続されており、
両電極間を流れる炎イオン電流を増幅器１５以後の図示
しない回路により検知できるようになっている。
動可能な引火用熱源１３が支持体１４により支持され、
引火用熱源１３の先端の金属製ノズル部からは小さな試
験炎が発するようになっていて、引火用熱源１３は所定
位置を水平に移動し得るようになっている。この引火用
熱源１３は陽電極を兼ね、試料容器１１は陰電極を兼ね
ていて、これらの電極は増幅器１５に接続されており、
両電極間を流れる炎イオン電流を増幅器１５以後の図示
しない回路により検知できるようになっている。
【００１２】試料容器１１に試料Ｓを標線位置まで充填
し、その後に流体表面の気泡を取り除き、引火用熱源１
３を点火し、ノズル部の炎の大きさを標準球に合わせた
試験炎とする。ＪＩＳの規定に従って、試料Ｓを加熱手
段により毎分１４〜１７℃の割合で加熱し、試料Ｓの予
想引火点より２８℃低い温度に達した後は、毎分５．５
±０．５℃の割合で試料温度が上昇するように加熱す
る。
し、その後に流体表面の気泡を取り除き、引火用熱源１
３を点火し、ノズル部の炎の大きさを標準球に合わせた
試験炎とする。ＪＩＳの規定に従って、試料Ｓを加熱手
段により毎分１４〜１７℃の割合で加熱し、試料Ｓの予
想引火点より２８℃低い温度に達した後は、毎分５．５
±０．５℃の割合で試料温度が上昇するように加熱す
る。
【００１３】このとき、温度検出端１２の出力が２℃上
昇するごとに、試料容器１１の中心を通り、温度検出端
１２を通る直径と直角の方向に半径１５０ｍｍ以上の弧
を描くように引火用熱源１３を走査し、試験炎が試料Ｓ
の表面上を１秒間程度で通過するようにする。試料Ｓの
表面に明らかな引火があると瞬間的に閃光を伴う炎が発
生し、この炎によって引火用熱源１３の電極と試料容器
１１の電極間を炎イオン電流が流れる。この電流を増幅
器１５により増幅して検知し、このときの温度検出端１
２で得られた試料Ｓの温度を測定引火点とする。
昇するごとに、試料容器１１の中心を通り、温度検出端
１２を通る直径と直角の方向に半径１５０ｍｍ以上の弧
を描くように引火用熱源１３を走査し、試験炎が試料Ｓ
の表面上を１秒間程度で通過するようにする。試料Ｓの
表面に明らかな引火があると瞬間的に閃光を伴う炎が発
生し、この炎によって引火用熱源１３の電極と試料容器
１１の電極間を炎イオン電流が流れる。この電流を増幅
器１５により増幅して検知し、このときの温度検出端１
２で得られた試料Ｓの温度を測定引火点とする。
【００１４】上述の説明はＪＩＳＫ２２６５のクリーブ
ランド開放式引火点試験方法に従って行ったが、試料容
器１１の上側開口部を所定の蓋で塞いで密閉型とし、所
定温度毎に試験炎を試料容器１１内にのぞかせるＪＩＳ
Ｋ２２６５のペンスキーマルテンス密閉式引火点試験方
法にも適用することが可能である。
ランド開放式引火点試験方法に従って行ったが、試料容
器１１の上側開口部を所定の蓋で塞いで密閉型とし、所
定温度毎に試験炎を試料容器１１内にのぞかせるＪＩＳ
Ｋ２２６５のペンスキーマルテンス密閉式引火点試験方
法にも適用することが可能である。
【００１５】本実施例のように、引火用熱源１３と試料
容器１１をそれぞれ陽電極と陰電極として兼用させるこ
とにより、簡素な構成とすることができ、引火用熱源１
３と引火時の炎を検知する電極とが同一なため、確実に
炎イオン電流を検出することができる。
容器１１をそれぞれ陽電極と陰電極として兼用させるこ
とにより、簡素な構成とすることができ、引火用熱源１
３と引火時の炎を検知する電極とが同一なため、確実に
炎イオン電流を検出することができる。
【００１６】また、従来のように別電極を試料Ｓの表面
上部に配置することがないので、試料Ｓの蒸気が引火用
熱源１３に到達する際の障害となることがなく、また試
料Ｓの熱膨張によって、試料Ｓと電極が接触して検出ミ
スが発生することもない。
上部に配置することがないので、試料Ｓの蒸気が引火用
熱源１３に到達する際の障害となることがなく、また試
料Ｓの熱膨張によって、試料Ｓと電極が接触して検出ミ
スが発生することもない。
【００１７】更に、引火用熱源１３として電熱フィラメ
ントを使用すれば、電熱フィラメントと試料容器１１と
を増幅器１５に接続するだけのより簡素な構成となり、
ＪＩＳＫ２２６５の引火点試験方法の何れの引火点検出
にも使用できる利用範囲の広い装置を実現することが可
能となる。
ントを使用すれば、電熱フィラメントと試料容器１１と
を増幅器１５に接続するだけのより簡素な構成となり、
ＪＩＳＫ２２６５の引火点試験方法の何れの引火点検出
にも使用できる利用範囲の広い装置を実現することが可
能となる。
【００１８】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る引火点
検出装置は、引火用熱源と試料容器を電極として兼用す
ることにより、別個に電極を設けることなく構成が簡素
となり、また試料からの蒸気が邪魔されずに引火用熱源
に達するので、確実に炎イオン電流を検出することがで
きる。
検出装置は、引火用熱源と試料容器を電極として兼用す
ることにより、別個に電極を設けることなく構成が簡素
となり、また試料からの蒸気が邪魔されずに引火用熱源
に達するので、確実に炎イオン電流を検出することがで
きる。
【図１】実施例の構成図である。
【図２】従来例の構成図である。
１１ 試料容器 １２ 温度検出端 １３ 引火用熱源 １４ 支持体 １５ 増幅器
Claims (1)
- 【請求項１】 試料を収容する導電体から成る試料容器
と、該試料容器中の試料の温度を上昇させる加熱手段
と、試料の温度を検知する温度検知手段と、試料から発
生する蒸気に引火させる導電体から成る引火用熱源と、
引火時に前記引火用熱源と前記試料容器間を流れる炎イ
オン電流を検出する測定回路とを有し、該測定回路によ
る炎イオン電流の検出時に前記温度検知手段による試料
温度を基に引火点温度を求めることを特徴とする引火点
検出装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32352894A JP2610000B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 引火点検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32352894A JP2610000B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 引火点検出装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08159996A JPH08159996A (ja) | 1996-06-21 |
| JP2610000B2 true JP2610000B2 (ja) | 1997-05-14 |
Family
ID=18155708
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32352894A Expired - Fee Related JP2610000B2 (ja) | 1994-11-30 | 1994-11-30 | 引火点検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2610000B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6596264B2 (ja) * | 2015-08-24 | 2019-10-23 | 大陽日酸株式会社 | 低温液化ガス燃焼・爆発試験用着火電極 |
| DE102019120512B4 (de) * | 2019-07-30 | 2021-02-25 | Anton Paar Provetec Gmbh | Flammüberwachung bei Flammpunktbestimmung oder Brennpunktbestimmung |
| CN111766269B (zh) * | 2020-08-11 | 2022-11-04 | 合肥国轩高科动力能源有限公司 | 一种锂离子电池电解液闭口闪点的自动测试系统及方法 |
| CN112815354A (zh) * | 2021-03-10 | 2021-05-18 | 长沙富兰德实验分析仪器有限公司 | 一种闪点测试仪的点火装置及其控制模块 |
-
1994
- 1994-11-30 JP JP32352894A patent/JP2610000B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08159996A (ja) | 1996-06-21 |
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