JPS584059Y2 - 過給機付内燃機関における過給機増力用の燃焼器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、過給機付内燃機関における過給機増力用の燃
焼器に関するものである。

過給機付内燃機関は第１図に示すように過給機ａのコン
プレッサｂからの給気側圧縮空気の一部を内燃機関Ｃの
排気マニホールドｄへ導くバイパス回路ｅを有し、さら
に上記排気マニホールドｄ内に過給機ａを増力するため
の燃焼器ｆがタービンｇの入口側に位置して設けである
。

この燃焼器ｆにおける燃焼用空気は主にバイパス回路ｅ
からの圧縮空気が使用されるが、エンジンの作動状態に
よって上記バイパス空気量、燃焼器への燃料の供給量が
広範囲にわたって変化して、安定した燃焼が行なわせる
のが困難であった。

特に軽負荷高速回転時にはバイパス空気量に対する燃料
の量が多く、また、高負荷低速回転時には燃料の量に対
してバイパス空気量が少なくなっていた。

本考案は上記のことにかんがみなされたもので、燃焼器
において燃料の噴射圧の変化に応じて噴霧空気圧が変化
されてその差を常に一定に保つことができ、また上記噴
霧空気圧に応じて燃焼器への排気流への供給が制御され
て、軽負荷高速回転時および高負荷低速回転時のそれぞ
れの状態での燃焼器９内での空気と燃料の割合を常に良
好にすることができ、またサポート内に設けた燃料通路
を噴霧空気通路にて囲繞したから、ノズルより噴出する
燃料の加熱が防止され、燃料の炭化、気化を防ぐことが
できるようにした過給機付内燃機関における過給機増力
用の燃焼器を提供しようとするものである。

以下その構成を第２図以下に示した実施例に基づいて説
明する。

図中１は排気マニホールドよりなる外筒であり、この外
筒１は小径部１ａと大径部１ｂとこれらを接続する円錐
状の渡り部１Ｃとから構成されている。

外筒１内には内筒２が同心状に配設しである。

内筒２は給気側圧縮室を排気側へバイパスするバイパス
管３に連結してあり、この内筒２とバイパス管３との渡
り部分は円錐部４、直筒部５および円錐部６により構成
されている。

内筒２の局部には導出穴７が設けてあり、また渡り部分
の直筒部５には導入穴８が設けである。

内筒２内には燃焼器９が同心状に配設しである。

そしてこの燃焼器９はサポー） １０により内、外筒１
，２に保持されている。

円筒２の外側には筒状の制御弁１１がその直筒部１１
ａで摺動可能に嵌合してあり、この制御弁１１の先端部
は円錐部１１ ｂとなっており、また制御弁１１の直筒
部１１ ａには穴１２が設けである。

そして制御弁１１が排気流の下流側へ摺動して穴１２が
内筒２の導出穴７と一致した状態で上記円錐部１１ ｂ
は内筒２のバイパス管３に対する渡り部分の円錐部６の
面の延長上に位置して導入穴８を排気路Ａから遮断し、
排気流の上流側へ摺動したときに導入穴８と排気路Ａと
を接続すると共に、上記両穴１２，７との連通を絞り、
若しくは遮断するようにしである。

サポート１０には制御弁１１の操作機構１３が設けであ
る。

この操作機構１３はサポー）１０に形成されたシリンダ
１４を備えており、このシリンダ１４内にはピストン１
５が嵌挿しである。

そしてこのピストン１５に連結されたロッド１６がシリ
ンダ１４外に突出していてロッド１６の突出部分には連
結部材１７が取付けである。

この連結部材１７は内筒２の渡り部分に形成したスリッ
ト１８を貫通して制御弁１１に結合しである。

サポート１０には上記制御弁１１の操作機構１３のシリ
ンダ１４のピストン１５にて仕切られる両室１４ ａ
、１４ ｂに連通する通路１９．２０が外筒１の外側へ
連通して設けである。

上記燃焼器９はノズル２１と噴霧空気室２２と燃焼筒２
３とからなっており、その燃料流量はノズル２１から噴
出する燃料圧と、噴霧空気室２２内に供給される噴霧空
気圧と、燃焼筒２３の出口圧（排気マニホールド圧）と
の関係で決められる。

サポー） １０には上記ノズル２１に連通ずる燃料通路
２４と、噴霧空気室２２に連通する噴霧空気通路２５が
設けてあり、燃料通路２４は燃料ポンプに燃料回路２６
にて接続しである。

２７は噴霧空気制御弁で、ダイヤフラム２８にて作動す
るニードル弁２９にて構成してあり、ダイヤフラム２８
にて仕切られる一方の室でかつニードル弁２９を開ける
方の圧力室３０が燃料回路２６に連通してあり、またニ
ードル弁２９の下流側が上記噴霧空気通路２５と、ダイ
ヤフラム２８の他側のニードル弁２９を閉じる方の圧力
室３１に連通しである。

そして上記ニードル弁２９は、噴霧空気圧＝燃料圧力＋
０．２ ｋｇ／Ｃｍ２で釣合うようにしである。

一方３２は制御弁１１の開閉制御弁で、ダイヤフラム３
３にて作動するスプール３４にてタンクポート３５から
の高圧空気を操作機構１３への通路１９゜２０へ選択的
に送給するようにしである。

そして上記ダイヤフラム３３にて仕切られる一方の室で
かつタンクポート３５と通路１９とを連通させる方の圧
力室３６が上記噴霧空気通路２５に連通しており、他方
の室でかつタンクポート３５と通路２０とを連通させる
方の圧力室３７が排気路Ａに連通しである。

サポート１０内に設けた燃料通路２４は同じくこのサポ
ート１０内に設けた噴霧空気通路にて囲繞されている。

上記構成において、燃料圧力と噴霧空気圧との差が一定
値以上になって燃料圧力が高くなるとニードル弁２９の
開度が大きくなって噴霧空気圧がそれに応じて高くなり
、逆の場合はニードル弁２９の開度が小さくなって噴霧
空気圧が低くなり、噴霧空気圧は燃料圧力に対して常に
一定差に保たれる。

今内燃機関が軽負荷高速回転していると、燃料コントロ
ール装置により燃料圧力が高く、従って噴霧空気圧も高
くなる。

そしてこのときの噴霧空気圧が制御弁１１の開閉制御弁
３２の圧力室３６に作用して、この圧力が排気マニホー
ルド内の圧力に対して所定以上に高くなると、開閉制御
弁３２が切り換って通路１９へ高圧空気を供給し、ピス
トン１５を作動して制御弁１１を開動作する。

これにより排気路Ａの排気流が導入穴より内筒２内へ入
り燃焼器９に導かれる。

従って軽負荷高速回転して燃料圧力が高くなって燃料流
量が増加すると、これに従って噴霧空気圧も増加すると
共に、必要に応じて、すなわち噴霧空気圧に対して排気
圧が低くなると排気流を燃焼器９に導入されてこの燃焼
器９内での空気と燃料比が良好な状態に保たれる。

同様にして内燃機関が高負荷低速回転して燃料流量が少
なくなると、これに従って噴霧空気圧も減少すると共に
、開閉制御弁３２により通路２０に高圧空気が供給され
てピストン１５により制御弁１１が閉動作してで燃焼器
９へは排気流が供給されず、このときの燃料流量に応じ
た空気量になる。

本考案は以上のようになり、給気側圧縮空気の一部を排
気マニホールドへ導くバイパス回路を有し、かつ過給機
を増力するための燃焼器を内装した過給機は内燃機関に
おける過給増力用の燃焼器において、排気マニホールド
よりなる外筒１内にバイパス管３に連通した内筒２を設
けると共に、内外筒２，１間に排気路Ａを形成し、内筒
２に導入穴８と導出穴７とを設け、内筒２に、導入穴８
を閉じたときに導出穴７を開きかつ導入穴８を開いたと
きに導出穴７を閉じる制御弁１１を設け、内筒２内に燃
焼器９を設けると共に、内筒２内に設けたサポート１０
にシリンダ１４とピストン１５とからなりピストン１５
を上記制御弁１１に結合した操作機構１３を設け、燃焼
器９のノズル２１を燃料コントロール装置を経てポンプ
に接続し、またノズルに対向する噴霧空気室２２を、こ
の噴霧空気室２２内の圧力と上記ノズル２１の噴射圧力
の差によって開閉する噴霧空気制御弁２７を介してエア
源に接続し、また操作機構１３のピストン１５にて仕切
られるシリンダ１４の両室１４ ａ 、１４ ｂを、上
記噴霧空気室２２内の圧力と排気路Ａ内の圧力の差によ
り開閉する開閉制御弁３２を介してエア源に接続し、さ
らにサポート１０内に設けた燃料通路２４を噴霧空気通
路２５にて囲繞して過給機増力用の燃焼器を構成したか
ら、燃焼器９において燃料の噴射圧の変化に応じて噴霧
空気圧が変化されてその差を常に一定に保つことができ
、また上記噴霧空気圧に応じて燃焼器９への排気流への
供給が制御されて、軽負荷高速回転時および高負荷低速
回転時のそれぞれの状態での燃焼器９内での空気と燃料
の割合を常に良好にすることができる。

また上記本考案において、サポート１０内に設けた燃料
通路２４を噴霧空気通路２５にて囲繞したから、ノズル
２１より噴出する燃料の加熱が防止され、燃料の炭化、
気化を防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は過給機付内燃機関の構成説明図、第２図は本考
案の実施例を示す構成説明図である。 １は外筒、２は内筒、７は導出穴、８は導入穴、９は燃
焼器、１０はサポート、１１は制御弁、１３は操作機構
、１４はシリンダ、１４ ａ 、１４ ｂは室、１５は
ピストン、２１はノズル、２２は噴霧空気室、２４は燃
料通路、２５は噴霧空気通路、２７は噴霧空気制御弁、
３２は開閉制御弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給気側圧縮空気の一部を排気マニホールドへ導くバイパ
   ス通路を有し、かつ過給機を増力するための燃焼器を内
   装した過給機付内燃機関における過給増力用の燃焼器に
   おいて、排気マニホールドよりなる外筒１内にバイパス
   管３に連通した内筒２を設けると共に、内外筒２，１間
   に排気路Ａを形成し、内筒２に導入穴８と導出穴７とを
   設け、内筒２に、導入穴８を閉じたときに導出穴７を開
   きかつ導入穴８を開いたときに導出穴７を閉じる制御弁
   １１を設け、内筒２内に燃焼器９を設けると共に、内筒
   ２内に設けたサポート１０にシリンダ１４とピストン１
   ５とからなりピストン１５を上記制御弁１１に結合した
   操作機構１３を設け、燃焼器９のノズル２１を燃料コン
   トロール装置を経てポンプに接続し、またノズルに対向
   する噴霧空気室２２を、この噴霧空気室２２内の圧力と
   上記ノズル２１の噴射圧力の差によって開閉する噴霧空
   気制御弁２７を介してエア源を接続し、また操作機構１
   ３のピストン１５にて仕切られるシリンダ１４の画室１
   ４ ａ 、１４ ｂを、上記噴霧空気室２２内の圧力と
   排気路Ａ内の圧力の差により開閉する開閉制御弁３２を
   介してエア源に接続し、さらにサポー） １０内に設け
   た燃料通路２４を噴霧空気通路２５にて囲繞したことを
   特徴とする過給機付内燃機関における過給機増力用の燃
   焼器。