JPS584057Y2 - ガスバ−ナの火移り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は瞬間ガス湯沸器等におけるメインガスバーナ
の火移り装置に関する。

従来、メインガスバーナへの火移しを使用中は常時燃焼
している種火バーナから行っているので種火バーナ用ノ
ズルの目詰りとが、炎口の詰りその他が原因するバーナ
からの噴出ガス量の減少等で種火が小さくなってその火
移しが悪くなるため生ガスが放出されて爆発点火の危険
が゛あった。

この考案はこのような従来の欠点を解消するために点火
用パイロットバーナを利用してこれにメインバーナへ点
火するとき、即ち水圧自動ガス弁が開成したとき一時的
にガスを送り点火用パイロットバーナからの火炎でツイ
ンバーナに迅速確実なる火移しを行い得るガスバーナの
火移り装置を提供するものである。

以下、この考案を図面に示す実施例にもとづき説明する
と、図面において１はメインバーナ２へのガス通路であ
って水圧自動ガス弁３により開閉されるようになってい
る。

即ち、給水圧で作動するダイヤフラム４とガス弁３を連
結棒５を介して連設し、給水栓を開成するとダイヤフラ
ム４に水圧が作用してガス弁３を開き、メインバーナ２
ヘガスを供給するようになっている。

６は点火用パイロットバーナで、器具の使用初めにガス
コックを押動してガスを該パイロットバーナに送り、同
時に圧電装置等の発火装置で初期点火用電極１４により
点火パイロットバーナに着火せしめ、その炎によって種
火パイロットバーナ１２に着火させるために使用される
ものであって、一旦種火パイロットバーナ１２に着火さ
れ、熱電対安全装置が作動すれば、ガスコックの押動を
止めて点火パイロットバーナを消火させる。

その後はメインバーナにガスが送給される都度、種火パ
イロットバーナの炎でメインバーナが着火されるのであ
る。

この考案では前記メインバーナ２へのガス通路１の水圧
自動ガス弁３の下流から分岐するガス通路７を設け、こ
のガス通路７を点火用パイロットバーナ６へのガス通路
１５に連通させるとともに、該ガス通路７にメインバー
ナ２へ点火した後、ガス圧で漸次弁口を閉成して所定時
間経過後該ガス通路７を閉じるよう作動する常開ダイヤ
フラム弁装置Ｅを介装せしめて給水栓を開威し水圧自動
ガス弁３が開いたとき、一時的に点火用パイロットバー
ナ６ヘガス通路７を通じてガスを供給しこれに点火する
ことにより生ずる火移し用火炎ａでメインバーナ２への
火移しを確実に行うようにしものである。

図示した実施例における常開ダイヤフラム弁装置Ｅは常
開弁８を備え、該常開弁８が流入ガス圧のもとである時
間経過後自動閉止する構造となっている。

即ち、常開ダイヤフラム弁装置Ｅはダイヤフラム９で区
画された二次室側に大気と連通ずる小径の通孔１０を穿
つと共に復帰用の発条１１を介装せしめ、−炭室側はガ
ス通路７に連通させると共に該ガス通路７をダイヤフラ
ム９と一体的に設けた常開弁８で開閉する構成となって
いる。

従って水圧自動ガス弁３が開いてメインガス通路１にガ
スが供給されるとそのガス流の一部がパイロットガス通
路７に導かれ常開ダイヤフラム弁装置Ｅのダイヤフラム
９を押圧するが、二次室側に穿った通孔１０が小径のた
め二次室内の空気が瞬時には流出せず徐々に流出するか
らある時間が経過するまで常開弁８を開位置に保って、
点火用パイロットバーナ６ヘガスを供給しこれに種火バ
ーナ１２で点火して火移し用火炎ａを形威しすでにガス
が供給されているメインバーナ２にこれで火移しを行う
のである。

ある時間経過後（即ちメインバーナ２に確実に点火され
た後）に常開弁８でガス通路７を閉止し点火用パイロッ
トバーナ６の火移し用火炎ａを消火するのである。

なお、図中、１３はガス安全装置用の熱電対で、種火バ
ーナ１２で正常使用中は常に加熱されている。

１５は点火用パイロットバーナ６へ点滅操作軸により駆
動される開閉弁より流出分岐して初期点火用ガスを供給
するためのガス通路、１６はメインバーナ用ノズル、１
７は案内板である。

この考案は前記のように構成したので、給水栓を開いて
水圧自動ガス弁３が開くとメインバーナ２ヘガスが供給
されると同時にパイロットガス通路７へもガスが供給さ
れて当該ガス圧で常開ダイヤフラム弁装置Ｅのダイヤフ
ラム９を押圧動作しながら点火用パイロットバーナ６へ
ガスが供給されて種火バーナ１２でこれに点火し火移し
用の火炎ａを形成してメインバーナ２への火移しを行う
。

このとき常開ダイヤフラム弁装置Ｅの二次室側に穿った
通孔１０から二次室内の空気は流出するが通孔１０が小
径である故瞬時には流出せずある時間が経過した後に常
開弁８ででガス通路７を閉止し、点火用パイロットバー
ナを自動消火するのである。

而して水圧自動ガス弁が開底したとき点火用パイロット
バーナ６に一時的な火移し用火炎ａが形成され、これで
ツインバーナ２へ確実に火移しするのである。

なお、点火用パイロットバーナ６をメインバーナ２と種
火バーナ１２との間に設置すると種火バーナから点火用
パイロットバーナへの点火及び点火用パイロットバーナ
からメインバーナへの火移しが小さい炎でも確実に行え
るから実施上は有益である。

なお、上記実施例は、初期点火用パイロットバーナを利
用したが、火移り専用パイロットバーナを別に設けても
よいこと勿論である。

この考案は以上説明したように、メインバーナへの火移
りが迅速確実に行えるから生ガス放出による爆発点火は
全くなく、又種火バーナは熱電対加熱のほか、点火用パ
イロットバーナへの点火にだけ用いればよいので小型の
ものでよく、メインバーナへの火移しも必要時にだけ行
うものであるからガスの節約ができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示した要部の縦断側面図で
ある。 １・・・・・・メインガス通路、２・・・・・・メイン
バーナ、３・・・・・・水圧自動ガス弁、６・・・・・
・点火用パイロットバーナ、７・・・・・・パイロット
ガス通路、Ｅ・・・・・・常開ダイヤフラム弁装置、ａ
・・・・・・火移し用火炎。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. メインバーナ２へのガス通路１の水圧自動ガス弁３の下
   流から分岐するガス通路７を点火用パイロットバーナ６
   に連通して設け、該ガス通路７にガス圧で漸次その弁口
   を閉成する常開ダイヤフラム弁装置Ｅを介装したことを
   特徴とするガスバーナの火移り装置。