JPS5840086B2 - 熱風炉用ガスバ−ナ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱風炉用ガスバーナーに関し、詳細には燃焼時
の振動を防止し得るバーナーに関するものである。

最近製鉄用高炉は大型化すると共に製鉄用コークスの原
単位を下げるために、高炉に、吹き込む熱風の温度を高
温化してきて釦り通常の高炉で１１００℃、最新の高炉
では１３００℃にも達しようとしている。

このため高炉に送る熱風をつくる熱風炉も大型化、高温
化してきて耘す、燃焼時のガス量も８０，０００〜１０
０，００ＯＮｍ３／Ｈと大量になっている 他方、燃料ガスのカロリーも高炉ガス専焼時の８００Ｋ
ｃ ａ １／Ｎｒｎ２から、コークス炉ガスや転炉ガス
、石油液化ガス等を混合して１ ０００Ｋｃａ ｌ ／
Ｎｍ以上に高カロリー化している。

このような大量、かつカロリーアップした燃料ガスを使
用する熱風炉に釦いては燃焼時に大きな振動が発生する
という問題が生じてきた。

振動燃焼の大きなものでは、燃焼用空気取入配管中の空
気圧変動が、１００〜５００ｍｒｎＨ２０にも達する事
があり、熱風炉の配管係、熱風炉々内空間等に共振し付
近の構造物が揺れ、その１ま放置すると熱風炉炉内のレ
ンガの崩壊、熱風炉付近の構造物の破壊をも、引き起し
かねないので、燃焼ガス量を大巾に減少せざるを得なく
なる。

そうすると、熱風炉へのガス燃焼による入熱が減少し、
その結果熱風炉からの出熱である熱風温度も低下し、高
炉への送風温度の低下となり銑鉄製造原価上多大の損失
を１ねくことになる。

この振動燃焼を防止または減少する方法としては、特公
昭４０−８２４１号が公知である。

これは旋回層流状態の炎を燃焼室に対しその横方向に突
進させることにより、円柱状燃焼室内にかいて振動（脈
動）を生せしめないようにしたことにある。

しかしながら熱風炉における振動燃焼はバーナーの構造
によって異なるため特公昭４０−８２４１号の技術では
多種類の構造のバーナー、種々の構造の熱風炉における
振動燃焼を防止することは困難である。

また他の方法としては特公昭４７−１４２４２号に記載
されているように、共鳴器（レゾネータ−）を取付ける
方法もある。

これは燃焼炉本体の下部側面に共鳴器を配設し該共鳴器
の固有振動数を、熱風炉本体の振動燃焼の振動数とはＸ
一致させ、熱風炉本体の振動燃焼による圧力変動を減少
させるようにした方法である。

しかしこの方法もレゾネータの取り付けに場所的な制約
を受けること、また高温高圧化した熱風炉に取り付ける
ので設備強度上弱点を有することになる、等の欠点があ
る。

筐た他の方法として特公昭５０−７２８４号の技術もあ
る。

これは熱風炉の燃焼室とバーナーの間のバーナーポート
中心線に移動可能な着火位置安定器を取り付けた方法で
ある。

これは効果はあるが、中心部の着火位置安定器の寿命に
問題がある。

本発明者は上記の種々の欠点に鑑み、種々実験した結果
、熱風炉燃焼室とバーナー間のバーナーポート部におい
て、燃焼過程にあるガス炎に対しテ、バーナーポート側
壁に密着して設けたリング状の着火位置安定装置により
、着火位置を固定し、振動燃焼を著るしく減少せしめ得
る事を見い出した。

以下図面によって本発明の詳細な説明する。第１図は、
熱風炉燃焼室下部のバーナ一部の概念図である。

従来の熱風炉におけるガスの燃焼は空気導入管４からの
空気と、ガス導入管３からの燃焼用ガスはバーナ一部２
で混合、燃焼しながらバーナーポート５を通って熱風炉
燃焼室１へ流入していく。

燃焼ガス量を増加してゆくと設計時のガス量に達しない
うちに激しい振動（捷たは脈動と称し得る）が発生し、
空気導入管４内で振動数４〜６Ｈｚ／秒、振幅１００〜
５００７ｒＬｒＩＬＨ２０に達し、空気導入管４の鉄皮
で３００μにも達する程であった。

その時バーナーポート内の炎の着火位置は、振動と同じ
周期で、バーナー側と熱風炉側とを往復していて不安定
状態にあった。

本発明はこのような問題を解決するためにバーナーポー
ト５の中間部に、ポート側壁に接して耐火レンガを迫り
巻きにしてリング状に築造した着火位置安定装置６を設
置するものでありこうすることによって振動は大巾に弱
１す、さらに燃焼ガス量の増加が可能で、設計時のガス
量を燃焼する事が可能になった。

振動減少の理由は着火位置安定装置６の熱風炉側に、バ
ーナーポート５の側壁と安定器６０間で燃焼炎流の小さ
な渦流を生じ、フレームホルダーの働らきをなして炎の
着火位置を安定させるためである。

さらにこの効果をバーナーポート内の温度分布で示すと
、第３図に示すようにリング状の着火位置安定装置６が
無い時は、破線Ａで示すようにバーナーポート内の温度
はバーナー２の先端から燃焼室１に向ってなだらかに上
昇しているが、バーナーポート５の中間部に本発明にか
かる安定装置６を設けた場合は、実線Ｂで示すように安
定装置６の後流から急激な温度上昇があシ、炎の着火位
置が安定した事を証明している。

着火位置安定装置６の構造は第２図では耐火レンガ迫り
巻きによる例を示したが、これはキャスタブルの築造、
また金物でリング状のボックスを作製し、内部を水冷し
て、外側にスタッドをもう。

けキャスタブルをライニングした構造にしても所定の目
的を達し得る。

いずれもバーナーポート側壁に接して設けているため十
分な耐用を有している。

本発明により燃焼ガス量を５０００ ＯＮｍ”／Ｈから
７０ ００ＯＮｍ”／Ｈ４で上昇でき、また燃焼ガスの
カロリーアップが可能になって、熱風炉の入熱が増し、
得られる送風温度も１００００Ｃから１１００℃に上昇
することができた。

その結果銑鉄１トンを製造するに必要なコークスを約１
０ｋｇ節約することができ、１年間で約１５ ０００ト
ンのコークスを節約できるなど顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すバーナ一部断面図、第２
図は第１図のＡ−Ａ’断面図、第３図は着火位置安定装
置６の有無によるバーナーポート５内の燃焼炎の温度変
化を示しているグラフ。 １・・・・・・熱風炉燃焼室、２・・・・・・バーナー
３・・・・・・ガス導入管、４・・・・・・空気導入
管、５・・・・・・バーナーポート、６・・・・・・着
火位置安定装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 燃焼室とバーナ一本体間のバーナーポート部側壁に
   接して、リング状の着火位置安定装置を設置した事を特
   徴とする熱風炉用ガスバーナー。