JPS583976B2 - 新規な錯化合物及びその製造法 - Google Patents
新規な錯化合物及びその製造法Info
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- JPS583976B2 JPS583976B2 JP54082491A JP8249179A JPS583976B2 JP S583976 B2 JPS583976 B2 JP S583976B2 JP 54082491 A JP54082491 A JP 54082491A JP 8249179 A JP8249179 A JP 8249179A JP S583976 B2 JPS583976 B2 JP S583976B2
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Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、一般式:
〔M(R)K)3(Rh(SnC73)4(SnCl4
)〕(SnCl6〕・nH20 (ただし、式中、Mは、ロジウム(Rh)又はイリジウ
ム(Ir)を示し、Rはアンミン(MH3)又はエチレ
ンジアミン(H2N−CH2−CH2−NH2)を示し
、kは3〜6の整数を示し、nは結晶水の数でO〜4の
整数を示す。
)〕(SnCl6〕・nH20 (ただし、式中、Mは、ロジウム(Rh)又はイリジウ
ム(Ir)を示し、Rはアンミン(MH3)又はエチレ
ンジアミン(H2N−CH2−CH2−NH2)を示し
、kは3〜6の整数を示し、nは結晶水の数でO〜4の
整数を示す。
)で表わされる新規な錯化合物及びその製造法に関する
ものである。
ものである。
白金族錯体は、一般に水素化触媒として利用されている
ものが多く、そのうちロジウムースズの塩酸溶液が良好
な水素化触媒作用を有することが知られている。
ものが多く、そのうちロジウムースズの塩酸溶液が良好
な水素化触媒作用を有することが知られている。
又近年、ロジウムースズのアルコール溶液に光を照射す
ると脱水素反応がおこることも分ってきており、極めて
興味のある系である。
ると脱水素反応がおこることも分ってきており、極めて
興味のある系である。
本発明者らは、白金族錯体、特にRh,Irを含む新し
い錯化合物について鋭意研究開発を行なった結果、特異
な配位子構造を有する錯化合物をはじめて合成すること
に成功し、本発明を完成するに至ったものである。
い錯化合物について鋭意研究開発を行なった結果、特異
な配位子構造を有する錯化合物をはじめて合成すること
に成功し、本発明を完成するに至ったものである。
以下に、本発明の錯化合物の製造法について説説する。
すなわち、ますロジウム化合物とスズ化合物を1〜6規
定の塩酸溶液中、非酸素条件下、約5〜40℃で約4日
〜30日間反応せしめる。
定の塩酸溶液中、非酸素条件下、約5〜40℃で約4日
〜30日間反応せしめる。
前記ロジウム化合物としては、ロジウムのハロゲン化合
物又は塩を用いるのがよく、例えばRhCl3−nH2
o,RhF3・nH20,Rh2(SO,)3・nH2
oJRh(NOs)2・nH20などが挙げられ、又前
記スズ化合物としては、スズのハロゲン化物又は塩を用
いるのがよく、例えばSnCl2・nH20Sn804
,Sn(NOs) 2などが挙げられる。
物又は塩を用いるのがよく、例えばRhCl3−nH2
o,RhF3・nH20,Rh2(SO,)3・nH2
oJRh(NOs)2・nH20などが挙げられ、又前
記スズ化合物としては、スズのハロゲン化物又は塩を用
いるのがよく、例えばSnCl2・nH20Sn804
,Sn(NOs) 2などが挙げられる。
上記反応においては、スズ濃度が、約0.02〜0.2
Mとなるように調製し、又前記ロジウム化合物とスズ化
合物の比率は、Rhの原子数とSnの原子数の比が約1
:7〜1:10になるようにするのがよい。
Mとなるように調製し、又前記ロジウム化合物とスズ化
合物の比率は、Rhの原子数とSnの原子数の比が約1
:7〜1:10になるようにするのがよい。
かくして得られた反応溶液に、(Rh(NH3)6)C
l3,(Ir(NHs)6)Cl3+又は(Rh(en
)3)Cl3(enはエチレンジアミンを示す。
l3,(Ir(NHs)6)Cl3+又は(Rh(en
)3)Cl3(enはエチレンジアミンを示す。
)等の錯化合物をあらかじめ1〜3規定の塩酸溶液に溶
かしたものを非酸素条件下、5〜30℃で加えるとそれ
ぞれ対応する本発明の錯化合物を結晶で得ることができ
る。
かしたものを非酸素条件下、5〜30℃で加えるとそれ
ぞれ対応する本発明の錯化合物を結晶で得ることができ
る。
又、この反応では、目的の錯化合物を均一に得るため、
あらかじめ、(Rh(NHs)6〕Cls(Ir(NH
s)a)Cls又は(Rh(en) 3)Cl3等の塩
酸溶液に、前記スズ化合物を少量加えておくのがよい。
あらかじめ、(Rh(NHs)6〕Cls(Ir(NH
s)a)Cls又は(Rh(en) 3)Cl3等の塩
酸溶液に、前記スズ化合物を少量加えておくのがよい。
この際、用いる前記錯化合物CM(R)K)X3は、前
記ロジウム化合物中のロジウムの原子数に対して、Mの
原子数が約3〜5倍に相当する量を用いるのがよい。
記ロジウム化合物中のロジウムの原子数に対して、Mの
原子数が約3〜5倍に相当する量を用いるのがよい。
本発明の錯化合物の具体例を挙げれば、次の如くである
。
。
(Rh(NH3)6)sCRh(SnCl3),(Sn
C4))(SnCle)−4H20 (1) (Ir(NH3)a)s(Rh(SnCls)4(Sn
C4))(SnCl6)・4H20 (■〕 (Rh(en)3)3(Rh(SnCls)4(SnC
l4))(SnCl6) 〔■〕 上記錯化合物〔I),(■〕及び〔■〕は、いすれも本
発明者らによってはじめて合成された特異な配位子構造
を有する新規な錯化合物である。
C4))(SnCle)−4H20 (1) (Ir(NH3)a)s(Rh(SnCls)4(Sn
C4))(SnCl6)・4H20 (■〕 (Rh(en)3)3(Rh(SnCls)4(SnC
l4))(SnCl6) 〔■〕 上記錯化合物〔I),(■〕及び〔■〕は、いすれも本
発明者らによってはじめて合成された特異な配位子構造
を有する新規な錯化合物である。
放射性スズを利用して、これらの錯化合物の配位子であ
るSnCl3,SnCl42−の置換反応を調べたとこ
ろ、いすれも非常に置換活性が高く、配位子交換が起こ
りやすいことが分った。
るSnCl3,SnCl42−の置換反応を調べたとこ
ろ、いすれも非常に置換活性が高く、配位子交換が起こ
りやすいことが分った。
本発明の新規な錯化合物は、水素化触媒あるいは光エネ
ルギーの関与する脱水素反応の触媒として利用すること
ができる。
ルギーの関与する脱水素反応の触媒として利用すること
ができる。
以下に、本発明を実施例によって詳述する。
実施例1
(Rh(NHt)6)3[Rh(SnCl3)4(sn
C4))(SnCl61)・4H20 (I) Rhcl3・3H20(0.345g)を92mlの3
M−HClに溶かし、SnC72・2H20(2.07
g)を加え、空気を断って20℃で10日間反応させて
赤紫色溶液を得た。
C4))(SnCl61)・4H20 (I) Rhcl3・3H20(0.345g)を92mlの3
M−HClに溶かし、SnC72・2H20(2.07
g)を加え、空気を断って20℃で10日間反応させて
赤紫色溶液を得た。
これに、Rh(NH3)6Cl3(2.5g)とSnC
l2・2H20(0.3g)を溶かした2M−HCl溶
液100mlを加えると青紫色結晶(j)(2.6g)
が得られた。
l2・2H20(0.3g)を溶かした2M−HCl溶
液100mlを加えると青紫色結晶(j)(2.6g)
が得られた。
収率は、RhCl3・3H20に対して85%であった
。
。
(〔I〕の物理的性質)
元素分析値: Rh Sn cl H N H
20計算値18.04 31.20 34.17 2.
74 11.05 3.16実測値18.3 31.
3 34,19 2.64 11.05 3.2X線
構造解析:X線構造解析により (Rh(SnCl3)+(SnCl4))”−は添附図
而の如き構造を有することが分った。
20計算値18.04 31.20 34.17 2.
74 11.05 3.16実測値18.3 31.
3 34,19 2.64 11.05 3.2X線
構造解析:X線構造解析により (Rh(SnCl3)+(SnCl4))”−は添附図
而の如き構造を有することが分った。
なお、原子間距離及び結合角は第1表の通りであった。
第1表中、左欄のRhA+SnA,SnBおよびSnV
はそれぞれ、錯イオン(Rh(SnCls)4(SnC
l4)) 5−のRh原子、(SnCl3)4のSn原
子2個(他の2個は対称となる)、および(SnC4)
のSn原子を表わし、ClA1,ClA2,ClA3は
(8nCls)4のSnA原子に結合した3個のCI原
子を表わす。
はそれぞれ、錯イオン(Rh(SnCls)4(SnC
l4)) 5−のRh原子、(SnCl3)4のSn原
子2個(他の2個は対称となる)、および(SnC4)
のSn原子を表わし、ClA1,ClA2,ClA3は
(8nCls)4のSnA原子に結合した3個のCI原
子を表わす。
また、右欄のRhl,Rh2,Rh3およびSnFは、
それぞれ、3個の錯イオン(Rh(NH3)6)3+の
各Rh原子、および錯イオン〔SnCl6〕4−のSn
原子を表わし、Nil,N12,N13およびClFI
,CIF2,CIF3はそれぞれ、RhlのRh原子に
配位した3個のNH3のN原子(他の3個のNH,は対
称となる)、および、SnF原子に配位した3個のCI
原子(他の3個は対称となる)を表わす。
それぞれ、3個の錯イオン(Rh(NH3)6)3+の
各Rh原子、および錯イオン〔SnCl6〕4−のSn
原子を表わし、Nil,N12,N13およびClFI
,CIF2,CIF3はそれぞれ、RhlのRh原子に
配位した3個のNH3のN原子(他の3個のNH,は対
称となる)、および、SnF原子に配位した3個のCI
原子(他の3個は対称となる)を表わす。
実施例2
RhCl3・3H20(0.345g)を236mlの
3M−HClに溶かし、Sncl2・2H20(2.6
6g)を加え、空気を断って20℃で20日間反応させ
て、赤紫色溶液を得た。
3M−HClに溶かし、Sncl2・2H20(2.6
6g)を加え、空気を断って20℃で20日間反応させ
て、赤紫色溶液を得た。
これに、Rh (NH3)6Cl3(2.0g)とSn
Cl2・2H20(0.2g)を溶かした2M−HCl
溶液100mlを加えると、青紫色結晶〔I)(2.1
g)が得られた。
Cl2・2H20(0.2g)を溶かした2M−HCl
溶液100mlを加えると、青紫色結晶〔I)(2.1
g)が得られた。
収率はRhCl3・3H20に対して70%であった。
実施例3
(Ir(NH3)a)s(Rh(SnCl3)+(sn
cl4))(SnCl6〕・4H20 (■〕 実施例1で得られた赤紫色溶液にIr(NH3)6Cl
3(2.0g)とSnCl2・2H20(0.3g)を
溶かした2M−HCl溶液100ml.を加えると、青
紫色結晶(■)(2.9g)が得られた。
cl4))(SnCl6〕・4H20 (■〕 実施例1で得られた赤紫色溶液にIr(NH3)6Cl
3(2.0g)とSnCl2・2H20(0.3g)を
溶かした2M−HCl溶液100ml.を加えると、青
紫色結晶(■)(2.9g)が得られた。
収率は、RhCl,・3H20に対して90%であった
。
。
(〔■〕の物理的性質)
元素分析値:Rh Sn cl H N
計算値 4.04 27.92 30.58 2
.45 9.89実測値 4.02 28.0
30.7 2.39 9.92X線構造解析:錯体
(I)の場合と同じ。
計算値 4.04 27.92 30.58 2
.45 9.89実測値 4.02 28.0
30.7 2.39 9.92X線構造解析:錯体
(I)の場合と同じ。
実施例4
(Rh(en)3〕3(Rh(SnCA3)4(snc
l4))〔SnCl6〕〔■〕 RhCl3−3H20(0.143g)を33mlの3
MHClにとかし、SnCl2・2H20(1.10g
)を加え、空気を断って30℃で6日間反応させた。
l4))〔SnCl6〕〔■〕 RhCl3−3H20(0.143g)を33mlの3
MHClにとかし、SnCl2・2H20(1.10g
)を加え、空気を断って30℃で6日間反応させた。
この反応液にRh(en)3Cl3(1.0g)とSn
Cl2・2H20(0.13g)をとかした3MHCl
溶液30mlを加えると〔■〕の結晶(O.S6g)が
得られた。
Cl2・2H20(0.13g)をとかした3MHCl
溶液30mlを加えると〔■〕の結晶(O.S6g)が
得られた。
収率はRhCl3・3H20に対して65%であった。
(〔■〕の物理的性質〕
元素分析値:Rh Sn Cl C H N
計算値 16.89 29.13 31.91 8.8
4 2.97 10.31実測値 16,9 28.
5 31.3 8.64 3.01 10.24X
線構造解析:錯体(I)の場合と同じ。
計算値 16.89 29.13 31.91 8.8
4 2.97 10.31実測値 16,9 28.
5 31.3 8.64 3.01 10.24X
線構造解析:錯体(I)の場合と同じ。
添附図面は錯イオン(Rh(SnC4),(SnC4)
)5−の分子構造模型を示したものである。
)5−の分子構造模型を示したものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式: 〔M(R)K〕3(Rh(S cA3)4(SnCl4
)〕( SnCl6)・nH20 (ただし、式中、Mはロジウム(Rh)又はイリジウム
(Ir)を示し、Rはアンミン(NH3)又はエチレン
ジアミン(H2N−CH2−CH2NH2)を示し、k
は3〜6の整数、nは結晶水の数で0〜4の整数を示す
。 )で表わされる新規な錯化合物。 2 〔Rh(NH3)6〕3(Rh(SnCAs)4(
SnCl4)〕(SnCl6)・4H20 である特許請求の範囲第1項記載の錯化合物。 3 (Ir(NHs)a)3(Rh(SnCl3)4(
SnCl4))〔SnCl6〕・4H20 である特許請求の範囲第1項記載の錯化合物。 4 (Rh(H2N−CH2−CH2−NH2)a〕s
(Rh(SnCls)4(SnCl4))(SnCl6
〕である特許請求の範囲第1項記載の錯化合物。 5 ロジウムとスズの原子数の比が、ほゞ1:7〜1:
10となるような割合でロジウム化合物とスズ化合物を
塩酸溶液中で反応せしめて得られる反応液を、一般式: 〔M(R)K〕X3 (ただし、式中、Mはロジウム(Rh)又はイリジウム
(Ir)を示し、Rはアンミン又はエチレンジアミンを
示し、kは3〜6の整数を示し、Xは、ハロゲンを示す
。 )で表わされる化合物と反応せしめることを特徴とする
一般式: 〔M(R)K)3(Rh(SnCl3)4(SnCl4
)〕〔SnCl6〕・nH20 (ただし、式中、M,R,Kは前記に同じ。 nは結晶水の数で0〜4の整数を示す。 )で表わされる新規な錯化合物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54082491A JPS583976B2 (ja) | 1979-06-29 | 1979-06-29 | 新規な錯化合物及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54082491A JPS583976B2 (ja) | 1979-06-29 | 1979-06-29 | 新規な錯化合物及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS569226A JPS569226A (en) | 1981-01-30 |
JPS583976B2 true JPS583976B2 (ja) | 1983-01-24 |
Family
ID=13775958
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP54082491A Expired JPS583976B2 (ja) | 1979-06-29 | 1979-06-29 | 新規な錯化合物及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS583976B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6333665Y2 (ja) * | 1984-04-11 | 1988-09-07 | ||
JPH0192280U (ja) * | 1987-12-08 | 1989-06-16 | ||
EP3466738A1 (en) | 2017-09-15 | 2019-04-10 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Grille shutter device |
-
1979
- 1979-06-29 JP JP54082491A patent/JPS583976B2/ja not_active Expired
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6333665Y2 (ja) * | 1984-04-11 | 1988-09-07 | ||
JPH0192280U (ja) * | 1987-12-08 | 1989-06-16 | ||
EP3466738A1 (en) | 2017-09-15 | 2019-04-10 | Aisin Seiki Kabushiki Kaisha | Grille shutter device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS569226A (en) | 1981-01-30 |
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