JPS583925Y2 - 防水型ブラインドリベツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は特に防水トンネル等防水性を重視する部位に用
いるための防水型ブラインドリベットに関するものであ
る。

従来より板材等の重合部を片面から締着することのでき
るブラインドリベットについていくつかの提案がなされ
、建築物の壁面に壁材を取付けたりする場合等、機構的
に片面からの作業しかできないような工事に利用されて
いる。

而して、従来のブラインドリベットは１例えば第１図及
び第２図に示すように、一端にフランジ部ｆを具えると
共に、その中央付近の長手方向に適宜条数のスリット。

を有するアルミニウム等により形威し前記フランジ部ｆ
の下面にバンキング、を装着した締着筒ａに１頭部り側
を前記締着筒ａの内径より実質的に若干大きい外径の逆
止段部ｄ１に形成すると共に、その略中央部に切断用の
切欠部Ｃを刻設し、その上方に細条ｄ２を周設した締着
杆すを嵌入して構成したものを、締着すべき２枚の板材
ｍ、ｎの重合部に穿設した締着穴Ｈに挿入した後、適宜
の工具な細条部ｄ２に係合させ締着杆すをフランジ部ｆ
に対し上方に引張ることにより、第２図に示すように締
着筒ａのスリットｓを有する部分を外側に向って拡大さ
せて傘状部ｅとすると共に、逆止段部ｄ１を該締着筒ａ
のフランジｆ側部分内面に嵌入噛合させて２枚の板材ｍ
、ｎを締着した後に締着杆すをその切欠部Ｃから切断す
るようにして使用しているが、防水性に難点がある。

即ち、従来のブラインドリベットはそのフランジ部ｆに
装着したバンキングｐを有しているから一応は板材等を
締着した後の防水性について考慮されているとはいえど
も、板材ｎ側に存在する水分は締着筒ａの傘状部ｅの間
隙より侵入してくるので、例えばトンネルの内壁に防水
板を取付けるのに使用した場合等、前記水分が多量であ
る場合はバンキングｐのみでは防ぎきれず、板材ｍ側に
水分が浸み出てくることがあるからである。

本考案は上述のような従来型のブラインドリベットの難
点を解消して、水分の多い場所に用いても表面上水分の
浸み出てくることのない防水型のブラインドリベットを
提供することを目的としてなされたもので、その構成は
、アルミニウム合金等の比較的軟質の素材により形成し
た円筒１の一端部の少くとも内面を列側に向う狭搾部２
とし。

該狭窄部２の近傍外周に、前記円筒１の長手部分側に凹
溝３を有するフランジ４を一体的に周設すると共に凹溝
３内にバンキング５を収装し２円筒１の前記長手部には
その軸方向に適宜の幅及び長さのスリット６を適宜条数
穿設する一方、その内面に合成樹脂又はゴム等による防
水層７を設けた締着筒Ａと、同じくアルミニウム合金等
により形成され前記締着筒Ａの狭窄部２の内径より若干
中さな外径を有するボルト杆８の頭部９側に、その実質
的列形線が前記円筒１の狭窄部２の１１面形状に倣った
形状の逆止段部１０を形成する一方、該ボルト杆８の略
中央部に切断用の切欠部１１を有する締着杆Ｂとから成
り、締着筒Ａに締着杆Ｂを圧入嵌合するとき、前記逆止
段部１０が形成する溝に前記防水層７の構成材が詰めら
れ前記狭搾部２の内壁と前記逆止段部１０のの壁とが前
記防水層７を介して密着するようにしたことを特徴とす
るものである。

次に本考案の実施の一例を図により説明する。

１はアルミニウム合金等適宜の比較的軟質の素材により
形成した円筒で、その一端部の内面及び例面を列側へ向
って狭窄させて狭窄部２とすると共に、該狭窄部２の近
傍列置には、円筒１の長手部側に向う凹溝３を有するフ
ランジ４を一体に周設し、該凹溝３内にはゴム製のバン
キング５を収装しである。

６は前記円筒１の長手部のフランジ４付近から他端部周
辺にわたり３箇所に−その軸方向に穿設した比較的細幅
のスリット”ａ締着作業の際に円筒１に加えられる力に
より該スリット６により離隔された円筒１の部分が側方
に向って拡大され傘状となるように形成されている。

７は合成樹脂又はゴム等適宜の素材を用いて該円筒１内
面全体に設けた防水層で５円筒１のスリット６により離
隔された部分が傘状となった際に該傘状部から侵入しよ
うとする水分を遮断すると共に後述する逆止段部が円筒
１内面に嵌合係止される際のシール材となるものであり
、以上１乃至７により締着筒Ａを構成する。

而して８は一端部側のみに細条８１を多数刻切した前記
円筒１の狭窄部２の内径より若干中さな外径を有するボ
ルト杆で、前記円筒１の列形寸法より大きく形成した頭
部９側は円筒１の狭窄部２の内面形状に対応する形状に
膨出させると共にその部分が該狭窄部２の内面及び円筒
１の長手部側端部に嵌入噛合するように複数の凸条を周
設して逆止段部１０とする一方、締着作業後に該ボルト
杆８を切断するため、その任意の位置に切欠部１１を刻
設してあり１以上８乃至１１により締着杆Ｂを構成する
が、本考案防水型ブラインドリベツＭＬ締着筒Ａの非狭
窄部側から締着杆Ｂを圧入嵌合させるのである。

以上のように構成される本考案防水型ブラインドリベッ
トは前述した従来のブラインドリベットと同様に使用す
ることができる。

即ち、締着すべき２枚の板材Ｍ、Ｈの重合部に穿設した
締着穴Ｈに本考案防水型ブラインドリベットを挿入した
後、フランジ部４を押圧し乍ら適宜の工具により締着杆
Ｂの細条部８１を用いて該締着杆Ｂを引張れば、締着筒
Ａの長手部におけるスリット６により離隔された部分が
外側に向い拡大して傘状となると共に、逆止段部１０が
締着筒Ａの狭窄部２内面の防水層及び該内面の壁面に。

該逆止段部の凸条な変形させ乍ら嵌入噛合されるので、
隣り合う径の異なる各逆止段部１０が形成する谷溝に防
水層７の構成材が削られつつ詰まり、あたかも複数の０
−リングが谷溝に着装されたようになるから、積重され
た２枚の板材Ｍ、Ｎの内、列面に通じる部分がバッキン
グ５と上記谷溝に詰まった防水層Ｉとにより略完全にシ
ールされ、前記２枚の板材ＩＬ Ｎを防水しつつ確実に
締着することができるのであり、締着後は締着杆Ｂをそ
の切欠部１１より切断して作業を終えるのであるが。

板材Ｍ側に突出する狭窄部２には合成樹脂等によるキャ
ンプを必要に応じてはめても良い。

而して１本考案防水型ブラインドリベットはその締着筒
Ａ内面に防水層７が設けられているので。

これを防水トンネルの内壁に防水板を取り付ける場合等
水分が多量に存在する場合での板材の締着作業に用いて
も、従来のものと異り、傘状に形成された円筒１の間隙
から水分が侵入してバンキング５０部分から表面に浸み
出すおそれは全くない。

尚、上記実施例において逆止段部１０は、締着杆Ｂの頭
部９側を締着筒Ａの狭窄部２の内面形状に対応する形状
に形成し、その部分に複数の凸条な設けるようにしたが
、本考案防水型ブライントリヘットの逆止段部１０の構
成はこれに限らず、締着杆Ｂの頭部９側に複数の凸条を
、その実質的外形線が前記狭窄部２の内面形状に倣うよ
うにその厚みを変えて周設しても良いこと勿論である。

本考案防水型ブラインドリベットは以上の通りであって
、締着筒内部に防水層を設けたから、水分の多い場所で
の締着作業にも使用でき、極めて実用上が高い。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のブラインドリベットの構成を
示す一部を断面とした側面図で、第１図は締着前、第２
図は締着後のものである。 第３図及び第４図は本考案防水型ブラインドリベットの
構成を示す一部を断面とした側面図で、第３図は締着前
、第４図は締着後のものである。 １・・・円筒、２・・・狭窄部、３・・・凹溝、４・・
・フランジ部、５・・・バンキング、６・・・スリット
、７・・・防水層、８・・・ボルト杆、９・・・頭部、
１０・・・逆止段部。 １１・・・切欠、Ａ・・・締着筒、Ｂ・・・締着杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アルミニウム合金等の比較的軟質の素材により形成した
   円筒１の一端部の少くとも内面を列側に向う挾搾部２と
   し、該狭搾部２の近傍列置に、前記円筒１の長手部分側
   に凹溝３を有するフランジ４を一体的に周設すると共に
   凹溝３内にバンキング５を収装し、円筒１の前記長手部
   にはその軸方向に適宜の幅及び長さのスリット６を適宜
   条数穿設する一方、その内面に合成樹脂又はゴム等によ
   る防水層７を設けた締着筒Ａと、同じくアルミニウム合
   金等により形成され前記締着筒Ａの狭搾部２の内径より
   若干小さな外径を有するボルト杆８の頭部９側に、その
   実質的外形線が前記円筒１の狭搾部２の内面形状に倣っ
   た形状の逆止段部１０を形成する一方、該ボルト杆８の
   略中央部に切断用の切欠部１１を有する締着杆Ｂとから
   成り、締着筒Ａに締着杆Ｂを圧入嵌合するとき、前記逆
   止段部１０が形成する溝に前記防水層１の構成材が詰め
   られ前記狭搾部２の内壁と前記逆止段部１０の列壁とが
   前記防水層７を介して密着するようにしたことを特徴と
   する防水型ブライドリベット。