JPS583902Y2 - 門型移動作業機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、門型架溝の支持台車の支持荷重を移し替えて
走行する門型移動作業機に関する。

路面等に敷設されたレール上を走行する門型移動作業機
は例えば地下孔またはこれを連続して掘削した地下溝に
コンクリートを打設して地下連続壁を作る作業に使用さ
れている。

ところで、この作業機を移動する際にはすでに掘削され
た地下溝の崩壊を防止するため掘削か所周辺のレール基
礎に作業機の荷重を作用させないで走行する支持装置が
必要である。

すなわち掘削前のレールの基礎地盤は走行台車の粒大輪
圧に対して十分な地耐圧を有しているが、掘削後におい
ては地耐圧が減少して輪圧に耐えなくなり、地下溝を崩
壊するおそれがあり、この崩壊を防ぐ必要がある。

しかし従来はかかる配慮がなされておらず掘削溝が崩壊
する場合には地下溝の再掘り、ならびに浚渫作業が必要
となり、地下工事の進行を妨げると共に、傷害にがかわ
る重大災害を誘発するおそれがあるなど多くの問題があ
った。

本考案は、上記の問題点を解消すべくなされたもので、
地下溝の付近を走行する際に地下溝近辺において作業の
支持荷重を作用させないように補助台車に荷重を移し替
えて走行しうる門型移動作業機を提供することを目的と
している。

以下本考案の一実施例構造を示す図面にもとすいて説明
する。

図面において、矢視Ａは門型作業機１の進行方向を示す
。

Ｒは道路、２は門型作業機１の走行用レール、３はレー
ル２の軌間、４は作業機の門型架構、４ａは門型架構４
の上部フレーム、４ｂは門型架構４の後方一端に設けた
張り出しフレームである。

５は上部フレーム４ａに設けた横行レール、６は横行レ
ール５上の旋回装置付台車、７は昇降装置をもった掘削
機である。

８は地下溝、９は地下溝にコンクリートを打設した地下
連続壁。

１０はトレンチガイドで外方に延長されて前記レール２
の基礎として共用されている。

１１は上部フレール４ａに固着した前部支持脚、１２は
支持脚１１の下端に設けた前部台車、１３は支持脚１１
と前部台車１２を枢着する軸で、１４は台車１２の駆動
装置である。

１５は上部フレーム４ａに固着した後部支持脚で、１６
は後部支持脚１５に設けた後部台車であす、１７は後部
支持脚１５と後部台車１６を枢着する偏心軸である。

偏心軸１７はそれに固定のカム部１８を介して台車１６
のフレームに設けた軸受部１９に嵌装されており、この
軸１７を回動させることにより台車１６をレール２から
浮上せしめうるようにしである。

２０は偏心軸１７を回動するためのシリンダー（機械駆
動にても可）で上端は後部支持脚１５に枢着されている
。

２１はシリンダー２０により偏心軸１７を回動するアー
ムで、その一端は前記シノンダー２０のピストンロッド
２０Ａの自由端に枢着され、他端は前記偏心軸１７の端
部に固着されている。

２２は張り出しフレーム４ｂの先端にピン２３により枢
着された補助脚でこの補助脚２２にはピン２５を介して
補助台車２４が装着されている。

２６は補助脚台車２４の走行駆動装置である。

２７は後部支持脚１５に補助脚２２を接近離間させるた
めの水平シリンダーで、両脚１５．２２間に介装されて
いる。

２８は前後部支持脚１１．１５間に架設された架構の下
部フレーム、２９は旋回装置付横行台車６に設けた運転
室（ケージ）である。

次に本考案の作用を説明する。

道路Ｒに敷設した作業機１の走行用レール２の内側また
は外側に作業機１上の掘削機７によって地下溝を掘削し
、その地下溝８に泥水およびベントナイト溶液の安定剤
を注入したうえでコンクリートと置き換え泥水を排水し
て地下連続壁を形成するために掘削後作業機１は次の掘
削区域まで移動せしめる。

そこで第２図に示すように作業機１が矢印Ａの方向に進
行する場合に、前部支持脚１１の下の台車１２は地耐圧
を有する地盤側を走行しており、後部支持脚１５の下の
台車１６は地下溝８の近辺を走行することになるので、
シリンダ２７を作動させて補助脚２２を後部支持脚１５
に接近させると補助脚台車２４がレール２に着いて荷重
の支持点は後部支持脚１５から補助脚２２に移る。

しかるのち、後部支持脚１５の浮上用シリンダー２０を
作用させてアーム２１を上方に引き上げると偏心軸１７
が回動し、カム部１８を介して後部台車１６を第６図の
ように走行レール２から浮き上がらせ離間できる。

そこで補助脚台車２４の走行駆動装置２６を前部台車１
２の走行駆動装置１４と同期させて、後部台車１６を地
下溝８の付近を通過させる。

そして後部台車１６が通過した位置でシリンダ２０を作
用させアーム２１を下方に下げるとカム部１８が軸１７
を中心として回動し、第５図のように後部台車１６をレ
ール２上に着地させる。

しかして水平シリンダー２７を伸長して補助脚２２を後
部支持脚１５から離間させると荷重を補助脚２２から後
部支持脚１５に移し替えることができる。

そこで走行駆動装置１４．２６を同期して補助脚２２を
地下溝８に対して無負荷で通過させることができる。

この動作を繰り返させることにより地耐圧の減退した地
下溝８の付近を地盤およびトレンチガイド等に影響を与
えることなく作業機を走行させることができる。

本考案の他の実施例では補助脚２２および補助脚台車２
４は作業上片側の前後部支持脚に設けることもでき、ま
た両側にも設けることができる。

また本考案の実施例ではレール上を走行する台車の場合
について説明したが本考案は路面を走行する無軌道車輪
（タイヤを含む）にも同様に採用できるものである。

本考案は以上のような構成であるから、門型移動作業機
を地耐圧の減退した基礎およびその近辺を走行するに当
って、支持脚と補助脚間のシリンダーおよび支持脚下端
と台車間の偏心軸の動作により、片側の支持脚の荷重を
補助脚に移し替え、支持脚の車輪を浮き上らせて地下溝
の近辺を通過させたのち、支持脚をレールに着地させて
荷重を支持脚に戻して補助脚を無負荷にして地下溝を通
過することができ、掘削溝部およびその近辺の地盤崩壊
を防止することか゛でき、またトレンチガイドを小範囲
にすることができ、作業の安全ならびに能率向上はもと
より工期の短縮に顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は正面図
、第２図は側面図、第３図は第２図のＢ−Ｂ矢視図、第
４図は後部支持脚１６と台車との取付部を示す側面図、
第５図は偏心軸１７部の構成を示す第４図の部分縦断正
面図にして、第６図は第５図における台車が浮上した状
態を示す図面である。 １・・・・・・門型移動作業機、２・・・・・・走行レ
ール、４・・・・・・門型架構、４ｂ・・・・・・張り
出しフレーム、１１・・・・・・前部支持脚、１２・・
・・・・前部台車、１４・・・・・・前部支持脚走行駆
動装置、１５・・・・・・後部支持脚、１６・・・・・
・後部台車、１７・・・・・・偏心軸、１８・・・・・
・カム部、２０・・・・・・シリンダー、２２・・・・
・・補助脚、２４・・・・・・補助脚台車、２７・・・
・・・水平シリンダー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 門型架構の支持脚下端にそれぞれ台車が装着され路面な
   どを走行するようになされた門型移動作業機において、
   前記門型架構の作業機走行方向の前部または後部の少く
   とも一方側に張り出しフレームを設け、この張り出しフ
   レーム端に吊下げ枢着した補助脚下端に補助台車を装着
   し、前記支持脚と補助脚との間にシリンダーを介装して
   補助脚を支持脚に対して接近離間可能にすると共に、こ
   の支持脚下端に偏心軸を介して台車を枢着し、前記偏心
   軸の回動により台車を路面に対して昇降可能にし、前記
   シリンダーと偏心軸により作業機の支持荷重の一部を支
   持脚と補助脚に交互に移し替えて走行を可能にしたこと
   を特徴とする門型移動作業機。