JPS5838334B2 - 三転ダンプカ−における後部煽戸自動開閉装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は三転ダンプカーにおける後部煽戸自動開閉装置
に関する。

従来、三転ダンプカーにおける後部煽戸の自動開閉装置
は、例えば特開昭５２−１５５７１８号のように、車台
上に設けられたサブフレームと荷箱との相対変位を利用
していた為、サイドダンプ時の後部煽戸の開放を防止す
る後部煽戸閉位置保持機構を設けねばならないという問
題点があった。

そこで、本発明は、荷箱底部に回動自在に設けられた後
部回動軸にブラケットを突設し、該ブラケットの先端部
と荷箱側に枢支された係止フック間をロンド等により連
結して、荷箱が前記後部回動軸を中心に後方へ傾動する
際に発生するブラケット先端部と係止フック間の距離の
変化により、リャダンプ時には係止フックが自動的に開
放し、サイドダンプ時には特に閉位置保持機構を設けな
くても閉位置を保持できるようにした三転ダンプカーに
おける後部煽戸自動開閉装置を提供することを目的とす
るものである。

以下、本発明の構成を実施例について図面に基づいて説
明する。

１は三転ダンプカーの荷箱で、該荷箱底部の左右後方そ
れぞれにブラケット１９，１９が溶着され、該ブラケッ
ト間には後部回動軸２が回動自在に設けられている。

前記後部回動軸２にはその左右適所に１対のベルクラン
ク３が突設されている。

４は荷箱１の後部煽戸で、荷箱後部に上方に回動自在な
るように枢支され、その左右下端部に係合ピン５が側方
に突設されている。

該係合ピン５番と先端部が係合する鉤形状の係止フツク
６が、前記係合ピン５に一対応して荷箱底部に回動自在
に枢支されている。

前記ベルクランク３の下端部と係止フツク６の末端部と
は、長孔７を有するフォーク部材８とスプリング筒体９
とにより連結されている。

該スプリング筒体９は円筒状体１０に対して摺動自在に
設けられた可動ロツド１１と該円筒状体１０に固設され
た固定ロツド１２とを有する。

前記可動ロッド１１の先端部は上記係止フツク６の末端
部にピンにて連結されている。

また、前記固定ロット１２の先端部はフォーク部材８の
基部１５に螺着され、さらに該フォーク部材８のフォー
ク部１３とベルクランク３とは長孔７とピン１４により
連結されている。

１６は前記円筒状体１０に内装されたスプリングで、前
記可動ロツド１１をスプリング筒体９が短縮する方向に
付勢している。

１７は荷箱１に固設されたブラケット１８（係止フツク
６が枢支されている）とスプリング筒体９の間に介装さ
れたスプリングである。

次に、三転ダンプカーのヒンジ機構について説明すると
、荷箱前部に下部フレーム２０左右から直接に１対の突
片２１，２１が突設され該突片２１，２１下端部に（そ
の両突片間に）前後方向の係止ピン２２が固設されて係
止部２３が形成されるとともに、荷箱後部にも同様の係
止部２３が後部回動軸２の左右軸端部それぞれに設けら
れている。

一方、車台側のサブフレーム２４に、前記係止ピン２２
と係合する受け部２５と該受け部２５に回動自在に枢支
されているフック部材２６とよりなるロック機構２７が
リンク機構（図示せず）にて連結されている。

したがって、サイドダンプ時には、前記係止ピン２２と
フック部材２６との係合が片側のみ解除されてサイドダ
ンプが行われる（この状態で、係止フツク６は係合ピン
５に固縛されているため、後部煽戸４は閉鎖されたまま
である）。

一方、リャダンプ時には、前部左右の係止ピン２２とフ
ック部材２６の係合が解除されるとともに、後部左右の
係止ピン２２とフック部材２６とは係合されて後部回動
軸２が車台側に固縛され、荷箱１が後部回動軸２を中心
軸として油圧シリンダにて昇降動される。

次に、上記装置の動作を説明すると、先ず、油圧シリン
ダの伸長により荷箱１が後部回動軸２を中心として傾斜
し始める。

該荷箱１の傾斜に伴い、スプリング１７の弾発力により
係止フック６が開放方向（反時計方向）に回動し、荷箱
１の傾斜角度がほぼ１５度に達すると係止フツク６は全
開して後部煽戸４は係止フツク６より開放される。

さらに、荷箱１が傾動すると、ベルクランク３先端のピ
ン１４が長孔７内を移動し、前記係止フック６は全開位
置に停止したまま荷箱１は傾動される。

また、逆に、荷箱１が下降する際は前記とは逆に、ピン
１４が長孔Ｉ内を移動して、その傾動角が約１５度に達
する位置で長孔７の左端部に当接し、さらに荷箱１が降
下すると、前記スプリング筒体９をスプリング１７に抗
して前方へ牽引し、前記係止フツク６を閉鎖方向（時計
方向）に回動し、前記後部煽戸４を荷箱１に対して固縛
する。

以上のように、本発明は、荷箱側に設けられた後部回動
輪よりベルクランクを突設して、その先端部と、荷箱に
枢支された係止フック間をロンド等の連結機構を介して
連結したため、荷箱の後方ダンプ時にはベルクランク先
端部と係止フック間の距離の変化により後部煽戸を自動
的に開閉でき、サイドダンプ時には前記係止フックへは
何ら影響なく、よって特に閉位置保持機構を必要としな
いため、従来のように荷箱とサブフレームとの間の相対
変位を利用して自動開閉するものに比較して操作が確実
であり、さらに構造が簡単となって製作費の低減が図れ
るとともに、保守が容易となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施態様を例示するもので、第１図は一
部を断面にして示す本発明装置の側面図第２図は同平面
図、第３図は三転ダンプカーの側面概略図、第４図は同
要部断面背面図である。 １・・・・・・荷箱、２・・・・・・後部回動軸、３・
・・・・・ベルクランク、４・・・・・・後部煽戸、５
・・・・・・係合ピン、６・・・・・・係止フツク、７
・・・・・・長孔、８・・・・・・フォーク部材、９・
・・・・・スプリング筒体、１０・・・・・・円筒状体
、１１・・・・・・可動ロツド、１２・・・・・・固定
ロツド、１３・・・・・・フォーク部、１４・・・・・
・ピン、１５・・・・・・基部、１６，１７・・・・・
・スプリング、１Ｂ，１９・・・・・・ブラケット、２
０・・・・・・下部フレーム、２１・・・・・・突片、
２２・・・・・・係止ピン、２３・・・・・・係止部、
２４・・・・・・サブフレーム、２５・・・・・・受け
部、２６・・・・・・フック部材、２７・・・・・・ロ
ック機構。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 荷箱低部の左右後方にブラケットが固設されると共
   に、該ブラケットにて後部回動軸が回動自在に設けられ
   る一方、車体フレーム側に前記後部回動軸側の係止部と
   着脱自在に係合するロック機構が設けられ、リャダンプ
   時に前記荷箱を後部回動軸を中心軸として昇降回動せし
   める三転ダンプカーにおいて、前記荷箱上部に後部煽戸
   を回動自在に枢支し、該後部煽戸の側部下端にピン等の
   被保合部材を突設せしめる一方、前記荷箱に前記被係合
   部材と係合する係止フックを回動自在に枢支し、該係止
   フックと後部回動軸より突設したベルクランクの先端部
   をロンド機構によって連結し、さらに前記荷箱とロンド
   機構との間に前記係止フックを開放方向に付勢するスプ
   リングを介装してなり、それによってリャダンプ時には
   係止フックが開放され、サイドダンプ時には係止フック
   が閉鎖保持されることを特徴とする三転ダンプカーにお
   ける後部煽戸自動開閉装置。 ２ ベルクランクはその下端部にピンを有し、該ベルク
   ランクに連結されるロツドは長孔を有し、該長孔にピン
   が係合されて両者が連結される特許請求の範囲第１項記
   載の三転ダンプカーにおける後部煽戸自動開閉装置。