JPS5837961Y2 - かつら用フイラメント

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【考案の詳細な説明】本考案はカール保持性及び嵩高性に優れたかつら用フィ
ラメントに関するものであって、Ａ聖断面形状を有する
フィラメントに係るものである。

かつら用合或繊維素材の断面形状は円形、楕円形、馬蹄
形、まゆ形、リボン形、４つ葉形、星形などがあり、触
感、外観、光沢及びかつらの美容的機能性などの特性よ
りこれらの形状が選択されている。

またかつらのスタイルには大別してショート、ミディア
ム、ロングの３つがあるが、スタイルによって素材に要
求される機能が異なるため断面形状を工夫することによ
り対応することもできる。

本考案者らはかつら用フィラメントの断面形状とかつら
の特性の関連について種々検討の結果、λ形断面のフィ
ラメントを用いてカール保持性及び嵩高性に優れたかつ
らを作りうろことを見出した。

特にこのフィラメントはタイトカールを特徴とするスタ
イルのかつらに優れたカール保持性、嵩高性を賦与する
ことを特徴とするものである。

本考案におけるかつら用フィラメントの断面形状は、人
形の３つの突出部分を構成する矩形部分とそれらをつな
ぐ中央部分から成り、矩形部分の短辺と長辺の比が、１
：１〜１：３の範囲にあり、又中央部分の面積が３つの
矩形部分の合計面積の／Ｘ、１÷倍の範囲である。

このような断面形状を２有するフィラメントは、自重及び外力に対する曲げ剛性
が大きく、また変形の回復性も良好であるためかつらの
カールが非常にタイトに残り、嵩高性が非常に良好であ
る。

以下図面により本考案を説明する。

第１図は本考案の断面形状の基本的な１例である。

矩形部分の短辺１１と長辺１２の比（１２／１１）が１
〜３の範囲で目的の効果が得られ易く、１未満では嵩高
性において充分でなく、３を超えるとカールか弱くなる
ことがある。

また、中央部分（斜線に囲まれた部分）の矩形部分合計
の面積に対する比力Ｊ−〜１＋の範囲で最高の効果を得
ることかで２きるが、上限は中央部分の面積が大きくなると突出した
部分による嵩高効果が減少することがあり、下限は理論
上の最小値である。

矩形部分の角の曲率半径γ及び矩形の長辺を連結する部
分の曲率半径Ｒは目的とする効果には大きな影響を及ぼ
さ１ないので、γ−Ｑ −、、−７）範囲で、Ｒは滑らかな
曲線ないしは直線になるような値であれば差支えない。

また各矩形部分の間の角度θは９０〜１２０°望よしく
は１１０〜１４０°で３つのθの合計角度が３６０°で
あれば目的を達することができる。

第２図は本考案に従って実施した断面形状の例であるが
ａは辺の比が１に近いもの、ｂは辺の比が３に近いもの
の例で、Ｃは中央部分の面積がその他の部分の面積に近
いものの例である。

第３図は本考案と類似した断面形状の例である。

しかしながらｄは矩形部分が４ケ所であることと、その
間の角度が直角に近いことから矩形部分が相対的に小さ
くなす、シかも繊維集合体にした場合、矩形部分が互に
くいこむ形で空隙が少なくなり嵩高性に欠ける。

また、ｅは矩形部分の大きさがさらに相対的に小さくな
るので充実度が高くなり嵩高性の改良効果が著しく減少
する。

本考案は、塩化ビニル及びモダクリルなどがっら用素材
として用いられている繊維に応用することができ、通常
の異形断面紡糸口金を用いて容易に紡糸することができ
る。

以上のように本考案は、タイトカールを特徴とするショ
ートカール、ミテ゛イアムコンビネーション、アフロ、
フリーダムなどのスタイルのかつらに最適のかつら用合
戒繊維の断面形状であり、実用的価値が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る基本形状をもつ繊維の断面図。第２図は本考案を応用した繊維の断面図、第３図は本考
案に類似した繊維の断面図。

【実用新案登録請求の範囲】繊維断面が、３つの略矩形の部分と、それらをつなぐ中
央部分とで三叉状Ｖ形に構成された形状を有し、該略矩
形部分の長辺と短辺の比がｌ〜３の範囲であり、かつ該
中央部分の面積が３つの略矩形部分の合計面積グＶ／Ｌ
〜１４−倍の範囲であるかつら用フィラメント。１２