JPS5837169Y2 - 車輪付の固定焦点式閉回路テレビ撮像装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、撮像管及び付属の電気回路を組込んだ閉回路
テレビカメラ本体に撮像レンズを装着した閉回路テレビ
撮像装置を、１対の車輪及び腕木状の脚を有する車輪付
移動台によりほぼ水平に構え、腕木状の脚の先端に回動
自在の形式にて取付けられた視野枠の下に押え込まれた
本や新聞等の被撮像体の像が、撮像レンズの前に適切な
位置及び角度にて保持された平面鏡を介して常に鮮明に
撮像されるように構成された車輪付の固定焦点式閉回路
テレビ撮像装置に関するもので、本や新聞等の印刷物を
撮像しモニターテレビのブラウン管上に映像を拡大して
読む場合に、読む場所の位置決め操作が容易であり、紙
面を常に平坦に押え込み、印刷物の厚さの大小にか・わ
らず焦点調節の操作が不要であり、弱視者にも簡単に操
作できることを特徴とするものである。

従来、印刷物を撮像する目的のために一般に採られてき
た方式は、平面台板状に支柱を立て、支柱上の適当な位
置より水平に張出した腕木の先端に閉回路テレビ撮像装
置を垂直下向きに固定して印刷物はその直下の平面台板
上に置かれる方式である。

此の方式によると閉回路テレビカメラ本体が下向きに構
えられるために内部の撮像管内の焦点面上に電極表面よ
り離脱する微少異物が落下付着する原因となり、これは
モニターテレビ画面上に異常点を現出させる遠因となり
好ましくない保持方式である事が明らかである。

そればかりでなく一般操作についても閉回路テレビカメ
ラ本体の支持位置が高いための不安定さと併せて焦点調
節がわずられしい操作となる。

即ち、焦点調節は閉回路テレビカメラ本体を撮像レンズ
と一緒に上下させて粗調節を行ない、次に撮像レンズの
へリコイド鏡胴を回転伸縮させることにより微細な焦点
調節が行なわれる。

撮像距離が短いために印刷物の頁数が大小する場合には
当然の結果としてその都度の焦点調節が必要となり、紙
面の浮上りによっても焦点が外れ、読書中には絶えず紙
面を平坦に保つ注意が要る。

又、文字の行を読み進むために印刷物自体を行の方向に
沿って極めて静かに注意深く移動させねばならず、モニ
ターテレビ画面上の文字を読む速度に合せて印刷物をな
めらかに直線的に動かすことは、かなり困難なことであ
る。

又、読みたい部位を試行錯誤なく速かに撮像レンズの直
下に持来すことは正眼者としてもかなり難しいことであ
り、まして弱視者にとっては至難の事である。

本考案は上記の不便な諸点を解消して弱視者が焦点調節
の煩わしさから解放されると同時に読みたい部位を即座
にモニターテレビ画面上に将来すことができ、且つ又、
正眼者が本の行を指で辿るのと同様な感触で弱視者が自
分自身の読み進む速さに合せて印刷物を視野枠でなぞっ
て読み進むことができることを特徴として考案されたも
のである。

第１図に具体例を示す。

撮像管１及び付属の電気回路２を組込んだ閉回路テレビ
カメラ本体３に撮像レンズ４を装着した閉回路テレビ撮
像装置を、図中に示す如く閉回路テレビカメラ本体３の
下方において、前後方向に移動が容易なる如く回転軸を
前後方向と直交する方向に固定した２個の車輪５を有す
る車輪付移動台６上に載せ、底面方向より固定ネジ７に
より着脱可能の形式にて固定する。

車輪付移動台６の前端に固定され前方斜め下方向に延長
した腕木状の脚８の前端に固定された水平軸９の周りに
回動自在の形式にて視野枠１０が装着されている。

車輪付移動台６上に固定された腕木１１の前端に固定さ
れた平面鏡１２により撮像レンズ４の光軸１３は折曲げ
られた後、平面鏡１２の下方に位置する視野枠１０の中
央部にほぼ垂直に落下する如く平面鏡１２及び視野枠１
０の両者の相対位置関係並びに平面鏡１２の傾斜角度が
決められ固定される。

撮像レンズ４はズームレンズを示す。

焦点調整は、視野枠１０の下面に接する印刷物１５の像
が平面鏡１２及び撮像レンズ４を介して撮像管１の焦点
面上に結像する如く予め調整固定される。

本装置は適切な配線ケーブル１６によりモニターテレビ
１７に接続される。

使用に際しては、腕木状の脚８の１部が形成する取手１
４をつまんで本装置の前側重量を支え、視野枠１０を印
刷物１５の面上に将来たして休ませる。

そのま・の状態で焦点は合一っており、視野枠１０に囲
まれた印刷物１５上の映像がモニターテレビ１７の画面
上に映し出される。

撮像レンズ４のズーム操作によりモニターテレビ１７の
画面上の像倍率を調節できる。

取手１４をつまんで視野枠１０をわづかに浮かせ気味に
しながら印刷物１５の面上を移動して読み進められる。

横書きの場合にも２輪で支えられているために視野枠１
０が充分に大きな半径の円弧を描きながら左右に動き得
て行を追うことができる。

円弧運動を伴うためにモニターテレビ１７の画面上に縦
線の傾きが若干現われるが読み進むのに差支えない範囲
である。

本装置を使用して弱視者による書字の作業が可能になる
。

視野枠１０の縦横の内側縁を頼りにペン先像をモニター
テレビ１７の画面上に容易に将来たすことができるから
である。

以上の如く本考案は一般周知の閉回路テレビ撮像装置に
、平面鏡及び視野枠を取付けた車輪付の移動台を組合せ
ることにより、弱視者用として取扱いが極めて簡単容易
な且つ低廉な読書・書字兼用の補助装置が提供できるこ
とを示す。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実態図、第２図はその側面図。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 撮像管及び付属の電気回路を組込んだ閉回路テレビカメ
   ラ本体に撮像レンズを装着した閉回路テレビ撮像装置に
   おいて、閉回路テレビカメラ本体の前後方向に直交する
   方向に回転軸をもつ２個の車輪を、閉回路テレビカメラ
   本体の重心の下方の適切な位置に左右各１個づつ支持し
   且つ閉回路テレビカメラ本体の底部に固定ネジにより着
   脱可能の形式にて取付けられた車輪付移動台を有し、該
   車輪付移動台より前方斜め下方向に延長した腕木状の脚
   の先端に固定された水平軸の周りに回動自在の形式にて
   取付けられた視野枠の中心に向って撮像レンズの光軸が
   折曲げられるように撮像レンズ前方に平面鏡を斜めに構
   えて固定し、視野枠の下面に接する被撮像体が平面鏡及
   び撮像レンズを介して撮像管上に常に焦点を結ぶように
   構成された車輪付の固定焦点式閉回路テレビ撮像装置。