JPS5836430Y2 - 減圧鋳型造型用横振動テ−ブル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は減圧鋳型造型工程において、型枠部材内へ供
給された鋳物砂の充填効率を高めるために使用される横
振動テーブルに関する。

一般に減圧鋳型用鋳物砂は乾燥していて流動性が良く、
これを型枠部材内へ供給して充填密度を高めるためには
横方向（水平方向）の振動を与えることが効果的である
ことが知られている。

しがしながら、従来の振動テーブルは機枠に対して高い
位置に設けられ、発振体の取付位置も適切でなかったた
め横振動ばかりでなく縦振動をも伴なっていたので、型
枠部材内で鋳物砂が片寄ったり、充填度が不足したりす
る欠点があり、またこの縦振動に具えて、型枠部材を上
からテーブルに対して押圧しておく手段を必要とし、こ
の手段は型枠部材ノテーフルへの揚げ卸ろしのためのク
レーン等の使用を不便にする等の問題点があった。

この考案は上述にかんがみて、縦振動を伴わない横振動
テーブルを提供することを目的とする。

この考案の要旨は振動テーブルとこのテーブル上に横方
向移動を防止するように水平に載置された型枠部材及び
この型枠部材内の鋳物砂の総合の重心がこのテーブルが
具備する発振体の力の作用点とほぼ同一高さとなりがつ
、このテーブルと機枠間に介在する防振支持部材が縦方
向の振動を誘発しないように構成するものである。

以下この考案の実施例を示す図面について詳述する。

第１図において、機枠に相当する台車１は上面が水平な
矩形状で、下面に装設された８個の車輪２によって床上
に敷設されたレール３の上を左右に移動できるように構
成されている。

台車１上面の左右両端部には補助台４，４を介して防振
支持部材としての空気ばね５，５が固定され、空気ばね
５は図示しない切換弁を介して圧縮空気を給排され、そ
の高さを調整できるように形成され、しかも、下面に対
して上面を水平方向に所定の範囲で変位できて、その変
位は上下の変位を伴なわないように構成されている。

テーブル本体６は水平な矩形板の左右両端に門形部７，
７を一体的に固定して形成され、門形部７゜７の外側面
には発振体としての振動モータ８，８が固定され、振動
モータ８は水平方向に振動しかつ、その振動の力の作用
点が中心Ｅにあるように形成されている。

流体シリンダ９はテーブル本体６の中央に左右向きに固
定され、左右両側にそれぞれピストンロッド９ ａ 、
９ ａを有し、図示しない操作弁によってこれら２個の
ビス１−ンロツドは互に反対方向へ伸縮するように形成
されている。

そして、上述のテーブル本体６、振動モータ８，８、シ
リンダ９によって振動テーブル１０が構成される。

符号１１は型枠部材で、下方の中空室１２と上方の模型
１３とによって形成された模型板１４と、模型板１４上
にガイドピン手段等によって相互間の横方向変位を防止
するように積み重ねられ、周囲に中空室１５を有する鋳
枠１６とによって構成され、テーブル本体６の中央上面
に載置され、中空室１２は下部中央にシリンダ９を収容
しかつ、ピストンロッド９ａ。

９ａに対向する壁面１２ ａ 、１２ ａを有する凹部
を有するように形成されている。

なお、符号１７はフィルム、符号１８は抜気管、符号１
９は鋳物砂である。

そして、上述の振動テーブル１０、型枠部材１１．及び
型枠部材１１内の鋳物砂１９の総合重心は点Ｇにあって
、Ｇ点は前述のＥ点とほは゛同一高さにあるように構成
されている。

ホッパ２０は図示しない機枠に固定され、内部に乾燥状
態の鋳物砂が収容されていて、付設されたシリンダの作
動によって底部から、型枠部材１１へ鋳物砂を供給する
ように形成されている。

次にこの考案の作用及びその効果について説明する。

図示の位置とは別の位置において振動テーブル１０上面
に型枠部材１１を積み、シリンダ９を作動させてピスト
ンロッド９ａ、９ａを伸張して壁面１２ ａ 、１２
Ｈに圧着させ、台車１を型枠部材１１がホッパ２０に対
向する位置へ移動させ、ホッパ２０から型枠部材１１へ
鋳物砂１９を供給し、振動モータ８を始動させる。

すると、振動テーブル１０と型枠部材１１とは一体とな
って水平方向に振動する。

そして前述のように総合重心Ｇと振動モータ８の力の作
用点Ｅとを結ぶ直線は水平であり、かつ、空気ばね５は
その上面が下面に対して水平振動の振幅の範囲内ではほ
とんど水平に変位するので、振動テーブル１０及び型枠
部材１１は縦振動を伴なうことなく、横振動し、型枠部
材１１内の鋳物砂１９は均等的に充填塵が高められ、片
寄りすることがない。

鋳物砂の充填が完了した後台車１を最初の位置へ復帰さ
せ、シリンダ９を収縮させて振動テーブル１０から型枠
部材１１を卸ろして鋳物砂の充填作業の１サイクルを完
了する。

この作業において振動テーブル１０には型枠部材１１を
上から押付ける部材がないので、クレーン等を用いて型
枠部材１１を積み卸ろしする作業が容易である。

なお、上述の実施例では防振支持部材として空気ばねを
使用したが、振動テーブルの上下調整を必要としない場
合は第２図に示すように空気ばねの代りに４個のゴムタ
イヤ車輪２１．２１と水平方向支持ばね２２ 、２２と
を使用しても同様の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す正面図、第２図は他の
実施例を示す説明部分図である。 １・・・・・・台車（機枠）、５・・・・・・空気ばね
（防振支持部材）、８・・・・・・振動モータ（発振体
）、１０・・・・・・振動テーブル、１１・・・・・・
型枠部材、１９・・・・・・鋳物砂、Ｅ・・・・・・振
動の力の作用点、Ｇ・・・・・・振動テーブル１０と型
枠部材１１及び鋳物砂１９の総合重心。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平方向に発振する発振体を具備し、型枠部材を水平に
   かつ横方向の移動を防止するように支持可能に形成され
   た振動テーブルは防振支持部材を介して機枠に装着され
   、前記振動テーブル、前記型枠部材及びこの型枠部材内
   の鋳物砂の総合重心が前記発振体の力の作用点とほぼ同
   一高さにあるように構成され、また、前記防振支持部材
   は前記機枠に対して前記振動テーブルが水平方向に振動
   可能に支持されるように構成されたことを特徴とする減
   圧鋳型造型用横振動テアプル。