JPS5836185B2 - 内燃機関の気化器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内燃機関の気化器に関するものであって、該気
化器は、空気弁の下流に配置された、運転者により駆動
されるスロットル弁を有する吸気管を有し、該空気弁は
前記吸気管を通って流れる空気流量の増加に比例して自
動的に且つ連続的に果いて、燃料源から前記吸気管に到
る燃料流路の断面積を調整する燃料計量装置を制御する
ようになっており、前記吸気管の空気取入れ口は実質的
に大気圧となっており、スロットル弁の下流の吸気管内
の負圧により該吸気管を通って燃料が吸入され、また、
空気弁と吸気管の間の間隙によって形或される空気流の
断面積と燃料計量装置の燃料流路の開放断面積が実質的
に比例するように制御されるようになっている。

その結果、空気と燃料とは機関の作動している間実質的
に一定の比を持つ混合気を形成するようになっている。

一般の気化器では、空気弁が、空気の流れにより開かれ
るようにされ、バネにより閉じる方向に力を加えられた
、回転軸に取付けられた不釣り合いのフラップ弁で構或
されている。

空気の流れにより、特に空気の流量が小さいときに、空
気弁を開くように発生される力は、所定の空気流量にお
いて空気弁が正確にいつも同じ位置をとるようにするた
めには決して十分なものではない。

また他の型の気化器では、空気弁はピストンあるいはダ
イアフラム等の空圧装置により作動されるようになって
いる。

このピストン又はダイアフラムは一方の側面を大気圧に
さらされ、他方の側面を空気弁とスロットル弁との間の
吸気管内の圧力にさらされている。

従来の気化器にあっては、燃料の流量を調整するための
燃料計量装置が、燃料流路の断面積を変化させるように
回動される部材を有している。

しかしながら従来の燃料計量装置におけるこの回動され
る部材は回動ずるにつき大きい摩擦係数を有するからそ
の回動を自動的に制御するためには不適当であり、一方
、摩擦を減少させようとすると、今度はその部材の間隙
から過度の燃料が漏れてしまうという不都合がある。

本発明の目的は前記不都合を克服する改良された気化器
を提供することにある。

本発明によれば、内燃機関の気化器であって、空気弁の
下流に配置された運転者によって駆動されるスロットル
弁を有する吸気管を備え、該空気弁は運転時に該吸気管
を通って流れる空気流量の増加に比例して自動的に且つ
連続的に開いて、燃料源から前記吸気管に到る燃料流路
の断面積を調整する燃料計量装置を作動するようになっ
ており、前記燃料流路は前記スロットル弁と前記空気弁
との間における圧力と実質的に等しい圧力になっている
該吸気管内の所定位置に開口しており、前記燃料計量装
置は該気化器本体内に取付けられた、連通口を有する筒
状部材を有し、該筒状剖材は弾性部材によって、該空気
弁に作動的に連結された管状部材の側壁の一部に滑動可
能に接触して保持されており、該管状部材の側壁には開
口部が備えられ、該管状部材の回動位置に従って前記開
口部は様々な位置において前記筒状部材の該連通口に対
面するようになっており、前記開口部と前記述通口とが
前記燃料流路の一部になっていて、前記管状部材が、該
開口部と該連通口との対面部分によって画威される開放
断面積を該空気弁と該吸気管との間の間隙によって形威
される空気流の断面積に実質的に比例して変化されるよ
うに、該空気弁に対して作動的に連結されていることを
特徴とする内燃機関の気化器が提供される。

本発明は上記した構成によって、燃料計量装置の燃料流
路の断面積を空気弁によって自動的に制御し、該断面積
が空気弁の開度に実質的に比例するように自動調整され
るようにしたものである。

燃料源は大気圧あるいは大気圧よりもわずかに高い圧力
になっている典型的なフロート室で構成される。

通常は空気弁は空圧装置によって作動される回転可能な
フラップ弁で構威される。

この空気弁は軸に対して釣り合ったものか、あるいは偏
心したもので成り、空気弁の周縁に流れる空気が、該空
気弁に空圧装置がかける力と同一の方向に働く力をかけ
るようになっている。

吸気管は、空気の流れによって燃料が最適な霧状になる
ような位置にあるスロットル弁によって限定された区域
に連通している。

吸気管の空気取入れ口から入った空気は、インテークマ
ニホルドに吸引される前に、まず燃料を霧状化する役目
を果たす。

以下、本発明を更に良く理解するために、添付図面に沿
って本発明を詳述する。

第１乃至第３図に示された気化器は、軸３上に支持され
図示しないリンク機構を経て運転者によって作動される
、バクフライバルブで形成されたスロットル弁２を有す
る吸気管１を備えている。

吸気管１内の空気流量に比例して自動的に且つ連続的に
開く空気弁４の下流にこのスロットル弁２が配置されて
いる。

図に示された実施例においては、空気弁４は、軸５上に
キー止めされ、２つの皿形部材８と９の間に挟持された
ダイアフラムγを有する空圧装置６によって作動される
、釣り合い型のバタフライバルブで構威されている。

前記ダイアフラム１は空圧装置６を２つの室１０と１１
に分割している。

室１０は導管１２によってスロットル弁２と空気弁４と
の間にある吸気管１の区域１３へ連通されている。

室１１内は空気弁４の上流の吸気管の空気取入れ口内の
圧力、すなわち実質的に大気圧になっている。

レバー１４は空気弁４に装着され、該レバー１４の自由
端部はダイアフラムＩに装着された棒１６の端部に支軸
１５によって連結されている。

棒１６は少なくとも吸気管１の軸線と平行方向に自由に
動けるように棒１６に対して十分な隙間を有するように
形成された吸気管１の壁の孔を通って延びている。

空圧装置６の室１１を画成している端部壁には、区域１
３内の負圧の作用に抗してバルブ４を閉じるように作用
しているばね１７の弾性力による皿形部材８，９の移動
を制限するために、調整可能なストツパ（図示せず）を
備えることもできる。

吸気管１内において空気弁４がとる時々刻々の角度位置
は、吸気管１内に流れる空気流量に比例している。

燃料源はフロート室１８で成り、タンク（図示せず）か
らの燃料の供給がフロートによって計量されて、フロー
ト室１８内の燃料は一定のレベルＮに維持されている。

フロート室１８内の燃料は、吸気管１の区域１３内が負
圧になることにより、フロート室１８から直導管２０と
燃料計量装置を通り管口１９を介して区域１３内に吸引
される。

燃料計量装置は、筒状部材２５を有し、この筒状物材２
５の一方端部は管口１９を介して区域１３と連通してお
り、また、この筒状部材２５は気化器本体に備えた凹所
２７内に置かれた０ １Ｊング２６によって弾性的に凹
所２γと同軸で凹所２１内に配置されている。

筒状部材２５の他方端部は管状部材２８の側面に弾性的
に当接して保持されている。

第１乃至第３図で示した実施例においては、コイルばね
２９が筒状部材２５のまわりに備えられ、ばね２９の一
端は筒状部材２５に備えた肩部土に、他端はＯリング２
６に当接するワツシャ３０上にそれぞれ位置している。

この肩部は内部に筒状部材２５の内孔よりも大径の連通
口を画戒している。

筒状部材２５の前記他方端部が当接している管状部材２
８の壁の一部には開口部３２が備えられている。

開口部３２は、管状部材２８を保持している凹部４４を
介して直導管２０に連通された内部室３３内に連通ずる
ように形威された円周方向の溝の形態をなしている（第
２図参照）。

管状部材２８は気化器本体に備えた穴内に延びている軸
状の延長部分３４を有している。

延長部分３４の両端部３４ａ，３４ｂは、延長剖分３４
の中央部の直径よりも大きいが穴の直径よりもわずかに
小さい直径を有しており、延長部分３４は穴内に回動可
能に嵌合されている。

延長部分３４の中央部の周囲に備えた溝３６には気化器
本体の孔に圧入されたピン３５が係合されており、延長
部分３４は長手力向に過犬な移動をしないようにされて
いる。

変形可能のシール３７が管状部材２８と延長部分３４と
の間に配置され、燃料が管状部材２８の側から延長部分
３４の側に流れて気化器本体外部に漏れるのを阻止して
いる。

軸状の延長部分３４の自由端にはレバー３８が連結され
、このレバー３Ｂは空気弁４に取付けられたカム４０と
協働するローラ３９を有している。

ローラ３９は、ぱね４１によってカム４０のカム面と常
時接触するように保持されており、ばね４１の一端は気
化器本体に備えた植込ピン４２に、他端はレバー３８に
備えた植込ピン４３にそれぞれ連結されている。

燃料は吸気管１内に形威された突出部（管口１９が開い
ているところ）から管口１９を通って吸気管１内に流入
される。

この突出部は、空気弁４が閉じたときの空気弁４の周縁
のすぐ下に位置するようなところに形戒されている。

流入されたこの燃料は機関によって吸引される空気流に
よって霧状にされる。

第３図を参照して判る通り、空気弁４が開くときは、管
口１９が配置された突出部の方にある側の空気弁４の周
縁と吸気管１との間の間隙の方が、管口１９が配置され
た突出部と反対側の空気弁４の周縁と吸気管１との間の
間隙よりも犬である。

従って空気は大部分突出部の方にある側の（即ち第３図
で右側の）空気弁４の周縁と吸気管１との間の間隙を通
って区域１３内に流入するので、その空気流は管口１９
の近くで管口１９を横切って通ることになるから、この
大部分の空気が管口１９から流出する燃料を霧状にする
ための役目を果すことになる。

第４図を参照すると、本発明の別な実施例である燃料計
量装置の断面図が示されている。

第１乃至第３図で説明したものと同じ符号は同じ部分を
示し、変更された部分は同じ符号にａを付記して示して
ある。

筒状部材２５ａは吸気管１内と連通ずる端部から離れた
端部において閉鎖されているが、側壁には連通口が形威
されている。

ばね２９ａは筒状部材２５ａの側壁と気化器本体に装着
されたプラグ３１との間で圧縮され、管状部材２８の開
口部３２の周囲と筒状部材２５ａの側壁とを第４図に示
すととく当接させている。

本発明の上述した実施例は次のように作動する。

スロットル弁２が開いた状態（第３図参照）においては
、機関に吸引される空気流量は増大し、空気弁４は開い
てこの空気流量に対応した位置をとる。

その結果、区域１３内の負圧は実質的に一定となる（或
いは、ばね１７の特性に依存してわずかずつ増大してい
る）。

空気弁４が開くときは、空気弁４に取付けられたカム４
０は回動される。

ローラ３９がカム４０のカム面に接触されていることに
より、カム４０が回動すれば、レバー３８も回動させら
れ、その結果管状部材２８も回動させられる。

かくて、管状部材２８の側壁に備えられた開口部３２は
様々な位置において筒状部材２５．２５ａの前記連通口
に対面するようになり、開口部３２と該連通口との対面
部分によって画成される開放断面積を通って燃料がフロ
ート室１８から吸気管１内に吸引されることになる。

すなわち、フロート室１８から直導管２０、凹所４４、
内部室３３、開口部３２と筒状部材２５，２５ａの連通
口との重なりで画成される前記した開放断面積、筒状部
材２５の内孔、管口１９を順次通って燃料は吸気管１内
に吸引されるわけである。

かかる燃料の吸引は区域１３内の実質的に一定な負圧（
或いは、前述した通りわずかずつ増大する負圧）によっ
てもたらされることは言うまでもない。

かくして、空気弁４の開度に依存して前述した開放断面
積の大きさが変化する。

前述したように空気弁４の開度は吸引管１に流入する空
気流量によって決まるものであり、一方、前述した開放
断面積の大きさが吸引管１内に吸引される燃料流量を決
めるから、結局、吸引管１に流入する空気流量に依存し
て吸引管１内に吸引される燃料流量が決まることになる
。

カム４０のカム面の形状を適当に設計するならば、燃料
流量を吸気管１を通る空気流量に実質的に比例した状態
に維持することが可能である。

このように設計するならば、機関に供給される混合気の
空燃比は実質的に一定である。

本発明の上記実施例はほかにも従来の同種の気化器に対
して多くの利点を有する。

燃料計量装置を制御するために克服しなければならなか
った摩擦力は軸状の延長部分３４の端部３４ａと３４ｂ
のところと、管状部材２８と接触する筒状部材２５ある
いは２５ａの一部分のところとにのみ作用する。

それ故、前記麻擦力はわずかであって、バネ２９あるい
は２９ａを十分に弱くすれば、空気弁４による燃料計量
装置の自動的制御を行なうことが可能である。

筒状部材２５あるいは２５ａと管状部材２８との間の接
触により生ずる機械的摩擦は漏れを生じさせるような隙
間を形或せず、逆に接触面どうしを摩耗して整合させる
ことによってシール効果を改善するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は第２図の１−１線に沿った気化器の縦断面図で
あり、本発明に関する部品のみが示されてあって、スロ
ットル弁は機関が作動していない時の閉鎖された状態と
して示されている。 第２図は第１図のト」線に沿った気化器の縦断面図であ
り燃料計量装置を示したものである。 第３図は、第１図と同じ気化器の縦断面図であって、機
関が作動しており、スロットル弁が開放された状態とし
て示されている。 第４図は燃料計量装置の変更実施例の縦断面図を示した
ものである。 １・・・・・・吸気管、２・・・・・・スロットル弁、
４・・・・・・空気弁、１８・・・・・・フロート室、
２５・・・・・・筒状部材、２８・・・・・・管状部材
、２９・・・・・・ばね、３２・・・・・・開口部、３
４・・・・・・軸状の延長部分、３４ａ ，３４ｂ・・
・・・・端部、３Ｂ・・・・・・レバー、３９・・・・
・・ローラ、４０・・・・・・カム、４１・・・・・・
ばね。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内燃機関の気化器であって、空気弁４の下流に配置
   された運転者によって駆動されるスロットル弁２を有す
   る吸気管１を備え、該空気弁４は運転時に該吸気管１を
   通って流れる空気流量の増加に比例して自動的に且つ連
   続的に開いて、燃料源１Ｂから前記吸気管１に到る燃料
   流路の断面積を調整する燃料計量装置を作動するように
   なっており、前記燃料流路は前記スロットル弁２と前記
   空気弁４との間１３における圧力と実質的に等しい圧力
   になっている該吸気管内の所定位置に開口１９しており
   、前記燃料計量装置は該気化器本体内に取付けられた、
   連通口を有する筒状部材２５を有し、該筒状部材２５は
   弾性部材２９によって、該空気弁４に作動的に連結され
   た管状部材２８の側壁の一部に滑動可能に接触して保持
   されており、該管状部材２８の側壁には開口部３２が備
   えられ、該管状部材２８の回動位置に従って前記開口部
   ３２は様々な位置において前記筒状部材２５の該連通口
   に対面するようになっており、前記開口部３２と前記連
   通口とが前記燃料流路の一部になっていて、前記管状部
   材２８が、該開口部３２と該連通口との対面部分によっ
   て画成される開放断面積を該空気弁４と該吸気管１との
   間の間隙によって形成される空気流の断面積に実質的に
   比例して変化させるように、該空気弁に対して作動的に
   連結されていることを特徴とする内燃機関の気化器。