JPS5835741B2 - カチオン交換樹脂の再生方法 - Google Patents

カチオン交換樹脂の再生方法

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JPS5835741B2
JPS5835741B2 JP55086559A JP8655980A JPS5835741B2 JP S5835741 B2 JPS5835741 B2 JP S5835741B2 JP 55086559 A JP55086559 A JP 55086559A JP 8655980 A JP8655980 A JP 8655980A JP S5835741 B2 JPS5835741 B2 JP S5835741B2
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cation exchange
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重明 佐藤
信博 織田
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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はイオン交換装置等に使用されるカチオン交換
樹脂を、高濃度の硫酸により、硫酸カルシウムの析出を
防止しながら再生することのできるカチオン交換樹脂の
再生方法に関するものである。
カチオン交換樹脂の再生剤に硫酸を用いることは、従来
より一般に行われている。
しかし硫酸再生の場合、原水中にCa+十が多いと、樹
脂層で再生溶離されたCa+十とSO,−一により、硫
酸カルシウムを生成するが、硫酸カルシウムの溶解度は
一般的には2000〜3000!Rf//lと非常に低
いため、析出する危険性が非常に大きい。
硫酸カルシウムの析出が樹脂層でおこると薬注ができな
くなるので、これを防ぐ方法として再生剤濃度を低くし
て再生する方法があり、1〜2多の低濃度の硫酸溶液を
用いている。
硫酸濃度を低くすると、硫酸カルシウムの析出は防止で
きるが、再生剤効率が低くなる。
これは、2価陽イオンの再生の場合、再生剤濃度と再生
率の関係でよく知られた現象であり、このため、多量の
再生剤が必要となり、安価な硫酸を使用しても再生剤コ
ストはそれほど低くならない。
一方、再生剤に重合りん酸ナトリウム等を添加し、高濃
度の硫酸で再生する方法も知られている。
ところが、この方法では再生液である硫酸溶液に重合り
ん酸す) IJウムが混ぜであるので、向流再生すると
、通水時の樹脂層の出口側の樹脂の多くがNa形となり
、これが通水時におけるNa ’J−クの原因となる。
この場合、重合りん酸ナトリウムをカチオン樹脂でイオ
ン交換して、重合りん酸とすることも考えられるが、そ
のための設備が必要となり、また重合りん酸の形で貯留
しておくと、加水分解により正りん酸を生成し、これが
再生時にりん酸カルシウムの析出する原因となるという
欠点がある。
この発明は、このような従来の再生方法における欠点を
改善するもので、重合りん酸ナトリウム等を使用して、
硫酸の濃度を高めるとともに、硫酸カルシウムの析出を
抑制し、かつ処理水質を悪化させないで効率的に再生す
ることのできるカチオン交換樹脂の再生方法を提供する
ことを目的としている。
この発明はカチオン交換樹脂層に原水を通水してカチオ
ン交換し、原水の通水方向と逆方向に硫酸を通液して再
生する向流式の再生方法において、硫酸通液時に、樹脂
層の中間部に硫酸カルシウムの析出抑制剤を添加するこ
とを特徴とするカチオン交換樹脂の再生方法である。
第1図Aは上向流通水、下向流再生による向流再生方法
における通水終了時、Bは再生開始時のカチオン交換樹
脂層の状態を示す模式図であり、1はカチオン交換樹脂
層を示す。
向流方式においては、イオン選択性の強い2価イオンの
Ca++は樹脂層下部で吸着され、選択性の弱い1価イ
オンNa+、K+は樹脂層の上部に吸着され、通水は終
了する。
したがって、樹脂層上部においてはCa形は少なく、こ
こに濃厚の硫酸が接しても硫酸カルシウムは析出しない
そしてCa形の多くなる樹脂層の中間部より重合りん酸
ナトリウム等の析出抑制剤を流すことにより、樹脂層下
部で再生溶離されたCa+十による硫酸カルシウムの析
出は、十分抑制できる。
もし最初から硫酸溶液中にたとえば10〜100 pp
mのへキサメタりん酸ナトリウムを添加する場合、硫酸
カルシウムの析出はもちろん抑制され、再生剤の硫酸濃
度を高めることかできるが、この場合、再生剤中のNa
により樹脂層上部がNa形となる。
ところが樹脂層の中間部に析出抑制剤を注入すると、樹
脂の一部はいったんNa形となるが、上から流下する硫
酸によりH形に再生される。
析出抑制剤としては重合りん酸塩、ホスホン酸塩、低分
子ポリマーなと、硫酸カルシウムの析出を抑制できるも
のが使用できる。
重合りん酸塩としてはトリポリりん酸塩、ヘキサメタり
ん酸塩、ウルトラりん酸塩などが例示できる。
ホスホン酸塩としてはホスホノブタントリカルボン酸塩
、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸塩
、ア□ノトリ(メチレンホスホン酸塩)、エチレンジア
ミンテトラ(メチレンホスホン酸塩)、ジメチルア□ノ
メチレンホスホン酸塩などが例示できる。
また低分子ポリマーとしては分子量500〜40000
のポリカルボン酸、ポリスルホン酸などの合成ポリマー
が使用でき、例えばアクリル酸、メタアクリル酸、マレ
イン酸もしくはその無水物、フマール酸、イタコン酸、
クロトン酸の単独重合物または共重合物、ポリスチレン
スルホン酸などが例示でき、その中でもポリアクリル酸
、アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタアクリレート
共重合物および無水マレイン酸/イソブチレン共重合物
が効果的である。
これらの析出抑制剤はナトリウム塩、カリウム塩、アン
モニウム塩などの水溶性塩が使用できる。
またこれらの析出抑制剤は1種の単独使用または数種の
併用が可能である。
カチオン交換樹脂の再生に使用する硫酸の濃度は2〜1
5饅程度とする。
析出抑制剤は0.5〜5f/を程度の水溶液として使用
し、これを床内において硫酸溶液と混合したときに50
〜5000789/lの濃度となるような添加量で注入
する。
添加量は吸着されたCa+十の量や硫酸濃度によって異
なるが、一応の目安としては、硫酸濃度5多のとき5o
OM?/l、8多のとき3000M971程度とする。
次に前記析出抑制剤のいくつかにつき、硫酸カルシウム
析出防止効果を示す実験例を掲げる。
実験例 硫酸溶液に析出抑制剤を溶液で添加し、これに塩化カル
シウム溶液を加えて、硫酸濃度4φ、析出抑制剤濃度5
0岬/l、塩化カルシウム濃度5000#//(炭酸カ
ルシウムとして)とし、これを2時間攪拌して濁度と外
観の変化を観察し表1に濁度を数字で、また外観をカッ
コ内にに)・・・透明、(4)・・・やや透明、(ト)
・・・白濁の基準で示した。
使用した析出抑制剤は、A・・・ヘキサメタりん酸ナト
リウム、B・・・アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメ
タアクリレート共重合物、C・・・ポリアクリル酸ナト
リウム、D・・・無水マレイン酸/イソブチレン共重合
物、E・・・1−ヒドロキシ上チリテン−11−ジホス
ホン酸ナトリウム、F・・・エチレンジアミンテトラ(
メチレンホスホン酸ナトリウム)、G・・・ポリスチレ
ンスルホン酸ナトリウムである。
次に再生方法を第2図により説明する。
第2図Aは単層式、Bは複層式の場合を示す系統図であ
り、カチオン交換樹脂層1はカチオン交換塔2の内部に
設けられ、Aでは単層式に、Bでは上に強酸性カチオン
交換樹脂層1a、下に弱酸性カチオン交換樹脂層1bと
複層式に設げられている。
3は散布管であって、Aではカチオン交換樹脂層1の中
間部に、Bでは強酸性カチオン交換樹脂層1aおよび弱
酸性カチオン交換樹脂層1bの境界に設けられており、
注入管4に連結している。
上向流通水、下向流再生の場合について説明すると、A
では原水管5から通水してカチオン交換樹脂層1におい
てイオン交換し、処理水管6から処理水を得る。
Bでは同様に原水管5から通水して、まず弱酸性カチオ
ン交換樹脂層1bにおいてCa+十などの2価以上のイ
オンを交換除去し、強酸性カチオン交換樹脂層1aでN
a+、K+などの1価イオンを交換除去する。
再生は薬注管7から硫酸溶液を通液し、注入管4から析
出抑制剤の溶液を注入して散布管3から散布して再生を
行い、排液管8から排液する。
この場合Aでは散布管3より上のカチオン交換樹脂層1
ではCa++は少ないので高濃度硫酸溶液を流しても析
出は起らない。
そしてCa++の多くなる下部では散布管3から散布さ
れる析出抑制剤の作用により析出抑制されながら再生が
行われ、析出抑制剤により生成するNa形も上から流入
する硫酸により再生されて全体がH形になる。
BではCa++は下の弱塩基性カチオン交換樹脂層1b
に吸着されていてAと同様に再生される。
弱酸性カチオン交換樹脂は非常に再生されやすいため硫
酸と非常に効率よく反応し、このため強酸性カチオン交
換樹脂以上に硫酸カルシウム析出の危険が大きく、従来
0.7〜0.80;b以下の硫酸で再生していたが、析
出抑制剤の注入により2〜4%の硫酸でも析出は起らな
い。
Aにおいて散布管3の位置はカチオン交換樹脂層1の上
面より層高の215〜315下であるこ′とが望ましい
またBにおいても強酸性カチオン交換樹脂層1a中に設
けてもよい。
以上の例において上向流通水時、カチオン交換樹脂層は
完全に固定床でなくてもよく、下部は流動床となってい
てもよい。
また以上は上向流通水の場合について説明したが下向流
通水、上向流再生の場合にも適用でき、さらに横方向そ
の他の方向の場合でもよい。
次に本発明の実施例および比較例について説明する。
実施例 1 強酸性カチオン交換樹脂Lewatit S 100を
充填シタ25IINφxi 000mmb (490t
ttl)のカラムに、炭酸カルシウムとしてそれぞれC
a丹44、O’lW/ t 、 Mg++16.0JW
/ t、Na+19、oq/l、に+4.5xg/lの
原水を上向流通水し、処理水を強塩基性アニオン交換樹
脂Lewatit M 500に通水してイオン交換を
行ったのち、再生工程に入り、上から6多硫酸320y
lを通し、樹脂層表面から30α下へヘキサメタりん酸
ナトリウムを注入し、注入後に硫酸4多、ヘキサメタり
ん酸ナトリウム200■/lとなるようにしたところ、
硫酸カルシウムの析出なく再生できた。
次の通水サイクルにおける通水量と電導塵の関係を第3
図のグラフに示す。
また析出抑制剤としてアクリル酸/2−ヒドロキシエチ
ルメタアクリレート共重合物を同量使用した場合にも同
様の結果を得た。
なおヘキサメタりん酸ナトリウムを注入しない場合は樹
脂層に硫酸カルシウムが析出して再生できず、またへキ
サメタりん酸ナトリウムを硫酸と混合して樹脂層上部か
ら注入した場合は再生できたが、処理水質は悪かった。
その結果を第3図に併記する(比較例)。
実施例 2 上部に強酸性カチオン交換樹脂Lewatit 51
00を25朋φX100O朋h(490専l)、下部に
弱酸性カチオン交換樹脂Le watit CNP8
0を25朋φX500朋11(245のl)充填して複
層としたカラムに、実施例1と同条件で通水したのち、
再生剤として4俸硫酸1.841を上から注入し、同時
に両横脂層の境界からヘキサメタりん酸ナトリウム濃度
が10g/lの析出抑制剤を37m1注入し、注入後の
硫酸濃度、析出抑制剤濃度がそれぞれ2多、10011
f//lになるようにして再生したところ、硫酸カルシ
ウムの析出なく再生できた。
結果を第3図に併記する。なおヘキサメタりん酸ナトリ
ウムを注入することなく2%硫酸3.68/を注入した
ところ、弱酸性カチオン交換樹脂層において硫酸カルシ
ウムが析出し、薬注不能となった 以上の通り本発明によれば高濃度の硫酸を使用して、硫
酸カルシウムの生成なしにカチオン交換樹脂を効率よく
再生することができ、得られる処理水の純度も高い。
そして高濃度の硫酸を使用できるので安価にかつ短時間
で再生でき、生成する再生廃液も少ないなどの効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図Aは通水終了時、Bは再生開始時のカチオン交換
樹脂層の状態を示す模式図、第2図Aは単層式、Bは複
層式の再生方法を示す系統図、第3図は実施例1および
2における結果を示すグラフである。 各図中同一符号は同一または相当部分を示すものとし、
1はカチオン交換樹脂層、1aは強酸性カチオン交換樹
脂層、1bは弱酸性カチオン交換樹脂層、2はカチオン
交換塔、3は散布管である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カチオン交換樹脂層に原水を通水してカチオン交換
    し、原水の通水方向と逆方向に硫酸を通液して再生する
    向流式の再生方法において、硫酸通液時に、樹脂層の中
    間部に硫酸カルシウムの析出抑制剤を添加することを特
    徴とするカチオン交換樹脂の再生方法。 2 析出抑制剤は重合りん酸塩である特許請求の範囲第
    1項記載のカチオン交換樹脂の再生方法。 3 重合りん酸塩はトリポリりん酸塩、ヘキサメタりん
    酸塩、ウルトラりん酸塩から選ばれる1または2以上の
    物質である特許請求の範囲第2項記載のカチオン交換樹
    脂の再生方法。 4 析出抑制剤はホスホン酸塩である特許請求の範囲第
    1項記載のカチオン交換樹脂の再生方法。 5 ホスホン酸塩はホスホノブタントリカルボン酸塩、
    1−ヒト□キシエチリデンー1,1−ジホスホン酸塩、
    アミノド1バメチレンホスホス酸塩)エチレンジアミン
    テトラ(メチレンホスホン酸塩)ジメチルアミノメチレ
    ンホスホノ酸塩から選ばれる1または2以上の物質であ
    る特許請求の範囲第4項記載のカチオン交換樹脂の再生
    方法。 6 析出抑制剤は低分子ポリマーである特許請求の範囲
    第1項記載のカチオン交換樹脂の再生方法。 7 低分子ポリマーはアクリル酸、メタアクリル酸、マ
    レイン酸もしくはその無水物、フマール酸、イタコン酸
    、クロトン酸の単独重合物または共重合物、ポリスチレ
    ンスルホン酸、アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタ
    アクリレート共重合物および無水マレイン酸/イソブチ
    レン共重合物から選ばれる1または2以上の物質である
    特許請求の範囲第6項記載のカチオン交換樹脂の再生方
    法。 8 析出抑制剤を添加する樹脂層の中間部は、樹脂層高
    の215〜315の位置である特許請求の範囲第1項な
    いし第7項のいずれかに記載のカチオン交換樹脂の再生
    方法。
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