JPS5835562B2 - 自動車用カムタイミングプ−リ−およびその製造方法 - Google Patents

自動車用カムタイミングプ−リ−およびその製造方法

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JPS5835562B2
JPS5835562B2 JP54095572A JP9557279A JPS5835562B2 JP S5835562 B2 JPS5835562 B2 JP S5835562B2 JP 54095572 A JP54095572 A JP 54095572A JP 9557279 A JP9557279 A JP 9557279A JP S5835562 B2 JPS5835562 B2 JP S5835562B2
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timing pulley
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、自動車用カムタイミングブーIJ−および
その製造方法に関する。
自動車用カムタイミングプーリーは、従来より鉄系材料
から形成されていることが多く、とくZこ鉄系焼結体か
ら形成されていることが多い。
この場合、要求特性上においてはとくに問題ないが、軽
量化の観点からはあまり好ましくない。
そこで、自動車に対する軽量化の要求に対応させるため
、一部において合成樹脂製のカムタイミングプーリーも
実用化されている。
この合成樹脂製のタイミングプーリーでは圧縮強度が低
いために、カムシャフトにボルトで締付けて連結する際
ボルトが陥没してしまう弱点を有している。
それ故、ボルトの陥没を防ぐために中心部に金属製の受
圧板を挿入しているが、これでは軽量化の実現は可能で
あるもののコスト高になってしまう欠点を有する。
また、ここで使用される合成樹脂材料は使用雰囲気温度
が高くなると強度低下が大きいため、エンジンにカバー
を設けたクローズドタイプのものには適しておらず、カ
ムタイミングプーリーの設置位置にも制限があるなどの
欠点を有していた。
一方、前記鉄系材料や合成樹脂材料に代わるものとして
、アルミニウム系材料の採用も考えられる。
そして、この場合の自動車用カムタイミングプーリーの
製造方法としては、 ■ 機械加工 ■ ダイカスト ■ 冷間および熱間鍛造 などがある。
これらのうち、■のアルミニウム系材料の機械加工は、
材料歩留りが悪いこと、外径部の歯形状を加工するのに
手間がかかること、などからコストが極めて高くなって
しまう欠点を有している。
また■のアルミニウムダイカストや■の冷間および熱間
鍛造では、歯形状その他の要求精度を十分に出しきるこ
とができないため、その後に機械加工による修正が必要
となり、結果的にはかなりのコスト高になる欠点を有し
ている。
そのほか、アルミニウム焼結体から形成することも考え
られなくはないが、従来の焼結法ではせいぜい10〜3
i程度の小物部品に適用されるにすぎず、自動車用カム
タイミングプーリーのような比較的大物であってしかも
高精度を要求される部品を工業的な規模でかつ安定的に
製造することはなかなか困難であった。
これをさらに詳しく説明すれば、現在開発されている主
なアルミニウム焼結体の製造法としては、大気焼結法と
窒素ガス雰囲気焼結法とがある。
このうち、大気焼結法は、圧粉成形しようとする粉末中
に型潤滑用のワックスを混入させた場合に強度が極端に
低下してしまうため、別の型潤滑をおこなう必要がある
ところが、別の型潤滑ではその手法が面倒であることや
、型との間でかじりを生じやすいなどの欠点を有してい
る。
そのため、大気焼結法は現段階において自動車用カムタ
イミングプーリーのような大型の複雑形状部品の製造に
適していない。
また、窒素ガス雰囲気焼結法は、混粉時に型潤滑材とし
てワックスを混合することができるため、大型の複雑形
状部品でも比較的簡単に成形することができるが、この
場合に、焼結時におけるN2ガス雰囲気の露点がかなり
低くないと十分な強度を得がたいこと、および焼結時の
寸法変化が一定しないためにとくに大型部品の場合にサ
イジング化を一定にすることが難かしく、その結果サイ
ジング時に型との間で凝着を生じやすく、さらに在住に
して変形限度を越えてクランクを発生してしまうおそれ
があること、などの短所を有しているため、自動車用カ
ムタイミングプーリーへの適用を妨げていた。
この発明は、上述した従来技術の欠点に着目してなされ
たもので、アルミニウム系材料の加工法である機械加工
、ダイカストならびに鍛造等により製造したものに比較
して安価にしかも精度よく自動車用カムタイミングプー
リーを製造することができ、合成樹脂製のものに比べて
耐熱強度にすぐれ、自動車の軽量化に寄写させることが
できることを目的としている。
この発明の自動車用カムタイミングプーリーは、アルミ
ニウム系焼結合金よりなる自動車用カムタイミングプー
リー焼結体の表面V−7μ以上の厚さの硬質陽極酸化被
膜を形成したことを特徴とし、製造に際しては、アルミ
ニウム系合金粉あるいは混合粉に型潤滑用ワックスを混
合する工程、前記混合粉末を自動車用カムクイミングプ
ーリーの形状に加圧成形して圧粉体を得る工程、前記圧
粉体を脱ろうして焼結する工程、サイジングあるいはコ
イニングする工程、表面に陽極酸化被膜処理を施す工程
、などを経ることを特徴としている。
以下、上記各工程について順を追ってさらに詳細に説明
する。
イ)アルミニウム系合金粉あるいは混合粉に、型潤滑用
のワックスを05〜2.0重置部の範囲で添加して混合
する工程。
自動車用カムタイミングプーリー焼結体に使用されるア
ルミニウム系合金粉あるいは混合粉としては、Al−C
u−Mg系、AA−Mg系の合金粉あるいは混合粉など
を用いることができる。
そして、強度を主体として考える場合にはAlCu−M
g系の方が望ましく、後述する冷間サイジング特性や表
面処理特性を優先して考える場合にはAl−Mg系の方
が望ましい。
また、型潤滑用のワックスとしては、常温で粉末状であ
りかつ300〜400℃で完全に揮発する特性を有する
ものが好ましい。
上記ワックスの添加量は以後の特性を決定する大切な因
子であり、05重量俤未満では成形時に粉末と型との間
での潤滑が悪く、かじりを生じやすくなるので好ましく
ない。
また、2.0重置部を超えると、潤滑の効果は変わらな
いがバーンオフ時間が長くなること、圧粉時の金属金属
間の接触面積が少なくなるため焼結時の雰囲気純度の影
響を大きくうけ、露点が−40℃より悪くなるト強度が
極端に低下してしまうこと、などの理由により好ましく
ない。
上記のようにワックスの添加量が0.5〜2.0重量饅
の範囲内であれば実用上問題はないが、後述するように
ワックスの添加量が少ない方が窒素ガス雰囲気の露点が
悪くなっても強度低下の度合いが少ないこと、反対にワ
ックス量が少なくなりすぎると長時間の使用の間に部分
的に凝着を生ずる懸念があることなどの理由から、ワッ
クスの添加量を0.75〜1.25重量φの範囲にする
のがより一層望ましい。
口)前記イ)工程で混合された粉末を、圧粉体のすべて
の部分が90〜96係の理論密度比となるようにして自
動車用カムタイミングプーリーの形状に圧粉成形する工
程。
自動車用カムタイミングプーリーのような複雑形状部品
を圧粉成形する場合、全体を均一な密度にすることは極
めて難かしく、実際の生産を考える場合には各部にある
程度の密度差をつけてやる必要がある。
そこで、アルミニウム系合金粉あるいは混合粉の場合は
、鉄系粉末に比べて成形性が良く、低い圧力で高密度ま
で到達し、加えて密度も比較的均一になりやすいが、以
後の工程を考えると上述したように圧粉体のすべての部
分を90〜96饅の理論密度比にするのが好ましい。
すなわち、理論密度比が96%を超えると圧粉体中に形
成されたクローズドポアが焼結時に膨張することにより
ふくれ現象を生じる場合があるので好ましくない。
また、反対に理論密度比が90φを下回ると焼結後の強
度が弱くなってしまうので好ましくない。
とくに焼結後の強度は窒素ガス雰囲気露点の影響を大き
く受け、露点が一50℃と一30℃の場合を比較すると
、理論密度比が90優から85優になることによる強度
の低下は後者の方が25多程度も大きくなる。
一方、アルミニウム焼結の場合、圧粉体の理論密度比に
より寸法変化率が異なる。
その−例を第1図に示す。
第1図はl−1,0%Mgo、5φ5i−0,2%Cu
の組成になるアルミニウム合金粉末に型潤滑用のワッ
クスを1.5重量饅添加して混合し、理論密度比を種々
に変化させた圧粉体を成形したのち、窒素ガス雰囲気露
点が平均−40℃でかつ焼結温度を610℃として焼結
したときの焼結時の寸法変化率を調べた結果を示すもの
である。
第1図より明らかなように、圧粉成形体の各部の密度分
布範囲が広いと焼結後の品物全体としての寸法変化の制
御をおこないがたく、後工程におけるサイジング化が大
きくなりすぎて、サイジング時の割れやダイスへの凝着
による型寿命の低下のおそれを生ずる問題を有している
したがって、前記イ)工程で混合された粉末を、圧粉体
のすべての部分が90〜96φの理論密度比となるよう
に圧粉成形する必要がある。
ノ\)前記口)工程で得られた圧粉体を脱ろうした後焼
結時の雰囲気露点が常に−30〜−50℃の範囲のうち
の±5℃以内にある窒素ガス雰囲気中でかつ素材の各組
成にもとづく最適焼結温度の±5℃以内の温度で焼結を
おこなう工程。
焼結時における雰囲気露点は良いにこしたことはないが
、実験室的にはともかく、−50℃未満の露点を工業的
生産規模で常に得ることは困難であり、また、反対に露
点が一30℃よりも悪くなると焼結後の強度が極端に低
下してしまうので好ましくない。
したがって、焼結時の雰囲気露点が常に−30〜−50
℃の範囲内にあるようにする必要がある。
第2図はその一例を示すもので、Al−1,0饅Mg
−0,5%SiO,2%Cuの組成になるアルミニウム
合金粉末に型潤滑用のワックスを10重重置部加して混
合し、この混合粉末を理論密度比が95俸の圧粉体とな
るように加圧成形したの51窒素ガス雰囲気露点を種々
に変化させかつ焼結温度を610℃として焼結したとき
の焼結体のT6処理後の引張強さを示すものである。
第2図より明らかなように、露点が−40〜−30℃の
範囲であっても強度の低下はかなりあるが、この範囲の
強度低下ならば自動車用カムタイミングプーリーのフラ
ンジ部の肉厚を大きくするような形状変更で逃げること
ができる。
−さらに焼結時の雰囲気露点は、焼結時の製品の寸法変
化に影響を及ぼすが、第3図はその一例を示すものであ
る。
第3図は、Al−1,0%Mg −0,5%5i−0,
2%Cuの組成になるアルミニウム合金粉末に型潤滑用
のワックスを1.5重量饅添加して混合し、この混合粉
末を理論密度比が90%の圧粉体となるように加圧成形
したのち、窒素ガス雰囲気露点を種々に変化させかつ焼
結温度を610℃として焼結したときの寸法変化率を示
すものである。
第3図より明らかなように、他の条件を極力同じにして
も50℃と一30℃の露点では寸法変化率で1.3φ程
度の差異がでてくる。
そのうえ、大量生産時を考えた場合に上記差異はより大
きくなることから、サイジング時の割れの心配や型への
凝着による型寿命の低下のおそれを生じさせることなく
良好なサイジングを可能とするためには、焼結時の雰囲
気露点をできるだけ均一にすることが望ましい。
しかしながら、雰囲気露点は外的要因などによりある程
度の振れが生じることは避けがたく、常に一定に制御す
ることは難しいが、−30〜=50℃の範囲のうちの±
5℃以内にさえ収まれば、前記したような弊害を生じさ
せることなくサイジングが可能である。
また、焼結温度も焼結体の強度や寸法変化に及ぼす影響
が大きく、素材の各組成にもとづく最適焼結温度にでき
るだけ近づけて一定とすることが望ましい。
そこで、種々の観点から確認実験をおこなったところ、
焼結温度が素材の各組成にもとづく最適焼結温度の±5
℃以内であれば、現在の焼結炉における温度制御技術水
準であっても比較的簡単に達成でき、かつサイジング時
の割れや型への凝着の心配を生ずることなく良好なサイ
ジングが可能である。
二)前記ハ)工程で得られた焼結体をサイジングあるい
はコイニングする工程。
前記イ)〜ハ)に示す工程を経て製造された焼結体は、
極力各条件を一定にするようにしても、自動車用カムタ
イミングプーリーとしての要求精度を完全に満足させる
ことはできないため、サイジングあるいはコイニングを
施す必要がある。
サイジングは通常の場合最終段階で実施するのが望まし
く、要求強度上焼結後に熱処理を必要とするものについ
ては熱処理後にサイジングをおこなうのがよい。
ただし、寸法変化の振れが太きいために熱処理後サイジ
ングをおこなうと割れの生じる恐れのあるものについて
は、サイジングの後に熱処理をおこなうことも可能であ
る。
このとき、熱処理によって再度要求精度からはずれるお
それがある場合には、第1サイジング→熱処理→第■サ
イジングの2段サイジングをおこなうのがよい。
さらに、要求によってはサイジングを兼ねて冷間コイニ
ングを実施してもよい。
ホ)前記二)工程を経た自動車用カムタイミングプーリ
ー焼結体の表面に硬質陽極酸化被膜処理を施す工程。
上記イ)〜二)の工程を経たアルミニウム焼結体よりな
る自動車用カムタイミングプーリーは、この状態のまま
では要求特性のうちのとくに耐摩耗性について十分満足
しているものとはいいがたい。
そこで、この耐摩耗性を向上させるために、カムタイミ
ングプーリー焼結体の表面に硬質(超硬質)陽極酸化被
膜を形成させる必要がある。
この硬質陽極酸化被膜の厚さについては、各種耐久試験
の結果、7μ未満であると特定の耐久試験を満足するこ
とができないが、7μ以上になるとすべての耐久試験を
何んとか満足するようになるため、7μ以上とする必要
がある。
しかし、安全率ならびに価格の両方から考慮すると、1
0〜40μ程度の厚さとするのが望ましいといえる。
実施例 1 この実施例において対象とした自動車用カムタイミング
プーリーは第4図に示す断面形状をなすものであり、歯
針径は120朋φである。
アルミニウム系の粉末組成は、Al−1,0%Mg−0
,6%5i−0,2%Cu の混合粉末であり、これに
型潤滑用のワックスを1.0重量俤添加してV型混合機
により20分間混合した。
その後、混合粉末を上1段、下3段に分解したダイセッ
トに設置されたダイス中に充填し、加圧力2.0ton
/□□□2で第4図に示す自動車用カムタイミングプー
リーの形状に加圧成形し□この加圧成形体の各部の密度
分布を測定したところ、表1に示す結果を得た。
次に、上記加圧成形した圧粉体を一30℃以下の露点を
もつ窒素ガスを供給して90分間脱ろうしたのち、61
0℃±3℃で45分間焼結をおこなった。
なお、焼結時の窒素ガス雰囲気露点は一り5℃±5℃で
ある。
焼結後の寸法変化率は、歯針径方向で−0,20〜−1
,50多、歯高方向で一〇、10〜−1.20%(n=
1000個)であった。
このようにして得た焼結体をサイジング用の型に装入し
、加圧力i、 5t on /am2でサイジングをお
こなった。
この際サイジング時の型潤滑には鉱油に2饅の油性向上
剤を添加したものを使用した。
次いで上記サイジングが終了したものについてT6処理
を施した。
このT6処理の条件は、 木本 溶体化処理:520
℃で1時間加熱後、60℃温水焼入 時効処理 =160℃で18時間加熱 であり、T6処理の終了した品物について硬質陽極酸化
被膜処理を施した。
この際の硬質陽極酸化被膜処理浴としては、+2℃の硫
酸浴を用い、膜厚は20μとした。
以上の各工程を経たアルミニウム焼結体からなる自動車
用カムクイミングプーリーの各種耐久式−験をおこなっ
たところ、表2に示す結果を得た。
なお、比較のために、前記イ)〜二)に示す工程の製造
条件は同じであるが、表面に硬質陽極酸化被膜処理を施
さなかったものについても調べた。
なお、表2において、◎はほとんど摩耗なし、○は若干
の摩耗はあるが実際の使用には問題なし、△は実際の使
用時に目飛びの生じる可能性若干あり、×は摩耗多く実
際の使用時に目飛びが生じることを意味している。
表2に示すように、本発明の自動車用カムタイミングプ
ーリーは十分な耐久性をそなえており、実用性の高いも
のであった。
実施例 2 この実施例において対象とした自動車用カムタイミング
プーリーは第5図に示す断面形状をなすものであり、歯
針径は120m1φである。
また、粉末組成は、AA −4,4%Cu −0,8%
S i 0.5 %Mgであり、CuはA#−Cu系
の合金粉末で混合し、SiおよびMgはともに純Siお
よび純Mg粉で混合した。
そして、前記粉末に型潤滑用のワックスを1.0重置部
添加してV型混合機により20分間混粉した。
その後、混合粉末を上2段、下3段に分割したダイセッ
トに設置されたダイス中に充填し、加圧力3.2 t
on A2で第5図に示す自動車用カムタイミングプー
リーの形状に加圧成形した。
この加圧成形体の各部の密度分布を測定したところ、表
3に示す結果を得た。
次に、上記加圧成形した圧粉体を純窒素ガス中で90分
間脱ろうしたのち、585℃±2℃で45分間焼結をお
こなった。
なお、焼結時の窒素ガス雰囲気露点は一り3℃±3℃で
あり、焼結体の寸法変化率は、成形金型寸法に対して部
外径方向で一〇、40〜−1.30%、歯高方向で−0
,20〜−1,20%(n==500個の最大値と最小
値)であった。
このようにして得た焼結体をサイジング型に装入し、サ
イジングを兼ねて冷間コイニングをおこなった。
このときのコイニング圧力は5ton//cIIL2で
あり、型潤滑には鉱油に2斜の油性向上剤を添加したも
のを使用した。
次に、冷間コイニングしたアルミニウム焼結体よりなる
カムタイミングプーリーのフランジ部から切り出した試
験片を用いて各種試験をおこなったところ、表4に示す
結果を得た。
続いて、前記表4に示す特性の冷間コイニング後のカム
タイミングプーリー焼結体に硬質陽極酸化被膜処理を施
してその表面に厚さ30μの硬質陽極酸化被膜を形成し
たのち、次の各項目に示す耐久試験をおこなった。
以上の■〜■に示す耐久試験をおこなった結果、唯1件
の障害の発生もなくすべての耐久試験を余裕をもって十
分に満足したことが確認された。
以上詳述したところから明らかなように、この発明によ
れば、従来より一般に使用されている鉄系焼結体よりな
るカムタイミングプーリーに比べて重量を半減させるこ
とができ、自動車の軽量化の一助とすることが可能であ
り、一部で実用化されている合成樹脂製のタイミングプ
ーリーに比較して重量ではおよそ1.5倍はどあるもの
の、とくに60〜90℃の範囲での強度は本発明品の方
がはるかに勝っており、カバーをしたクローズドタイプ
のエンジンにも好適に採用することができ、加えて他の
アルミニウム系材料の加工法である機械加工法、ダイカ
スト法、冷間および熱間鍛造法などに比べて製造コスト
を低くおさえることができるなどの非常にすぐれた効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は圧粉体の理論密度比と焼結時の寸法変化率との
関係を示すグラフ、第2図は焼結時の窒素ガス雰囲気露
点とT6処理後の引張強さとの関係を示すグラフ、第3
図は焼結時の窒素ガス雰囲気露点と寸法変化率との関係
を示すグラフ、第4図および第5図はともにこの発明の
各実施例における自動車用カムタイミングプーリーの縦
断面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルミニウム系焼結合金よりなる自動車用カムタイ
    ミングプーリー焼結体の表面に7μ以上の厚さの硬質陽
    極酸化被膜を形成したことを特徴とする自動車用カムタ
    イミングプーリー。 2 次のイ)〜ホ)に示す工程よりなることを特徴とす
    る自動車用カムタイミングプーリーの製造方法。 イ)アルミニウム系合金粉あるいは混合粉に、型潤滑用
    のワックスを0.5〜2.0重量俸の範囲で添加して混
    合する工程、 口)前記イ)工程で混合された粉末を、圧粉体のすべて
    の部分が90〜96%の理論密度比となるようにして自
    動車用カムタイミングプーリーの形状に圧粉成形する工
    程、 7つ前記口)工程で得られた圧粉体を脱ろうした後、焼
    結時の雰囲気露点が常に−30〜−50℃の範囲のうち
    の±5℃以内にある窒素ガス雰囲気中でかつ素材の各組
    成にもとづく最適焼結温度の±5℃以内の温度で焼結を
    おこなう工程、二)前記ハ)工程で得られた焼結体をサ
    イジングあるいはコイニングする工程、 ホ)前記二)工程を経た自動車用カムタイミングプーリ
    ー焼結体の表面に硬質陽極酸化被膜処理を施す工程。
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