JPS5833773Y2 - 泥砂濾過器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、流入側接続部および流出側接続部ならびに下
方の流入室を上方の流出室から隔てる通孔付中間壁を有
する基体ケース、上部にねし結合により固定すべき蓋体
、下部にねし結合により固定すべき製砂受入容器、中空
円筒形の濾過材の担持体が上下の短環筒部を具備し、蓋
体と中間壁との間に保持され流入室に向って開く内腔が
製砂受入容器の上位に位置する濾過要素、ならびに流入
室の液流を製砂受入容器の内部空間から隔てるがこの空
間内への泥濁質の沈降を許すところの分離手段を具えた
液体導管、特に用水導管用の漂砂濾過器に関する。

この種の既知の濾過器、例えば米国特許第３６２３６１
２号に示す濾過器にあっては、蓋体が４本のボルトによ
り基体ケースに固定される。

濾過要素は基体ケースの上面まで達していて、そこで蓋
体と基体ケースとの間に置かれる円板状封止体によって
しっかりと保持される。

混抄受入容器は上部フランジを有し、パツキンリングが
挿入されている基体ケース下面にキャップナツトで圧着
される。

分離手段とする目的で、流入室と基体ケース下面との間
を連通させる通路の途中には、鎮静帯域の役割を果し流
入室の液流が混抄受入容器内に直接影響するのを防止す
るところの拡大空間部を形成する。

このような混抄濾過器は多くの長所をもつ。

濾過材にかかる負荷がきわめて対称的である。

泥砂が濾過領域に集まらず容器に集められる。容器が透
明であって、藻類の光による生長などを避けるべく着色
されているので器内に堆積した泥砂をよく観察できる。

本考案は、より少数の構成部品からなり、より速かに組
立て取付けができ、全体としての高さを減じる可能性を
与えるところのこの種の混抄濾過器を提供することを解
決課題とするものである。

この課題は、本考案によれば、蓋体および混抄受入容器
に外ねじをも゛たせ、それによってそれらを基体ケース
の内ねじの中へ直接ねじ込むこと、蓋体の外ねしは濾過
付担持体の上方短環筒部をとり囲む円筒形カラ一部に設
けること、および混抄受入容器を流入室の近くまで届く
ようにし、該容器上部の挿入体によって分離手段を形成
させることによって解決される。

この構造にあっては、蓋体と混抄受入容器とは直接基体
ケースにねじ込んで取付けられ、他のねじ固定子・段が
要らなくなる。

蓋体の円筒形カラ一部が濾過要素の上端部外周を封止す
るから、基体ケースの組込空間に関しての濾過要素の軸
方向長さの許容差は大した問題とはならない。

蓋体および混抄受入容器の外ねしは軸方向に若干延長さ
れていることが必要である。

しかし、このことは、蓋体と該容器がそれぞれ基体ケー
ス内へかなり入り込むので、混抄濾過器を大きくするこ
とにはならない。

蓋体のところでは円筒形カラ一部が入り込んだ基体ケー
スの部分が濾過要素と重なる。

混抄受入容器は、基体ケース内に分離手段を設ける場所
がもはや残らなくなるまで、流入室に近づけられる。

それゆえ、分離手段は混抄受入容器への挿入体として組
込まれる。

この分離手段の転換は、混抄濾過器全体の高さをより小
さいものとし、基体ケースを比較的簡単な鋳造品として
製作することを可能にする。

別の構成においては、蓋体および／または混抄受入容器
を外周に配置されたＵ断面パツキン環により基体ケース
に対し封止させることができる。

かかるパツキン環は、もともと基体ケース内には突出周
壁が存在するから、それに対し封止することが容易にで
きる。

それは確実な封止をもたらし、しかもあまりにも強いね
じ力を及は゛さなくてもよい さらに、下方短環筒部が中間壁の通孔に把持され、それ
に設けられたフランジが中間壁の上に載ることは好まし
いことである。

かかる濾過要素は、蓋体を取付ける前にすでに基体ケー
ス内で所定位置に確実に配置することができる。

濾過要素が蓋体で押えられていないことから若干上方へ
移動しても、このことは不利益にはならない。

下方短環筒部が中間壁の通孔とともに周辺封止を形成す
るからである。

一実施態様において、前記挿入体はっは形乃至は鉢形で
あり、下底に孔を有している。

底は流入する液体が混抄受入容器の内部空間に直接影響
するのを阻止する。

それは流入室から若干の距離を置いて配置されるから、
孔を通して下向きに働く残留影響力も微少である。

それにもかかわらず濾過要素内に強く保持され、通水停
止時期に振動または逆洗によって濾過材から解放された
泥砂は、混抄受入容器内に沈降できる。

挿入体の底には所望により円錐形またはこれに類似の形
状を与え、泥砂が孔を通るのを容易ならしめるようにす
ることができる。

基体ケースを黄銅または砲金製とするのが特に有利であ
る。

この材料は、与えられたねし径の大きさに対しあまり大
きいリードが望ましくないとき、目的に適う充分細かい
ねじを切ることができる。

混抄受入容器が最高でも濾過要素と同じだけの高さとす
ることにより、濾過器全体の高さをさらに小さくできる
。

混抄抜出しが必要となるまでに挿入体の直く下方まで泥
砂でいっばいになって差支えない。

この際混抄受入容器とその上部を保持している基体ケー
ス部分との関係により、泥砂のドレンの必要な時期を認
識させる指示が与えられることになる。

以下、本考案の混抄濾過器を詳しく断面図で表わした実
施例について、より詳細に説明する。

黄銅製の基体ケース１は、ねじを備えた流入側接続部２
およびねじを備えた流出側接続部３を有する。

円形の通孔５を持つ中間壁４は流入室６を流出室７から
隔てている。

濾過要素８は担持体１０により保持された中空円筒形の
濾過材９からなっている。

この担持体１０は上方の帰環筒部１１．中間の４本また
はより多くの接続部１２および下方の帰環筒部１３を有
する。

この下方帰環筒部は通孔５に掛止を保ってはまり、かつ
濾過要素の最も低い位置を規制するフランジ１４を持っ
ている。

蓋体１５には、ドレン管１６がついており、このドレン
管は止め弁１７、下方に突出した管１８および流出導管
１９を持つ。

蓋体はさらに外周部に外ねじ２１を持つ円筒形カラ一部
２０を有する。

こカラ一部の内周は担持体１０の上方の帰環筒部１１の
に密接し封止している。

Ｏ形パツキンリング２２が蓋体と基体ケースとの２つの
円筒形の面の間に保持されている。

透明な混抄受入容器２３も外ねじ２４を有し、これが基
体ケース１の対応する内ねじの中へねじ込まれている。

その上面は流入室６の近傍に達している。

そこには混抄受入容器２３のくぼみの中にＯ形パツキン
リング２５が収容されている。

この混抄受入容器２３の上部には、つぼ形乃至は鉢形の
挿入体２６がはめ込まれているが、これはその下底部２
７に孔２８を有している。

前記の管１８がこの孔を遊びすなわち間隙を保って通り
抜けている。

この混抄受入容器２３は、濾過要素８より若干高さが小
さくされている。

本考案において、流入室６と混抄受入容器２３との分離
手段は、前出米国特許濾過器のように基体ケース部分に
あるのでなく、上記のように混抄受入容器２３の上部内
に嵌込まれる別体の底部に孔２８を有する挿入体２６と
して設けられている。

このようにすることによって、はじめて、濾過器の全高
を大にすることなしに混抄受入容器２３と基体ケース１
との間にねじ２４のために必要な大きな重なり合いを持
たせることが可能となる。

かくして泥砂を含有する液体は、流入側接続部から流入
し流入室６を流れ、泥砂は孔２８を経て混抄受入容器２
３へ入る。

この際に泥砂のほとんどが混抄受入容器２３に入って堆
積する。

液体は通孔５を通って濾過要素８の内腔に送られる。

液体は濾過材９を経て流出室７に達し、流出側接続部３
から流出する。

濾過要素８を通過するとき微小混抄も漉され、泥砂を含
有しない液体が流出側接続部３から流出する。

濾過中は止め弁１７によって流出導管１９は閉鎖されて
いる。

混抄受入容器２３内に基体ケース１の下辺２９の高さに
達するほどの泥砂が堆積されたときに止め弁１７を開く
とこれらの泥砂は液体とともに流出導管１９から排出さ
れる。

組立てはきわめて簡単である。

濾過要素８を上から基体ケース１内へ挿入する。

蓋体１５を上からねじ込んで取付ける。

ドレン管１６は蓋体１５を組み込む前または後に装着す
ることができる。

混抄受入容器２３は挿入体２６をはめ込み下がら基体ケ
ース１にねじ込んで取付ける。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す混抄濾過器の一部切欠断面
図である。 １・・・・・・基体ケース、２・・・・・・流入側接続
部、３・・・・・・流出側接続部、４・・・・・・中間
壁、５・・・・・・通孔、６・・・・・・流入室、７・
・・・・・流出室、８・・・・・・濾過要素、９・・・
・・・濾過材、１０・・・・・・担持体、１１・・・・
・・上方帰環筒部、１２・・・・・・接続部、１３・・
・・・・下方帰環筒部１４・・・・・・フランジ、１５
・・・・・・蓋体、１６・・・・・・ドレン管、１７・
・・・・・止め弁、１８・・・・・・下方突出管、１９
・・・・・・流出導管、２０・・・・・・円筒形カラ一
部、２１．２４・・・・・・外ねし、２２，２５・・・
・・・Ｏ形パツキンリング、２３・・・・・・混抄受入
容器、２６・・・・・・挿入体、２７・・・・・・下底
部、２８・・・・・・孔。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）流体輸送管路中に接続して使用される濾過器であ
   って、その基体ケースは流入側接続部および流出側接続
   部ならびに基体ケース内で上方の１つの流出室から下方
   の１つの流入室を隔てる通孔付中間分離壁を具え、流出
   室の頂部に蓋体がねし結合により固着され、流入室の下
   方に透明な製砂受入容器がねし結合により取付けられ、
   上方および下方の短環筒部を持つ担持体に濾過材を支持
   した濾過要素が蓋体と中間分離壁との間に挿入配備され
   てその内側が製砂受入容器の上方で流入室に向って開か
   れており、かつ漂砂受入容器内を流入液流から隔てるが
   この容器内への泥濁質の沈降を許容する分離手段を具え
   たものにおいて、蓋体１５および製砂受入容器２３が共
   に外ねじ２１および２４を持ち基体ケースの内ねしに直
   接ねし込取付され、蓋体１５の外ねじ２１は前記上方短
   環筒部１１の位置の円筒形カラ一部２０に形成され、製
   砂受入容器２３が流入室６の隣接点から下方に延び、分
   離手段が製砂受入容器の上部内の開口付挿入体２６から
   なることを特徴とする漂砂濾過器。
2. （２）前記蓋体１５および前記製砂受入容器２３がその
   外周に設けたＯ形パツキンリング２２．２５により前記
   基体ケース１に対し封止されている実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載の漂砂濾過器。
3. （３）前記上部短環筒部１１が前記円筒形カラ一部２０
   の内周面に対し封止され、前記下部短環筒部１３が前記
   中間壁通孔５の内周面に対し封止され、前記下部短環筒
   部１３に設けたフランジ部１４が前記中間壁４上に当接
   されている実用新案登録請求の範囲第１項または第２項
   に記載の漂砂濾過器。
4. （４）前記挿入体２６が鉢形にあってその下底部２７に
   孔２８が設けられている実用新案登録請求の範囲第１乃
   至３項のいづれかに記載の漂砂濾過器。