JPS5833333Y2 - シ−ル構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は組立・装着が容易で、しかも機能的に優れ、経
済性の高いシール構造に関する。

従来ハウジングに設けられた油孔１より油を導入し、回
転軸部に設けられた油孔２に循環させる密封装置には、
二つのオイルシール３，４を円周方向に数ケ所孔６をあ
けた金属リング５によって対向させて軸方向に距離をお
いて一体結合したものを軸・ハウジング間に装着し、金
属リングの孔部６より油を導入し、二つの対向したオイ
ルシールのリップ７．８により油の流出を防ぐとともに
、回転軸部に設けた油孔２に流入循環させたものがあっ
た。

しかしこの構造は、一体に結合する際金属リング５とオ
イルシールの補強環の外径部内周面９との嵌合はしまり
はめに、嵌合面の加工精度を必要としてコスト高の要因
となり、嵌合強度がきついと組立が困難となるばかりで
なく、組立時のシールの巾寸法が正確に得られず、ハウ
ジングに装置した時ハウジングの油孔１に金属リングの
孔部６が対応し得ない不具合を生じた。

本考案は前記の不具合を解消し、組立・装着が容易でし
かも機能的に優れたシール構造を得ることを目的とした
ものである。

本考案を実施例によって以下説明すると、第２図に於け
るごとく、二つの対称なオイルシールｉｏ、ｉｉを対向
させ、その外径部においては補強ｉ１２．１３の外径部
端面を内方に折り曲げてストッパー１４．１５とし、該
補強環の外径内周部１６に係合できるように、軸方向に
反対方向の突起１７．１８を設けた切欠部１９を複数個
円周方向に交互に構成した金属製リング２０を係合して
、軸方向に距離をおいて、二つの対称なオイルシール１
０，１１を一体結合し、切欠部１９より流体を流通でき
るようなシール構造にした。

この様に構成した本考案は二つのオイルシールを対向さ
せて一体にする際、突起１７．１８を有する切欠部１９
を構成した金属リング２０によって、補強ｉ１２ 、１
３を係合して一体にするので、オイルシールの補強！１
２ 、１３と金属リング２０はしまりはめで嵌合させる
必要はなく、加工精度も従来に比べ粗くてよく、コスト
が低減される。

なお、突起１７，１８の弾性によって、係合時突起１７
．１８の弾性によって、係合時突起１７゜１８が効果的
に作用し、治具を全く必要とせず簡単に二つのオイルシ
ールを一体化出来しかも、突起１７．１８が交互に方向
性を異にして構成されているので、ストッパー１４．１
５との協働ニヨリ、二つのオイルシールをより一層強固
に一体化するので取扱い、装着性もよい。

更に切欠部は流体の流通孔をも兼ねているので、非常に
機能的であり、例えばハウジングより油を導入して、軸
部に設けた孔に流出させる場合等に適用して効果的であ
る。

更に係合による効果として、二つのオイルシールを一体
化した時、軸方向に正確に組立てられるので、一体化さ
れたシール構造は巾寸法が安定し、ハウジング・軸間に
装着された時、ハウジング部の孔２１や軸部の孔２２に
正確に対応出来、機能的にすぐれ、簡便にして応用範囲
も広く、コスト低床な利用価値の高いシール構造と云え
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す縦断側面図、第２図は本考案の実
施例を示す縦断側面図、第３図は第２図における部品を
示す正面図である。 １２．１３・・・・・・補強環、１４，１５・・・・・
・ストッパー １７．１８・・・・・・突起、１９・・
・・・・切欠部、２０・・・・・・リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二つのオイルシールを対向させて一体としたシール構造
   に於いて全く対称なオイルシールを対向させ、その外径
   部においては、補強環の外径部端面を内方に折り曲げて
   ストッパーとなし、該補強環の外径部内周部に、これら
   に係合すべく軸方向に反対方向の突起を設けた切欠部を
   複数個円周方向に交互に構成した金属製リングを係合し
   て、軸方向に距離をおいて、二つの対称なオイルシール
   を一体結合し、切欠部より流体を流通せしめるようにし
   たことを特徴とするシール構造。