JPS5832148Y2 - 炉底レンガ移送用シユ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は製鋼用転炉や取鍋等の内張レンガのライニング
作業に使用されるレンガ積装置中、垂直コンベアにより
一個づつ炉内に搬送されてくる炉底部用レンガを迅速か
つ安全に炉底部に降すための炉底レンガ移送用シュート
に関するものである。

従来、鉄鋼業の各種窯炉設備、例えば製鋼用転炉や取鍋
における内張レンガの張替作業においては、炉体を直立
状態に保持し、炉内にレンガ積作業足場を仮組するか、
昇降式足場を設置した基枠を転炉上から吊下するかした
後、炉口からレンガをパレットごとホイスト等で足場上
に降し、足場上で作業者がパレットからレンガを一個づ
つにばらし、レンガ積位置に運んでレンガを積重ね炉壁
を構築するという作業を行なっていた。

しかるにこのような作業は炉容器内という悪環境下での
重筋作業であり、かつ能率も悪く多くの人手を要するた
め、近年、各積窯炉の大型化への対処とも合わせて内張
レンガの張替作業の方法及び装置の改良が大きな技術的
課題となってきた。

そのためレンガを炉上の外部でレンガパレットより一個
づつにばらし、炉内に挿入した垂直コンベアや水平コン
ベアを利用して極力レンガ積位置近くまでレンガ積層に
したがって自動的に搬送する装置が使用されるようにな
り、更には炉容器の側壁部のレンガについては最終のレ
ンガ積作業をも自動化する自動種根も開発され始め、築
炉作業の省力化及び工期短縮等に大きな成果をあげつつ
ある。

この種のレンガ積装置としては米国特許第３４３９７９
４号明細書に見られるような装置が最も多く使用されて
いるが、その構成申の各部分構造については更に改造を
加えていく必要がある。

特に垂直コンベアで炉内に搬送されてきた炉底部用レン
ガをいかにして迅速かつ安全に炉底部のレンガ積位置ま
で降すかということは残された大きな課題であった。

即ち、従来は水平コンベアの先端まで搬送されてきたレ
ンガを作業者が手渡しで炉底部まで降すか、直線シュー
トを用いて降すという方法がとられていたため、非能率
かつ不安全であった。

本考案は垂直コンベアを利用したレンガ搬送装置におい
て、迅速かつ安全に炉底部用レンガを炉底のレンガ積位
置まで移送する装置を提供し、なお一層のレンガ積作業
の効率化に貢献しようとするものである。

以下、図面に基づき本考案を詳細に説明する。

第１図は転炉内に本考案を適用したレンガ搬送装置を挿
入した状態を示す正面断面説明図で、この図中ａは転炉
、１はレンガ搬送装置支持台、２はタワ−架台、３はタ
ワー、４はタワー３に設けた垂直コンベア、５は旋回キ
ャリッジ、６は旋回キャリッジに支持された伸縮フレー
ム、７は伸縮フレーム６に伸縮自在に設けた水平コンベ
ア、８は垂直コンベア４と水平コンベア７の間に設けた
レンガ受取・分配装置、９は伸縮フレーム６の下部に設
けた作業用伸縮デツキである。

本考案はこの搬送装置の伸縮フレーム６の先端に半円形
の角形シュート１０を炉底に向けて固設したものである
。

第２図は筒形シュー） １０の取付状態を示す第１図の
部分拡大図で、この図で詳細に示したように、筒形シュ
ート１０はその上端を水平コンベア７の先端部に開口さ
せ下端を転炉ａの中心方向（伸縮フレーム６の中心方向
）に向けて開口させるように配置し、伸縮テ゛ツキ９に
固設した支持部材１１．１２でそれぞれその途中及び下
部を支持し、かつ下端にはレンガ受板１３を設けである
。

筒形シュー）１０の形状は既に述べたように全体として
半円形状をなし、その横断面形状は炉底レンガを通過さ
せるに適当な筒形、例えば横断面を口形、口形になして
おり、また上端は水平にカットして炉底レンガを装入し
易くしである。

レンガ受板１３は第２図及び第３図に示したようにその
転炉ａの中心側に緩衝材１４を貼設したストッパ１５を
形成してあり、角形シュート１０を滑り降りてきた炉底
レンガが衝撃をほとんど生せずに停止できるようになっ
ている。

本考案は上述のように構成したものであるから、垂直コ
ンベア４で一個づつにばらされて転炉ａ内を下降してき
た炉底レンガはレンガ受取・分配装置８で水平コンベア
７に移され伸縮フレーム６の先端まで搬送されてくると
、自重により筒形シュー） １０内におち込み炉底部の
レンガ積位置まで安全確実に移送される。

即ち筒形シュート１０は半円形状に形成しであるため上
端から落下した炉底レンガはその内面を滑らかに衝撃な
く滑り降り１８０°回転してレンガ受板１３上に降りて
くる。

このときレンガ受板１３には緩衝材１４を貼着したスト
ッパ１５を設けであるから、炉底レンガが場合により多
少速いスピードでレンガ受板１３上に降りてきたとして
も緩衝材１４によって衝撃が吸収され一層安全性等が確
保できる。

レンガ受板１３上に降りてきた炉底レンガは炉底部の作
業者によってレンガ積位置に運ばれる。

従って、本考案によれば、従来行なわれていた手作業に
よる炉底レンガの移送のような危険性はなく、また直線
シュートを用いて炉底レンガを移送する場合のような衝
撃もないため、安全、確実でレンガの破損を防止しかつ
迅速に炉底部へ炉底レンガを移送できるとともに、炉底
レンガの移送中の衝撃による損壊等もなく、充分所期の
目的を遠戚できるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示しており、第１図は本考案
を適用したレンガ搬送装置を転炉内に挿入した状態を示
す正面断面説明図、第２図は筒形シュートの取付状態を
示す第１図の部分拡大図、第３図は角形シュートの右側
面図である。 ３はタワー、４は垂直コンベア、６は伸縮フレーム、７
は水平コンベア、８はレンガ受取・分配装置、９は作業
用伸縮デツキ、１０は筒形シュート、１１，１２は支持
部材、１３はレンガ受板、１４は緩衝材、１５はストッ
パ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 炉内に垂直コンベアよりなるタワーを吊下しレンガを一
   個づつ取込む方式の炉の内張レンガ張替作業用レンガ搬
   送装置において、タワー下部のデツキ上に半円形の筒型
   シュートを炉底に向けて固定したことを特徴とする、炉
   底レンガ移送用シュート。