JPS5832092Y2 - 空気調和機の本体ケ−シング - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、空気調和機の本体ケーシング、詳しくは前
面・背面に開放部分を設け、それら開放部分に各空気側
熱交換器を取付は可能とし、該各熱交換器の下部に各ド
レンパンを設ける如くした空気調和機の本体ケーシング
に関する。

この種本体ケーシングは熱交換器を取付けるのに従来で
は、前記ケーシングにおける前面開放部分に隣接して設
ける二つの相対向側板にブラケットを介して取付けたり
、又は前記熱交換器の両側管板を下方へ延長させて、該
各管板をケーシングの底板に固定することにより取付け
るべくしている。

そして前記熱交換器の下部に、前記ブラケット或は前記
管板の内側間にわたる長さとしたドレンパンを取付け、
該ドレンパンにより前記熱交換器から落下するドレンを
集め、外部に排出すべくしている。

所で前記熱交換器における各管板の外側には、ヘッダー
或はベンド管が露出され、これらに水滴が生じるのであ
るが、前記ドレンパンは前述したごとく熱交換器の取付
構造上、ブラケット或は管板内側間の長さに限定される
のである。

従って前記水滴はドレンパンに至ることなく、前記ブラ
ケット或は管板を伝って、ケーシング下方の機械室に侵
入し、ケーシングが腐蝕したりすることがあったのであ
る。

又、本体ケーシングの強度を増大させるために前記側板
間に補強用の横杆部材を設ける必要がある点で、前記本
体ケーシングの構成部材が多くなる問題もあった。

本考案は、上記問題に鑑みたもので、目的は一対のドレ
ンパンと支持板とを両側板間に固定して、そこに一対の
熱交換器をそれぞれ取付けることにより、該熱交換器の
ドレンを前記ドレンパンに確実に受けられるようにする
と共に、前記支持板とドレンパンとを本体ケーシングを
支持するように機能させる点にある。

そして本考案の構成は、内部を中間部に設けた仕切板に
より上室と下室とに区画し、上室にファンと２つの空気
側熱交換器、下室に圧縮機がそれぞれ収納される空気調
和機の本体ケーシングにおいて、底板上に相対向させて
立設した両側板間に、該側板の両側方上端部に位置させ
たドレンパンを、また両側方上端部に位置させた支持板
をそれぞれ互設し、前記ドレンパンと底板との間の開口
部に該開口部を覆う覆板を設ける一方、前記両側板に前
記ドレンパンおよび支持板をそれぞれビス止め固定する
とともに、前記ドレンパン上に前記２つの空気側熱交換
器を、該熱交換器の両管板の上下端部を前記支持板とド
レンパンとにそれぞれビス止め固定したのであって、前
記ドレンパンを介して前記熱交換器を支持すべくなし、
換言すればドレンパンの長さを熱交換器より長尺として
、該熱交換器における管板外側のヘッダー及びベンド管
に生じる水滴をドレンパンに確実に収容して、機械室に
侵入するのを阻止すると共に、ドレンパンを利用して熱
交換器を支持すべくなしたことにより、ケーシングの補
強および熱交換器の取付構造の簡素化を計ったのである
。

次に本考案の実施例を図面に基いて説明する。

先ず図面は本考案の本体ケーシングを用いた空冷式ヒー
トポンプチラーを示し、底板１ｂの両側板１ａ、ｌａと
覆板１Ｃとからなる本体ケーシング１の上下方向はぼ中
央部を仕切板２により仕切って、下部を機械室３となし
、かつケーシング１の上部には上方に吹出す２個のファ
ン４，４を設けると共に、前記仕切板２の上方でケーシ
ング１の前後両面には開放部５，５を形成して、この開
放部５゜５に熱源側となる空気側熱交換器６，６を後記
する方法により取付けるのである。

又前記機械室３内には、圧縮機８、四路切換弁９、利用
側となる水側熱交換器１０、受液器１１及びアキュムレ
ータ１２などを多数のパイプにより連結させて配置し、
前記圧縮機８の冷媒吐出及び吸入側をそれぞれ前記各機
器を介して前記空気側熱交換器６，６に接続すべくして
いる。

また前記空気側熱交換器６は、両側に断面コ字形の管板
５ ａ 、５ ａを配置し、この各管板５ａ、５ａ間に
複数の熱交換管（図示せず）を架設すると共に、該連通
管の間に多数のクロスフィン６ｂ・・・・・・を取付け
、かつ前記各熱交換管の端部を前記各管板５ａ、５ａの
外側において、複数のベンド管６Ｃを介して接続し、ま
た前記管板６ａの外方には前記熱交換管に冷媒を給排す
るためのヘッダー６ａを設けて構成している。

尚６ｅは冷媒分流器である。

しかして本考案は以上のごとき空気調和機において、前
記空気側熱交換器６，６の下部に設けるドレンパン７を
次の如く形成して、前記ケーシング１を構成すると共に
、該ケーシング１の前記開放部５，５に前記空気側熱交
換器６，６を次のごとくして取付けたのである。

即ち、前記ドレンパン７を、剛性のある金属板を用い、
前記ケーシング１の開放部５を挾んで対向する側板１ａ
、１ａの間隔とほぼ同一長さ、つまり前記熱交換器６よ
り長尺に形成している。

そして、前記底板１ｂの両縁部上に両側板１ａ。

１ａを相対向させ、その両側板１ａ、１ａ間に、該側板
１ａ、１ａの上下方向の中間部、即ち両側前端中間に前
記ドレンパン７．７を位置させ、また前記両側板１ａ、
ｌａの両側方上方部に支持板１５．１５を位置させてそ
れぞれ互設し、そうして前記両側板１ａ、１ａに前記ド
レンパン７．７および支持板１５゜１５をそれぞれビス
１３．１７止め固定している。

そしてこのドレンパン７に前記熱交換器６の下端一部を
差込んで、該ドレンパン７の側壁に熱交換器６の管板５
ａ、５ａの下端部を接触させ、前記側壁から前記管板５
ａ 、５ ａにビス１４を挿入して螺締することによ
り、熱交換器６をドレンパン７を介して両側板１ａ、１
ａに支持すべくなし、また前記支持板１５に前記熱交換
器６の管板６ａ、６ａの上端部を当てがって、この支持
板１５と熱交換器６の各管板６ａ、５ａ間にビス１６を
螺締するかその他の固定手段により、熱交換器６の上部
を支持するのである。

又、前記ドレンパン７．７と底板１ｂとの間の開口部に
該開口部を覆う覆板１ｃ、１ｃを設けている。

また図示しないが、前記熱交換器６の両側のベンド管６
Ｃおよびヘッダ６ｄが位置する開放部５．５には、それ
ぞれケーシングに盲板を取付けることにより、ここから
空気流通がなされないようにしている。

以上の構成において、空気調和機を暖房運転する場合、
蒸発器として作用する前記空気側熱交換器６のクロスフ
ィン６ｂに生じたドレンは、ドレンパン７上に流下し、
また前記熱交換器６における管板５ ａ 、５ ａの外
部側、つまりベンド管６Ｃ及びヘッダー６ｄの表面に生
じた水滴は、前記ドレンパン７が熱交換器６の両性側に
延出されているため、該ドレンパン７上に確実に受止め
られ、前記ドレンと共にドレン配管７ａを介して外部に
排出されるのである。

又前記ドレンパン７および支持板１５は、相対向する側
板１ａ、ｌａ間に架設され、前記側板１ａ、１ａを互に
連結して結合しているので、前記したごとく前記ドレン
パン７および支持板１５を金属板により形成して、所定
の剛性を保有させることにより、熱交換器６，６を支持
するのみならず、前記本体ケーシングの支持ともなり、
前記ケーシング１の強度を増大できるのであって、前記
ケーシング１には、補強用の横杆部材を殊更らに用いな
くともよく、従ってケーシング１の構成部材も少なくて
すむのである。

更に具体的には前記ドレンパン７．７およヒ支持板１５
．１５が前記本体ケーシングの前面・背面に一対設けら
れているので、それらを各部材７，１５によって前記本
体ケーシング全体を支持する構造ができるのである。

即ち、本体ケーシング側方からの外力に対しても４つの
前記部材７，７，１５．１５が前記各側板１ａ、１ａの
変形を阻止するように作用するし、又前面・背面から作
用する力も前記各ドレンパン７．７および各支持板１５
．１５で受けるので、覆板１ｃ、１ｃの変形も阻止され
るのである。

更に、各ドレンパン７．７、支持板１５．１５に前記熱
交換器６，６の管板５ ａ 、５ ａを固定することに
よって、前記ドレンパン７．７、支持板１５．１５をよ
り一層強固な支持構造として機能させられるのである。

以上説明したごとく本考案では、内部を中間部に設けた
仕切板により上室と下室とに区画し、上室にファンと２
つの空気側熱交換器、下室に圧縮機が、それぞれ収納さ
れる空気調和機の本体ケーシングにおいて、底板上に相
対向させて立設した両側板間に、該側板の両側前端中間
部に位置させたドレンパンを、また両側方上端部に位置
させた支持板をそれぞれ左設し、前記ドレンパンと底板
との間の開口部に該開口部を覆う覆板を設ける一方、前
記両側板に前記ドレンパンおよび支持板をそれぞれビス
止め固定するとともに、前記ビレパン上に前記２つの空
気側熱交換器を、該熱交換器の両管板の上下端部を前記
支持板とドレンパンとにそれぞれビス止め固定したので
あって、本体ケーシングの側板間に、該側板間隔とほぼ
同一長さとしたドレンパンを取付け、該パンを介して空
気側熱交換器を支持すべくしたから、前記ドレンパンを
従来のごとくブラケットなどにより限定されることなく
熱交換器の長さより長尺となし得て、該熱交換器におけ
る管板外側のベント管及びヘッダーで生じる水滴を、前
記ドレンパンに確実に流下収容させて、該水滴が機械室
内に侵入するのを防止でき、このためケーシングの腐蝕
による不具合を防止できるのである。

また前記熱交換器をドレンパンを利用して支持すべくし
たから、従来に較べ取付部品の簡略化ができ、熱交換器
の取付構造を簡単となし、安価な提供ができる上に、と
りわけ前記ドレンパンおよび支持板は、相対向する側板
間に架設され、前記側板を互に連結して結合しているの
で、前記したごとく前記ドレンパンおよび支持板が熱交
換器を支持するのみならず前記本体ケーシングの支持部
材ともなり、前記ケーシングの強度を増大できるのであ
って、前記ケーシングには、補強用の横杆部材を殊更ら
に用いなくともよく、従ってケーシングの構成部材も少
なくてすむのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案にかかる空気調和機を示し、第１図はその
全体の一部切欠斜面図、第２図は同壁部の一部を切取っ
た正面図、第３図はその側断面図である。 １・・・・・・本体ケーシング、１ａ・・・・・・側板
、５・・・・・・開放部、６・・・・・・熱交換器、７
・・・・・・ドレンパン、１ｂ・・・・・・底板、１Ｃ
・・・・・・覆板、２・・・・・・仕切板、４・・・・
・・ファン、６ａ・・・・・・管板、８・・・・・・圧
縮機、１３，１４，１６．１７・・・・・・ビス、１５
・・・・・・支持板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内部を中間部に設けた仕切板２により王室と下室とに区
   画し、上室にファン４，４と２つの空気側熱交換器６，
   ６、下室に圧縮機８がそれぞれ収納される空気調和機の
   本体ケーシングにおいて、底板１ｂ上に相対向させて立
   設した両側板１ａ、１ａ間に、該側板１ａ、１ａの両側
   万端中間部に位置させたドレンパン７．７を、また両側
   方上端部に位置させた支持板１５．１５をそれぞれ左設
   し、前記ドレンパン７．７と底板１ｂとの間の開口部に
   該開口部を覆う覆板１ｃ、ｌｃを設ける一方、前記両側
   板１ａ、１ａに前記ドレンパン７．７および支持板１５
   ．１５をそれぞれビス１３．１７止め固定するとともに
   、前記ドレンパン７．７上に前記２つの空気側熱交換器
   ６．６を、該熱交換器６，６の両管板５ ａ 、５ ａ
   ・・・・・・の上下端部を前記支持板１５．１５とドレ
   ンパン７．７とにそれぞれビス１６・・・・・・、１４
   ・・・・・・止め固定する如くしたことを特徴とする空
   気調和機の本体ケーシング。