JPS5830888Y2 - 組立用ブロツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ブロック塀、門柱等の組立に使用されるコ
ンクリート、レンガ等のブロックに関する。

従来この種のブロックとして、直方体のコンクリートブ
ロックやレンガブロックが一般に知られているが、これ
らのブロックで塀を構築する場合ブロック相互をセメン
トで接着して積重ねる方法をとっている。

しかし、これら従来ブロックでは、セメント塗着作業に
手数と熟練を要するばかりでなく、各ブロックの形を破
損することなく分解することができない等の欠点があっ
た。

本案の組立用ブロックは、組立及び分解が容易に行える
ように構成したもので、以下コンクリートブロックに実
施した図面を参照して本案の詳細を説明する。

第１，２図において、直方体のブロック本体１における
長方形上面の左右両半面２，２の各中心から適宜長の円
形小径孔３，３を垂直に縦通ずると共に、該小径孔３よ
り適宜大径の円形大径孔５，５を上記小径孔３，３と係
止段部４を介してそれぞれ同一軸心線上で連通状態に下
面まで貫通しである。

ブロック本体１の下面における大径孔５，５に対応する
位置には、スプリング鋼等の鋼製の複数本のバネクリッ
ク６・・・・・・（図では４本）からなるバネクリック
セット７．７を該大径孔と同一軸心線上においてそれぞ
れ垂直に突出しており、上記バネクリック６は、上記小
径孔３の長さと同長の直線で垂下するアーム部６ａと、
該アーム部６ａの下端から屈曲接続部６ｅを介して延出
された外方へく字状に屈曲突起部６Ｃを張出するクリッ
ク部６ｂとからなり、このような形状のバネクリック４
本６・・・・・・が大径孔５の軸心延長線から等距離を
おいて互に等間隔で垂下している。

なお、各バネクリック６・・・・・・は、その上端から
適宜屈曲延出したアンカ一部８・・・・・・をブロック
本体１内に埋設してブロック本体１に固定されている。

この場合、上記クリックセット７において、各アーム部
６ａ・・・・・・に対する外接円（直径Ａ）が小径孔３
（直径Ａつと同径又はそれよりも若干小径の関係にあり
、又各クリック部６ｂ・・・・・・の屈曲突起部６Ｃに
対する外接円（直径Ｂ）が上記大径孔５（直径Ｂつより
も適宜大径の関係にある。

なお、本例では、さらに各クリック部６ｂ・・・・・・
の下端６ｄ・・・・・・に対する内接円（直径Ｃ）がア
ーム部６ａ・・・・・・に対する内接円（直径Ｃ′）よ
り適宜小径としである。

上記のような構造からなる本案ブロックＷをもってブロ
ック塀を組立てる例について次に説明する。

第３図において、まず、クリックセット７．７を除くが
他の構造は本案ブロックＷと実質的に同一とした基礎ブ
ロックＷ′・・・・・・を１列に配置してセメントで固
定する。

ついで本案ブロックＷ・・・・・・の各クリックセット
７．７を上記基礎ブロックＷ′・・・・・・の小径孔３
・・・・・・内に圧入しつつ各ブロックＷ・・・・・・
を基礎ブロックＷ′・・・・・・上に積み重ねる。

各ブロックＷ・・・・・・のクリックセット７圧入にお
いては、まずバネクリック６・・・・・・のクリック部
６ｂ・・・・・・が適宜内側へ弾性的に狭搾しつつ小径
孔３を通過して大径孔５内に入り、そこで係止段部４に
屈曲接続部６ｅが係止すると共に、大径孔５の内周面に
クリック部６ｂの屈曲突起部６Ｃが弾性的に圧着し、そ
れにより本案ブロックＷが横ズレ防止及び抜は止め状態
に基礎ブロックＷ′に連結される。

次に、上記ブロックＷ・・・・・・の上に別の本案ブロ
ックＷ・・・・・・を上記と同様に積み重ね、以下これ
を順次行って所望高さの塀を構築する。

さらに、上述のように積み重ねたブロックＷ・・・・・
・Ｗ′の互に上下に連通し合う小径孔３、大径孔５．３
，５・・・・・・に、クリック部６ｂ・・・・・・の下
端６ｄ・・・・・・に対する内接円（直径Ｃ）よりも若
干大径の金属等の支柱９・・・・・・を第３図示のよう
にそれぞれ上から圧入すると、各クリックセットのクリ
ック部下端６ｄ・・・・・・が外方へ押し広げられて屈
曲突起部６Ｃ・・・・・・を大径孔５内周面にさらに強
く圧着させると共に屈曲接続部６ｅ・・・・・・を係止
段部４にさらに強く係止させ、それによりブロック相互
の横ズレ防止及び抜は止めが強化される。

なお、用途によっては、支柱９を挿入しない場合もある
。

この考案の組立ブロックによれば、一方のブロックのバ
ネクリックセットを他方のブロックの小径孔ついで大径
孔に圧入するだけの簡単な作業でブロック相互を連結す
ることができると共に、必要に応じブロック相互を簡単
に分離することができ、しかも連結時には、複数本のバ
ネクリックの屈曲接続部がブロックの係止段部に係止す
ると共に、屈曲突起部が大径孔の内面に圧着し、それに
よりブロック相互を横ズレや分離しにくい状態に十分強
固に連結することができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は半切断正面図
、第２図は平面図、第３図は組立状態の路線図である。 １・・・・・・ブロック本体、３・・・・・・小径孔、
４・・・・・・係止段部、５・・・・・・大径孔、６・
・・・・・バネクリック、７・・・・・・バネクリック
セット、６ａ・・・・・・アーム部、６ｂ・・・・・・
クリック部、６Ｃ・・・・・・屈曲突起部、６ｅ・・・
・・・屈曲接続部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 直方体状ブロック本体の上面から適宜長の小径孔を下方
   へ縦通ずると共に、該小径孔より適宜大径の大径孔を該
   小径孔と係止段部を介して同一軸心線上で連通状態に貫
   通し、 上記ブロック本体の下面に、上記大径孔の軸心延長線か
   ら等距離をおいて互に等間隔で垂下する鋼等の複数本の
   バネクリックからなるバネクリックセットを突設し、 上記バネクリックは、上記ブロック本体の下面から垂下
   する上記小径孔と略同長のアーム部と、該アーム部下端
   と屈曲接続部を介して延出された外方へく字状に屈曲突
   起部を張出するクリック部とからなり、上記バネクリッ
   クセットの複数のアーム部に対する外接円が上記小径孔
   と略同径に、複数の屈曲突起部に対する外接円が上記大
   径孔よりも適宜大径に形成された、 組立用ブロック。