JPS5830581Y2 - 粉砕用ミル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はボールミル、ロッドミル、自生粉砕ミル等の粉
砕用ミル、詳しくは、粉砕用ミルにおけるミル本体とし
ての回転胴内周面に対するライニング構造に関するもの
である。

岩石、鉱石などの粉砕用ミルにおいてミル本体としての
回転胴内周面に摩耗防止、寿命延長のために耐摩耗性材
料のライニングを施すことが行なわれているが、このラ
イニング材として、ライニング作業の迅速化、取扱いの
容易さ、さらには、粉砕時における騒音防止等の観点か
ら金属性ライニング材に代えてゴム製のライニング材を
貼着することが近時になって行なわれている。

即ち、第１図および第２図にその一例を示すように、ミ
ル本体の回転胴１の内周面に縁部に沿って段部３が形成
された平板状のライナー板２を前記回転胴１の長手方向
に密接状態で、かつ、その円周方向に若干の間隙をおい
て配設し、このライナー板２によって形成される凹所４
に、回転胴１内に供給される破砕物を扛重するためにラ
イナー板２の段部３によって国威される凹所４の底面に
係合する脚部６を有し、かつ、底部に開口する略丁字形
の溝７を形成してなる前記ライナー板２の上面より突出
する充分な高さを有するゴム製のリフター棒５を嵌着せ
しめ、前記リフター棒５の溝７に嵌合する頭部９を有し
ねじ部１０を持つ固定金具８を、その頭部を溝７を嵌合
せしめるとともに、ミル本体の回転胴１に形成した貫通
孔１１に嵌挿し、外方よりナツト１２を螺合することに
よりリフター棒５を介してライナー板２を回転胴１の内
周面に装置するものである。

かかるゴム製のライナー板２およびリフター棒５により
ライニングを施してなる粉砕用ミルにおいて、粉砕媒体
として直径５Ｑｍｍ以上の鋼球を使用する湿式粉砕にお
けるボールミル、あるいは、粉砕室長（ミル本体の回転
胴）とほぼ同等の長さを有するロッドを使用するロッド
ミルにあっては、ライニング材料、特にリフター棒５は
前記粉砕媒体の挙動によりむしれ現象を生起し、その結
果リフター棒５の寿命は極端に短かくなるのみならず、
ライナー板２の寿命も短かくなり、ライナー板、あるい
はりフター棒の早期の取替、それに伴う粉砕用ミルの稼
動率の低下をもたらす等の欠点を有するものである。

前述するゴム製すフター棒５のむしれ現象を防止するた
めにはリフター棒５の材質を耐摩耗性を有する金属材料
に置換することが考えられるが、かかる場合に粉砕作用
時にリフター棒に作用する粉砕媒体、および、破砕物の
持上刃、あるいは、転勤落下衝撃を吸収し得す、また、
リフター棒の締付力によってライナー板の段部の変形に
よる破損等を招くことになる。

本考案は前述の諸点に鑑みなされたものであって、粉砕
用のミルのライニング構造、特に、リフター棒の固定構
造について根本的な検討を加えた結果なされたものであ
って、その特徴とするところは、ミル本体の回転胴内周
に、ゴム製のライナー板をミル本体長手方向に密接して
配置し、かつ、円周方向に適宜の間隙を形成するように
等間隔で配置するとともに、前記ライナー板間に形成さ
れた間隙にゴム製のスペーサーを介設して凹所を形成し
、該凹所に耐摩耗性の鋼製リフター棒を嵌着し、リフタ
ー棒を介して前記ライナー板をミル本体の回転胴内周面
に装着するようにし、たちので゛あり、リフター棒の寿
命の延長を可能ならしめたものである。

以下図示の実施例にもとづいて本考案に係る粉砕用ミル
について説明する。

尚、第１図と同一部分は同一符号を用いて説明する。

第３図において、ミル本体の回転胴１の内周面に縦縁に
段部３を形成し、てなるゴム製のライナー板２を回転胴
１の円周方向に間隙りを設け、かつ、回転胴１の長手方
向に密接して配列される。

このライナー板２の間隙に、間隙りに相当する「Ｄを有
し、かつ、ライナー板２の段部３の高さよりも低い高さ
を有し、さらに適宜間隔で゛貫通孔１６を有するゴム製
のスペーサー１５を嵌挿する。

このライナー板２、ライナー板２の段部３およびスペー
サー １５によって画成される凹所１７に、該凹所１７
の形状にｔ＝ｆ応する底面を形成してなる耐摩耗性を有
する鋼製のりフター棒１８を嵌合し、このリフター棒１
８の貫通孔１９、スペーサー １５の貫通孔１６、回転
胴１の貫通孔１１を通してポル１−２０を挿通し回転胴
トの叶周よりナラ１へ２１を螺合し、リフター棒１８を
介し、てライナー板２を一体的に固定オる。

前述の構成４・有する本考案に係る粉砕用ミルによれは
゛、リフター棒１８はライナー（・反２（こよって形成
される四Ｙσ１１７内に安定した状態で゛保持されるこ
とになり、即ち、リーフター棒１８はライナー板２の段
部３およびスペーサー１５によって形成される凹所１７
にその脚部１８′嵌人し、その側部を支持されると同時
に、ライナー板２間に嵌合することになりリフター俸１
８の側面を支持されることになって、ボルト２０による
締付けによりリフター棒１８の脚部１８′下面はスペー
サー１５と密着し、ライナー板２の段部３を圧着するこ
ととなり、強固に回転胴１に固定される。

この結果リフター棒１８に作用する粉砕媒体および粉砕
物の落ド、転勤時における衝撃はスペ・−サー １５お
よびライナー板２により効果的に吸収さメーシ、特に、
リフター棒１８の側面に作用する荷重に対し、てリフタ
ー俸１８の下面とスペーサ−１５の密着により、リフタ
ー棒１８０凹所１７内における変動を防止することが可
能となり、ボルト２０に螺合するナツト２１の弛緩を防
正し、リフター棒１８の安定した作用を確保し得る。

第４図は本考案に係る粉砕用ミルの他の実施例を示すも
ので゛、この実施例においては、ゴス８製のライナー板
２の側縁角部に金属プレー川・２３を加硫等の手段によ
り一体化し、金属プレー１〜２３の−Ｌ面および回転胴
１の内面に接してゴｌ、製のスペーサ−２２を配し、ス
ペーサ−２２の一上面に接してリフター棒１８を配し、
以って、リーフター棒１８をルしてライナー板２を回転
胴１に固着したもので゛あり、このような構成とするこ
とにより、リフター棒１８を金属のものを使用しても、
リフター棒１８とライナー板２の金属プレート２３と接
触部に原料の噛込みにより摩耗することがなく、また、
ライナー板２が左（１−に動くことがなくリフタ・−棒
１８が取付は易いので゛ある。

以り説明したように、本考案に係る粉砕用ミルはＬ記の
ような構成を有しているものであるがら、リフター棒に
作用する粉砕媒体、ｔ−５よび粉砕物の転勤時における
落１−’衝撃はスペーサーおよびライナー＄ｉ ２の段
部３により吸収さｊＬまだ、リフタ棒を耐摩耗性を・有
する鋼製とすることによってその寿命は可及的に長くな
り、粒砂用ミルの稼動効率が向上する等の効果を有する
もので゛ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は粉砕用ミルの一部を示す部分断面斜視図、第２
国は部分断面図、第３図は本考案に係る粉砕用ミルのラ
イニング構造を示す部分断面斜視図、第４図は他の実施
例を示す部分断面斜視図である。 １〜回転胴、２〜ライナー板、５，１８〜リフター棒、
１５．２２〜スペーザー、４．１７〜四所、２３〜金属
プレー１〜。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボールミル、ロッドミル、自生粉砕ミル等の粉砕用ミル
   において、ミル本体の回転胴内周に、ゴム製のライナー
   板をミル本体長手方向に密接して配置し、かつ、円周方
   向に適宜の間隙を形成するように等間隔で配置するとと
   もに、前記ライナー板間に形成された間隙にゴム製のス
   ペーサーを介設して凹所を形成し、該凹所に耐摩耗性の
   鋼製リフター棒を嵌着し、リフター棒を介して前記ライ
   ナー板をミル本体の回転胴内周面に固着せしめたことを
   特徴とする粉砕用ミル。