JPS5830177Y2 - 回転数検出器

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【考案の詳細な説明】本考案は回転数検出器に関するもので、その目的とする
ところは、電界の変化を利用して回転数を検出し、安価
で確実な回転数検出計を提供しようとするものである。

従来、回転数を検出する方法として、フォトカップラー
等の光を利用したもの、ホール素子等磁界の変化を利用
したもの、カムとマイクロスイッチを連動させてカウン
トするもの等種々のものがあった。

しかし電動機に用いた場合、既に磁界があるため誤動作
の原因ともなり、光の場合も動作が不確実であった。

またメカニカルな方法も高速回転を直接検出する方法と
しては不適である等の難点がある。

本考案は上記のような難点を解消したもので、以下図面
に従って説明する。

一般に電位差は単位電荷を移動させる時、電界がする仕
事は等しい。

第１図で１，２は電荷、３は電気力線、４は等電位面で
あり、この面に沿って電位が等しく、面間では電位が異
る。

ここで例えば（＝）電荷は電気力線に沿って（１）側に
さかのぼる。

第２図は電動機の電機子５の周囲に電界を設け、この電
界内の電機子の一部に抵抗体６を載置してこの抵抗体６
の両端に導体７を接続したものである。

ここで抵抗体６は電界内で回転し、相対的に移動するた
め、その両端の電位差は常に異る。

第３図は、第２図の例をモデル化したもので、抵抗体６
は電界の中でｉからｉｖまで移動する。

この時の抵抗体の両端の電位差を第４図に示す。

第５図はこの抵抗体６の両端の電位差を、電界効果トラ
ンジスタＦＥＴで受けて、増幅する回路を示している。

ここで゛出力Ｅｏｕｔを周波数カウンタに接続すれば回
転数を読みとることができ、また回転数を制御する回路
に接続して、制御回路の一部とすることもできる。

次に本考案の実施例について、その実験成績を示す。

実験は第２図に示す方法にほぼ準じて行った。

まず電界は面積約２５００ｍｍ２の角板を１００ｍｍ
の距離をおいて対向させ、２０ＶＤＣの電圧を印加して
、この２枚の角板間に、はぼ一様の電位差を発生させた
。

即ち両角板間の電界の強さをほは゛２００Ｖ／ｍとした
。

次に用いた抵抗は、抵抗の長さが３．５ｍｍの、１００
０Ωのものとした。

この抵抗を第２図に示す電動機の軸の先端部に固定して
これを両角板間のほぼ中央に位置せしめた。

しかる後、電動機を回転させ、上記抵抗の両端に発生す
る電圧をオシロスコープで測定すると、０．７Ｖｐｐの
正伝波が発生した。

このときの周波数は電動機の回転数と一致した。

ただし実験は５０Ｈｚ〜１５ＫＨｚの範囲で行った。

上記のように本考案では電界の変化を利用して回転数を
検出するもので、工業的に安価でがつ確実、高速回転に
も耐えられる回転数検出計を得ることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は電界のモチ゛ル図、第２図は電機子の回転部の
斜視図、第３図は電界中の回転体のモチ゛ル図、第４図
は抵抗体両端の電位差を示す特性図、第５図はＦＥＴ電
界効果トランジスタを用いた実施例の回路図。５・・・・・・電機子、６・・・・・・抵抗体、７・・
・・・・導体。

【実用新案登録請求の範囲】

（１）電界を作り出すための直流電源又は該電源より延
長した線路、その他電界を作りだすための手段を設け、
回転体に対し相対的に静止しかつ前記電界の範囲内に抵
抗体を設け、この抵抗体の両端に導体を接続して閉路を
構成し、回転体と電界とが相対的に移動する時発生する
抵抗体の両端の電位差を検知して回転体の回転数を検出
することを特徴とする回転数検出器。
（２）抵抗体を含む閉路を回転体に載置し、電界を静止
した位置に設けた実用新案登録請求の範囲第１項記載の
回転数検出器。
（３）回転体として、電動機の電機子の一部に抵抗体を
設け、その両端に接続した導体を外部に引出し閉回路を
形威し、外部に固定した電界中で回転するように設けた
実用新案登録請求の範囲第１項記載の回転数検出器。