JPS5829342Y2 - 粉末輸送用分配装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は粉末輸送用分配装置に関するものである。

配管にて粉末を輸送する際、他の設備と異なり、粉末の
みで送ることは非常に困難である。

そのため、窒素ガス等の高圧気体を利用して輸送する手
段を採用している。

一般には配管は二本を用いて所定場所に輸送されている
が、必要に応じて分岐管を用いて数個所に分岐させるこ
とも行われている。

この分岐管を用いた際に、分岐容管の分岐点下流の摩擦
損失が等しくなるよう管径、管長などを定めないと、最
低限圧送に必要な粉末と気体との比率がくずれ、配管の
一部に粉末が停滞堆積して配管が塞がる恐れがある。

そのため、配管に容積の工夫をこらしているが、粉末を
滞溜させることなく分岐させるのを非常に困難である。

本考案は前記の点に鑑み、分岐個所に粉末を滞溜させる
ことなく分岐させることができる粉末輸送用分配器を提
供するのをその目的とする。

本考案の構成を図面に示す実施例に基づき詳細に説明す
ると、分配器１は、一端が円弧状をした扇形状の両側壁
２，２′の上面（円弧状部）を覆壁３で覆い、−側に導
入部４を開口し、下側に排出部５を開口した形状に構成
する。

尚、分配器１は第３図に示すように、両側壁２，２′が
導入部４の下流側に向って円弧状に形成して両側壁２゜
２′の外側を流れた流体が渦流を生じ、粉体が失速沈降
を起させないようにする。

一方、分配器１を収納する管継手６は断面が円形で排出
側端７の径を小さくして配管（図示省略）と接続できる
ように形成し、下面に砲丸状の挿入孔８を設け、この挿
入孔８から前記分配器１を挿入して第２図に示すように
導入側に導入部４を、挿入孔８側に排出部５を、夫々位
置させ、且つ管継手６の中央に覆壁３の上面を当接する
ように位置させて溶接にて管継手６の壁面に固定する。

又、挿入孔８の周面には断面円形の分岐継手９を溶接に
て管継手６に固定している。

この分岐継手９の先端には図示の粉末ノズル１０又は配
管を接続するようになっている。

本考案は前記実施例のように構成したもので、導入側か
ら高圧気体により圧送された粉末は。

部が分配器１の両側壁２，２′の外側を通り排出側端７
から配管等により所望個所に送られ、他は分配器１の導
入部４から導入され覆壁３に当り下方の排出部５から分
岐継手９に送られ、所望個所に送られる。

尚、分配器１の各部分の寸法は分流に必要な量に応じて
設定する。

前記実施例においては、分配器１を、覆壁３が円弧状で
、両側壁２，２′が覆壁３に向って円弧をなす形状に構
成したが、これは管継手６の排出側において渦流を生じ
て粉体が沈降するのを防止するためで、渦流を生じて粉
体の沈降が発生しても、粉体の堆積は流線形を形成する
ので、時間が経過すれば渦流がなくなり、その間抵抗が
増加するのみであるから、この形状に限定するものでは
なく、導入部４と排出部５とが開口している形状であれ
ば、両側壁２，２′が断面円弧をなす曲面でなくてもよ
い。

本考案は前記のような構成、作用を有するから、導入さ
れた粉末は分配器１により補集して分岐させることがで
き、他は分配器１の外側を通って円滑に圧送されるので
、粉末が滞溜して塞ぐ恐れがないものである。

又、粉末はいかにその粒が小さくとも、それ自体に重量
があり、高圧気体で移送する場合に、下部は上部に比較
して粉末の分布が大となることが普通である。

これを防ぐために分配器の導入部は縦方向に位置するよ
うにすることによって上部と下部を平均に分配すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る粉末輸送用分配装置の一実施例を示す
もので、第１図はそのＢ−Ｂ縦断正面図、第２図はＡ−
Ａ縦断側面図、第３図は分配器の平面図である。 尚、図中１は分配器、２．２’は側壁、３は覆壁、４は
導入部、５は排出部、６は管継手、８は挿入孔、９は分
岐継手である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 管継手６と分配継手９の接続箇所において、同一扇形板
   を間隔を保ってその円辺部を他の板で閉じた構造物の一
   方の開口部を上記管継手６の断面の中央を縦に最上部と
   最下部を含む長方形状に開口せしめ、他の開口部を管継
   手６の孔に嵌挿固定して分配継手９に連通せしめること
   を特徴とする粉末輸送用分配装置。