JPS5828641Y2 - 竪ロ−ル機の支持構造

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【考案の詳細な説明】本考案はホットストリップミル等の板材圧延設備に備え
られる竪ロール機の懸架構造に関するもので、圧延材の
幅を矯正する竪ロール機の頻繁な圧下調節に対して、装
置の摺動部の摩耗を減少させると共に摺動抵抗を減らし
て円滑な圧下調節を可能にすることを目的としている。

ホットストリップ等の板材の幅精度向上に対する要求は
歩留の向上を目的として一層高まっている。

このため、ホットストリップミルの粗圧延機や中間圧延
機等に設置される竪ロール機の圧下調節頻度は急速に増
加しつつある。

即ち、従来は同じ幅のストリップを連続して圧延する場
合は一度、圧下調整を行うと以後は殆んど変えることな
く圧延していたが、最近では計算機の導入によって、各
種の情報を基に圧延材１本１本に合わせて圧下調節を繰
返すようになった。

例えば１本毎のスラブの厚み９幅、温度、粗圧延機のパ
ススケジュール、成品の板厚等によって圧延材の幅広が
りを計算して竪ロール機の圧下設定を調節するようにな
った。

更には１本の圧延材の中での温度変化、圧延機の頭端部
９尾端部等の予想される局所的な幅広がりの変化に対応
して頻繁に圧下調節を実施するようになった。

この様な竪ロール機の使用条件の大幅な変化に対して、
現在まで竪ロール機の摺動部の構造に対して何等の改善
が行なわれていない。

本考案はカする現状に鑑み、竪ロール機のロール本体装
置を吊り下げている摺動部に従来、使われていたライナ
ーをローラーに変え、キャリヤービーム上を走行させる
ようにした。

以下図によって本考案を説明する。

第１図は、本考案を実施した竪ロール機の正面図である
。

図中１は圧延材、２は圧延材１０幅方行を圧延する竪ロ
ールである。

この竪ロール２は駆動モーター３により、減速機４及び
駆動軸５を介し、竪ロール本体６の上部に配しであるベ
ベルギヤー７で駆動軸５の駆動力を直角方行に回転伝達
をし、ロール駆動軸８で圧延動力が伝達される。

一方この竪ロール２は竪ロール本体６にタイトに装着さ
れており、圧延材１０幅広がりに合せ、図中矢印ａ、ｂ
方行に移動するが、この移動はアジャストモーター９で
、アジャスト本体１０より突き出ているアジャストスク
リュー１７によりなされる。

従って、竪ロール本体６は、圧延材の巾方向の左右のア
ジャスト本体１００両側に架設したキャリヤビーム１１
上を自由に矢印ａ、ｂ方行に移動出来なげればならず、
従来は第２図に示す様に竪ロール本体６及びキャリヤビ
ーム１１に摺動ライナー１２を配置したすべり摩擦方式
によっていた。

しかし前記のごとく、ストリップ等の板材の幅精度向上
に対する要求は近年増々強く、圧延中に頻繁に圧下調整
を余儀なくされた現在、これらの摺動ライナー１２の摩
耗が著しく増大し、メインテナンスに多大の費用が掛か
る結果となった。

又、との摺動ライナー１２の摩耗に従い、竪ロール本体
６は下降し、圧延材のパスラインの下降及び、竪ロール
駆動軸５のたわみを助長し、駆動軸５に切っであるスプ
ライン５−１の損傷を早め、品質の劣化、設備事故を誘
発していた。

以上のことから本考案は第１図および第３図に示すごと
く、キャリヤ−ビーム１１上面に硬質ライナー１３を張
り付け、走行抵抗の非常に少ない支持ローラー１４を配
置し、竪ロール本体６をこのローラー１４を介してキャ
リヤービーム１１に吊り下げる懸架構造としたものであ
る。

本考案によれば従来摺動ライナーに比較し、ライナーの
摩耗は著しく減少した。

さらにローラー摩耗、ライナー摩耗に対しては竪ロール
本体６とローラー軸受１５間にスペーサー１６を挿入し
て高さを調整することにより、摩耗取替頻度を大巾に減
少させることが可能となり、設備メンテナンス費の大巾
な節減が実現した。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す正面図、第２図は従来の
竪ロールの支持構造を示す一部断面側面図、第３図は本
考案の支持構造を示す一部断面側面図である。１：圧延材、６：竪ロール本体、１１：ビーム、１４：
支持ローラー、１５：ローラー軸受、１６：ライナー。

【実用新案登録請求の範囲】

圧延材の巾方向に架設した２本のキャリヤビームと、該
ビーム上を転動する複数個の支持ローラにより竪ロール
を懸架し竪ロール機の円滑ｔｘ移動を可能とした竪ロー
ル機の支持構造。