JPS5828508B2 - 吸収式冷温水供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は吸収冷凍機を利用したヒートポンプ式の温水供
給装置に関し、吸収冷凍機の運転条件、温水負荷の変動
に拘わらず一定温度の温水供給をできるようにすること
を主な目的としたものである。

以下に、本発明を図面に従い説明すると、１は器内の稀
吸収液から冷媒を加熱分離する発生器、２は該発生器か
ら流入する気状冷媒を熱交換器３で冷却して液冷媒にす
る凝縮器、４は循環ポンプ５によって液冷媒を循環散布
することにより、熱交換器６の熱を吸収する蒸発器、Ｔ
は吸収液ポンプ８によって吸収液を散布することにより
、蒸発器４に気化した冷媒を吸収させる吸収器であり、
吸収時に発生する熱は熱交換器９で冷却する構造を有し
、冷媒を吸収した稀吸収液は、発生器１から吸収器７に
流入する濃吸収液と熱交換器１０で熱交換しつつ発生器
１に還流される。

従って、吸収器７及び凝縮器２の熱交換器９゜３に冷却
水を流して吸収冷凍機を運転すれば、蒸発器４の熱交換
器６からは冷房用の冷水が得られる〇 一方、冬期等においては蒸発器側の熱交換器６に井戸水
その他、屋外からの熱を得た水を循環させると吸収器及
び凝縮器の熱交換器９，３によって形成される温水回路
１１からは、発生器１における稀吸収液の加熱入力熱量
の約１．５倍の熱量の温水、換言すれば温水加熱源流体
により直接加熱する場合と比較して、約１．５倍の量の
温水が得られるものである。

然るに、斯る温水加熱回路１１から供給される温水の温
度は、温水負荷１２における熱使用量の増減や、蒸発器
の熱交換器６に供給される水温や水量が変化した場合に
は、これに伴って変動する欠点がある。

斯る点に鑑み、本発明においては、温水加熱回路１１の
出口付近、例えば温水加熱回路１１と負荷１２との中間
に温水の再熱器１３？：配設し、該再熱器における温水
の加熱源として、発生器１の加熱流体と同じ流体を用い
ることにより、自動的に設定温度に制御された温水を負
荷に供給するようにしている。

図の実施例では温水出口温度を温度検出器１４で検知し
、温水温度が設定温度より低い場合には、制御器１５で
電動弁１６の開度を調節して発生器１を加熱した後の流
体から分岐された流体で再熱するようにしている。

このように温水を、発生器１を加熱した後の加熱流体か
ら分岐された加熱流体の排熱で再熱することにより、発
生器１への加熱量を確保しつつ温水を昇温でき、しかも
吸収冷凍機のヒートポンプ作用にも影響を及ぼすことな
く温水を昇温できるので、設定温度の温水を簡便に得ら
れる。

尚１Ｔは加熱源流体の管路である。このように本発明に
よる吸収式冷温水供給装置は、吸収冷凍機のヒートポン
プ作用と発生器を加熱した後の加熱流体から分岐された
排熱流体とによって温水負荷に見合う熱量の温水を熱効
率良く供給できる上に、再熱器への排熱流体導入量を温
水出口温度を検出しつつ調節することによって供給する
温水温度を簡便に一定に保つことができるため、地域冷
暖房や、潜熱を利用した蓄熱を行なう場合の温水供給装
置として価値の高いものである。

又、吸収冷凍機の発生器の加熱源としては製鉄所等で発
生する低温排水を利用して運転できるものであり、エネ
ルギの有効活用の観点からも実用的効果の太きいもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示す吸収式冷温水供給装置の概
略回路図である。 １・・・・・・発生器、２・・・・・・凝縮器、３・・
・・・・熱交換器、４・・・・・・蒸発器、Ｔ・・・・
・・吸収器、９・・・・・・熱交換器、１１・・・・・
・温水加熱回路、１３・・・・・・再熱器、１４・・・
・・・温水出口温度検出器、１５・・・・・・制御器、
１６・・・・・・電動弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 発生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を気密に配管接続
   して冷媒と吸収液の循環路を形成すると共に、蒸発器に
   は冷水冷却熱交換回路、凝縮器と吸収器には温水加熱回
   路を形成した吸収冷凍機において、発生器を加熱した後
   の加熱流体から分岐された加熱流体で温水が再熱される
   ように再熱器を温水加熱回路の出口付近に配設し、かつ
   分岐された加熱流体が再熱器へ導入される量を温水出口
   温度検出器の信号で調節する機構を設けることにより、
   設定温度に制御された温水負荷に供給するようにした吸
   収式冷温水供給装置。